2025-08-26

空気読み

「60を半分で割って20足すと?」という問題がある。

この解釈文系理系で分かれるだなんてインターネッツにはまことしやかに書いてあったりする。曰く、

理系「60を(60の)半分で割って、20足す」

文系「60を半分『に』割って20足す」

解釈するのだそう。

これは、理系とか文系ではないだろう。

あなたコミュ障だとしたらどう空気を読むかと言う出題だ。

空気読みには、善意空気読みと悪意の空気読みがある。

悪意の空気読み手は、言ってない事を足して「こうとも解釈できる」ほうをあえて主張する。書き手がもしもそれを書き忘れてたとしたらその指摘の仕方は、ただ混乱を招くだけだ。悪意がある。

善意空気読み手は、書き間違えを指摘しないであげようとするだけの人。詐欺師相手推理小説ならいざ知らず、まさか悪意の説明不足があるとは考えない。日常で、あえて触れない意地悪説明不足があるなんて考えてはいけないと思うのが善意空気読みだ。

とは言え、悪意の空気読み手最初から悪意があったわけではないはずだ。日本語の下手な先輩や上司が書いた仕様書をアクロバティック解釈しなかった為に、空気が読めない無能だなんだと判定するパワハラ上司がきっと居たに違いない。忙しい現場では、てにをはどころか、主語目的語時間など大事なところが抜けている仕様書日常茶飯事だからね。その割に言葉狩りには躍起になり、体言止め(笑)が好き。そんな仕様書を読まされてたら悪意の読み取りをしてもしょうがない。悪意の読み方をするという喧嘩の売り方だって受動攻撃方法として無きにしも非ず。男の世界もドロドロしてるからしょうがない。

そんな経緯があったかいか知らないけれど、とにかく何かにつけて悪意の空気読みが身についてる人がいる。悪意の空気読みはこんなふうに言うかもしれない。「書いてない事を足すのが空気読みだ、それが行間を読むと言う事だ」と。今一度、振り返って考え欲しい。その空気読み、勝手に出した行間というものは誰かを傷つける為の攻撃になっていないか。それで現場意思の疎通はスムーズか、最初の書き漏らしは修正されたか

どちらにせよ、コミュ障は何も聞かない。頑張って空気は読む。でも聞かないから間違える。

から、この設問は「あなたコミュ障だったらどっちタイプか」聞いてるだけの設問なのだ。どっちでもいい。意味のない質問だ。

そしてどちらにせよ、我々は聞く。コミュ障でも聞く。どちらの解釈をするにしろまず自分理解を出題者に伝えて反応を見る。受験の時のテストですら、複数解釈ができる場合は出題者への質問をしていいんだから、誰だっていつだってやっていい事だ。

「こう言う解釈でいい?」と聞いてくれるならどんな解釈をしていようとそれは悪意のある空気読みではない。頭の良い人だ。きっとパズルも得意だと思う。

悪意のある「空気読み」は空気を読んだんだと言い張って、取り返しのつかないところまでやってしまい、それはあなたが正確に書かなかったせいですよね?などとひろゆき的な論派をするだろう。これを読んだ以上、それは明確な攻撃だ。2度とやってはいけない。

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