はてなキーワード: 富栄養化とは
Q.
再生可能エネルギーについて、太陽光や水力、風力発電など、「再生可能」とされているエネルギーでも、間に発電機とバッテリーを置いて中間でエネルギーとして抽出していれば、エネルギー保存の法則によって他に供給されるエネルギーが減ることになり地球環境に影響があるのではと思うのですが、実際にマイナスの影響が起こる可能性はありますか?
A.
興味深い物理的な視点からの質問ですね。実際に科学的な研究でこの問題は検討されており、マイナスの影響が起こる可能性はありますが、その規模と性質は限定的であることが分かっています。
再生可能エネルギーは確かに地球のエネルギーシステムからエネルギーを抽出していますが、その影響は種類によって異なります。
風力発電が最も顕著な影響を持ちます。ハーバード大学の研究によると、アメリカ全土で大規模な風力発電を行った場合、平均気温が0.24℃上昇する可能性があることが示されています。これは風力タービンが大気の運動エネルギーを抽出し、風速を低下させ、大気の乱流混合を増加させるためです。特に安定した気象条件下では、風力発電施設の風下30〜50km以上にわたって風速の低下と乱流の増加が観測されています。
太陽光発電の気候への直接的な影響は風力の約10分の1と、はるかに小さいことが分かっています。
水力発電は河川の自然な流れを変え、水温や酸素レベルの変化を引き起こし、生態系に影響を与えます。
重要なのは、時間軸によって評価が変わることです。風力発電の場合、最初の100年間は温暖化効果が温室効果ガス削減効果を上回りますが、これは温暖化効果が主に風力発電施設の周辺に局所的に現れる一方、CO2削減の利益は地球規模で実現されるまでに時間がかかるためです。しかし、1000年単位の長期的視点では、風力発電による気候への影響は石炭や天然ガスと比べて圧倒的に小さくなります。
さらに興味深いことに、抽出された電気エネルギーは最終的に熱として大気に戻り、一部の位置エネルギーと運動エネルギーが再生されることも指摘されています。
PNAS(米国科学アカデミー紀要)に発表された研究では、再生可能エネルギーの直接的な気候影響とCO2削減による間接的な利益を比較した結果、間接的な利益の方が一貫して直接的な影響のコストを上回ることが示されています。欧州環境機関の分析でも、2018年時点でEUの再生可能エネルギーへの移行は、気候変動、富栄養化、粒子状物質、酸性化などの環境影響を2005年と比較して大幅に削減したことが確認されています。
したがって、エネルギー保存の法則に基づく懸念は理論的には正しいものの、実際の環境への影響は化石燃料の使用と比較すると遥かに小さく、全体としては環境にプラスの効果をもたらすと結論づけられています。
レンゲの有用性
レンゲはセイヨウミツバチの良い蜜源となるため、多くのはちみつがレンゲの蜜から作られています。また、マメ科植物であるため、前回の記事で詳しくお話した窒素固定を行うことができます。そのため、水田の肥料(緑肥)として利用することができ、水田の休閑期に見られる一面のレンゲ畑は緑肥のために栽培されていることが多いです。
レンゲによる緑肥の利点
レンゲ畑
レンゲ畑
レンゲを稲を植えていない時期に植え、成長させて窒素をたくさん取り込ませたところで、植物体ごと土の中にすき込みます。これにより、化学肥料を与えずに窒素分を田んぼに供給することができます。化学肥料は手軽に安く利用できる反面、問題点もあります。耕作地に撒かれた化学肥料の50%くらいが利用されずに土壌から流れ出し、川や海の富栄養化に影響すると言われています。また、化学肥料だけを土壌に与えていると土壌に住む微生物やミミズを代表とする土壌動物の餌が不足し、生息しにくい環境になります。そういった生物が居なくなると、土が硬くなり、植物も生育しにくい土壌になると考えられています。有機物を土壌に与えることは、土壌が劣化してしまうのを防ぐのに欠かせません。レンゲによる有機肥料を用いた農法は化学肥料を使用するよりも知識や技術が必要になりますが、持続的な田んぼの利用や周囲の環境への影響を考えると、良い手法であると考えられます。
レンゲ畑の減少
