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『ジョーカー2』はなぜ酷評?押井守が分析する、観客が許せない改変と映画をつくる“動機”【押井守連載「裏切り映画の愉しみ方」第3回後編】 「言葉にしやすい部分だけを考えて映画をつくっていると、結局はコピーしかつくれない」 ――最近よかったアクション映画、ありますか? 「あのでっかいおねえさん…シャーリーズ・セロンがアクションしていたNetflixの映画、タイトル忘れたけど、あれはつい観てしまった。なんだっけ?」 ――もしかして『オールド・ガード』(20)ですか? 「そうそう。私は彼女、わりと好きなんですよ。『アトミック・ブロンド』(17)は劇場にも行って堪能しましたから。おばさん(シャーリーズ)が便器に頭を叩きつけられたり、階段から転がり落ちたり、殴りまくったり、もう青タンだらけ。青タンこさえてタバコをふかしているのはとてもかっこよかった。彼女、太ってシリアルキラーを演じていたでしょ?」 ―
独自の世界観と作家性で世界中のファンを魅了し続ける映画監督・押井守が、Aだと思っていたら実はBやMやZだったという“映画の裏切り”を紐解いていく連載「裏切り映画の愉しみ方」。第3回は、トッド・フィリップス監督がホアキン・フェニックスを主演に迎えてバットマンの宿敵・ジョーカーの誕生を描く『ジョーカー』(19) 。前編では「ジャンルもので文芸をやると大体ダメというのが私の持論で、この映画はその典型!」と語っていた押井監督。後編ではなにを語るのか? 前編ではヒース・レジャーのジョーカーを絶賛していた押井監督撮影/河内彩 「多くの人が、“あのジョーカー誕生の前日譚”と思ったんだろうね」 ――世界中で大ヒットした『ジョーカー』を押井守はどう観たのか?後編では続編『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』(24)を含めて語っていただきます。ちなみに今回の“裏切り”は悪い意味での裏切りでした。 「だから、私はMA
「役者は楽しいに決まっている」押井守が“裏切られた”、アメコミ作品で文芸映画に挑む『ジョーカー』【押井守連載「裏切り映画の愉しみ方」第3回前編】 独自の世界観と作家性で世界中のファンを魅了し続ける映画監督・押井守が、Aだと思っていたら実はBやMやZだったという“映画の裏切り”を紐解いていく連載「裏切り映画の愉しみ方」。第1回『インセプション』、第2回『シビルウォー アメリカ最後の日』に続く第3回は、トッド・フィリップス監督がホアキン・フェニックスを主演に迎えてバットマンの宿敵を描いた『ジョーカー』(19) 。押井監督はどんなところに“裏切り”を感じたのか? 今回は連載初の“悪い意味”で裏切られた映画とのこと撮影/河内彩 「ジャンルもので文芸をやると大体ダメというのが私の持論」 ――連載3回目になる押井さんの「裏切り映画の愉しみ方」。今回は世界中で大ヒットした『ジョーカー』です。あのバットマ
押井守、『シビル・ウォー』から紐解く“内戦”の歴史。戦争映画でロードムービーを選択する意味とは?【押井守連載「裏切り映画の愉しみ方」第2回前編】 独自の世界観と作家性で世界中のファンを魅了し続ける映画監督・押井守が、Aだと思っていたら実はBやMやZだったという“映画の裏切り”を紐解いていく連載「裏切り映画の愉しみ方」。第2回となる本稿では、内戦が勃発した近未来のアメリカ合衆国を描くアレックス・ガーランド監督の『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(24)を取り上げ、独特な映画の愉しみ方を語り尽くします。 押井守監督が映画の愉しみ方を語り尽くす!撮影/河内彩 「まさか戦場カメラマンが主人公のロードムービーとは思わなかった」 ――連載2回目になる押井さんの「裏切り映画の愉しみ方」。今回のお題は『シビル・ウォー アメリカ最後の日』です。監督は『エクス・マキナ』(14)など、SF作品が多い英国出身の
