2025-02-26

死のうと思った話

抱え込んでいた希死念慮が爆発した。

理由は友人とのいざこざ。

それだけが理由ってわけじゃなかった。それまでのいろいろが積み重なった結果、ここで爆発してしまっただけ。だからその友人に別に恨みはなかった。

ただ人生にもう希望が持てなくてとにかく「早く死ななきゃ」ってそれしか考えられなくなった。

未来でしていたいろんな約束があったし、好きなバンドライブもあったし、旅行に行こうねって計画も立てていた。

でもそんなの関係なかった。今まで死のうとしたときに私を押し留めていた「悲しむであろう両親」の存在すら、今回は私を止めるに至らなかった。

とにかく、死にたかった。消えたかった。いなかったことにしてほしかった。自分という存在を。

34歳になっても子供みたいに、何の取り柄も身につけられず、人と同じように上手く生きられないのがずっと辛かった。

 

 

まず遺書を書いた。

親宛、リアルの友人宛、ネットで一番の友人宛。

オタクだったので、各SNSサービスログインするためのパスワード記載して消してもらえるように頼んだり、パソコン問答無用破壊してくれと頼んだ。

親はネットに疎いだろうから印刷した。(私は文字が汚い)

友人へは、SNS自動投稿機能で読んでもらおうと思って、1週間後に自動投稿予約をした。

 

身辺整理をした。

見られて恥ずかしいもの普段から整理して捨てるようにしていたので、一日とかからなかった。

昔の落書きなんかはコツコツシュレッダーにかけていたのでほとんど残っていない。恥ずかしいものといえばパソコンの中身くらいか

あとまあ、昔友人と使ったアダルトグッズとか…これはいい機会だし絶対に見つかりたくなかったので即座に捨てた。

友人への遺書に、遺品整理を頼むと書いた。親ではなくてオタク友達遺品整理をしてほしかった。

整理していて次々に出てきた大事な物を見てもなんの感情も沸かなかった。感情が死んでいた。

 

死に方を考えた。

安易に、海が好きだから海に行きたいと思った。近くの海に行って、大量に薬を飲んで凍死しようと考えた。

薬局メジコンをたくさん買った。何も言われなかった。死ねなかったとき保険刃物を持った。とにかく、海がよかった。家で死ぬのは嫌だった。

これから一人でこの家で暮らさなければいけない母によけいなトラウマを植え付けたくなかった。

 

私が死んだあとのことを想像した。

何も変わらないだろうなと思った。時計は進むし、人は生きるし、死ぬし、地球は回るし。

私が死んでも一瞬驚けど何かが劇的に変わる人なんてこの世にいないと思った。

私が一番に好いている相手にとって私は一番ではないし、私に向けられた言葉なんて全部ウソだと思っていた。今でも思っている。

 

夕方、一度下見に来た。

海の近くの駐車場。案内看板を見れば、平日は夜間でも終日開放しているらしい。ラッキー

海を見に来ている人がちらほらいた。カップルヤンキー爆音音楽を鳴らし、缶コーヒーを片手に語り合うサングラスの兄ちゃんたち。

波が高く、風が強かった。思った以上に寒くて、これなら簡単死ねそうだと思った。

すぐ近くに雪捨て場があって、昼間の地熱で一部が溶けたのか洞窟のようにぽっかり空いた穴があって、少し怖かった。

 

家に戻って母が作った夕飯を食べた。最後になるのかもしれないと思った。タコライスみたいな何かだった。

配膳の準備をしながら私は泣きそうになっていた。必死に隠した。

なにか喋ろうと思った。死にたい、助けて欲しい、こわいって言いたかった。でも普段から積極的に話しかけることのない私に、そんな勇気はなかった。

笑い飛ばされたらどうしようって思った。夕飯中は録画していたイロモネアを見ながら母が笑っていた。

一緒にいると大泣きしそうだったので、できるだけ一緒に過ごそうと思ったけど、結局早めに食器を片付けて離脱した。

 

部屋に戻り、次の日に締切の仕事が一つだけ残っていたので、心残りにならないように片付けた。

母が寝たら出発しようと思って、遺書を机の上に置いて、薬とカッターを鞄に詰めた。

ペットに餌をあげた。部屋をできるだけ綺麗にした。何もかも最後になるのかもしれないと思いながら。

いのちの電話を使ってみようと思ったけど、ネットの評判を見てやめた。相談できる相手が私には一人もいないんだと思った。

 

24時になり、準備が終わった。鞄を持って、そっと家を出た。

コンビニで酒を買った。ODは酒で流し込むものだと学んでいたので。でも飲んだら運転できないし本当に帰ってこれないなとぼんやり考えていた。

最後おやつとしてピザポテトも買った。あんまり食欲はなかった。

妙に緊張しながら運転して海へ向かった。

 

夕方は人がいた広い駐車場も、こんな時間では当然のように私一人だけだった。

警備員さん的な人が居て怒られたらどうしようと思っていたが、本当に人っ子一人いない。電灯もない。真っ暗闇。

波がしぶきをあげて岩にぶつかっているのがかろうじて見える。夜の海は怖い。そして寒い

 

