はてなキーワード: 変異とは
正直さ、「なんで弱者男性って人工的に量産できないの?」って思ったことない?
社会にはやたら属性ビジネスやら「生産」みたいな話が出てくるのに、弱者男性だけはいつまでたっても天然物しかいない。
まず、弱者男性って「特定の環境条件が揃わないと誕生しない、超レア生物」なんだよね。
ちょっと厳しい家庭でもダメ、甘やかされすぎてもダメ、学校環境が荒れすぎてもダメ、恵まれすぎてもダメ。
本人の性格、周囲の反応、社会構造、経済状況…全部が絶妙にバランスして初めて生まれる。
この条件が異常に細かい。
自尊心、才能、家庭運、時代背景、ネット文化、性格、偶然の挫折体験…。
どれかがズレると一気に別の属性(陽キャ・陰キャ・チーズ牛丼・意識高い系・ただのそこそこ普通の人)に変わる。
雑に言うと「センシティブなメンタル設計のAIを、わざと制限された環境で育てたら奇跡的に形成される人格」みたいな感じ。
しかも面倒なのが、周囲の人間の反応も成長にめちゃくちゃ影響すること。
褒められすぎても歪むし、完全に無視されても歪むし、中途半端に期待されても歪む。
研究者(?)たちは長年「弱者男性の発生メカニズム」を解析しようとしてるんだけど、
未だに再現性が取れない。
人工的に作ろうとすると、たいてい途中で別種の存在に変異してしまう。
つまりまとめると、
・「再現性」がほぼ取れない
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2510/27/news028.html
50歳以上の精子、約25個に1個が変異 「子に発達障害やガンなどをもたらす可能性」 英国チームが発表
英国のWellcome Sanger Instituteなどに所属する研究者らがNature誌で発表した論文「Sperm sequencing reveals extensive positive selection in the male germline」は、精子の遺伝子変異を詳しく調べた研究により、父親の年齢が上がるにつれて子供に病気を引き起こす可能性のある変異が増えるという研究報告だ。
アメリカでも日本でもベテラン保育士や小学校教師からの「ここ15年くらいで子供たちの適応力が劇的に下がって子供同士でのトラブルが増えた」という報告が出ている
男性が高齢になると睾丸の老化により精子のメチル化→遺伝子の変異が起きやすくなり、その変異がASDの要因になっていると考えられ、遺伝子変異は子孫に代々受け継がれていく
戦前は男女ともに若いうちに結婚していたが、戦後は若い男が大量に戦死したことにより若い女余りが生じ、高齢男性×若年女性の結婚が増えた
戦後から90年代の専業主婦主流期までは男性年上で女性が若い結婚が多く、その期間に精子原因の遺伝子変異が蓄積していき、2000年生まれ以降の子供たちから「蓄積」が「顕在化」という説が出てる
ASD的な特性もグラデーションなので、徐々に強まっていく過程の世代ではギリなんとかなっていたのが、特性が一定レベルより濃くなると途端に社会にイスがなくなるというのはある
変異で強弱は変化してないの?
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2024.03.05.583605v2.full.pdf
Genome sketching is a fast and memory-efficient solution to estimate ANI similarity by distilling representative k-
mers from the original sequences.
ほーん
Tool k Sketch Size MAE ↓ RMSE ↓ MPAE ↓ Pearson ↑ FastANI 16 - 0.312 0.368 0.334 0.999 Skani - 198MB(850×) 0.354 0.422 0.377 0.996 Mash 21 830KB(3.6×) 0.399 0.591 0.430 0.981 Bindash 21 351KB(1.5×) 0.360 0.530 0.385 0.986 Dashing2 21 1.2MB(5.2×) 0.500 0.650 0.537 0.981 ...
