https://www.youtube.com/watch?v=5ixm_eDMO3c
この人のビジネス書の話を聞いて
「え?みんなそんなことで悩んでるし、そんな浅い答えで満足しちゃうの?」
私からすると「なぜなにを聞くと嫌がる上司や取引先もいるから、考えることより出し入れのほうが難しい」と思うのですが、私の悩みは一歩進んだ悩みらしいです。
たいていの仕事は自分ひとりで完結しません。そのため、「なぜなに」がわかった方が思いやれるし、怒られずに手を抜く方法が見つけられます。
私は怠け者なので、いつもバレないように手を抜く方法を模索しています。だから、なぜなにを考えて不要を削るのですが、一般的ではないらしいです。
「なぜなに」を考えていない・重要でないと考えている人は、相手を思いやった仕事もできないし、手を抜く方法もわかりません。
私は「そんな人にサラリーマンができるんですか?」「ビジネス書でなぜなにを読んで感心している人は働いたことあるんですか?」と思うのですが、世間は私の想定を下回りますね。
だから、『ゼロ秒思考』という本がヒットしていると知った時には、「世の中には、それだけなぜなにを考えずに生きている人がいて、他の部署に迷惑をかけるような仕事をする人が多いんだ」と呆れました。
バイトでさえ「次の人の事考えて仕事して」と言われるものです。
この本に書いてあることが東大思考なら、Fラン出身の私の方が東大出身者よりもできます。
よって、この本は偽書です。
『東大思考』の内容は「知識を覚える時には、暗記ではなくストーリーや関連性も意識して記憶しようね」という本です。
私、これ小学校高学年時点でできていた自信があります。社会科科目が得意だった理由が「歴史問題は流れ(フロー)を覚えていれば、すごく簡単」だと小学生時点で気づき、成績も良かったからです。
大事なのは「関連して覚える」という手法に気づいても、周りがそれを教えないと関連付けしにくい科目もあるということです。例えば、「漢字や英単語は、成り立ちや部首を覚えているとまとめて覚えられる」と繰り返し教えている学校の先生なんて1割もいません。それを前提に作っている参考書も少ないです。
すごい予備校に行って「勉強のやり方」を習う人達もたくさんいます。
は、東大の中では少数派です。
東大生本人がすごいと思っている人は、『二月の勝者』を読んでから出直してきてください。親が中学受験の高いコストにドン引きする話まで読んでみてください。
東大生だとこういう家庭の人が珍しくないので、ここから学ぶべきです。
「組織に長くいるには出世しないとつらい」「中高年プレイヤーはいらん」というパートで「頭が化石か?現場に来たことあるのか?」と呆れました。
現場はプレイヤーの中高年がいることで支えられています。飲食店は年配のパートに支えられている店がすごく多いし、理系の仕事は人手不足なので、腰を据えて続けてくれるおじさんプレイヤーは重宝されます。
作者がコンサルタント会社の社長で、産業と職場の構造がわかっていないのは痛すぎ、怖すぎます。
仮説を持っていないことよりも「仮説に引きずり込もうとする人」の方が多いし、怖いです。
『仮説思考』の内容は「仕事上の問題について話す前に、仮説や提案を用意しなさい」というものですが、正直言うと、仮説や提案を持っていない人よりも、固執してしまう人の方が多いです。
そして、職場によっては提案すること自体がマイナスになる職場もあるので、業務フロー通りの方がいいケースも少なくありません。
指揮命令系統が厳格そうな職場を体験して思ったのは、「上司や周囲の動きに仮説を立てることよりも、自分の仮説が通る【スキマ】を見つけることが、職場では大事」ということです。
一人で仕事をする人や偉い人なら、仮説とそれに基づいた対応をする思考力が大事ですが、偉くない人はスキマから探します。
「仮説を立てて先読みするのが大事」は浅いんだよ、と思います。お伺いや意見を言える信頼性・理解力の方が遥かに大事です。
俺が言っていることはビジネス書にできないかもしれないし、できたとしてもちっとも面白くないと思いますよ。
だから、いい職場を見つけた人はビジネス書なんて読まなくていいです。
あれはビジネス偏差値が低い人か、気持ちいいきれいごとを読んで精神的マスターベーションをしたい人しか読まないものなので、いらないです。