【登場人物】
ウィトゲンシュタイン(ボケ):厳格な哲学者風だがどこかズレた言動
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[舞台はシンプルな漫才スタジオ。ウィトゲンシュタインはスーツ姿で厳格な風貌、山田はカジュアルな私服]
山田「えー今日はですね、20世紀最大の哲学者と言われるルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインさんと漫才を!」
ウィトゲンシュタイン「(ドイツ語風のアクセント)我々の言語は蟻が砂糖を運ぶように表象を運搬するのだ」
山田「いきなりわけわかんないこと言い出した!普通に日本語でお願いしますよ」
ウィトゲンシュタイン「(突然普通の日本語に)ああ失礼。今日は言語の限界について考察しながら笑いを生成しよう」
ウィトゲンシュタイン「では問おう。このマイクスタンドは存在するか?」
ウィトゲンシュタイン「いや、君は『マイクスタンド』という言葉の用法を暗黙裡に了解しているだけだ。もしこれが(ポケットからリンゴを取り出す)リンゴだったら?」
ウィトゲンシュタイン「(リンゴを頭に乗せる)今この文脈では帽子だ」
ウィトゲンシュタイン「(真顔で)言語ゲームのルールが変わったのだ。ここで(突然山田の肩を叩く)『痛い!』と言うのは?」
ウィトゲンシュタイン「ほら、言葉と現実の関係は常に流動的だ。君が『痛い』と言った瞬間、それは痛みになる」
ウィトゲンシュタイン「(突然床に寝転ぶ)今私は机になった」
ウィトゲンシュタイン「(起き上がりながら)家族写真を見て『母さん』と言う時、その言葉は単なる記号ではない。生活形式全体が滲み出ている」
山田「急にまともなこと言い出した!でもそれどういう意味ですか?」
ウィトゲンシュタイン「例えば(山田のスマホを取り上げる)この機械を『文明の利器』と呼ぶか『監視社会の象徴』と呼ぶかで…」
ウィトゲンシュタイン「(スマホを耳に当てる)もしもし、カントさんですか?ヘーゲルさんと飲み会?了解です」
山田「歴代哲学者が飲み会してたらパリサイ派だらけで大変ですよ!」
ウィトゲンシュタイン「(突然真剣な顔で)言語の魔術から逃れることはできない。例えば『愛』という言葉は…」
ウィトゲンシュタイン「(唐突に)コンビニのおでんに『愛』はあるか?」
ウィトゲンシュタイン「では(ポケットから湯豆腐を取り出す)この豆腐には?」
山田「どこで温めたんですか!?しかもポケットが濡れてますよ!」
ウィトゲンシュタイン「言葉は使われることで初めて意味を獲得する。例えば(指をパチンと鳴らす)これが『愛の表現』だと定義したら?」
ウィトゲンシュタイン「(突然目を潤ませる)美しい言語ゲームだ…」
ウィトゲンシュタイン「(テーブルを叩く)論理的に考えよう!A=Aは真か?」
山田「当たり前ですよ」
ウィトゲンシュタイン「では(山田の顔を指さして)山田=バカは?」
山田「それは成り立ちません!ていうか失礼です!」
ウィトゲンシュタイン「ほら、命題の真偽は文脈に依存する」
ウィトゲンシュタイン「(コップの水を飲み干す)この行為を『渇きの解消』と呼ぶか『分子運動の一時的均衡』と呼ぶか…」
山田「普通は前者でしょ!日常生活で分子運動とか言い出したら変人です」
ウィトゲンシュタイン「(突然叫ぶ)沈黙せねばならないところについては!」
山田「急に『論考』の最後の一文!?黙るべき時じゃないですよ!」
ウィトゲンシュタイン「(落ち着きを取り戻して)私的言語の可能性について考えよう。例えば(鼻歌を歌う)この旋律は…」
ウィトゲンシュタイン「いや、私には『人生は無意味』に聞こえる」
ウィトゲンシュタイン「(観客席を指さす)あの女性の笑顔は『楽しい』の表現か、それとも『早く終われ』のサインか…」
山田「それは本人に聞かないと分かりませんよ!哲学者の妄想ですか?」
ウィトゲンシュタイン「(突然手帳を取り出す)今日の気づき:コンビニのレジ袋にヘーゲルの止揚を見た」
ウィトゲンシュタイン「(袋を頭にかぶる)今や私は現象学の幽霊だ」
ウィトゲンシュタイン「(深刻な顔で)死後の世界について…」
ウィトゲンシュタイン「(にやりと笑う)実は昨日、冷蔵庫のヨーグルトが…」
ウィトゲンシュタイン「(時計を見る)時間だ。最後に重要なことを言おう」
ウィトゲンシュタイン「(叫ぶ)世界は成立している事柄の総体である!」
(二人で礼)
[暗転]
【幕間コント】
(ウィトゲンシュタインが観客席に降りて哲学問答)
ウィトゲンシュタイン「(コップの水を差し出す)この液体はH2Oか、温もりの象徴か、それとも…」
客「ただの水です」
ウィトゲンシュタイン「正解。問いそのものが無意味なのだ」
山田「(引きずり上げながら)客を混乱させないでください!」
【最終コーナー】
ウィトゲンシュタイン「最後の命題:漫才とは(ポーズ)」
山田「それじゃ客席が凍るでしょう!普通に『笑いの芸術』ですよ!」
ウィトゲンシュタイン「(小さく笑う)ふふふ…これも一つの言語ゲームか」
[幕]
オモロイやん o1とどっちの方がオモロイ漫才作れるんやろか?
結構おもろい
忘年会の出し物とかならこのレベルで十分だよなぁ
面白いやん すげー