いいえ、完全に同じとは言い難いです。
どちらも困難さを表す表現であることは共通していますが、「ハードルが高い」は挑戦の困難さを表すのに対し、「敷居が高い」は縁を結ぶことの困難さを表します。
ハードルは日常の慣れ親しんだ生活圏の外にあるもので、構造的・論理的な困難を指していることが多いです。例えば「今の実力で英検1級に挑むのはハードルが高い」。
敷居は人によっては日常の中のものであるはずが、社会的・心理的な理由で自分にとってはそうではない、そして敷居の向こうには人の営みがあるという特徴があります。
この社会的・心理的な理由は、戦前までの使われ方では不義理をした等で後ろめたくて訪ねづらいケースに限った用法でしたが、現代では高級さや上品さに気後れすることで縁遠く感じる場面でも使われます。例えば「スタバは陰キャの私にとっては敷居が高い」。