男向け作品に重要なものをしっかり満たしている。男向けの創作をする上で、分析する価値があると思う。
まずは何をおいてもこれが一番重要。主人公のオグリキャップはカサマツという田舎で生まれ、幼少期はまともに立って走ることすらできないという圧倒的ディスアドバンテージから始まる。トレセン学園に入学してからは圧倒的な才能を開花させ、中央のエリートたちを一瞬で文字通り追い抜いていく。男はこういうのに弱い。家柄やパートナーではなく、自分自身の価値だけで社会に認められたいという欲求が強いから、才能はチート級にある方が良い。主人公最強系が流行る理由。
シンデレラグレイは作者の癖でウマ娘のプリティー成分がかなり抑えめになっているが、それでもキャラデザインはとってもプリティー。スーパークリークとかイナリワンとかおっぱいでかいし。シンデレラグレイでプリティーが不足したら、他のアニメシリーズやゲームで補給できるし。Cygamesのキャラクタービジネスは非常に用意周到で、背後に消費者の嗜好を深く理解した意図を感じ取れ、尊敬せずにはいられない。主人公のオグリキャップが少年的な造形をしているのも興味深い。脇役は女性らしさが重要だけど、主役は多少少年らしさがあった方が共感できるということだろうか。
男の世界でいちばんの重要ごとはやっぱり勝負。勝負。何をおいても勝負。自分の力を証明して社会に認められたい。シングレは勝負の描写がよくできている。最近のバトル漫画によくある技法だけど、バトルのたびに敵が変わり、バトルの最中は視点がよく主人公からブレる。脇役たちの過去や心理描写をバトル中に深めていく。このフォーマットは強い。真剣勝負というのは複数の登場人物の感情が一気に最高潮に達する便利な舞台装置で、バランスよく視点を移して複数の感情の波を生じさせ、最後にひとつにまとめることで最高潮のピークを作る。
アイドル系のゲームとかもそうだけど、この世界に男は存在しない。もちろん北原とかはトレーナーたちはいるけど、女の子たちの憧れを集める性的存在としての男は登場しない。トレーナーとウマ娘の関係性はあくまで信頼に基づくもので、男オタクは案外この手の関係性には寛容である。男読者は女が好きで、男が嫌い(ちなみに女読者は女と性的な男が好き)。基本原則です。
でも漫画があまりにもへたくそじゃない? 単行本で読んでも毎回引きがワンパターンでウンザリするくらい
でもここじゃジークアクスと99:1の比率でしたね
日本ダービーの嘘演出が普通に何したいのか意味わからなくて、ガッカリしたところで読むのやめたわ
男の存在しない世界は嘘だろ 男はトレーナー以外にも一般人が大勢描かれてるし、タマモクロスのおっちゃんの様に愛情を向けられている者もいる