よく少子化の原因として価値観が多様化したからとか、個人の人権が尊重されるようになったからとか言われるけれど
私はそれって完全に逆だと思うんだよね
どちらかというとその逆、価値観の画一化こそが少子化の主な原因だと思っている。
だって昔は蓼食う虫も好き好きと言われていて、女の「異性に好まれる容姿」にはある程度幅があり、例えば面長大人顔も美人のタイプとして認められていた。だから昔は色んなタイプの女が男に選ばれ、結婚できていた。
それが今では異常なまでの童顔小顔至上主義になってしまい、全ての男が女に求める容姿の基準が「可愛い」の一種類だけになった。
容姿だけでなく中身に関してもそう。昔は女にとってドジでおっちょこちょいというのも一つのチャームポイントだったけれど、今だと即座に発達障害認定。排除すべき欠点として切り捨てられる。
また、昔は女性がそもそも結婚しない人生、子供を産まない人生も、一定程度認められていた。
フローレンス・ナイチンゲールやヘレン・ケラーのように結婚せず、子供もいない女性が偉人として讃えられ
日本においても古くは卑弥呼のように子供を産まない女性がその生き方を尊いものとして尊重されてきた。
だから子供を産む女性の方も安心して子供が産めたんだよ。たとえ娘が産まれてその娘が生涯独身であったとしても惨めになる事はないから、安心して産めた。
それが21世紀に入ってしばらくしてからというものの、女の生き方は完全に一つだけが「正解」として定められた。子供を産んで保育園に預けて働くという生き方。唯一それだけが推奨される。
こんな世の中じゃ到底怖くて産めないでしょ。娘に良い遺伝子を遺してやれて、男に選ばれ結婚して子供が産めるという自信がない限り、子供を産む気になれない。
そしてその基準はどんどん厳しく、画一化されてきている。「発達障害」の認定然り、平行二重小顔童顔ブルベ色白華奢しか認めないルッキズム然り。
○ご飯
朝:なし。昼:グラコロ。夜:豚丼、たまご、豚汁。間食:スナック菓子。ポッキー。アイス。バウムクーヘン。
○調子
いっぱい食べていっぱい寝た。
二日続けてマクドを食べることでグラブルコラボのアイテムをゲット。
最後の一編だけは好みの範囲外だったが、他の三つは非常に好き。
透明人間が題材の特殊設定もので、その透明人間が犯人の倒叙という構成自体がまずもう面白い。
更にそこから様々な趣向が多様に含まれており、ハウダニット一発ネタにしない怒涛の展開が続くのがすごかった。
ハウダニットとホワイダニットの両面の謎が次々に解かれていく後半も勿論興味深いのだけど、個人的には透明人間は夜の営みをするにはそういう面を気をつける必要があるのかという、透明人間の日常を掘り下げた序盤もかなり好みだ。
とあるアイドルオタク同士の揉め事が発展した殺人事件、その裁判の陪審員達がたまたま同じアイドルオタクだった。
滑稽な冒頭のテンションそのままに一気に駆け抜けるコメディ調の法廷もの。
流石にご都合主義がすぎる前提ながら、アイドルオタクが畳み掛けるような専門用語でオタクのありようの矛盾を見つけるシーンで一気にのめり込んだ。
殺人事件の裁判で何を議論しているんだ? という引いた目線を許さない熱がある短編で、オタクらしさが楽しめる。
コメディ全振りながら、瑣末ながらオタク的には譲れない点が徐々に大きな違和感になって真面目な裁判官達も巻き込んでいく展開が面白く、地に足がついたロジックものとしても読み応えがあった。
・盗聴された殺人
僕としては本書のベスト。
探偵事務所で働く聴覚に優れた美々香を主人公にした王道の探偵と助手もののフーダニット。
犯人当ての趣向なので、作中の探偵が謎を解いた時点で自分も謎を考えてみた。
ノンシリーズものらしい趣向もあるが、本題たる優れた聴覚で解き明かす意外なホワットダニットがいいね。
そもそもそこが謎の焦点であることに中々気づけない構成が見事で、主人公の聴覚は優れているが推理力は控えめな設定が、読者の目線でも推理可能な謎にしているのがにくい。
ミステリ的な点だけでなく、探偵と助手の関係値も心地よく、王道の楽しさが詰まっていた。
脱出ゲームで本当の誘拐が起こったことから始まる、コンゲームっぽさもある「謎解き」もの。
ヤングアダルトとか児童文学系を狙ったのかな? 上記三つとかなり色合いが異なっている上に、全体的にチグハグな内容で、しっくりこなかった。
特に脱出ゲームと誘拐がそれぞれ別に展開するのだが、脱出ゲームパートがあまりにもとってつけた内容で、作中人物たちとの評価の食い違いがつらかった。
最後の怒涛のどんでん返しも、どんでん返しありきの違和感のある構図だったため、驚きよりもそこに至るまでの遅さが気になった。
おPERSON
こういう奴が敵から隠れてる場面で財布を開けないといけなくなって詰むんだよな
毒も喰らう、栄養も喰らう。両方を共に美味いと感じ―――血肉に変える度量こそが食には肝要だ
はてなでは社会保障費削減すると高齢化した氷河期世代が無敵の人と化して社会に報復する(だから社会保障費は維持すべき)って論調が強いけど、本気で彼らにそんな度胸があると思う?まあ数の多さ故に数件発生する可能性はあるだろうけど、統計上は『困窮した老人の万引きが増えてます』程度の影響しかないんじゃないか?
それに氷河期世代(の困窮した人達)はなにも高齢化してから無敵になった訳ではない。何十年も文句を言わず雇用の調整弁をしてきたのだから、その内の多くは今回も調整役として黙って消えていってくれるだろうよ。