MAE > 0.3 なんて個人特定にゃ使いもんにならねーじゃん・・・
単なる予想でエビデンスなんて無いけどヒトの全ゲノム入れたら繰り返し領域やイントロン部分で誤差さらにデカくなるんじゃねえの・・・
個人特定できるレベルまで精度を上げようとしたら次はシーケンサエラーや体細胞変異の所為で合わなくなる
だからk-merだろうが何だろうが全ゲノムを使ってハッシュ化しちゃダメでしょ
十分な深度でシーケンシング言うて今ショートリード100xで20万くらい。これがゲノム全体を読めないのはご存じの通り。
それでも男性全員いうたら6000万として200,000*60,000,000=12,000,000,000,000
12兆。
女子でもたまにいる。精子は体にいいとか、唾液を交換すると免疫が上がるとか。
そういうのって、マジ興奮しちゃってホントは嫌だけど愛や好意があるから飲むのがいいんよ。
嫌じゃなくても、そういう男の体を求めるとか、女の体を性として消費して欲しいという感情があって成り立つもので
一度オーガニック界隈?の綺麗目人妻とセックスしたことあるんだけど、フェラされたのね。
精子を出した後に、
「精子って一杯栄養があるんだよ」といいながら飲んだんだけど、刹那
男として、本能的に「狩人」としての記憶が刻まれてるのはマジだと思った。狩る側から狩られる側への変異ならまだいい。
栄養としてみなされ、食料として飼われている牛や豚と同じ畜生と同類とみなされた、男としても狩人としても否定された瞬間。
萎えたね。
きさらぎ駅:Reがアマプラにきてて、おっ、きてるじゃ~んと思って見た。
5点満点で評価を付けるなら、きさらぎ駅は3.1で、きさらぎ駅:Reは3.9って感じ。
元々きさらぎ駅は見てたんだけど、まったくハマらんB級ホラーやなぁってうすぼんやりした記憶しかなかった。
きさらぎ駅:Reが思いのほか良作で、もしかしたらきさらぎ駅も良作だったのでは?と思って見返してみたら
あんまハマらんB級ホラーだった。ただ見返してみると随所にK・U・F・Uは感じた。
まずきさらぎ駅。
悪い点:視覚効果のゴミさ、ホラーパートの展開のつまんなさ、主観視点のゴミさ
良い点:構成
まず悪い点だけどB級ホラー映画あるあるのクソチープなCG使い。人体爆発しても血痕一滴の凝らない。バカなのか。
ホラーパートも安っぽい驚かせ一択。きさらぎ駅の怖さってそれじゃないじゃん。
そして前半パートは伝聞形式の主観視点できさらぎ駅事件を追体験できるんだけど、その主観視点の使い方がもう、ひどうてひどうて。情報を伝えたいという目的と緊迫したシーンの噛み合わせが悪すぎる。急いで逃げるシーンで妙にぬるぅ~っとした振り返りとかが入って、えろう余裕ですなぁ(京都人のため息)という感想が溢れてくるし、お前それどういう状況でどこ見てるん?みたいなシーンがてんこ盛り。もうチンチンシナシナですよ。
逆に構成はかなり頑張っていて、主観視点できさらぎ駅事件を追体験する前半パートと、実際に主人公がきさらぎ駅事件に遭遇する普通の映画的な後半パートという構成になっていて、同じことの繰り返しだけど視覚的に飽きないKUFUがされている。
後半の主人公パートでは前半の主観視点の時の情報を活かしてきさらぎ駅事件を攻略していくという展開になるのは、最近流行りのやり直しもの、繰り返しものっぽくて面白い。
そして食い合わせは最悪だった主観視点も視覚的な差別化だけではなく、主観的=主観者の嘘が入り込む余地があるという叙述トリック的な効果を狙っていてそれがある程度ちゃんとハマっていて驚かされる。まぁ、なんでそんなことしたん?はまったくわからんのやけど。
映像作品としてはおもんないけど、物語作品としてはよくできてるって感じ。
俺の中では前者が大きくて正直ハマれなかった。
んで、続編のきさらぎ駅:Re。
悪い点:CGのチープさ。
良い点:構成。
正当進化した、いや正当変異した続編って感じでかなり好印象だった。
まずあいかわらずアホみたいなCGは健在なんだけど、1作目よりレベルは上がっていてため息レベルは下がってる。
なにより今回は人体爆発したらちゃんと血痕が残る。エラい!まぁ、なにその血痕?ってレベルなんだけど。
そして今回も構成頑張ってて、前半は1作目できさらぎ駅からの脱出に成功した本田ぼうけつのその後に密着したドキュメンタリーパート。ぼうけつは行方不明から帰還した奇跡の子として祀り上げられた後1作目の主人公を救うためアレコレした結果、キチガイだとネットで叩かれて苦労してて、1作目に登場した人物たちのその後もなんか悲惨な感じだったり、前半パートの主観視点おばさんがやっぱりキチガイだったことがわかったりして1作目その後、として満点を叩き出してる。
そして、後半パートではやっぱりきさらぎ駅に挑むわけだけど面白いのはここでぼうけつは1作目の後半パートに戻ること。つまり、1作目の主人公(主観視点おばさん情報あり)と2作目主人公(きさらぎ駅2周目)がタッグを組むんできさらぎ駅を全力攻略するという展開になる。
しかもその後、ぼうけつが2周目なのでNew Game+になってしまっていて難易度が激上がりして1周目では存在だけが匂わされていた隠しボスとの戦闘まで発生するし、1作目では疑似ループだったのが全員死んだらまた1からやり直すという本格ループものになっているなど、ゲームとしてのサービス精神がすごい。
また、今回は記憶持越しでガンガンにループするのでゲームの攻略性が高まっているのと、モブキャラたちとの絆も強まっていく激エモ展開まで加わっていて序盤中盤終盤隙が無いよね。
そして1作目同様、単なる説明パートだと思われていた前半パートを最終的に大回収するラストの展開。ここはもう完璧。
1作目には特になくて、今作から盛り込まれたテーマ性という点でも前半の提示を後半でしっかり回収していたのも好印象。