独自の世界観と作家性で世界中のファンを魅了し続ける映画監督・押井守が、Aだと思っていたら実はBやMやZだったという“映画の裏切り”を紐解いていく連載「裏切り映画の愉しみ方」。内戦が勃発した近未来のアメリカ合衆国を描くアレックス・ガーランド監督の『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(24)の後編をお届けします。 押井守監督が映画の愉しみ方を語り尽くす!撮影/河内彩 「このセリフがすべてと言ってもいい」 ――前編では、“シビル・ウォー=内戦”がなぜ日本は無縁だったのかについて様々な角度から語っていただきました。後編にあたる今回は「期待した“戦争映画”ではなかったものの、満たされた部分もある」というお話を伺います。 「もっとも秀逸だったのはカメラマン一行が怪しげな兵士たちに捕まってしまうエピソード。軍服姿の銃を構えた兵士が彼らにこう尋ねる。『お前、どういうアメリカ人なのか?』。このセリフは上手い
日本のオタク文化とメディアミックス戦略を牽引してきた井上伸一郎が、自らの半生と業界の変遷を語る一冊「メディアミックスの悪魔 井上伸一郎のおたく文化史」。今春刊行された本書は、‟おたく第一世代“としての幼少期から、アニメ雑誌「アニメック」での経験、角川書店在籍時の歴代のプロジェクトの舞台裏まで、メディアミックスの現場にいた本人ならではの視点から、"おたく文化"がどのように社会に浸透していったのかをひも解く「おたく文化史」だ。 「メディアミックスの悪魔 井上伸一郎のおたく文化史」著/井上伸一郎 装画/CLAMP 聞き手・解説/宇野常寛 発売中 価格:1,650円(税込) 星海社刊 プロローグから「東京国際アニメフェア」のボイコットについての内幕が明かされ、井上がいかにアニメ文化に誠実でいるために闘ってきたかの片鱗が見える。本著の聞き手・解説を務めた評論家の宇野常寛氏の年代解説も、井上の熱にあて
『天使のたまご』は許してもらえない?押井守が追求する“境界線”と、意図的にジャンルを越えるC・ノーラン監督作【押井守連載「裏切り映画の愉しみ方」第1回後編】 独自の世界観と作家性で世界中のファンを魅了し続ける映画監督・押井守が、Aだと思っていたら実はBやMやZだったという“映画の裏切り”を紐解いていく連載「裏切り映画の愉しみ方」。第1回後編では、前編に引き続きクリストファー・ノーラン監督の『インセプション』(10)を取り上げ、独特な映画の愉しみ方を語り尽くします。 押井守監督が映画の愉しみ方を語り尽くす!撮影/河内彩 「手痛い挫折から学ぶ。監督はそういう経験をするもの」 ――さて、新連載「裏切り映画の愉しみ方」の第1回後編です。お題はクリストファー・ノーランの『インセプション』。前編では、ノーランは映画の枠と映画の構造の違いを熟知している監督だから、想像していた内容と本編に大きな差が生まれ
押井守監督がオリジナル映画を作り続ける秘訣とは?『インセプション』から分析する映画監督“椅子取り理論”【押井守新連載「裏切り映画の愉しみ方」】 アニメーションや実写作品だけでなく、小説家や脚本家、漫画原作者など幅広い分野で活躍し、独自の世界観と作家性で世界中のファンを魅了し続ける映画監督、押井守。そんな押井監督が独特な映画の愉しみ方を語り尽くす連載がMOVIE WALKER PRESSでスタート!記念すべき第1回は、押井監督が“新作が公開されたら必ず劇場に行く監督の一人”として挙げる、クリストファー・ノーラン監督の『インセプション』(10)。 「映画の枠と構造は別だということが、よくわかる映画」 ――押井さん!かつて某誌でやっていた連載が再開できるようになりましたよ。タイトル改め「裏切り映画の愉しみ方」です。Aだと思って観ていた映画が蓋を開けるとBやMやZだったという、「見事に裏切られてし
