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味の素、富士フイルム、コマツ…半導体を支える「意外な」日本企業

2025/9/12 7:30

 韓国勢や中国勢に押されて、家電などの最終消費財の分野で日本の存在感は薄れています。しかし、日本は、半導体用の部品、素材、装置を手がける「黒子」企業に強みがあり、台湾のTSMCのような海外大手からも頼られています。本記事では、国内の有名企業が展開する「知られざる半導体事業」を紹介します。

目次
  1. 「うま味よりも半導体?」なあの日本企業
  2. 有名大企業の「知られざる事業」がスゴイ
  3. 日本株の主役に躍り出た半導体の黒子企業
  4. ゴールドより「つるはし」でもうける

連載「AI時代の半導体メーカー列伝」

▼第1話

2025年8月27日:【知識ゼロから学ぶ】なぜエヌビディアはAI時代の覇者になれたのか

▼第2話

2025年9月5日:ブロードコム、SKハイニックス、TSMCがAI半導体の「勝ち組」になれた理由

▼第3話

2025年9月10日:インテルとサムスン:半導体業界をけん引した2社はなぜ没落したのか

(執筆:平岡 乾)

「うま味よりも半導体?」なあの日本企業

 黒子ビジネスに強い日本を象徴するのが、調味料や冷凍食品でおなじみの味の素。その株価は、エヌビディアのような半導体銘柄と似たような動きをすることで知られています。

 2021~2022年ごろ、エヌビディアのGPUやソニーの「PlayStation」の供給不足が起きた時、「原因は味の素ではないか」と言われたことがありました。

 味の素は日本の典型的な多角化企業。調味料や餃子だけでなく、医薬品関連、さらには半導体チップ周辺に使われる絶縁フィルムを手がけています。フィルムという地味な存在ながらも、最先端の半導体には欠かせません。しかも、味の素の世界シェアは90%超えとなっています。

 たとえ天下のTSMCが半導体をいかに大量生産しようとも、味の素のフィルム供給量が足りないと、GPUやゲーム機の供給量の制約になります。それだけ重要な素材を握っている味の素は海外からは「半導体企業」と認識されるようになりました。

    味の素における、半導体素材ビジネスの売上高は765億円(2024年度)と、さほど大きくはないものの、その営業利益率は驚愕(きょうがく)の50%超(402億円)。利益面では絶対的エースです。

 開発の歴史は古く、半世紀ほど前に調味料の製造開発時に成分を捨てずに有効活用しようと思ったことを機に、苦節20年を経て事業化にこぎ着け、今日の地位を築いたのです。米国流の四半期の短期主義が日本にも押し寄せる中で、本来新規事業たるものは半世紀(50年)という長期視点で取り組む覚悟が必要だと示唆する事例でもあります。

味の素の絶縁フィルム「味の素ビルドアップフィルム®(ABF)」

味の素ビルドアップフィルム®(ABF)
写真:同社Webサイト

有名大企業の「知られざる事業」がスゴイ

 隠れ半導体メーカーは味の素だけではありません。日本の伝統的大企業には似たようなケースが数多くあります。

 印刷業界トップ2社のTOPPANホールディングスと大日本印刷も半導体製造に使う部材事業を抱えています。両社とも当該事業の営業利益率は20%前後とピカイチ。祖業の印刷業の利益率(5%程度)をはるかに上回っていることは言うまでもありません。

 また、複写機やレトロなデザインのインスタントカメラ「instax™<チェキ>」でおなじみの富士フイルムホールディングス、プリンタやカメラのキヤノン、建設機械のコマツが有力な半導体事業を抱えていることは、一般にはあまり知られていません。

 富士フイルムHDは半導体製造に使う材料・化学品、キヤノンとコマツ、日立製作所は半導体製造装置を手がけており、いずれも規模は小さいながらも営業利益率は10%以上というエース事業です。

 そのほかにも、コンタクトや眼鏡レンズを手がけるHOYA、「ぴちょんくん」でおなじみ、エアコンのダイキン工業も半導体の部材事業を持っています。

 いずれも祖業や本業で培ってきた技術、ビジネス用語でいう「コア・コンピタンス」を半導体領域に生かした格好です。

「隠れ半導体企業」の半導体部門の業績

  半導体部門
の売上高
(億円)
同部門の
営業利益率
(%)
全社の売上高
(億円)
全社の
営業利益率
(%)
味の素 765 52.5 15,305 10.4
TOPPANHD 2,799 18.6 17,179 4.9
大日本印刷 2,477 23.1 14,576 6.4
富士フイルムHD 4,328 17.8 31,958 10.3
キヤノン 3,565 19.3 45,098 6.2
コマツ 598 非公表 41,044 16
日立  7,565 11.6 97,833 9.9
HOYA 3,110 54.7 8,660 29.5
ダイキン工業 2,630 17.5 47,523 8.5
出所:各社決算資料
注:各社とも2024年度通期実績。キヤノンは12月期

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