1作目ありきの2作目としてはここまでちゃんとしてる作品ってそうそうない気がする。
しかもここまでたっぷり入って81分。ちなみに1作目は82分でよりコンパクトに。
俺の中で1作目のきさらぎ駅は工夫を凝らした展開は評価できるけどぶっちゃけ陳腐でチープなB級ホラーでしかない印象だった。しかし、2作目のすばらしさは明らかにこの1作目を踏み台にしているため、遡って1作目の評価を上げざるを得ない。
これまで映画見ててこういう体験したことあんまなかったから、これはかなりいい映画体験だった。
ぶっちゃけ1作目も2作目もちょっとびっくりするところはあるけど怖くはないのでホラー苦手勢にもオススメ。
2作見ても2時間半とかだかし、なんかの拍子で見つけたら見てみてほしい。
研究者たちは、まず*Messor ibericus*の働きアリが非常に高いヘテロ接合性を示すことを発見しました [6]。これは、遺伝子解析によって、*M. ibericus*の働きアリ(164個体)が、女王アリや他の4種の女王アリ・働きアリ(127個体)と比較して、43,084の多型部位において平均で15倍も高いヘテロ接合性(平均0.797対0.047)を持つことが示されたためです [6, 7a]。この高いヘテロ接合性は、*M. ibericus*の働きアリが**雑種である**ことを強く示唆しています [6]。第一世代雑種を検出するための分析も、すべての*M. ibericus*の働きアリを雑種であると特定しました [6]。
雑種である働きアリの起源を特定するために、母系遺伝するミトコンドリアゲノムの系統解析が行われました [7]。その結果、すべての雑種働きアリが*M. ibericus*の有性生殖個体と同じミトコンドリアゲノムを共有していることから、**母系は*M. ibericus*である**ことが示唆されました [7]。次に、雑種ゲノムの母系および父系アレルを分離し、核DNAの系統解析を実施したところ、すべての父系アレル(164個体)が*M. structor*の個体と強固なクレードを形成し、**父系は*M. structor*である**ことが確認されました [7]。さらに、5,856遺伝子(44,191変異)を用いた集団構造分析では、*M. ibericus*のコロニーの働きアリが、*M. ibericus*と*M. structor*からほぼ等しい集団祖先割合(それぞれ平均0.49と0.51)を持つことが明らかになり、彼らが第一世代雑種であることがさらに裏付けられました [8, 7a]。
これらの結果は、*M. ibericus*が働きアリの生産において**異種交配に依存している**ことを示唆しています [8]。これは、女王アリが別の系統や種の精子を利用して働きアリを生産する「精子寄生 (sperm parasitism)」の既知の事例と同様です [8, 9]。しかし、*M. ibericus*の場合、この依存は**厳密に*M. structor*のオスに限られており**、この2種は系統的に遠く、非姉妹種であることが指摘されています [9, 11c]。
さらに驚くべきことに、これらの2種は正確に同じ分布域を共有していません [8, 10, 11]。地中海地域を含む南ヨーロッパの広範囲で、父系種である*M. structor*が全く存在しないにもかかわらず、*M. ibericus*の雑種働きアリが発見されています [9, 17b]。特に、イタリアのシチリア島では、最も近い*M. structor*の生息地から1000km以上離れた場所で第一世代の雑種働きアリが見つかっており、このような孤立した地域で女王アリがどのように異種交配を行っているのかという疑問が生じました [9, 7b]。この謎を解明するために、研究者たちは*M. ibericus*のコロニーから得られたオスを詳細に調査しました [8]。
形態学的および分子学的分析の結果、*M. ibericus*の女王アリは、働きアリの生産に必要とされる**M. structorのオスも産んでいる**ことが明らかになりました [5]。26の*M. ibericus*コロニーから採取された132匹のオスを調査したところ、顕著な形態的二型性(pilosty)が観察されました [10, 11a, 11b]。サンプリングされたオスの44%は毛深く(*M. ibericus*に属する)、残りの56%はほとんど毛がありませんでした(*M. structor*に属する) [5]。62匹の毛深いオスと24匹の毛のないオス核ゲノムを用いた系統解析では、この2つの形態が完璧に異なる2種に対応していることが示されました [5]。毛深いオスはすべて*M. ibericus*に、毛のないオスはすべて*M. structor*に属しており、これら2種は500万年以上前に分岐した非姉妹種であることが推定されています [10, 11c]。
1. **共通のミトコンドリア**: *M. ibericus*の巣で発見された*M. structor*のオスは、*M. ibericus*の巣の仲間と同じミトコンドリアを共有しており、コロニー全体の共通の母親が*M. ibericus*であることを示しています [12, 13]。このような核-ミトコンドリアゲノムの不一致は、*M. ibericus*のコロニーで発見されたオスに特有のものであり、*M. structor*が自身の種のコロニーで発見された場合には観察されませんでした [12]。
2. **卵の遺伝子型解析**: 5つの*M. ibericus*実験コロニーから採取された286個の卵または幼虫の遺伝子型を解析したところ、11.5%が exclusively *M. structor*の核ゲノムを含んでいました [12]。16匹の女王アリを隔離し、24時間後に産んだ卵の遺伝子型を解析した結果、9%の卵が exclusively *M. structor*のDNAを含んでいることが確認されました [12]。
