メタは、米国時間9月17日夜に開催された年次開発者会議『Meta Connect』の基調講演で、新型のAI搭載スマートグラスを発表した。透明ディスプレイを内蔵したこの製品について、マーク・ザッカーバーグCEOは「パーソナル・スーパーインテリジェンスの理想的なプラットフォームになる」と述べた。
18日早朝の時間外取引でメタの株価は1%超上昇し、783ドルとなった。これは同社が新型スマートグラスを披露した数時間後の動きである。
「Meta Ray-Ban Display」と名づけられたこのスマートグラスは9月30日に発売予定で、価格は799ドル(約11万8200円)とされている(編集注:日本での発売は未定)。
右のレンズには高解像度の透過型ディスプレイが内蔵されており、そこでメッセージを読んだり、ビデオ通話を受けたり、地図の道案内に従ったりすることができる。
また、1200万画素のカメラも搭載されており、写真撮影や動画撮影も可能だ。
このウェアラブル端末はリストバンドで操作することができる。ザッカーバーグはこれを「世界初の一般向けニューラルインターフェイス」と表現し、ジェスチャーや手の動きを検知できると説明した。
発売時点では、Meta Ray-Ban Displayはメタが展開する各アプリ(WhatsAppやFacebook Messengerなど)に対応するほか、音楽配信プラットフォームのSpotifyなどのサードパーティーアプリも利用できる(Instagramも提供されるが、当初はダイレクトメッセージのみ対応となる)。
また、Ray-Banの親会社であるエシロールルックスオティカのパリ上場株も約1.6%上昇し、274.50ユーロとなった。スマートグラスは同社の店舗に加え、米家電量販店のベスト・バイ、および通信会社ベライゾンの一部店舗でも販売される。
ザッカーバーグは、Meta Ray-Ban Displayのようなスマートグラスが、いずれはスマートフォンを超え、多くの人々にとって主要なパーソナルコンピューティング機器になると主張している。講演では改めてこの考えを示し、次のように語った。
「スマートグラスはパーソナル・スーパーインテリジェンスにとって理想的なフォームファクターだ。なぜなら、その瞬間に集中しながらも、あなたを賢くし、コミュニケーションを助け、記憶を向上させ、感覚を強化するAIの能力すべてにアクセスできるからだ」
さらに、「これは唯一のタイプのデバイスであり、あなたが見ているものを見せ、聞いているものを聞かせ、1日を通して話しかけ、そしてまもなく、必要なユーザーインターフェースをリアルタイムで視界に生成できる」と付け加えた。