レンゲの栽培は、1960年代以降に急激に減少しました。その原因は、稲の苗を植える時期が早まり、レンゲの栽培時期と重なるようになったことや、化学肥料を容易に使えるようになったこと、農家が家畜を飼わなくなり、その飼料としてレンゲを栽培することがなくなったことが挙げられます。また、アルファルファタコゾウムシ Hypera postica というレンゲの害虫が1982年に海外から侵入し、九州から西日本に広がり、開花前のレンゲが全滅するという被害がおこりました。
アルファルファタコゾウムシ Photo by AfroBrazilian, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
これに対し、日本では、生物的防除として1988年からタコゾウチビアメバチというアルファルファタコゾウムシの天敵がアメリカ合衆国から導入され、2006年までに福岡、熊本、大分、山口、岡山、兵庫、岐阜で定着したことが確認されました。それらの地域では、アルファルファタコゾウムシのレンゲへの被害が減少してきたことが報告されています。しかし、生物的防除は、外来種を積極的に導入する方法であり、在来種にどのような影響が起きるのか想定することが難しく、非常に危険な手法です。生物学的防除として沖縄に導入されたマングースは、結局目的の生物が駆除できず、むしろ在来種に多大な影響を与え、しかも、一度広がったマングースを駆除するのも困難な状態になっています (沖縄のマングースについて1, 沖縄のマングースについて2)。幸い、今のところは在来種への影響は明らかになっておらず、レンゲへの被害は減少しているようです。
近年は、2015年から施行された「農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律」で、緑肥を行う農家への国からの支援も行われるようになって来ました。レンゲ畑、復活の兆しが見えてきたのかもしれません。
補足 足臭に悩む増田達へ
俺の場合は手足多汗症で、仕事中も尋常じゃない量の汗が足から出て夕方になると靴を履いていても分かるぐらいの激臭を放っていた。さすがにこれはやばいと思って1年前ぐらいから足臭解消プロジェクトに取り組み始めた。数多の試行錯誤を繰り返すうちにその大部分を解消することに成功したのでそのノウハウを書き記す。
まず、足の臭いの原因には「水虫」と「雑菌の繁殖」の2種類がある。
前者についてはよく分からないので専門医に相談することをお勧めする。
雑菌が繁殖する条件としては「水分」「湿度」「温度」「栄養」などがある。
密閉された高温多湿な空間で皮膚の角質や汚れなどによって富栄養化している靴の中は雑菌にとってこの上ない環境である。
靴の臭いを解消するにはこれらに対してアプローチする必要がある。
①靴のケア
新品の靴を1日履き続けていても足はそんなに臭くならない。同じ靴を毎日履くことによってだんだんと臭いが蓄積されて臭くなっていく。元増田が言うように靴を3足以上用意し、連日で同じ靴を履かないようにするのは効果がある。無理ならインソールを頻繁に交換するでも良い。1日履いた靴は風通しの良いところに置き、なるべく早く乾燥させる。臭いを靴に溜め込まないことが大切。
あと靴はなるべく通気性の良いものを選ぶ。
元増田が言うように、靴の消臭スプレーには本当に注意が必要である。絶対に香りつきのものを使用してはならない。基本的にどんな臭いでも同じだが悪臭を良い匂いで誤魔化そうとしてもより悪臭がパワーアップするだけである。無臭のように思えるものでも、わずかな匂いが悪臭を増幅させるので、俺は使用していない。
②足のケア
良く洗う、爪を切るのは当たり前として、大切なのが角質の除去である。これに関しては専用の石鹸があるのでそれを使用すると良い。普通の石鹸よりも足裏がガサガサしなくなる。
元増田はAgのスプレーを足にかけるということだが、俺の足ではそれさえも効果がなかった。いろいろ試した結果最も効果があったのが、ドラッグストアで売ってる足臭用のクリーム。朝足に塗ると夜まで臭くならないというもの。これは本当に感動的に臭くならなかった。以降毎日欠かさず塗るようにしている。塗る前は足を拭くなど綺麗にして、指の間なども満遍なく塗ってから靴下をはく。
③靴下
有名な話だが、5本指靴下は絶対的な効果を誇る。指の間に溜まった汗は雑菌の温床であるため、それを素早く吸収できる5本指靴下はマストアイテムである。