Neowinは11月3日(米国時間)、「These two default Windows 11 features could be making your PC performance slow - Neowin」において、Windows 11のパフォーマンスを低下させる2つの機能とその改善方法を紹介した。
同社は10月にOneDriveおよび視覚効果によるパフォーマンスの低下問題を取り上げているが、今回はエクスプローラーおよびWindows Searchのデフォルト機能の影響について伝えている(参考:「Microsoft、OneDriveがWindows 11/10の速度を低下させると認める | TECH+(テックプラス)」)。
エクスプローラーの速度問題
エクスプローラーはWindowsに標準搭載されたファイルおよびフォルダーの管理ツールだ。スタートメニューまたはショートカットキー「Win+E」から起動することができる。
Neowinは、ソフトウェアエンジニアの@endermanch氏がXへ投稿したエクスプローラーの速度が低下する問題を取り上げている。エクスプローラーにはデフォルトで「自動検出機能」が搭載されており、単一のフォルダーに含まれるファイル数が多い場合に極端な速度低下をもたらすという。
この自動検出機能は「Automatic Folder Type Discovery」と呼ばれるもので、Windows Vista時代から搭載されている。フォルダー内のファイル種別を自動的に検出し、最適な「フォルダーの種類」を自動設定して表示する機能だ。画像ファイルが多い場合は「ピクチャ」または「ドキュメント」フォルダーとして処理し、自動的に画像のサムネイル表示を行う。
これはユーザーエクスペリエンスを向上させる機能として搭載されているが、大量の画像や動画などを含むフォルダーを表示すると検出の完了まで数分間待たされることがあり、ユーザーに大きなストレスを与えることがある。
同氏はこの問題を解決する方法として、本機能を必要としないWindows 11ユーザー向けに機能を無効化する方法を伝えている。手順は次のとおり。
- コントロールパネルの「Windowsツール」をクリックし、「レジストリエディター」を起動する
- 「HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Classes\Local Settings\Software\Microsoft\Windows\Shell\Bags\AllFolders\Shell」に移動する
- 存在しない場合は新しい文字列値「FolderType」を作成する
- 値を「NotSpecified」にする
設定を完了すると数分間待たされていたフォルダーが即座に表示されるようになる。サムネイル表示などの利便性は失われるが、快適な操作性を得られる。
Windows SearchでWeb検索を無効にする
Windows 11に標準搭載されている「Windows Search」にはWeb検索機能が搭載されている。これはデフォルトで有効になっており、タスクバーの検索ボックスを利用するとローカル検索と同時にBingを使用したWeb検索が実行される。
インターネット回線が高速であれば即応性を期待できるが、回線が細い場合やスペックが低いコンピュータではパフォーマンスを低下させる要因となる。Neowinはこの問題を解決する方法として、Xに投稿されたWeb検索の無効化方法を取り上げている。手順は次のとおり。
- コントロールパネルの「Windowsツール」をクリックし、「レジストリエディター」を起動する
- 「HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Search」に移動する
- 存在しない場合は新しいDWORD値「BingSearchEnabled」を作成する
- 値を「0」にする
設定は即座に反映され、Windows Searchの結果から「Web検索」が消えたことを確認できる。Web検索はWebブラウザで十分というユーザーにオススメの設定と言える。
レジストリーのバックアップを推奨
今回はエクスプローラーとWindows Searchのデフォルト機能がもたらすパフォーマンスの低下問題について伝えた。いずれもユーザーエクスペリエンスの向上を目的に提供されている機能だが、低スペックのコンピュータではユーザーに不便を強いる要因となる。
ここで紹介した改善方法はいずれもレジストリー操作を必要とする。操作を誤るとWindowsの起動に支障を来すなど重大な結果に陥る可能性があり注意が必要。ユーザー自身の判断と責任において実施することが求められており、事前にバックアップを作成することが推奨されている。

