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2025-11-20

なんでこんな死にたいのか考えてみたけど解決しなかった

近頃、とにかく死にたい

毎年10月から11月はこういう感じになるので、季節のせいであることは分かっている。12月になる頃にはだいたいなんかなんとかなってるから大丈夫

でも年々ひどくなっている気もする。それに、毎年ウワーッとはなるにせよ、そもそもなんでこういう死にたい感情に襲われるかがよく分からなかったので、何か直接的な原因がないものか、人生についてちょっと考えてみた。



仕事面白くないが、面白くないだけだ。

元々社福祉とか一次産業とかインフラとか配送業かに憧れがあった。誰かの生活を支える、縁の下の力持ちってかっこいい。でも増田危機管理能力がない。忘れ物は多いし、ケアレスミス死ぬほどするし、どんなに我慢しようとしたって余計な改善をしようとして結局改悪してしまう。保守運転とか一番苦手な分野だ。トラックどころか自分の体一つだって乗りこなせない。事故を起こさないため、誰かを殺さないため、そういう職業にはつかないほうがいいと思って生きている。

からから金を搾取することだけを考えているカスみたいなサービス下請けで、自分一人を養えるだけの端金をもらって、犯罪を起こしてないからそれでいいのだと必死に言い聞かせている。上手く出来なくてもカスの弊社が困るだけだからいくらミスしても罪悪感はない。

だがこれは直接死にたい原因ではない。やっとることはカスサービス形態ではあるが、ある程度転職にも使えそうな汎用的な職能の成長は出来るし、上司や同僚は増田の手助けや活躍を褒めてくれるし、そういった点でやりがい的なものがないわけでもない。業務自体はそこそこ向いてると思えるし、人間関係は良好と言って良いだろう。金額面も、自分一人を養えるくらいの金額は稼げているし、それによって欲しいもの我慢したり、望んだ生活を手放さなければならないほどではない。元々欲は薄い方だ。少ないながら貯金もしているし、いざとなれば親や友人を頼れば金がなくても多少の間はなんとかなる。労働自体は憎むほど忌み嫌ってるわけではないから、生涯現役でも全然構わない。

金銭や将来の不安職場人間関係悪化などがあって死にたいわけではない。

友人関係も悪いわけではない。

かにたびたび「人間じゃない」とか「常識的気遣いが足りない」とか「普通考えれば分かることがどうして出来ないのか」とか言われたりもするが、それでも根気強く付き合いを続けてくれる友人ばかりだ。何も言わずに去られるより全然マシなので、そういう耳に痛い言葉も言ってくれるだけでありがたい。一度も傷つけたことのない、あるいは傷つけられたことのない友人は確かにいないのだが、それでもみんな大事な友人だ。

そういう大事な友人にご迷惑をおかけすることで罪悪感で潰れそうになることはあるが、例えば無茶な振り回し方をしてきたり、金銭を貸せとやたらたかって返さなかったり、そういうガチトラブルに発展するような友人諸兄ではないし、増田もそういうことをしないよう、礼節を忘れないように重々気をつけている。それでもたまにうっかり日々の会話で地雷を踏んで怒らせることはあるものの、友人同士が「それは言い過ぎ」とか「お互い様」とか仲裁してくれるので、増田自身尊厳も守ってもらえていると思う。友人とボロカス喧嘩をして死にたい夜もないことはないが、それは大抵一時的ものだし、直近はそういう感じで険悪になってる相手はいない。

家族関係も悪くない。

父も母も理屈で話せば分かる人であるし、親戚一同もなんだかんだ元気に暮らしている。不謹慎ニュースを見て爆笑する叔父や、身の回りの世話を全部してあげないと心配で夜も眠れない叔母、とにかくプライドが高く他人を見下したり注目を集めたりしないと気がすまない従兄弟信仰押し付けはないもの新興宗教にどっぷり献金している祖父母など、アクが強くはあるが、こちらに実害はないので可愛い範囲で収まるものだ。肉親に怒鳴ったり、暴力を振るったり、金銭トラブルを持ち込んだり、結婚強要したりする人はいない。