昨年春の「イシナガキクエを探しています」、年末の「飯沼一家に謝罪します」と、放送・配信されるたびにSNSを中心に大きな反響を巻き起こしてきたフェイクドキュメンタリー番組「TXQ FICTION」。テレビ東京の大森時生プロデューサーと株式会社闇、ホラー作家の梨が仕掛ける展覧会「恐怖心展」(8月31日まで開催中)にあわせ、その第3弾となる「魔法少女山田」が7月14日から3週連続で放送され、7月28日に最終話を迎えた(テレビ東京公式YouTubeチャンネル、Tverほかにて各話配信中)。 3週連続で放送された「魔法少女山田」(画像は「魔法少女山田」#1より)[c]テレビ東京 貝塚陽太という人物が、SNSで拡散している“唄うと死ぬ歌”を子どもの頃に聴いたことがあると感じ、その真相について調査を進めていく姿が映しだされていく本作。これまでの「TXQ FICTION」2作とは対照的に不穏な描写を一切排
「A KITE」(98)や「MEZZO FORTE」(00)など、唯一無二の世界観で国内外から根強い人気を誇る日本アニメーション界の鬼才、梅津泰臣。約10年ぶりの監督作であり、自ら企画、原作を担ったオリジナルアニメーションシリーズ第1弾『ヴァージン・パンク Clockwork Girl』が現在公開中だ。 西暦2099年、医療用人工人体技術「ソーマディア」の発達により、ケガや病気を克服できるようになった世界。だが、この技術を悪用した犯罪が急増したことで、政府はバウンティハンター制度を策定する。バウンティハンターとして登録された民間人は、違法ソーマディア指名手配犯の殺処分が認められ、その代価として多額の懸賞金を手に入れられるようになった。神氷羽舞(声:宮下早紀)はバウンティハンターとして生計を立てるが、ある日、因縁の男Mr.エレガンス(声:小西克幸)が現れたことで運命が狂い始める。 「魔法少女
『ウォーターボーイズ』(01)や『スウィングガールズ』(04)などの矢口史靖監督が自らのオリジナル脚本を長澤まさみ主演で映画化し、第45回ポルト国際映画祭最優秀作品賞を受賞した注目のノンストップ・ドールミステリー『ドールハウス』(公開中)。5歳の娘・芽衣を事故で亡くした佳恵(長澤)は哀しみに暮れていたが、骨董市で買った芽衣によく似た人形を可愛がるうちに元気を取り戻す。だが、新たな娘・真衣が生まれると、佳恵も夫の忠彦(瀬戸康史)も人形に心を向けなくなっていく。やがて、5歳になった真衣が「アヤ」と名づけた人形と遊ぶようになると、家のなかで次々に奇妙な出来事が起こるように。不気味に思った佳恵が捨てても捨てても、人形はなぜか家に戻ってきて…。 そんな最恐“ドールミステリー”で悪夢に見舞われるヒロインの佳恵に扮した長澤まさみと、ゾクゾクが止まらない世界を作り上げた矢口史靖監督に、PRESS HORR
『ANORA アノーラ』ショーン・ベイカー監督、“憧れのスター”梶芽衣子との対面に感激!マイキー・マディソンに「早い段階で『女囚さそり』を観てもらった」 第97回米アカデミー賞で最多5部門を受賞した『ANORA アノーラ』(公開中)のショーン・ベイカー監督が来日を果たし、3月8日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた来日記念舞台挨拶にプロデューサーのサマンサ・クァンと共に出席。サプライズゲストとして梶芽衣子が駆けつけ、花束をプレゼントした。 ショーン・ベイカー監督とサマンサ・クァンが来日! ニューヨークを舞台に、ストリップダンサーとロシア新興財閥の御曹司の身分違いの恋という古典的な題材をリアルに映し出す本作。第97回米アカデミー賞では、作品賞、主演女優賞(マイキー・マディソン)、監督賞、脚本賞、編集賞の最多5部門に輝いた。ベイカー監督は、作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞の4つの賞を受賞し