3. **直接観察**: 1匹の*M. ibericus*女王アリが率いる実験コロニーを18ヶ月間観察したところ、生殖能力のある成体オスに発達した7個の卵のうち、2個が*M. structor*(毛なし)のオス、3個が*M. ibericus*(毛あり)のオスであることが確認されました [14]。これらのオスは形態的・遺伝子的に確認されており、母親女王アリのゲノムは exclusively *M. ibericus*と一致していました [14]。
ハチ目昆虫のオスは通常、受精していない卵から母親の核ゲノムを受け継ぎますが [15, 16]、*M. ibericus*の女王アリは自身の核ゲノムを伝達することなくオスを生産できることが示されました [15]。この観察は、オスが胚の核遺伝物質の唯一の供給源となる「**アンドロジェネシス(雄性発生、すなわちオスのクローン性)**」を示唆しています [15, 17]。他の生物群でも母系DNAを持たない胚が観察されていますが、アリにおいて異種間のアンドロジェネシスが確認されたのは今回が初めてです [15, 18-21]。これは、交配嚢に貯蔵された他種由来の精子からのオスクローニングが種を越えて起こることを意味します [15]。この説明と一致して、*M. ibericus*の女王アリは多配偶者性であり、*M. ibericus*と*M. structor*の両種のオスと交配し、両種の精子を交配嚢に貯蔵していることが確認されました [15]。
働きアリ生産のための義務的な異種交配と、異種間クローニングの組み合わせは、次のようなシナリオを示唆しています。まず、*M. ibericus*の女王アリは他種の精子を貯蔵し、その後、この精子からオスをクローンとして生産し始めたというものです [22]。この経路は、女王アリが共存する系統や種の精子を働きアリ生産に利用する、義務的または選択的精子寄生(sperm parasitism)の広範な観察と一致します [4, 9, 18-20, 22-26]。
このシステムの進化史は、まず「**性的寄生 (sexual parasitism)**」として始まり、その後「**自然な異種間クローニング**」へと発展したと考えられます [1, 25]。祖先的な状態では、*M. ibericus*は共存する*M. structor*のコロニーから精子を搾取していました(図3a) [15, 16a, 21]。これは、他の*Messor*種でも観察されている現象です [12, 22, 27]。しかし、進化した状態では、*M. ibericus*の女王アリは、自身が依存する種を直接生産するようになり、その結果、***M. ibericus*のコロニー内で*M. structor*のクローン系オスが維持される**ようになりました(図3b) [15, 16b, 17, 84c]。
このクローン系オスの出現を確認するため、*M. structor*の核ゲノム系統樹の2つの主要な下位区分が調べられました [17, 16c]。予想通り、一方の下位区分はクローン系に相当し、*M. ibericus*のコロニー内で見つかった、ほとんど同一の*M. structor*のオスのみで構成され、すべて*M. ibericus*のミトコンドリアを持っていました(24個体) [17, 16b, 16c, 80]。対照的に、「野生型」系統は、自身の種のコロニーで見つかったすべての*M. structor*の階級をグループ化していました(53個体) [17, 16a, 16c, 80]。
ほとんどの雑種働きアリがクローン系オスによって生み出されている(164個体中144個体)一方で、一部(164個体中20個体)が野生型オスによって生み出されているという事実は、祖先的状態が最近まで存在していたことを裏付けています [17, 16c]。祖先的状態の事例は、両種がまだ共存する限られた地理的地域(例:フランス東部)に限定されていました [17, 7b, 84b]。対照的に、進化した状態の事例はヨーロッパ全域に広まっており、クローン系オスを維持することで、*M. ibericus*が*M. structor*の本来の生息域を超えて急速に拡大できたと考えられます(例:地中海ヨーロッパ) [17, 7b, 84c]。この経路は、*M. ibericus*が*M. structor*のオスを自身のライフサイクルに組み込み、野生から搾取するのではなく、クローン系として維持するという点で、**家畜化 (domestication)**に似ているとされています [9, 28]。
この見解を支持するように、クローン系は野生型系統と比較して、**極めて低い遺伝的多様性**と**高い遺伝的負荷**を示しました(平均同義語ヌクレオチド多様性πsが0.00027対0.0014、非同義語対同義語ヌクレオチド多様性πn/πs比が平均0.43対0.21) [23, 29]。このパターンは、クローン種や急速な生息域拡大後、または人間によって維持される家畜化された系統で典型的です [23, 30-35]。興味深いことに、クローンオスは形態的にも異なっていました。*M. ibericus*の巣の仲間と異なるのと同様に、野生型の*M. structor*オスと比較しても毛が少ないように見えました [18, 11, 16d, 16e]。
