元衆院議員の山尾志桜里氏は24日、自身のX(旧ツイッター)を更新。立憲民主党の岡田克也元外相が台湾有事をめぐる高市早苗首相へ行った質問について言及した。

 高市首相は衆院予算委員会(7日)で、岡田氏から「台湾有事の際、どのような場合に集団的自衛権を行使できる存立危機事態になるのか」との質問に「戦艦を使い、武力の行使も伴うものであれば、存立危機事態になり得るケースだと考えます」と答弁した。

 山尾氏は〈蓮舫氏 岡田克也氏質疑「しつこい」批判に反応「議事録を読めば明白です」 維新・藤田氏発言巡り投稿〉(スポニチアネックス)記事を引用して持論を述べた。

「何度も議事録読みました。岡田議員自ら台湾有事を持ち出し、自らバシー海峡封鎖と場面を限定して更問いし、繰り返し存立危機事態になる場面を述べよと迫っています。明白になったのは、『曖昧にするな』という質問をしておいて『曖昧にせずけしからん』という立憲民主党の矛盾体質でした」と指摘した。

「しかし質問後の世論調査をみれば、『けしからん』とは思わない国民が軒並み半数を超えています。台湾有事の際、安保法制と日米同盟を前提に、日本はどんな決断を迫られるのか。国民にはそれを知る権利があるし、知った上で判断したいと考える賢明さがある証拠だと思います」とした。

 山尾氏は「①中国側から台湾への武力統一が始まり、②米軍が来援して米国に対する武力攻撃が発生した際に、③個別具体総合的にみてそれが日本の存立危機事態にあたり、④他に手立てがない場合に限っては、⑤日本の自衛隊は必要最小限の武力を用いる可能性がありうる」というロジックを提示した上で、「こういう冷静なロジックが政府から国内外に提示されることが、本当に『勇み足』なんでしょうか。私はそう思いません。むしろ、この程度のことは、日本国民として総理から提供されるべき最低限の国防知識だと考えます」

 最後に山尾氏は「なので、私が今回の高市答弁について瑕疵がないと言い続けているのは、単なる対中外交戦略ではなく、本当にそう評価しているからです。あえていえば、総理からの『反省』の弁はなくてもよかったと思っている位です(それとは別に、官房長官などが緊張緩和に向けたコメントをすることの必要性は十分理解)。今回のことが、安全保障をめぐる総理と国民の真摯な対話の足枷とならないよう、臆することなく知恵を絞ってほしい。そして野党にはできれば『外には喧嘩を持ち出さない』知恵を持ってほしい一国民です」とまとめた。