2024年5月に放送・配信され、大きな反響を呼んだ「イシナガキクエを探しています」に続く、「TXQ FICTION」の第2弾「飯沼一家に謝罪します」が12月23日〜26日の連日深夜2時より、4日間にわたって放送され、現在Tverで配信中だ。 PRESS HORRORでは、大森時生、寺内康太郎、皆口大地、近藤亮太の4名が引き続き結集した制作チームにインタビューを敢行し、多くの謎を投げかけた作品の狙いや、“謝罪”というモチーフに込めた真意について尋ねた。 【写真を見る】皆口大地&近藤亮太が「TXQ」第2弾を語る撮影/友野雄 「イシナガキクエ」の放送直後に大森×近藤、寺内×皆口のインタビューを連続掲載したが、「飯沼一家」では組み合わせを新たに、ふたたび前後編としてお届けする。前編に登場するのは、登録者数100万人を数える人気YouTubeチャンネル「ゾゾゾ」のディレクターとして知られ、24年夏の
映画TOP 映画ニュース・読みもの 【推しの子】-The Final Act- 齋藤飛鳥演じるアイが2000人以上のエキストラを魅了!“伝説のライブ”が生まれた「【推しの子】」撮影現場に潜入 赤坂アカと横槍メンゴのタッグによる大人気漫画を実写化したドラマ&映画『【推しの子】』が、いよいよお披露目となった。実写化決定のニュース発表時には、心配や不安の声も多く見受けられた本作。公開されるや「キャストがハマっていてすばらしい」「満足度もクオリティも高い」「原作へのリスペクトを感じる」と好意的な意見が続々と上がり、原作者の赤坂と横槍も絶賛のコメントを送った。さらに日本のAmazonオリジナル作品で配信後30日間における歴代1位の国内視聴数を記録したことが発表されるなど、誰もが予想し得なかった新たな実写化成功作品となった。 「これは実写化できるの!?」と思うようなキャラクターや展開ばかりの【推しの子
浜辺美波が語る、映画『六嘘』の“表と裏”「役柄と違って、全員が“誰かを陥れよう”といった発想がない(笑)」【『六人の嘘つきな大学生』公開記念インタビュー連載】 浅倉秋成による同名小説を映画化した『六人の嘘つきな大学生』が公開中だ。成長著しいエンタテインメント企業の新卒採用に参加した6人の就活生たちの“裏の顔”が巧みに暴かれていく密室サスペンス要素と、それぞれの人生と向き合っていく青春ミステリー要素を掛け合わせた本作。6人の就活生を演じたのは、人気と実力を兼ね備えた若手俳優たちだ。MOVIE WALKER PRESSでは、主人公である嶌衣織役の浜辺美波、波多野祥吾役の赤楚衛二、九賀蒼太役の佐野勇斗、矢代つばさ役の山下美月、森久保公彦役の倉悠貴、袴田亮役の西垣匠のリレーインタビューを実施。 劇中では、“1か月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをする”という最終選考に向けて交流を深めてい
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(13)、『心が叫びたがってるんだ。』(15)、『空の青さを知る人よ』(19)を手掛けた長井龍雪監督、脚本家の岡田麿里、キャラクターデザイン・総作画監督の田中将賀の3人が贈るオリジナル長編アニメーション最新作『ふれる。』(公開中)。 【写真を見る】「永瀬さんの繊細な声が、いい意味で想定外だった」映画『ふれる。』脚本家の岡田麿里が語る制作秘話[c]2024 FURERU PROJECT 同じ島で育った幼馴染、秋(声:永瀬廉)と諒(声:坂東龍汰)と優太(声:前田拳太郎)。東京・高田馬場で共同生活を始めた3人は20歳になった現在でも親友同士。島から連れてきた不思議な生き物“ふれる”が持つテレパシーにも似た力で、趣味も性格も違う彼らを結び付けていた。お互いの身体に触れ合えば心の声が聴こえてくるという、誰にも知られていない3人だけの秘密。しかし、ある事件が
『Cloud クラウド』の公開を記念して、黒沢監督にとことん語りまくってもらうインタビュー連載を展開中。第4回は、黒沢監督の「源流・原点」をテーマに、映画評論家の轟夕起夫がインタビュー。映画との付き合い方や、再構築したい“映画の文法”、師・蓮實重彦による理論の解釈まで語ってもらった。 「生活を変えたい」という想いから、世間から忌み嫌われる“転売ヤー”を副業として、日々まじめに働く主人公の吉井(菅田)。ある日、勤務するクリーニング工場を辞職した吉井は、郊外の湖畔に事務所兼自宅を借り、恋人である秋子(古川琴音)との新たな生活をスタートする。転売業を軌道に乗せていく吉井だったが、彼の知らない間にバラまいた憎悪の粒はネット社会の闇を吸収し成長。“集団狂気”へとエスカレートしてしまう。前半は冷徹な「サスペンス」、後半は1990年代の黒沢監督作品を彷彿とさせる「ガンアクション」と、劇中でジャンルを転換