車を降りて、岩場を歩いて、テトラポット渡り歩く。子供の頃から好きな遊びだった。隙間から下を除いて、小魚カニを見るのが好きだった。

でも今は暗闇に包まれて何も見えない。足場の距離感も掴みにくい。通報されたら嫌だからライトはつけなかった。

座れそうなポイントをみつけて、そこに座り込んで、冷たい風をしばらく浴びていた。

正直恐怖心がすごかった。夜の海は好きだけど、この状況では恐怖でしかなかった。死ぬ恐怖に加え、海への恐怖も乗り越えなければならないことに、やっと気づいた。

手がかじかんだ。携帯を落としてしまいそうで、鞄の中にしまいこんだ。

 

無性に単身赴任で今は家にいない父の声が聞きたかった。数日前は帰ってきていたのに、そのときに話していたらよかったと思った。

電話をかける直前で悩んだ。遠くにいるのに困らせたくない。でも助けて欲しい。怖い。

 

結局どうしたかというと、体が冷え切るまで悩んだ末に、家に帰ることにした。酒は一滴も飲んでいない。

好きなバンドの曲を聞きながら、ガラガラ道路運転して、長いトンネルを抜けて帰った。

 

家に着いても死にたい気持ちがなくなったわけじゃなかった。むしろ死ねなかったことによる焦りを感じていた。どうしよう。

とりあえず酒を開けて、メジコン10錠を流し込んだ。少しでも気分が和らいでくれればいいと思った。

ポテチも食べてみようと思ったけど、一枚だけであとは脳が受け付けなかった。目がバキバキに冴えていて、ガンガン頭の中でなにかが鳴っている感覚が止まなかった。

 

動悸も激しくなった。バクバクとうるさい心臓を感じながら、布団の中で、youtubeショート動画を久々に見た。

ここ数日は本当に気分が暗くて寝る以外のことができなかったので、久々にSNS動画サイトゆっくり見てみた。

バカバカしいと思われるかもしれないけど、ショート動画で流れてくるお笑い動画が、私の心を楽にしてくれた。かなり昔にやっていたマッチョ4人組のコントが好きだったのを思い出した。

そして、私が落ち込んでいるのを気にかけてくれていた友人から遊びの誘いが来た。未来で遊ぶ約束をまた一つ、無責任に増やした。

 

ODによるものなのかもしれないけど、一時的に眠れる気分になったのでその日はそのまま寝た。

起きてから余った酒とポテチを食べた。仕事は昨日終わらせていたので、特にやることがなかった。

しばらくボーッと過ごした後、用意してあった昼ご飯を食べたが全部吐いた。過食嘔吐は癖になってしまっているので簡単にやめられないと思う。

その後母に頼まれイワシの手開きを終わらせて、予約投稿などを削除して今に至る。

 

なんのこっちゃと思われるかもしれないが、死にたい気持ちはまだある。なんの問題解決していないのだから

ずっと刃物を手首に当て続けている。首に縄をかけたまま。錠剤を流し込みながら。死ぬ準備は整ってしまった。遺書はまだ机の中にある。来週には死んでいるかもしれない。

でも今日は生きている。昨日、死ねなかった。何が私を生かすのか殺すのかわからないな、と思った。

 

この体験意味があると信じて、ひとまずはまた明日まで生きてみようと思う。

それだけ。

  • 私は今日まで生きてみました そして今私は思っています 明日からもこうして生きてゆくだろうと

  • そうやって毎日すこしづつやってくしかねえっす。 「日々とは気分にまではたらく重力とのたたかい」っすよ。

  • 収容所に入れられているわけでもなく、クソみたいな人生でもないのになんで割と簡単に人間は死にたくなるんだろうな。 どっか綺麗なところで一人静かに暮らせよ。誰も増田を責めた...

  • 「わかる」とか気軽に言えないことだけど、生きていて死を考えることってたまにある。 死ぬための準備をしているとき、死のう死のうとは思っている。 ついに確実な死の引き金に触れ...

  • なんか、こういう文章書ける人、いいなって思う。 イワシうまいよね。実家帰りたくなっちゃった。もうないけど。

  • すごく女

  • 一人暮らししたら?

    • 一人暮らしは余計に死に近づくだけやぞ 実家暮らしが一番安全

  • 死ぬ気がない奴ってすぐ凍死しようとする ガチの人は首吊りか投身

  • 仕事も両親も友達もあるのに死にたがったあげく結局死なない イージーモードなんだよな

    • わかってねえなあ、それでも死にたくなるから病気なんだろ

  • そういうこと25年くらい繰り返してる

  • 希死念慮と原因がある自殺衝動は別物なんだけど 死に向き合ったことがあることはひとつの経験だと思う。気持ちとは別に身体がどう反応するものなのかとかも。飛び降りだとその逡巡...

  • ポエムやめてね📮👍️

  • 気にかけて誘ってくれる友人がいる時点で勝ち組じゃん

  • 男の俺も鬱で希死念慮あるんだけどさ ネットで鬱だ希死念慮だってピーピー鳴いてるの80%以上女なのよ なんなの?男の俺は鬱になっちゃいけないの?なんで女はそんな軽い感じに鬱アピ...

  • やはり安楽死制度が必要・・・ってコトでいいですか?

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