はてなキーワード: 事実婚とは
優しくて、手があったかくて、私には勿体ない天使のような相手だ。
と、同時に、私は生まれたときから何十年も連れ添ってきた「姓」を変更することになった。
どちらの姓を選ぶか、協議しなかったわけではないが、
①夫のほうがやや歳上なこと
を理由に(正しくは、それを理由にすることが今の日本社会で一番ハレーションが起きないという我身かわいさからの打算で)、私たちは夫の姓を名乗ることになった。
婚姻届の「婚姻後の夫婦の氏」欄、「夫の氏」へチェックを入れているとき、何かとてつもない“さみしさ”に襲われた。
親から教えてもらって、初めてひらがなで書けるようになった「ますだ」は、「ま」の字が左右反転していて、それを母が今でも笑うこと。
憧れだった女子高の入学式で、自分の名前が読み上げられて嬉しかったこと。
チーム全員の終電の時刻がデスクに大きく書いてあるほど残業の耐えない職場で、同期に負けないよう必死に働き、部下からの呼び名が「増田さん」から「増田係長」になって少し誇らしかったこと。
今までの人生の色んなことを思い出した。
大学の友達から付けてもらったあだ名の「まっすー」も、増田じゃない私には、もう違う。
私は持病があって子どもができないし、夫も子どもを望んでいないが、私には一人暮らしの頃から、まさに“我が子のように”かわいがってきたネコチャンがいる。
ネコチャンに、「お前はもう増田タマじゃないんだよ」と教えてあげた。
夫が「タマちゃんには戸籍がないんだから、増田のままでもいいじゃない」と言った。
それを聞いて、こんなに優しい大好きな人と同じ名字になれるのに、こんなに心にぽっかり穴が空いたようで“さみしさ”に耐えられない私はダメなのかな、と落ち込んだりもした。
職場ではもちろん旧姓使用の申請をしたが、その申請書に「なぜ旧姓を使用したいかの理由を具体的に書きなさい」という欄があり、なんかまたやけにムカついた。
多分、クレジットカードとか銀行口座とか奨学金の引き落としとかその他大勢の氏名変更手続きと、仕事の繁忙期が被って、気が立っていたからだ。
こういう話をすると、やれ事実婚だとか通称使用だとかパートナーシップ制度だとかゴチャゴチャ言ってくる人がいるが、私は愛する彼と「結婚」したいんです。
日本社会で、広く一般的に定型化された男女の相互契約を結んで、相互扶助義務とか貞操義務とか負いながら、普通に一緒に生きていきたいんです。
あーーー小さい頃から憧れてた、愛する人との結婚を、こんなつまんない“さみしさ”で汚したくなかったなーーー悔しいなーーーという気持ちに尽きる。まじで。
今はこの言いようのない“さみしさ”と、海より深い“悔しさ”をエネルギーにして、『自分自身は姓を変えた側じゃないくせに幼い頃からのアイデンティティを何も奪われてないくせに夫婦別姓に反対している』人々を殴りに行こうか。YAH!YAH!YAH!
そして何十年と苦楽を共にしてくれた私の「増田」への
鎮魂歌です──。
妻(と対外的には称している女性 以下同じ)と一緒に住み始めて5年を超えた。住民票は同一世帯にし、互いの両親とも夫婦同様に交流している。あとはもう婚姻届を出すだけの状態で5年止まっている。
婚姻届を出していない理由は、俺も嫁も名字を変えたくないし、相手に変えても欲しくないという点のみ。
名字が変わることによる手続きや出費が本当に嫌だ。戸籍が変わったらマイナンバーカードも免許証もパスポートも全部作り直し。銀行口座もクレカも賃貸契約も引きづられる。海外渡航が多く、常に数カ月先の航空券が手元にあるんだが、これも変えなきゃだめだよな。試しに聞いたところ、ユナイテッドはなんとか頼めば変えてくれるらしいが、あるLCCは「買い直ししかない」と明確に断られた。
「〇〇は旧姓のまま放っといても大丈夫」と言われるが、AとB(たとえばパスポートと搭乗券、銀行口座とクレカ名義)は揃ってないとダメ、BとCも揃ってないとダメ、とチェーンのように繋がっているので、結局どこかが「戸籍名と一致してないとダメ」と言い出すと芋づる式に変えていく羽目になる。
そもそもそんなイレギュラーに弱い「運用でカバー」みたいなことはしたくないし、物によっては法的にグレーだろう。
