2024-12-24

美術館キュレーターが見抜けないレベル贋作絵画、もちろん観賞する客もそれを見抜けない。

美術館贋作があるわけがない」という先入観もあるが、やはり「情報を観ている」からというのが大きいだろう。

この展示は〜がテーマで、展示の流れ上この作品は〜に位置付けられ、キャプションから〜のいつ頃の作品である。そう思って見ているので、あとは頭の中で情報を整理するだけなのだ

もちろん、それ以外の情報もある。絵の構図は。色の置き方は。筆の運びは。絵の具の厚みは。ニスの塗られ方や劣化の具合は。それらから想像される作者の息づかいのようなものは。

そうした細かな観察と、自分知識経験が重なり、感動が生まれるかもしれない。感動は情報の重なりによって生まれるのだろう。

から「これは贋作である」という前提の情報があると無いとでは、感動の種類も変わる。贋作に対しては「良くここまで似せることができるな、完璧だ」という感心がせいぜいで、それ以上の感動があってはならないと、経験から導かれるからだ。

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