クローンオスが野生のメスと交配することで「家畜化された」状況から脱出できるかどうかを評価するために、45の*M. structor*ゲノムの詳細な分析が行われました [24]。その結果、クローン系と野生型系統の間に雑種は特定されず、そのような出来事は現在存在しないか、極めてまれであることが確認されました [24]。しかし、系統解析や集団遺伝学的構造分析など、さらなる分析は、クローンオスが依然として*M. structor*の**家畜化された系統**であるという考えを支持しています [24]。全体として、これは*M. ibericus*のメスが、形態的にも遺伝的にも異なる最大3種類のオス(*M. ibericus*オス、「家畜化された」*M. structor*オス、「野生の」*M. structor*オス)と相互作用し、そのうち2種類を産み(図2)、3種類すべてと交配している(図3)ことを意味します [24, 36, 37]。
異種出産への移行は、寄生-共生連続体における性的進化の結果と考えられます [25]。*M. ibericus*は、他の数種の収穫アリと同様に、まず義務的な精子寄生へと移行しました [9, 12, 23, 25, 40]。これは、女王アリがエピスタシス的非互換性や自己中心的なカースト偏向遺伝子型のために、自力で働きアリを生産する能力を失った状況です [23, 25, 26]。異種出産への最も直接的な経路ではないものの、この状況は相互精子寄生、つまり2つの系統が働きアリ生産のために互いの精子に依存する精子共生の一形態へと進化した可能性があります [12, 23, 25, 25]。単純な寄生であれ相互寄生であれ、他種のオスへの依存は女王アリにとって最適ではありません。なぜなら、2種類の異なるオスと交配する必要があり、コロニーの地理的範囲が宿主のそれに制限されるためです [25]。しかし、*M. ibericus*は**自身が求める種のオスを自らのコロニー内で生産する**ことで(図3b)、明確な利点を得ました。これにより、義務的な異種交配を維持しつつ、それに伴う固有の制約を最小限に抑えることができたのです [21, 84c]。
クローンオスは、精子を利用する種のライフサイクルに囚われながらも、*M. ibericus*の生殖努力と育児を通じて自身のゲノムを伝播させます [10]。ある意味で、クローンオスは「**完璧なオス寄生体**」と見なすことができます。なぜなら、彼らはメスの宿主にとって不可欠でありながら、メスの卵を犠牲にして繁殖するからです [10]。互いの配偶子に依存することで、両種はライフサイクルを密接に絡み合わせ、**性的寄生から「性的共依存 (sexual co-dependency)」**へと進化しました [22, 85c]。にもかかわらず、メスはこの関係の条件をコントロールしているようです。卵の遺伝子型解析データは、メスがオスの卵の発達と成熟のタイミングを課していることを示唆しています [10]。このような状況は、*M. ibericus*が最初に野生から搾取した種の繁殖をコントロールするという点で、「**性的家畜化 (sexual domestication)**」に似ていると言えます [10]。
この関係は、家畜化のすべての基準を満たすだけでなく [11, 28]、人間による家畜化から地衣類の共生に至るまで、これまで知られている最も顕著な例よりも**はるかに親密で統合されたもの**です [11, 35, 41]。これらの例とは異なり、両パートナーは**義務的な交配相手**であり、家畜化する種は自身の卵細胞質を利用して家畜化される種を直接クローン化しています [11]。このように、自身の細胞質内で異種ゲノムを複製することは、真核細胞内での細胞小器官(ミトコンドリアなど)の細胞内共生的な家畜化を想起させます [11, 42, 43]。したがって、クローンオスは「**超個体レベルの細胞小器官 (organelles at the superorganism level)**」と見なすことができ、この異種ゲノムが直接複製するコロニーへと統合された結果であると言えます [11, 44, 45]。これにより、性別、カースト、種に関して最も多様な個体を生産するコロニーが形成され、それぞれが凝集した生殖単位内で専用の役割を担っています [11]。
このように、**ある種が別の種をクローンとして産む必要のある生殖様式**を明らかにするだけでなく、この「**2種からなる超個体 (two-species superorganism)**」は、**個体性の通常の境界**に挑戦しています [11]。個体性における主要な進化的転換は、異なる実体が統合された高次の単位へと進化する際に起こります [11, 46-48]。2つの種がこのような統合された実体の中で性的に相互依存するようになったことで、異種出産への進化は、このような転換が性的家畜化のプロセスを通じてどのように起こり得るかを示す典型的な例となっています [11]。
とても重要な視点です。「初期ワクチンの高い有効率(95%前後)」という強い成果が出た一方で、現実にはワクチン接種が進んでも世界的流行(パンデミック)は収束しなかった。ここから浮かび上がる反省点を整理します。
一般社会では「感染そのものを止める」と期待され、「感染阻止=パンデミック収束」と誤解されました。
実際には 感染予防効果は一部しかなく、無症候感染や伝播は残存。
➡️ 今後のワクチン開発では「発症予防」と「感染予防」を分けて設計・広報する必要がある。
初期試験は武漢型株を対象にしており、変異株(α、δ、オミクロン)で効果が急落しました。
ワクチン効果の持続期間が短く、ブースター前提の戦略になった。
➡️ 持続的な免疫誘導・変異への柔軟対応(mRNA更新や多価ワクチン)が必要。
当初は「70%以上接種で集団免疫」というシナリオが描かれたが、
変異株の高い伝播性
接種の不均一分布
により現実には成立しなかった。
➡️ 感染症ごとに“集団免疫が成立しうるか”を精密に検討すべき。
ワクチン導入と並行して、**検査・隔離・換気などの非薬理的介入(NPI)**を長期的に持続させる体制が十分でなかった国も多い。