「そんなの1日と少しの金で済むからみんな我慢してる」という人もあるだろうが、俺は1秒たりとも1銭たりとも払いたくない。たとえば引っ越した時は俺も頑張っていろんな手続きをする。それは俺が引っ越したいと思い住所を変え、引っ越し先で必要な住民サービスを受けたいと考え、またそれは合理的に必要な手間だと理解しているからだ。でも結婚のために名字を変えることは違う。俺と妻は愛し合っているが名字が一緒になることが家族の形を表すとは考えていない。じゃあ他の誰のためなのだろう。誰かのためになるなら自分を納得させることもできるだろうが、そんな人はいるのだろうか。(あ、子供ができたときの姓は話し合い済みなのでお気になさらず)
この話をどこかに書いたとき「法律婚にこだわらなくてもいいんだよ」としたり顔(ほんとにしてるかは知らんが)のコメントな沢山ついた。
いや、「名字を変えたくないカップルは法律婚できない」というのを変えて欲しい、と言っているわけで話が通じてない。
実際、法律婚じゃないと困ることがある。子供ができれば認知や相続の面で異なる扱いをされる。ペアローンの金利も法律婚と事実婚では差が出る。
これらの今見えている差分に乗り越える方法があったとしてもそれは大事なことではない。名字を変えた時と変えない時で取り扱いをまったく同じにしてほしいという話なので、旧姓利用拡大もまた解決策にはならない。
「わがまま言うな」というリプライもよく見る。自分のありたい状態と法律がバッティングして不利益を被っているのであれば、声を上げるの民主主義国家だと思っているので、それもまた筋の悪い批判だ。「生活に困っているのでガソリン税を下げてほしい」というのと「金銭的な負担や手間を避けたいので、夫婦別姓を選択させてほしい」というのはどちらも一市民の切なる願いだと思うのだが、違うのだろうか。
今年で31になるが、このせいで子作りも家探しも中断している。選挙のたびに争点に挙がるのであと1年あと1年と待ってきたが、今般の総裁選の結果が出たときは妻と「もう年賀の納めどきかね」と話した。こんな暗い顔で婚姻届は出したくない。
結婚したくないわけじゃない。
苗字を変えたくない。
ずっとこの名前で生きてきたのに、なんで私が変えるのが当たり前なの。
既婚者の先輩たちはみんな大変だよーって笑うだけで、私が変えることを当たり前みたいに話してくる。
あなたが長男で、私が兄が2人もいる末っ子だから私が変えるのが当たり前なの?
長男だから俺が変えるのは無理だよ、って継ぐ家があるわけじゃないのに。あなたもあなたの父親もサラリーマンじゃん。
いや、違う。別に向こうに変わって欲しいわけでもない。結婚したくないわけじゃない。でも苗字を変えたくない。あなたも同じなんだから、尊重したい。
なんで。いやだよ。事実婚でも良いって私は思うけど田舎でそんなこと許されない。
同棲すら今時多いよね、って理解あるふりしてさっさと結婚すればいいのに、って圧を感じる。
初めて会う彼氏の親族に私の親の仕事まで伝わっている。そんな昔ながらのこの場所で、私の言うことは全部全部わがままなのかな。
もうこれだけで十分理由になる。
「権利拡大」とか「差別解消」とか言い出す時点で、制度の議論じゃなくて女の特権イベントだろってなる。
「名字を自由に選べるようにしたい」って話だったはずなのに、気づいたら「家父長制をぶっ壊せ!」とか「男社会を倒せ!」になってんだよな。
最初はただの手続きの話だったのに、思想戦争に発展するの意味不明すぎる。
こっちはそんな大層な話望んでねえのに。
女の側は「平等!平等!」って叫ぶけど、都合のいいときしか出してこない。
例えば子育てや家事を男も同じだけやるって言えば「それは女性の領域を奪うことになる」とか言い出す。
どっちに転んでも女が有利になるようにしか考えてねえのが透けて見えてる。
名字一つで「自由が奪われてる!」って大騒ぎするくらいなら結婚しなきゃいいだろ。
同棲でも事実婚でもやりようはいくらでもあるのに、わざわざ制度をいじってまで「私たちの不満を解消しろ」って言ってくるのが鬱陶しい。
それって結局、自分たちが得するために社会全体を巻き込もうとしてるだけじゃん。
もし「仕事上の不便があるから」「実務的にこの方が合理的だから」って理由で進めるなら、まぁ理解はできる。
でも「女性の権利のため」とか「社会構造を壊すため」って言い出すと一気に拒否感しかなくなる。
ただ「女の権利が〜」とか「女性の地位が〜」って言いながら得する構図に持っていこうとするそのノリが嫌なんだよ。
だから俺は反対。
それだけ。