2025-10-16

膨らみ続ける3万円の恨み

 10年以上前だったか、かつて親しくしていた元友人の結構式に行った。

 そのとき俺は非正規労働者で、当時既に疎遠になりつつあったその元友人のために、少なから犠牲を払って3万円を絞り出し、出席した。

 式以来、一度もその元友人とは会っていない。今更再開したとしても、ライフステージが違いすぎて、ギクシャクするだけだろう。

 今も俺はボーナスも無いような底辺労働に勤しみ、自家用軽自動車がもし突然故障したら、即、詰むような生活をしている。

 あの3万円が今あれば、風俗に行けるのに……。

 あのとき人間関係継続税」だと自分に言い聞かせて泣く泣く支払った3万円が、惜しくて惜しくて仕方ない。

 世の中の夫婦に言いたい。2年以上会っていない人を結婚式に呼ぶのはやめてくれ。そして、式の日を最後に5年以上交流の無い人には、飯代は差っ引いても構わないので、祝儀を返金してくれ。

 それが難しければ、引き出物なんかいらないから、1万円以下の会費制にしてくれ。

 いくら脳内お花畑の新婚でも、生涯未婚率が年々上昇する中、ペイできる見込みもない3万円を払うのがいかに苦しいか想像できないことはないだろう。

 葬式は年々縮小化傾向にあるのだから、一生に一回とも限らない結婚式なんぞを大々的にやるのは時代錯誤だと、どうか理解してくれ。

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