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はてなキーワード: 粘着剤とは

2025-09-22

ヤマカガシネズミ捕りに掛かっていた話

とある国民宿舎で宿直をしていた時の話。

その国民宿舎はまあ古い建物だった。建てられたのは昭和末期から平成初期の辺り。少なくとも今三十代の自分物心いたころにはもう古い建物だな、って思うくらいには昔からあった。昔は田舎リゾートとして村の重要な財源だったのだろうけど、国民の休日の過ごし方が変わり、かつては村だった土地合併して名義だけ市になる頃には、もう補助金地元のプチ銭湯という妥協営業スタイルになっていた。

閑話休題。ヤマちゃんの話に戻ろう。

自分は里帰りしていた時に、しばらくそこでバイトをしていた時期があった。実家が近い自分は施錠や宿直を任されることになり、事件はその宿直の最中に起きた。

時間は確か23時近くだったと思う。洗濯室に夕食のために厨房で使ったタオル類を回収に行ったら、床の上に置いてあった粘着式のネズミ捕りになんか長ーい物体が乗っていた。最初は見間違いかと思った。だけど二度見してよくよく確認すると、それは粘着シートにべったりとひっついたヤマカガシだった。

捕らえられたヤマカガシは、でかい人間が近づいてくるのを察すると、ウゴウゴと身を捩って逃げようとした。だけど全身の半分近くが捕われているから、ネズミ捕りの台紙が左右に少し揺れるだけの動きしかできなかった。

ヤマカガシというのは日本に住むヘビの中ではポピュラーな方ではあるけれど、人家に近いところに住むシマヘビやアオダイショウと違って森の中に住んで小動物を食べるスタイルであり、マムシとも違って好戦的じゃないから藪の中でもヘビの方からさっさと逃げてしまうということもあり、目撃することは田舎育ちの自分でも割とレアだった。

しばらく観察して分かったのは、ヤマカガシ全長は60cmから70cmくらい、「6」の字を描くみたいに粘着シートにひっついている、空腹だったのかペラペラ状態、ということだった。特に最後については、脱出しようとして身を捩ったせいなのか、お腹側のほとんどが粘着シートに密着してしまっており、そのせいで身体が蛇らしい丸太ではなくてベルトみたいな楕円になってしまっていた。

どうやらヤマちゃん排水溝を通って室内に入ってきたみたいだった。洗濯室には水抜きのための大きな排水口があったのだけど、ヤマちゃんはその排水口のすぐそばにあるネズミ捕りに掛かっていたのだ。

ネズミ捕りに掛かったヘビという初めての状況に出会ってしまった自分は大層困った。取れる手段無視するか対処するかの二択。無視して餓死を待つという手段もあったけど、仮に脱出されてしまうと客室に蛇が出没することになってしまう。それに蛇はしぶといので空腹で餓死するまでに何日も掛かってしまうかもしれない。だから対処するしかなかった。

そろそろ眠気を感じる時間帯だったけど、この頃にはもう眠気は完全にぶっ飛んでいた。どう対処をするか。一番簡単なのは殺してしまうこと。動けない状態なのだから鈍器で頭を潰してもいいし、水漬けにしてもいい。だけど、エセ博愛主義者自分はどうにか生かせないかと思っていた。

完全にエゴなのだけど、自分は生きる機会がある存在には可能な限り生きていて欲しいと思っている。だから部屋に虫が入ってきても外にポイするし、殺虫剤もこれまで使ったことがない。だから今回もなんとかヤマちゃんを生きて脱出させてあげられないかなと思っていた。

だけど、問題が一つあった。もし掛かっていたのがシマちゃんシマヘビ)やアオちゃん(アオダイショウ)なら手なり火箸なりで水かけてメリメリ剥がしていただろうけど、ヤマちゃんは一応毒蛇なのだしかも、マムちゃんマムシ)よりも強い毒性を持ってしまっているのだ。ヤマカガシは臆病な性格マムシみたいに自分から襲ってくることはないか危険視されていないけど、実は喉の奥に毒腺を持っており、深く噛み付くとマムシもびっくりな強烈な毒液を相手に送り込むことができる。

今、宿直は自分一人だけで、もし噛まれしまうと最悪その場で倒れて死んでしま可能性があった。そこで取った手段は、できるだけ自力脱出できるような策を講じて、あとはヤマちゃんガッツにかけるというものだった。