『Cloud クラウド』黒沢清が語る、”ジャンル映画”と添い遂げる覚悟。“作家”ではなく“職人”であると自認する、その理由【宇野維正の「映画のことは監督に訊け」】 全編フランスロケでの『蛇の道』(98)のセルフリメイク、観る者を恐怖で凍りつかせる中編作品『Chime』(公開中)、そして主演に菅田将暉を迎えた『Cloud クラウド』(公開中)。新作の公開が続いた2024年は、その量においても、質においても、そしてなによりも「ジャンル映画への回帰」という意味においても、1990年代後半から2000年代前半までの傑作連発期以来となる「黒沢清の年」となった。もっとも、来年のアカデミー賞国際長編映画賞の日本代表作品として『Cloud クラウド』が選出されたことが象徴しているように、20数年前の日本映画界で黒沢清が立っていた場所と、現在の日本映画界で黒沢清が立っている場所は違う――いや、「本当に違うの
イラストレーター、漫画家としても活躍しているアニメーション作家の久野遥子と、独特のユーモアセンスと温かい人間描写で人気の映画監督、山下敦弘。2人が共同で監督した長編アニメーション『化け猫あんずちゃん』が公開中だ。原作は独特のゆるい世界観で多くのファンを持ついましろたかしの同名漫画。脚本は山下監督の『苦役列車』(13)を執筆した、映画監督でもあるいまおかしんじが手掛けている。 お寺で暮らす37歳の化け猫、あんずちゃん(声・動き:森山未來)のもとへ、母親(声・動き:市川実和子)を亡くした和尚さんの孫娘のかりん(声・動き:五藤希愛)が都会からやってくる。「母親の命日には迎えに来る」と約束したはずの父親(声・動き:青木崇高)だったが命日に帰って来ず、かりんは「母さんに会いたい」とあんずにお願いする。その望みを叶えるため、現世と地獄を巻き込んだひと夏の逃避行が始まる。 本作に採用されたのが、実写で撮
映画TOP 映画ニュース・読みもの 洋画興行の危機、ファンダムビジネスの最大化…日本の映画興行の”健全さ”はどこに向かう?【宇野維正「映画興行分析」刊行記念対談】 映画ジャーナリストの宇野維正氏による著書「映画興行分析」が、7月3日に発売された。2015年から毎週連載してきた「映画興行分析」の約400本におよぶ記事を再編集し、まとめた大著だ。帯には『君の名は。』から『オッペンハイマー』まで、とある。だが、宇野が「一世代も経たない間にここまではっきりと洋高邦低から邦高洋低へとひっくり返ったジャンルは他にないだろう」と触れているとおり、ハリウッド映画から日本の、しかもアニメ―ション映画が実質的に国内の映画産業を支えるようになった10年だったと言える。 筆者は、「ハリウッド映画の終焉」刊行時、それからコロナ禍まっただ中に刊行された共著「2010s」でも、1万字を超えるロングインタビューを行ってき
6月28日から6月30日までの全国映画動員ランキングが発表。やなせたかし原作の国民的アニメ「それいけ!アンパンマン」の劇場版第35作となる映画『それいけ!アンパンマン ばいきんまんとえほんのルルン』(公開中)が初登場でNo. 1を獲得。「それいけ!アンパンマン」の劇場版が動員ランキングで首位に立つのは、35年の歴史で初めてのこととなる。 絵本の世界でアンパンマンとばいきんまんが協力!シリーズNo. 1を狙える好発進 1989年の映画第1作公開から35年。いまなお愛され続ける国民的アニメ[c]やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV [c]やなせたかし/アンパンマン製作委員会 2024 初日から3日間で動員13万7000人、興収1億7200万円を記録した映画『それいけ!アンパンマン ばいきんまんとえほんのルルン』。この成績は、昨年公開され最終興収5億2000万円を記録した『それいけ!アンパ
