2025-11-03

anond:20251103193928

最近は、年収七百万円くらいが希望なんだそうだ。

少し前までは一千万円が理想だったと聞く。

それでも十分、夢のような数字だ。

「どこの部長を探してるんだ」と思わず呟いた。

きっと、現実男性と付き合った経験があまりないのだろう。

働く男というのは、毎日どこかを削りながら生きている。

給料の桁よりも、責任の重さの方が先に来る。

王子様のように優雅に笑っている時間なんて、そう多くはない。

それでも、誰かと食事に行って、

話して、笑って、気まずくなって、

時には怒ったり、傷ついたりしながら、

人はようやく“社会人としての間合い”を覚えていく。

恋愛って、そういう訓練でもあると思う。

彼女にしてもらえなかった」と泣くのも、

「なんであんな態度を取ったんだろう」と反省するのも、

全部が次への練習だ。

そこを飛ばして“理想の恋”を求めても、

誰とも繋がれない。

以前、一度こんなことがあった。

会って間もない女性が、いきなり自分の友人を五、六人紹介してくれた。

食事会が始まり、三時間、五時間

ひたすら「彼氏」として扱われ、場を持たせるのに精一杯だった。

家に帰るころには、もうぐったりしていた。

それから少し距離を置いたら、

彼女烈火のように怒った。

ちゃんとした交際にする気がないの?」と。

でも、こちらが求めていたのは“形式”じゃなくて、

ふたり時間を少しずつ育てることだった。

彼氏ができた」という肩書きに溺れてしまったら、

もう何を話しても、心は届かない。

人と人との間に必要なのは

お金でも言葉でもなく、間合いの感覚だ。

その距離を測りながら、

一緒に笑える時間をつくる。

それだけのことが、

今は一番むずかしい時代になってしまったのかもしれない。

記事への反応 -
  • 若いころ、女の子が笑ってくれたり、急に怒ったりすることがあった。 その理由がわからなくて、仕事帰りの電車で一人、 窓に映る自分の顔を見ながら、なんとなく落ち込んだ。 それ...

    • 最近は、年収七百万円くらいが希望なんだそうだ。 少し前までは一千万円が理想だったと聞く。 それでも十分、夢のような数字だ。 「どこの部長を探してるんだ」と思わず呟いた。 き...

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