まあ、両親に恨みがないと言えば嘘になる。幼稚園の頃に甘えようとすり寄ったら「は?鬱陶しい、ひっつくな」と引き剥がされたり、小学生の頃いじめられていた時に増田の言い分を一切聞かず「あなたにも悪いところがなかったかよく考えてみよう?」と3時間近く諭してきたり、愛着の面では問題があったのは確かだ。しかしそれは増田に対して愛情がなかったというよりは、それが彼らの愛着限界なのだ。飼っているウサギすら、部屋の中で凍死しかけていることに気づかなかった両親である。それを思えば、衣食住を保障してくれたのは事実だし、危険なことは叱ってくれた。大学まで学費も出してくれたし、両親の行きたいところにではあるが旅行にもそこそこ連れて行ってもらっていた。彼らにしてはだいぶ努力していたのだろうと今なら分かる。

から半年に一度程度は顔を見せに帰省しているし、それがめちゃくちゃ苦痛というわけでもない。全ては過去のことであり、無、凪、平熱、そういった単語がふさわしい関係性だ。これもまた、直接の原因ではない。

恋愛関係はないし、それを後ろめたくも思っていない。

増田Xジェンダー、リスロマンティック、アセクシャル三拍子揃った人間だ。その上、それでもどうしても起こる性欲の発散方法は「対象年齢・性別を問わないリョナ創作」と来た。絶対に世に出してはいけない、リアル人間に向けるなんて以ての外という嗜好をしている。

幸いなことに、告白されたことも、したいと思うほど惹かれた人も人生にいない。誰かを傷つけてしまうくらいならそれでいいと思っている。「恋愛理解できないのは正常ではない」と思って恋愛小説恋愛漫画を読んでは、イーッ!分からん!と一人で暴れていたこともあるが、それは「普通人生を送ること」に固執していたからであって、もう普通じゃなくていいやと開き直った今は、一人で生きていく覚悟がとっくに出来ている。

から恋愛ができなくて人生つまんなくて死にたいというわけでもない。

趣味はある。

増田創作が好きだ。物語を書くのが好きだ。随筆も、批判も、絵も、彫刻も、歌も、踊りも、とにかく何かを表現することが好きだ。それは自分の中にある感情思考を(作品に限らずこういった文章などでも)表し、発散することで一時的な沈静が見込めるからだ。だから誰かのために書いてるわけじゃなく、褒められるために書いているわけでもなく、ただひたすら自分衝動を、犯罪ではない範囲で発散できることに喜びを感じている。

また、他人のそういう一面を見るのも好きだ。孤独ではない、と、他のどんな娯楽よりも、どんな脳内物質の分泌よりも、最も確かに感じられるし、癒されるからだ。みんな苦しくて孤独なのだと実感できるからだ。そしてそれらを十全に納得のいくまで突き詰めようと、他人創作物をしゃぶりつくしたり、自分表現を究めたりしようと思うと、百年に満たない短い人生を食いつぶすには、十分すぎるくらい時間がかかる。

これも死にたい原因ではない。むしろ趣味のことを考えれば、死んでいる場合ではないのだ。

これと言ったトラウマもない。

いや、ないことはない。小学校の頃は確かに治安が悪かったし、その中で最も低いカースト層にいたのは確かだ。靴箱に砂を詰め込まれたこともあったし、掃除の時はちりとりに集めたゴミを引き出しにそのまま流し込まれたこともあった。濡れた雑巾を頭に投げつけられたこともあった。ドッジボール執拗ボールをぶつけられることもあった。体育の二人一組ではいつもハブられていたし、仕方なしに増田を組まざるを得なかったやつは、増田の触れたところを校庭の土でこすって払った。まるで土のほうが汚くないとでも言いたげに。