「ワクチンが出れば全て解決」というメッセージが、社会の油断や対策解除の早まりにつながった。
➡️ ワクチンは単独ではなく、公衆衛生対策の一部として位置づけるべき。
「95%有効」の数字が、一般市民や政治決定者に「感染も95%防げる」と誤解された。
➡️ 科学的限界を誠実に伝えるリスクコミュニケーションが不可欠。
臨床試験段階では数百人規模の観察で、安全性シグナルを確認。多くは局所反応や発熱など一過性のもの。
承認後に数千万規模で接種が進む中で、死亡例、重篤例(心筋炎、血栓症、アナフィラキシーなど)が顕在化。
➡️ 重篤な副反応、有害事象の発見と公表の遅れが不信感を助長した。
クソアニメ愛好家の一角である。これまで約50本のクソアニメを観てきて、Amazonでレビューを残している。
あなたはクソアニメをご存じだろうか。辞書的な定義だと、pixiv百科事典が参考になる。
クソアニメとは出来がクソでつまらないアニメという意味の言葉。
具体的(?)な例としては
・作画や声優の演技など作品そのものの基本的なクオリティが低い
こんなところである。
今回はクソアニメを紹介するのだが、真の意味でのそれは1本に留めている。クソアニメと言っても色々ある。その多くは「製作を頑張ったけど"届かなかった"もの」である。当然だが、アニメの作り手の方々はマジでやってる。本気で創作してるのだ。クソアニメという蔑称を付けて紹介するのは気が引ける。
だから今回、真の意味でのクソアニメというのは……製作委員会が圧倒的にやる気不足、実力不足、資源不足でそうなってしまったものだ。先に言っておくが『ジビエート』を選んだ。
それ以外は、ちょっと惜しかったものや、ダメダメなんだけど作り手の本気がうかがえるものを紹介する。なお、昔のクソアニメは知ってる人が多いので、できるだけ近年のものを選んでいる。文字数は各千字程度とする。
紹介するのは各部門(①作画、②脚本、③努力、④悲運、⑤神クソアニメ)5つ。では、早速いってみよう。極力ネタバレはせずに、フワッとした紹介にする。
すべてが「事故」だった。作画崩壊を超えたナニカである。正式タイトルは『DYNAMIC CHORD』。通称ダイナー。
こちらは、多くの視聴者に衝撃を与え、そして困惑と爆笑の渦に叩き込んだ伝説的な作品である。ニコニコ動画では「観る抗うつ剤」と言われる(表記ゆれあり)。原作ゲームのファンからは嘆きの声だったが、一部の視聴者からはカルト的な人気を得ている。
誰もが指摘せずにはいられないのが、その圧倒的な作画崩壊。キャラクターの顔は話ごとに変わるし、遠景の人物はもはや判別不能なまでに歪み、時には背景と人物が完全に融合するシュールな光景が繰り広げられる。制作現場はおそらく「ダイナミック」だったのだろう。
点字ブロックが障碍者を殺しにきているなど、もはや意図を読み取ることすら困難な描写の数々。「崩壊」というよりは、むしろ「フリーダム」と呼ぶべき領域に達している。2017年当時のニコ動視聴者の腹筋を崩壊させた。
ライブシーンでの楽器の持ち方の不自然さや、指の動きと音源の乖離も音楽アニメとしては致命的でありながら、この作品の「味」となっていた。
ストーリーもまた、視聴者を置いてきぼりにする展開の連続である。バンド間の人間模様や恋愛、葛藤を描くはずが――脈絡のない会話、唐突な出来事の発生、意味不明なセリフの応酬により、物語の核を掴むことが難しい。『ヒプノシスマイク』が如何に優良アニメであるかを思い知らされる。
結論としては……『DYNAMIC CHORD』は、アニメ制作におけるあらゆる「やってはいけないこと」を詰め込んだ作品だった。だが、その圧倒的な完成度の低さ、あるいは高すぎる芸術性が、皮肉にも多くの人々の記憶に残り、「伝説」となった。
真面目に評価すれば低評価しかないが、ここまで振り切れた作品はほかにない。「見て損はない」と言えるのかも。あなたが「クソアニメ」の概念を理解したいなら、ぜひ。
視聴にあたっては、ニコ動を推奨する。やはりコメント付きだと違う。あにこ便もチェックしてみよう。
なお、似たような系統としては、『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』が挙げられる。こちらも作画崩壊アニメだが、ダイナミックコードに比べると製作陣の本気がうかがえる。OP映像は最初こそ未完成だが、後半になるとすっかり完成して、ある種の感動を覚える。『BEATLESS』『出会って5秒でバトル』も同等といえる。
虚無の時間を知りたいなら視聴をおススメする。2020年、コロナ禍で混沌とする世の中において、ひときわ異彩(異臭)を放っていたアニメ。それが『ジビエート』だ。
「クソアニメ」という言葉では生ぬるい、もはや「アニメの屍」と呼ぶべきその惨状は、多くの視聴者の度肝を抜き、忘れられない記憶として刻まれた。制作陣の豪華さとは裏腹に、なぜ本作はこれほどまでに語り草となる「伝説」を築き上げてしまったのか。
まず目を引いたのは、柿原徹也、藤井ゆきよ、東地宏樹、池田秀一といった錚々たる声優陣。OP曲は演奏のみのオフボーカル(吉田兄弟)、ED曲は大黒摩季。まさに一流。
誠に遺憾ながら、彼らがどれだけ熱演しようとも、意味不明なセリフ回しや棒立ちのキャラクター、そして視聴者の理解を超えた展開によって、その演技は虚空に消え去った。まるで、一流の料理人が腐った食材で調理しているような。
全編を通して、まるでPS2時代のゲームのようなカクカクとしたCG、不自然すぎる動き、そして頻繁に挟み込まれる静止画。特に戦闘シーンは、もはや何が起こっているのか判別不能なレベルであり、キャラクターが棒立ちで銃を撃つだけ、謎の光線が飛び交うだけ、という展開の連続だった。キャラデザは天野喜孝のはずなのに、なぜこんなことに?