ネットで「ネズミ捕り 外し方」と調べると、どうやら粉と油でなんとかなりそうだと分かった。粉を使って細かい毛(ヘビの場合は鱗か?)を保護して、油で粘着剤を剥がす。急いで厨房へ行って、片栗粉オリーブオイルを取ってくると、ついでに持ってきたショベルにヤマちゃんごとネズミ捕りを乗せて外に運んだ。そこでドバドバと粉と油をかけ、あとは天の配剤に任せて草むらにネズミ捕りごと放置して朝を待つことにした。

昔の記録映像にある蝨取りみたいにして筆者に粉をかけられたヤマちゃんは、ウゴウゴして嫌がる仕草をしていたのを覚えている。

宿直室に戻っても、アレで本当に良かったのだろうか、もっとできることはあったのではないかという後悔が何度もあった。身動きできない状況で外に放置しているのだから野生生物に襲われたらひとたまりもない。もっと上半身くらい剥がしてあげれば襲われても反撃できるんじゃじゃないか。でももし噛まれしまったら、と考えが堂々巡りしていた。

ともあれ朝までちゃんと眠って、翌朝5時に起きて館内の照明を点けた後に外に出していたネズミ捕りの様子を見に行ってみた。昨日置いた草むらにちゃんネズミ捕りが残っていた。ただし、中で捕まっっていたヤマカガシの姿を除いて。しっとりと朝露で湿ったネズミ捕りにはヘビがのたくった痕跡が色濃く残されていた。オリーブオイルでゆるんだ粘着剤は荒波が立ったようにあちこちがうねっており、捕まっていたモノが激しく動いたことが察せた。

家に帰って宿直中に起きたことを父親に話すと、多分逃げ延びたのだろうという話になった。根拠ネズミ捕りの台紙がその場に残っていたこと。野生生物に襲われたなら台紙ごともっていかれているだろうと。だけど正直、本当にヤマちゃんが助かったのかは分からない。ある程度暴れて拘束がゆるんだタイミングで、タヌキかなにかが運良く咥えていった可能性すらある。ただ、自分はたぶん助かったと思っておくこととした。

後日談として。それから数週間後、施設クロージングのために外を歩いていたら、ネズミ捕りを置いていた草むらからほど近い場所に、で〜んとデカヤマカガシが寝ていたことがあった。スマホライトの先に急に現れたからびびったけど、じっと見ていたらノソノソどっかに行ってしまった。もしかしてあの時の……だったのかなあ、と思ったりもしたけど、まあ真相は叢の中。

2025-08-01

anond:20250801072849

俺には粘着剤で動きがスローモーションに見えるだけで、それが苦しんでいるように見えたことはないが、お前には苦しんでるように見えるのか?

2025-06-10

anond:20250610115349

素晴らしい着眼点です。ポストイットフリクションペンのような、いわゆる「文房具界の技術革新」もまた、突発的かつ意外なルート誕生しています

これらは特に、「偶然の発見」や「本来目的からの逸脱」によって、思いがけず世界を変えた例です。

🟡 ポストイット:失敗作が革命を起こした

◾ 発端

ポストイット粘着剤再利用可能な弱い接着剤)は、3M社の科学者スペンサーシルバーによる発明

しかし彼の目的は「強力な接着剤を開発すること」だった。

→ つまり失敗作だった。

◾ 変化の契機

別の社員アートフライが「聖歌隊楽譜に挟んでも落ちない、でも破れないし跡が残らない付箋が欲しい」と思ったときに、この“失敗作”の接着剤のことを思い出す。

→ 偶然のニーズと失敗作が結びついた瞬間に、新しい製品が生まれた。

◾ 教訓

🔵 フリクションありそうでなかった「消せるボールペン

技術的な中身
◾ 発展の経緯

パイロット社は1980年代から温度で色が変わるインク」を開発していたが、当初はおもちゃ遊具などの用途だった。

→ それを文房具に応用する発想が後から現れた。

革新ポイント

🔹 両者に共通する「技術革新の非連続性」

特徴 ポストイットフリクション
出発点 失敗した強力接着剤温度で色が変わるインク玩具用途
ターニングポイント 他分野からニーズ楽譜転用アイデア(消せる筆記)
革新性質既存材料の新しい使い方 遊びの技術実用
突然性 高い 高い

🔻結論

技術的な「突然変異」は、往々にして失敗・偶然・誤用転用から生まれる。

ポストイットフリクションは、まさに「順当進化を経ずに、ある日現れた革新」の典型である

希望であれば、こうした「異常進化プロダクト」をさらに掘り下げてリスト化もできます。たとえば:

なども類似文脈で語れます

2023-12-22

[] 貼る機能無料

使い捨てカイロ

同じメーカー同じサイズ同じ枚数入りの「貼るカイロ」と「貼らないカイロ」が同価格販売されてた。

どういうこと?

