トランプ氏「金利下げなければ米経済減速も」、FRB議長を批判

[21日 ロイター] - トランプ米大統領は21日、金利が即座に引き下げられなければ、米経済は減速する可能性があるとし、パウエル連邦準備理事会(FRB)議長に対し早期利下げを改めて要求した。
トランプ氏はトゥルース・ソーシャルへの投稿で「これらのコストは私の予想通り順調に低下しており、インフレはほぼ存在しないはず」とした上で、パウエル議長について「大きな敗者であるミスター遅すぎ(Mr. Too Late)が今すぐ金利を引き下げなければ、経済は減速する可能性がある」と批判を繰り返した。
この発言に加え、政権がパウエル議長に対する圧力を強めているとの見方から、21日の米国株式市場は大幅安となり、米国債市場では長期債利回りが上昇。トランプ氏がパウエル議長の任期終了前の解任を試みた場合の影響について懸念が高まった。
トランプ米大統領は21日、金利が即座に引き下げられなければ、米経済は減速する可能性があるとし、パウエル連邦準備理事会(FRB)議長に対し早期利下げを改めて要求した。4月20日撮影(2025年 ロイター/Ken Cedeno)
トランプ氏にその権限があるかどうかは不明だ。仮に解任に成功した場合でも、FRBの統治構造により、残りの理事や地区連銀総裁が金利決定について発言権を持つことから、政権はFRBの理事会への批判を強める可能性がある。
トランプ氏は自身の関税政策などで予想される景気減速や労働市場への悪影響を軽減するためFRBに早期利下げを求めている。一方、FRB当局者は2%の目標をなお上回るインフレ率が関税の影響でさらに上昇しかねないと懸念し、慎重な姿勢を示している。
FRBが5月6─7日に開く次回の連邦公開市場委員会(FOMC)では、金利据え置きが広く予想されている。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab

トムソン・ロイター

Covers the U.S. Federal Reserve, monetary policy and the economy, a graduate of the University of Maryland and Johns Hopkins University with previous experience as a foreign correspondent, economics reporter and on the local staff of the Washington Post.