さて、肝心の脚本である。視聴者の理解を最も困難にしたのが支離滅裂なストーリーだ。タイムスリップしてきた侍や忍者が、ウィルスによって変異した「ジビエ」と戦うという設定自体は悪くないものの、話の展開はとにかく唐突で、伏線回収も皆無。「俺忍者!」「そうなんだ~」といった感じで話が進んでいく。
視聴者は彼らが何のために戦っているのか、何を目指しているのか、最後まで理解できない。結果として、物語は収拾がつかないままに最終回を迎えた。虚無感である。「こういう結末もアリってことだ!」
結論としては、鑑賞すべき失敗作である。『ジビエート』は、アニメ制作におけるあらゆる「失敗」を凝縮したような作品だ。しかし、そのあまりに徹底した「残念さ」は、逆に一種のエンターテイメントだ。
当時のTwitterやあにこ便では、毎週のようにトレンド入りし、その「クソさ」を語り合うことで人々は連帯感を覚えた。
真面目に評価すると、酷評しかない。先ほど取り上げたアニメとは違って、こちらは製作陣にやる気が感じられない。本気度がないのである。アマプラではレビュー評価が低すぎてビデオ自体が一度削除されている。
ただ、「ここまでひどいアニメがあるのか」という驚きと、それによってもたらされる負の感動は、他の作品では味わえない。もしあなたが「最低のアニメ」を体験したいなら、『ジビエート』は間違いなく筆頭に挙げられる。同類としては、『ぱすてるメモリーズ』が挙げられる。こちらは第2話のトレースが発覚して訴訟沙汰寸前に至っている。当然もう観れない。
なぜリアルになれなかったのか。原作を表現しきれなかった作り手の痛みが伝わってくる。
2018年に『3D彼女 リアルガール』という恋愛アニメがあった。
オタクっぽい高校生と美人JKの恋愛譚なのだが、これがまた……リアルといえばリアルで、男性が見てもつまらなくはない。しかし、製作陣がその忙しさに耐えられなかったのだろう。残念アニメとなった。
本作がまず直面した問題は、映像クオリティの低さだ。「リアルガール」と銘打っているにもかかわらず、キャラクターの作画は不安定で、表情の変化に乏しい。原作の持つ魅力や、細やかな感情の機微を表現するには力不足だ。
また、頻繁に挟まれる静止画や動きの少ないアニメーションは、ラブコメ的な躍動感を欠いている。今季アニメだと『薫る花は凛と咲く』の表情的躍動感がラブコメには必須である。瑞々しい青春期の揺れ動く心情を表現しきれていないのは残念である。
キャラクターの魅力もそうだ。原作の魅力の一つは、オタク気質の主人公「つっつん」と美少女「色葉」という、一見不釣合いな二人の関係性の変化、そして彼らを取り巻く個性豊かな友人たちにある。しかし、アニメでは前述の作画や演出の拙さにより、これらの本来の魅力が半減している。
キャラクターの表情や仕草が適切に描かれないのは致命的だ。共感がしにくくなる。なんというか、本当にすべてが「のっぺり」である。視聴者は彼らの恋愛模様に共感したり、応援するのが難しくなる。
決して原作が悪いわけではなく、アニメーション制作側の力量不足が招いた悲劇と言える。原作ファンにとっては「原作に失礼」と感じさせる出来栄えであり、新規視聴者にとっては「なぜこれが人気漫画?」と疑問を抱かせる。
だがしかし、基礎的なアイデアに光るものはあった。京アニが制作していたら、『リズと青い鳥』のような人気作になっていた可能性濃厚である。
似たアニメとしては、『ネト充のススメ』が挙げられる。こちらは、リアルガールと比べるとはるかに健闘しているが、やはりリソース不足が否めない。作画や演出があまりに簡単すぎる。4話までは通用するレベルだが、後半にいくにつれて息切れが目立ってくる。良アニメだとは思う。『Wake Up,Girls!』『エガオノダイカ』『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』もこの類である。
輝きを失った星である。放送局の都合に左右された悲運な作品といえる。本当は2クールだったのに、1クールに強制圧縮された関係で尻切れトンボになった。
オリジナルロボットアニメとして期待されながらも、その評価は残念なものに終わった。特に物語の後半は視聴者の困惑を招き、「クソアニメ」と揶揄されるほどに評価を落とした。
序盤は面白かった。本当に。期待してたよ、マジで。でも失速した。物語は、主人公ソウゴと、不思議な少女フェリア、そして巨大なロボット「ガーディアン」との出会いから始まるのだが――ラピュタみたいな始まり方でワクワクを覚えた記憶がある。
序盤は、まさに王道ファンタジーロボットアニメである。美麗なメカニックデザインや、キャラクター描写も美しい。滑り出しは悪くなかった。
だが、長くは続かなかった。とにかく説明不足としか言いようがない展開が続く。中盤以降は、世界観や設定に関する説明が極端に不足してしまい、視聴者は物語に何が起こっているのか理解に苦しむ状況が続いた。特に、物語の核心に触れるはずの「ギフト」や「ルシファー」といったキーワードに関する描写が抽象的すぎて理解不能。