カイロメーカー粘着剤を納入してる会社はタダ働きなの?

カイロ工場粘着剤をペタペタ塗る係の人は、「貼るカイロと貼らないカイロ販売価格が同じだからお前の労働は無価値」とか言われちゃってこれまたタダ働きなの?

2022-09-02

anond:20220902093859

評価にも中華バリアがありそうなんだよな


前に中華製の「ガラス保護シート」を買ったんだが

届いたのはプラスチック製で

しかもシートの周辺と中央にだけ粘着剤を塗布したタイプ

中央粘着剤があるので、逆にタッチ認識悪化させてしま

スマホセキュリティパスコードだったり様々だが、を入力できない有り様

で、その旨つらつらと書いて★1にして「詐欺商品」とやったら

amazonからレビュー拒否された

2022-05-12

肩に謎のシールが付いてた

直径8mmくらいの一センチ行かの小ちゃい丸いシール。透明っぽいけど粘着剤のせいか白っぽい

心当たりがなくて気持ち悪い。なんじゃこりゃ

なんこれ気持ち悪い

2019-07-16

anond:20190716172730

女性用のおりものシートをパンツにあてがえ 粘着剤が布だぞ

サラサーティがおすすめ 20枚入200円くらい

 

あとなんでウォシュレット使わないのか

今どき駅トイレにでもあるだろうに

2019-03-03

ガムテープ関連の呼称

anond:20190303095520

また理不尽な主張をしてキレ芸トラバする変な人だ。

地方会社によって方言があることは理解しているが、標準的用語はこうらしい。

クラフト粘着テープ

クラフト紙の上に糊(ガム)が付いたテープ

・布粘着テープ

布の上に糊(ガム)が付いたテープ

ガムテープ

クラフト粘着テープ、布粘着テープ総称クラフト粘着テープが原型で、後から改良型として布粘着テープが発売された。

紙テープ

紙のテープ粘着剤は付いていない。

https://www.nichiban.co.jp/industrial/crafttape/index.html

2018-03-09

anond:20180309233836

こんなのありますけど、毎日だと、ちょっと不経済かなぁ。

口に貼るだけで、ヒト本来呼吸法鼻呼吸)に整えます

起床時の口・のどの乾き、いびきの音を軽減し、安眠へ促します。

鼻呼吸に促すことによって得られる効果(自社試験による)です。効果には個人差があります

剥がすときに痛くない、肌にやさしいシリコンタイプ粘着剤です。

https://www.kobayashi.co.jp/seihin/nm_tape/

2017-08-28

SST-SG05Bの3.5インチシャドウベイを増やそうとしたが断念した話

SST-SG05BにはHDDが1台しか入らない

ケースはそこそこ広いにも関わらず、3.5インチシャドウベイは1つしかない。

そのせいでHDDが1台しか増設できない。

スペース的には軽く4台位は入るように思えるが。

一時的拡張スロットの横に立てて置いてたが、風が当たらないことと微振動のせいかHDDはあまり保たなかった。

何より固定されてないのが不安

シャドウベイを増やす方法を考える

拡張スロットの横を除くと、候補としてはシャドウベイの下がある。

ここにシャドウベイを増設するのがベストだろう。

ちなみに、HDD前後のネジ穴で固定し、真ん中のネジ穴は使わない構造になっている。

市販
OWL-BRKT3(製造終了)
前と中央で固定するので使えない。
TK-BRA2N(製造終了)
同上。
HZS01
TK-BRA2Nと全く同じ。つまり同上。

市販品は全滅。

なぜ前後で固定するものがないのか。

シャドウベイに穴を開ければつけられなくもないが、そこまでするならケースを買い替えたい。

自作

ホームセンターで売ってるステーで継ぎ足す方法を考える。

おそらくこの方法ならつけることだけは可能だろう。

しかし、以下のような欠点がある。

これも完璧ではない。

外す時に劣化した粘着剤がべったりくっついてることが予想できる。

結論

真っ当な方法はないので、ケースを買い換えた方が良い。

2016-09-28

http://anond.hatelabo.jp/20160927222834

いや、Jリーグ並みはムリだとしても、ローカル密着路線から地味に根付きそう。

あいうのって地域コミュニティ粘着剤として役に立つんだよ。

少なくとも、実業団主体Vリーグ女子バレー)より潜在力は高い。

 
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