日本相撲協会は26日午前、福岡国際センターで大相撲初場所(来年1月11日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を開き、関脇安青錦(21=本名ヤブグシシン・ダニーロ、安治川)の大関昇進を正式決定する。角界内では相撲の実力だけでなく〝品格〟の面でも高評価を得ている。
「新大関安青錦」が正式に誕生する。九州場所では自己最多の12勝をマーク。決定戦では横綱豊昇龍(26=立浪)を撃破して初優勝を果たした。今も戦禍にあるウクライナから来日し、安治川部屋へ入門。2023年秋場所の前相撲で初土俵を踏んだ。レスリングで鍛えた腹筋や背筋の強さを生かした低い姿勢からの攻めが持ち味。番付を一気に駆け上がった。
年6場所制となった1958年以降(付け出しは除く)、初土俵から大関まで所要14場所は琴欧洲の19場所を塗り替える歴代1位のスピード記録。21歳8か月で大関昇進は、貴乃花(20歳5か月)、北の湖(同8か月)、白鵬(21歳0か月)に次ぐ4位の年少記録となる。
新入幕から5場所連続で11勝以上を挙げ、安定感は抜群。角界内では相撲の実力のみならず、人柄も高く評価されている。同じ伊勢ヶ浜一門の朝日山親方(元関脇琴錦)は「本当にいい子だよ、あの子は。すごく礼儀正しい。通りすがりに遠くから頭を下げるのではなくて、わざわざ目の前にまで来てあいさつをしてくれるから。そこまでする力士は、なかなかいない」と証言。安青錦は力量だけでなく〝品格〟も兼ね備えている力士と言えそうだ。













