2025-03-17

anond:20250308202943

鬼滅ファンがだらだらレスをつけるよ

はてな文字修飾文法

 

漫画派かアニメから入ったか、どこまで観たか明言してくれてありがとう(ネタばれしたくないので)

文字を大きくすることと太字にすることしか知らないよ

 

①禰󠄀豆子の咥えてるアレ、結局何?

 

>実際はおそらくただの猿轡なんだろう

 

イエス、その通り

あれはただの筒ただの気休め

その辺の山に生えていたただの竹である

から魔力だの妖力だの、なんらかの抗鬼化的効力は一切ない

作中的には「せめて、一瞬でも人を噛む障壁になるように」との願いを込めた応急措置というところかな

  

要は竹筒は作中での目的よりもメタ的な目的のための小道具だろう

あれがあるおかげで、鬼滅のこと微塵も知らなくても一目で「この少女は可愛くあどけない顔をしていながら何か異様な状態にある」ことがわかるだろう?

キャラクターデザイン視点では禰豆子の外見は非常に秀逸だ

異様さは鬼女にふさわしいざんばら髪でも補助しているが、同時にわずかに前髪が留められていることやさるぐつわは人の管理下にあることも知らしめる

着物の柄から時代設定や人種も一目瞭然

しかしそれらをすべて凌駕するほど禰豆子を印象付けるのがあの竹筒である

  

竹筒はどっちかというとそっちの目的(=キャラクター性を付与する視覚効果)が強いだろう

遊郭編でのように鬼化が進むとあっさり破壊され、鬼の強靭な肉体の前には竹筒など無意味という鬼の脅威を改めて知らせつつ(日本人なら竹の硬さはだいたいの人が実感を伴っているはず)、

「おとなしく猿轡を噛んでいてくれない=人間管理下から解き放たれ凶暴になっている」ピンチも、

刀鍛冶の里編最後のように「猿轡からは解き放たれ、しかしもう危険ではない=さらなる変化が訪れた」ことも

一目瞭然の姿で表現できる。

本当に秀逸な小道具である

 

  

ただし増田は誤解している

>けど、炭治郎に襲いかかっていた禰󠄀豆子が竹筒を咥えさせられたことで理性を取り戻したっぽいのはなぜなのか?

 

いいや、禰豆子が理性を取り戻したのはその前だ

炭治郎の必死懇願に涙を流した時である

この時点ではまだ理性を完全に取り戻してはいいから冨岡を攻撃しようとしたが、この時点ですでに異常事態は起こっている

真横にある炭治郎という食いやすい肉を冨岡から庇うなんて普通の鬼ではありえない

そして竹筒を加えさせられたのは冨岡に気絶させられた後だから

「竹筒を咥えさせられて理性を取り戻した」は増田の誤解だ、1話見直してほしい

  

>あと冨岡義勇があの竹筒を持っていたのもなんで?その場でサッと作ったのかもしれないけど、周りは竹林ではなかった気がする。

 

説明はないし、周囲に竹も描かれていない

でも「周辺にあった竹から冨岡が急ごしらえで作った」か「水筒再利用した」とでも捉えるのがいいと思う、それ以上のディテール不要でしょ…

 

 

②鬼が出過ぎ

 

>鬼の登場頻度が高すぎる。

 

逆じゃない?

鬼の活動日本の全人口から考えればまばらでも、その鬼の被害の話周辺だけ集めたのが鬼滅の刃

 

これはファンブック情報だが、実は鬼どもは鬼舞辻から人間社会で目立つな」と命令されている

目立てば政府に目をつけられるかもしれないからだ、

鬼舞辻は鬼のほうが人間よりはるかに強いと知っているが、とにかくどんな面倒ごとも怖くてたまらないという小心者だから目立つなと命じているわけだ

から鬼の存在一般には知られてはいない

だがかなりの数の鬼がいるわけで、それらが毎夜人を食い散らかしているとなれば被害の数も年間じゃそれなりになる

その被害者遺族の中からは鬼退治のために立ち上がる者も一定数出るだろう

この齟齬は、増田最初イメージした「鬼の数・鬼による被害都市伝説のようにまばら」が作中世界とずれており、

ずっと少なくイメージしてしまっているために生まれただけではないか

 

 

③謎だらけ鬼殺隊

 

>鬼殺隊の設定で一番びっくりしたのが、政府非公認組織であるということ。

 

なぜ政府非公認であるかというと、これもおそらく①と同じくメタ的な理由が大きいだろうと思う

作品テーマ、訴えかけたい感情私的感情から」により政府非公認なのではないか

作者の短編にも人知れず人を守るために自分の身を削って死んでいく特殊立ち位置キャラが出てくる、

これはそのキャラが「人助けしたい」一心で行動しているからだ、

鬼滅の刃」でも描かれているのは、人の幸せを守りたい、愛する者を理不尽に惨殺される不幸から人々を守りたいという鬼殺隊隊士たちの切なる願いであ

これは個人的感情

だが政府公認となると政府公認ゆえに「仕事から」が必ず生じることになり、その個人的感情には仕事からという義務感が混ざることになるだろう

それが読後感をも左右しかねない

鬼滅の刃」が大ヒットした理由の一つは、大勢必死になって人々のために戦う姿、

その感情の特大かげん、まじりっけなさに多くの読者が胸打たれたからもあると思わないか

この隊士たちが人間よりはるかに強い鬼に、それでも「人を守るために生身で立ち向かう」から得られる感情に集約させるための「政府非公認」設定なのではないか

 