「チェンソーマン」で知られる藤本タツキの同名漫画を、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』(09)、『風立ちぬ』(13)などに主要スタッフとして携わった押山清高が監督、脚本、キャラクターデザインを務め劇場アニメ化した『ルックバック』(公開中)。学年新聞で4コマ漫画を連載し、クラスでもてはやされている小学4年生の藤野(河合優実)は、学年新聞に掲載された不登校の同級生、京本(吉田美月喜)の4コマ漫画の画力の高さに衝撃を受ける。そこから画力を上げるためすべてを投げうって絵を描き続ける藤野だったが、京本との差は埋まることはなく、やがて漫画を描くことを諦めてしまう…。しかし卒業の日、卒業証書を届けに行った藤野は、そこで京本から「ずっとファンだった」と告げられる。 今回、TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」のお悩み相談コーナーへの投稿をきっかけに、あらゆるエンタテインメントに対する羨望にも似た “悔し
2021年、コミック配信サイト「少年ジャンプ+」で公開されるやいなや、SNSを中心に瞬く間に話題となった藤本タツキの長編読切漫画「ルックバック」。一般の読者のみならず、著名な漫画家やクリエイターからも評価を集めた本作が、アニメーション作品としてスクリーンで公開となった。制作担当スタジオの代表であり、監督も務める押山清高に、本作との出会いをはじめクリエイターとして共感する点や、アニメ化にあたりどのような点に心血を注いだのかなど、劇場版『ルックバック』への思いを聞いた。 天狗の鼻を折られる経験は、誰にでもある“通過儀礼” 「ルックバック」は、学年新聞で4コマ漫画を連載し「漫画家になれる」と周りから称賛を受けている小学4年生の少女、藤野(声:河合優実)と、同い年で不登校児の京本(声:吉田美月喜)の2人が、ひたむきに漫画を描き続けていく物語だ。当時、「ルックバック」が話題になっていることを知り、す
黒沢清監督が1998年に発表した同タイトルの自作を、フランスに舞台を移し、柴咲コウ主演でセルフリメイクした『蛇の道』(公開中)。本作の公開記念トークイベントが6月16日、角川シネマ有楽町にて開催され、黒沢監督と、『ドライブ・マイ・カー』(21)や『悪は存在しない』(公開中)の濱口竜介監督が登壇した。 共にカンヌやヴェネチアなど、国内外から高い評価を得ている日本を代表する監督である2人。濱口は黒沢監督が東京藝術大学大学院映像研究科で教鞭を取っていた時の教え子であり、『スパイの妻 劇場版』(20)では黒沢監督がメガホンをとって濱口が脚本を担当するなど、“師弟関係”とも呼ぶべき間柄。今回のトークイベントは、濱口が『蛇の道』で気になったことをひたすら黒沢監督に質問していくという、講義さながらの形式で進められた。そんな師弟対談の模様を、ほぼノーカットのフルボリュームでお届けしよう。 黒沢清は“なにも
第二次大戦時、ナチスドイツによる各地でのユダヤ人殺戮のなかで最大級の犠牲者を出し、「ホロコースト」の代名詞として語られる「アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所」。ナチスは、その収容所を取り囲む40平方キロメートルの地域を「The Zone of Interest(=関心領域)」と名付けていた。 A24製作の映画『関心領域』(公開中)の主な舞台は、その「関心領域」であり、収容所のすぐ隣に位置している邸宅である。そこには、収容所の所長ルドルフ・ヘスと、その家族たちが住んでいた。本作はそこで起こっていたと思われる出来事を、イギリスの作家、マーティン・エイミスの小説を基に、淡々と、しかし絶えず不穏さや緊張を伴って映しだしている。 『関心領域』は、一筋縄ではいかない前衛的な作家性を持つ映画監督ジョナサン・グレイザーの手による一作でもある。それだけに、裏に秘められた様々な意図や、1回の鑑賞ではなかな