キャラクターの感情の変化や成長がほとんど描かれないまま、唐突な展開が繰り返された。物語に引き込まれることがない。主人公とヒロインの関係性の掘り下げがなくて、肝心な局面でも感情的な繋がりが希薄に感じた。
結論としては、未消化としか言いようがない。話数変更が響いたのだろう。最終回は本当に唐突の連続だった。魅力的な要素はあったのに、消化しきれなかった残念さがある。まさに悲運。
なお、同じような事情(2クール→1クールに変更)になったアニメの例としては、ほかにガリレイドンナ、魔法戦争、星合の空などがある。いずれも尻切れトンボ感が凄かった。特に星合の空は残念だった。
神クソアニメとは、一見クソアニメに見えるものの、実際は視聴者の心に感動を残す作品をいう。
この『魔王様、リトライ!』だが、紛うことなきクソアニメの一角である。
作画は安物だし、OP曲のセンスは10年前だし、各話タイトルはどこかで聞いたことがあるし、台詞も同じくどこかで聞いたことがあるし、キャラの名前もやはりどこかで聞いたことがあるし、バトルシーンは餅が跳ねているし、魔法名エフェクトは気の抜けた感じだし、岩場まで吹っ飛ばされたのに草むらに落ちた音がするし、とにかくすべての要素が三流としか言いようがない。
でも、私の評価はAmazonだと★4以上だ。すべての要素が三流だからといって、つまらない作品になるわけではない。
例えば作画。廉価アニメのそれには違いない。魔王様、リトライ!の作画なのだが……
動かない。動きません。びっくりするぐらい動かない。「バトルシーンを動かさないという実験作なのか?」という想いが伝わってくるほどに動かない。一例として、第3話において敵に襲われるバトルシーンで、
「偽りの天使に死を! ファイヤーバードッ!」
「聖女に嘆きあれ……アイスハンマアアアアアッ!!」
という詠唱から始まるバトルシーンの最中に、口に含んでいた飲み物を吹き出した。今見ても吹き出してしまうのだと思う。なお、人物は動かなかったがドラゴンはよく動いていた。衝撃で舞い散る石畳も。
一方で、矛盾するようだが、作画そのものは悪くない、むしろ良質と思えることもある。主人公である九内伯斗やアク、ルナといったメインキャラの作画は綺麗さを保っている。初登場時のルナを見た時は、違うアニメを見ていると錯覚しそうになった。美麗ではないけど、シンプルでシュッとしていて、洗練さがある。
この作品で最も推したいポイントは『笑い』だ。とにかくこの作品は、笑いに特化している。
EKACHI EPILKA(エカチエピルカ)というあまり聞かない制作会社が作っている。実力がある会社だと感じた。
おそらく、視聴者がどういう反応をするのかわかっていて、わざとこういう作風にしている。
実はこちらの作品、2024年に第2期が放送された。1期とは比べ物にならないほどひどい出来だった。アマプラでの平均評価も2.9しかない。ちなみに1期は3.8。低予算アニメとしては相当高い。
同年の作品としては『手品先輩』がある。こちらも低予算ながら製作陣が健闘した秀作である。
作品紹介は以上だ。
ひとつは、普通のクソアニメ。作画、脚本、演出、声優、音楽――何が悪いのか一概には言えないが、とにかく普通につまらない。放送前は話題にならず、放送中もアニメ板のスレッドが数パートしか進まず、終了後は「○話以降は見なくてよかった」「普通に駄作」「なんともいえない」といったコメントが掲示板に書き込まれる。
もうひとつは、ダメさ加減が突き抜けているアニメ。多くの場合、作画がとんでもないことになっている。そのうえ、ストーリーが理解不能だったり、キャラクターの名前が覚えられない。しかし、あまりに悪すぎて、それが逆に面白さに繋がっている。動画サイトや感想サイトで「これはひどい」と同好の士で語り合える。
最後のひとつが神クソアニメだ。製作者がお金も時間もない中で、良作品に仕上げている。まず一見して、これは低予算だなという印象が伝わってくる。作画でわかるし、脚本の展開に無理があるし、登場キャラが「どうしてそうなる?」という言動を取ることがある。
それでも面白いのは不思議なことじゃない。仮に、とある作品のすべての要素が三流だったとしても、一流の作品に仕上がることはある(聖剣使いの禁呪詠唱、イクシオンサーガDT、可愛ければ変態でも好きになってくれますか? など多数)。創作の世界にはそういう化学反応が存在している。
というか、神クソアニメは厳密にはクソアニメではない。『クソアニメの性質を有した神アニメ』である。
(最後に)
実はずっと、クソアニメ紹介をやりたいと思っていた。「時間がない」を言い訳にして、できないまま数年が経った。
生活環境が変わる時が迫っているので、それまでにはなんとか……というつもりで本記事を仕上げた。少しでも気に入った作品を見つけてもらえたらうれしい。
なお、クソアニメを観る場合は、SNSとか感想まとめブログとか、YouTubeとかニコ動のコメントとか、そういうのを伴いながらだと、より一層面白く視聴できると思う。