ただし増田が疑問に思ったように、鬼は頻々と人を惨殺してまわっているわけだし、廃刀令から何十年も経って帯刀しつつ

あの明らかに「どこかの組織に属してます」な制服でうろつくのが放置されるというのは少々不自然である

ただ、だからこそ最低限の説明はされている

   

作中では最低限のため(「鬼滅の刃」は本編には関係ない要素はできる限り削ぎ落されている)、

以下の説明にはファンたちが考察しているにすぎない部分も含むが…

 

どうやって鬼殺隊を知らない人たち(特に治安維持に関わる公務員とか)との軋轢を避けているか

隊士たちの給料は?

等々にまとめて回答する

 

お館様出てきたよね

お館様とは、私的理由から鬼の根絶を願い、鬼殺隊を全面的バックアップする産屋敷一族の長である

一族といっても短命の呪いとたびたび鬼に絶滅させられかけたせいで一家しかないけど。

屋敷一族はいくつか特殊能力を持っており(アニメでも「柱稽古編」最終話で語られるはず)、

これにより莫大な財産を得ることができている、この私財を鬼退治に注ぎ込んでいる

数百名いる隊士たちから全国に散らばる育手の給料刀鍛冶の里の運営費等々はここから出ている、

給料は平隊士でもそこそこ良いのはもちろん、柱にいたっては「望むだけもらえる」という好待遇

相当な金持ちである

さらに、これは本当にファン考察に過ぎないが、産屋敷一族は単に金持ちなだけでなく、政財界に何らかのパイプを持っていると推測されている

作中に、大量殺人鬼として投獄された人物無罪放免されるシーンがある(柱稽古のどこまで観たんだよ)

「お館様のはたらきかけ」ということのみ語られているが、これを可能にするには産屋敷一族は相当なツテがなければ不可能でしょ

 

経済的バックアップに関しては藤の家も加わっている

(伊之助に天ぷらで餌付けしていたおばあちゃんや、遊郭編の序盤で宇髄が着替えを持ってこさせていたのが藤の家)

藤の家とは鬼の被害にあったが鬼殺隊によって助けられた家で余裕がある家は鬼殺隊に無償で鬼殺隊に協力している、

 

追加でこちらは日本ファンのみならず海外ファンの間でも考察として出回っている資金源だが、

この藤の家の中にも裕福だったり政財界に影響力が大きい家もあり、産屋敷一族同様に経済的バックアップに加わっているのでは?と推測されている

 

このあたりが

>そしてこのでかい組織運営するための資金は一体どこから

>鬼殺隊って給料出ているのか? 

の答えになる

  

 

>④大正時代という設定に無理がある

 

そうか?

実にいい塩梅だと思ったよ

明治時代よりも近代化されているが、されすぎてもいない

 

そして最終話に絡んでくるんだが、この話がだいたい現代から100年前という3,4世代である

現代日本と地続き、

というのが意外と情緒に訴えかける大きな要素となる

そこは楽しみに待っていてほしい、同じ感慨に耽られるとは限らないけれども

  

話ちょい戻るけど

廃刀令については無限列車の前にあったよね、善逸が列車に乗る前に鉄道警察から刀を隠さなきゃならないって言ってたシーン

隊士たちはそのへんわきまえているから、隠さなきゃお縄になるような場面では隠してたんじゃないかな、でカタがつく

あいつら別に社会不適合者じゃないし

 

それと作者の初読み切り作品であり、なおかつ「鬼滅の刃」の前身とも言われている「過狩り狩り」の中では、

警官と鬼殺隊の間の何らかの密約(鬼殺隊だと示せば誰何不問)をうかがわせるシーンがある

鬼滅の刃」のほうではそんなシーンはないため「おそらく」になるが、おそらく鬼滅の刃のほうでも産屋敷家のはたらきかけで誰何を免れるような何かがあるのではないだろうか

すごいね、産屋敷家。

  

かにも何か疑問があったら補足してねー

記事への反応 -
  • 話としては面白かったんだけど、気になった点がいくつかあったので書き出してみる。 ちなみに漫画は一切読んでない。 もしかしたら原作ではきちんと説明されてる内容なのかも。 ...

    • 鬼滅ファンがだらだらレスをつけるよ はてなの文字修飾文法は   <span style="font-size:16pt">漫画派かアニメから入ったか明言してくれてありがとう…</span>(ネタばれしたくないので) ...

      • 丁寧な解説ありがとう! しばらく見てなかったので半年越しのお礼になってしまい申し訳ない。 モヤモヤしていたことがだいぶスッキリした。 訳あって映画はまだ観れてないんだけ...

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