2025-08-31

昔々、ある村に五人組の貴族が住んでおりました。

その名も「公・侯・伯・子・男」。

みんな仲はいいのですが、序列をめぐって何かと張り合います

ある日、彼らはレストランに行きました。

ウェイターが注文をとりに来て、「五名様ですね。お名前は?」と尋ねると、

公:「私は公!」

侯:「私は侯!」

伯:「伯です!」

子:「子です!」

男:「男です!」

ウェイターはしばらく黙り込み、「……これは一体、フルネームで“公侯伯子男様”でよろしいんでしょうか?」

すると男が叫びました。

ちょっと待った!私は“男”であって、ただの“男”じゃない!爵位だ、爵位!」

結局レシートには大きく「ご注文者名:公侯伯子男様」と書かれてしまい、

五人そろって「なんだか合体ロボみたいだな」と笑ったとか笑わないとか。

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