2025-09-16

記事は氏の発言擁護するものではなく、あくま自身がくだんの記事およびそれに対する反応を観察して、思考した内容を書き留めるものである

ノイズ」という言葉がさすものを悪いものとして断じて、その言葉を使うことに対する批判だと言っている人たちが見受けられる。

その感覚わからんでもないのだが、正直なところ、えー?という感じ。

ノイズとは所望の信号に対してそれ以外の信号のことであり、創作物におけるノイズとはを考えると、伝えたいメッセージに対してそれ以外のこと、伝いえたいメッセージを阻害する要因がノイズだと解釈できる。

くだんの例でいうと、「バイトに行きたくなくて風邪をひくために氷風呂に入るという、人見知り思考が極端な行動に結びつく面白さ」というメッセージに対してそれ以外の「裸えっちいな」などのメッセージを受け取ってもらいたくないという意味での変更だと。

もちろん、オンエア版の表現であっても「家の風呂に入るのに水着を着るなんておかしいぞ?」という受け取りにつながるため、それもまたノイズではある。

水着に変更したところでも「水着姿えっちいな」という受け取り方をするひとはいるだろう。

結局この辺りは、伝えたいメッセージの強度と範囲から選択的に行う内容であり、制作陣の選択の結果としてオンエア版があるというだけの話だ。

逆に、もっとノイズを減らす方向へ振れれば氷風呂のシーン自体がなくなっていたこだって考えられる。

また、ノイズは小さければ小さいほどよいというものでもない。

まりメッセージに対して先鋭的にしても、そのことがかえって作品の敷居を高くしてしまったり、直言的すぎて面白味をなくしてしまったりする。

それこそ日常系などの、根本テーマからは直接的な関係のない日々の描写を多分に取り入れることで、ふんわりとした雰囲気でもって作品継続していく手法は、ノイズを取り入れることにあたるだろう。

なお、これはパブリックイメージに基づく日常系作品への言及なので、実際の作品群と乖離している可能性はある。

例の記事では「覇権を狙ううえでノイズ排除した」というが、これは作品づくりにおいてそういう手法採用したというだけであり、「ノイズ排除しなければ覇権は狙えない」ということではない。

そして、何がノイズかは作品メッセージによって大きく異なる。

もし作品全体としてちょいエロ表現を取り入れていこうという方針であれば、ノイズにはあたらない。むしろライブシーンのほうがノイズになるケースだってある。ギャップ戦略であれば、その両方ともが必要だ。

今季話題になっている某鉱石アニメをもってきて、肉感的なキャラクターデザインノイズであるかのようなコメントを見かけるが、それは断じて違う。
あの作品は、間違いなく狙ってあのむちむち表現をしており、その点は視聴者に明確に伝わっている。
したがって、その点でおいては極めてノイズレス作品づくりをしているといえよう。

なお、増田はそのアニメについては放送から注目はしていたものの、キャラデザが肌に合わずに視聴継続できなかったことを末筆に記す。

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