最近、台湾海峡をめぐるニュースが増える中で、ふと疑問に思うことがあります。 「台湾海峡って、国際的には公海なの? それとも中国の領海なの?」 国際法の建前と、中国の主張の「本音」を、日本の安全保障の観点から整理してみましょう。結論から言えば、日本の立場を強くするためには、「国際法規を無視するなら許さんぞ」というロジックが最も合理的です。 台湾海峡の「国際法上の建前」まず、国際法が定める「建前」は非常にシンプルです。これは国連海洋法条約(UNCLOS)というルールに基づいています。 領海(12海里): 沿岸から約22kmまでは沿岸国の主権が及びます。 排他的経済水域 (EEZ): 領海の外側、沿岸から約370km(200海里)までは、沿岸国が資源探査などの「主権的権利」を持ちますが、他国に対しては「航行の自由」が認められています。 台湾海峡の最も狭い部分の幅は、両岸の領海(12海里+12海里