ドコモが5G基地局数「2.2倍以上」に強化へ、『速度低下』『パケ止まり』『遅延』の三重苦は改善なるか

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auやソフトバンクが5Gネットワークの完成度を高めるべく切磋琢磨する中、ドコモがようやく重い腰を上げました。詳細は以下から。

◆ドコモが5G基地局数を大幅に引き上げへ
日刊工業新聞社の報道によると、NTTドコモが2025年度内に全国の5G基地局を2024年3月比で40％以上増やすそうです。

とりわけ強化するのが鉄道網で、24年3月比で70％以上増やすほか、全国主要都市の中心部は2.2倍に引き上げるとのこと。

一方で基地局の一括購入によるボリュームディスカウントで投資の効率化を図るため、基地局1つあたりの投資額は2割減、2027年度のネットワーク関連投資額は25年度比で300億円の削減が見込まれています。

◆大手3社で突出して5Gネットワークの品質が低いドコモ
なお、ここで理解しておきたいのが、iPhone 17が発売された2025年9月時点でNTTドコモの5Gは非常に品質が低いと言わざるを得ない状況にあるという点。

Buzzap!編集部では帰宅ラッシュ時、オフィス街および官公庁、地下や建物内、そして繁華街で各社の5Gネットワークの品質をチェックしましたが、大手3社で断トツに低いパフォーマンスを叩き出してしまいました。

左からau、ドコモ、ソフトバンク、楽天モバイル。混雑する主要駅ではドコモ回線の速度が出ず、通信エラーに悩まされるほか、通信できても遅延が激しくなっており、楽天モバイルと最下位争いを繰り広げる状況に。

それどころか携帯電話会社の監督官庁である、総務省の前ですら昼休みの時間帯に通信エラーを引き起こしています。

「2025年1月～3月期にSNSでの不満の声が前年同期比で40％ほど減った」としているドコモ。しかしここまで通信が不安定であれば、不満の声をその場でアップすることもできないのでは……という気さえしてきます。

なお、5Gネットワークの整備をいち早く本格化させたKDDIは、2024年6月時点で業界最多の5G（Sub6）基地局を敷設済み。ドコモが年度内に24年3月比で40％以上増やしたところで、追いつけないというのが現状です。

「4Gの周波数帯を転用したものと違って大容量・高速通信を実現できる」とドコモが公式ページで自らアピールしている5G（Sub6）ネットワーク。

auやソフトバンクが周波数の転用を進めていたことを揶揄する意図もあったとみられますが、基地局数やネットワークの品質で圧倒的な差を付けられた今、もはやブーメランと言わざるを得ません。

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