映画TOP 映画ニュース・読みもの ミッシング 「座席からしばらく立ち上がれないような傑作」映画評論家・宇野維正&森直人と編集長がネタバレありで『ミッシング』のすごさを語る オリジナル作品を中心に、映画ファンを魅了してきた吉田恵輔監督の最新作『ミッシング』が公開中だ。突然失踪した幼い娘を捜す家族と彼らを追うメディアの日々を綴った本作は、それぞれの立場で事件に向き合う人々の内面にスポットを当てたヒューマンドラマ。自身が母親になった石原さとみの主演作としても大きく注目を浴びている本作だが、なんと上映館257館のうち約半数の劇場で、公開後の月曜日の動員数が、公開週末(金・土・日)のいずれかの動員数を上回るという、“異例”とも言える活況を見せている。 【写真を見る】早くも"今年の傑作”と評判の『ミッシング』。映画評論家たちはどう見た?[c]2024「missing」Film Partners MO
テレビ東京で4月29日深夜に初回が放送されるや、放送中X(旧Twitter)で日本トレンド1位になるなど大きな反響を呼んだ「TXQ FICTION/イシナガキクエを探しています」が、TVerにて配信中の(4)をもって完結した。 [c]テレビ東京 「TXQ FICTION」で制作の中心となったのは、テレビ東京の大森時生プロデューサー、寺内康太郎、皆口大地、近藤亮太という4名のクリエイターだ。インターネット上に真偽不明の考察が飛び交い、新たな都市伝説になってしまった感すらある“イシナガキクエ”。多くの視聴者が彼女を探し回った1か月間が終わったいま、PRESS HORRORでは4人のクリエイターに2人ずつでインタビューし、“イシナガキクエ”の正体から、いまだからこそ話せる制作の裏側について語ってもらった。 寺内監督と皆口が対談した前編に続き、後編では「テレビ放送開始69年 このテープもってないで
「55年前に行方不明になった“イシナガキクエ”という女性を捜索する、特別公開捜索番組」という体裁をとり、4月29日深夜の初回放送から大きな反響を呼んできたテレビ東京の「TXQ FICTION/イシナガキクエを探しています」。過去3回放送され、X(旧Twitter)では一時日本トレンド1位になるなどのムーブメントを巻き起こしてきた本作が、TVerにて配信中の(4)をもって完結した。 【写真を見る】「絶対に共感はできないけど…」寺内監督が明かす、「イシナガキクエ」の結末[c]テレビ東京 「TXQ FICTION」で制作の中心となったのが、テレビ東京の大森時生プロデューサー、寺内康太郎、皆口大地、近藤亮太という4名のクリエイターだ。インターネット上に真偽不明の考察が飛び交い、新たな都市伝説になってしまった感すらある“イシナガキクエ”。多くの視聴者が彼女を探し回った1か月間が終わったいま、PRES
「さんかく窓の外側は夜」などで知られるヤマシタトモコの人気コミックを、新垣結衣、早瀬憩のダブル主演で実写映画化した『違国日記』(6月7日公開)。このたび本作の主要キャラクター6人を紹介する特別映像と、各界著名人からのコメントが到着した。 【写真を見る】新垣結衣とともにダブル主演を務めた田汲朝役の早瀬憩[c]2024 ヤマシタトモコ・祥伝社/「違国日記」製作委員会 本作は人見知りの小説家、高代槙生(新垣)と、その姪である田汲朝(早瀬)という対照的な2人の同居譚。2人は理解し合えない寂しさを抱えながらも、丁寧に日々を重ね生活を育むうちに家族とも異なるかけがえのない関係を築いていく。 醍醐奈々役の夏帆[c]2024 ヤマシタトモコ・祥伝社/「違国日記」製作委員会 人気女性コミック誌「FEEL YOUNG」で連載がスタートした原作漫画は、現代を生きる女性なら誰もが多かれ少なかれ感じている“生きづら
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