クラスメイト全員敵だからいるわけがないのに、脅迫的に好きな人を聞き出され、最もいじめてきた回数が少ない人の名前をあげたら、翌日からそいついじめられ始めて、他人を好いてはいけないと思い知ったこともあった。給食着やテーブルクロスを、本当は持ち回り当番なのに毎週持ち帰らされて、親に「じゃんけんで負けた」「牛乳こぼした責任で」と嘘をついた。もちろんああいう感じの親なので「あんたはどうしてそうなんだろうね」と気づかれもしなかった。

「視界に入るな」「半径2メートルに近づくな」「菌が伝染るから学級文庫・机・プリント・日誌・配膳皿などに)触るな」あるいはもっと直球に「死ね」も全部日常的に言われていた。学級崩壊でまともに授業が受けられなくて教育機会を損失して、その頃に本来学ぶべきだった分野は今でもちょっと苦手意識がある。毎年劇をやるはずの発表会では制御不能判断されて、ペットボトルでお米を育ててみましたといううっすい内容を、誰がどこを喋るかまで一言一句ガッチガチに固められて発表させられた。自主性なんて言葉は死んでいた。若い新卒教師毎日授業で泣いていて、その頃にはとっくに泣き疲れて感情に蓋をしていた増田は、その涙を「煽るだけなのに」と冷ややかな目で見ていた。

カースト中の下だった傍観者クラスメイト大学で再会して、一緒に「小学校の思い出」とかいうクソみたいなグループワークの授業を受けざるを得なかった時、給食の班机で菌が伝染るからとやられていたみたいに1cmあけて机を組まれた瞬間、増田の心にヒビが入り、割れ目が出来て人格が四つに分かれしまい、今も元に戻らなかったりしている。そういう意味では、たしかトラウマと呼んでもいいのかもしれない。

それでも直接的な殴る蹴るという暴力は振るわれなかったからマシな方だったと信じている。記憶があり、はっきりと思い出せて、これだけの内容を泣かずに書けるようになっただけかなり寛解してきている。それに、当時の自分だって箒で殴り返すなどそこそこやり返したり、いじめっ子と同質になって増田よりもっとカーストの低い支援学級の子に対して、自分にされたことをそのままやり返すみたいにしていじめたりだってしていた。当時飼っていたハムスター憂さ晴らし虐待していた。弱いものさらに弱いものを叩き、ブルースは加速していた。そういう感じでなんだかんだ適応して元気にやっていた。

それらへの後悔に苦しみながら、同時にその延長で今も友人にライン超えの発言をしたり、逆に踏み越えてはいけないラインを踏み越えられてもその場では分からなかったり、自覚がないままキレ返してしま制御不能に陥ったり、暴力脅迫支配を伴わない合意の上での性行為では興奮できなかったり、記憶は共有しているもの人格割れしま解離性同一性障害まで秒読み状態だったりと、後遺症は色濃く残っている。

けれど、でも犯罪をしないで済むくらいの範囲で誤魔化しきれているし、それ以上を望んだりもしない。だからこれもまた、今の増田をむしばんでいる死にたさの原因ではない。その時期はとっくに乗り越えてあり、過去過去、今は今として整理がついていて、そういう自分のあり方を受け入れている。



仕事趣味、友人、恋愛家族趣味過去

人生構成するだいたい全部に、人並みの不満や後悔はあれど、満足していないわけでもない。人間関係にも金銭にも将来にも不安はない。上を見ればきりはないが、下を見てもきりがない。自分人生自分のものであり、それ以上でもそれ以下でもない。

増田には確固たる自己があり、誰にも侵食されていない。

私は私だ。

なのに何故こんなにも死にたいのか。

胸を打つこの衝動は何か。

線路に飛び込め、七階から落ちろ、溺れて死ね、とにかく死ね、そう囁き続ける声が内側に蔓延るのか。

思春期という言葉を藁のように握りしめて、この衝動的な嵐が、年齢を経れば終わってくれると、ただ若さなのだと、そう信じてしがみついてきたのに、どうしてアラサーになってもまだ衰える気配がないのか。

自己不安定な時期など、とうに過ぎていると言うのに。

自己、ああ、そうだ。この自己だ。

この衝動こそが死にたさの原因であり、結果だ。

この自己こそが死にたさの真の原因ではないのか。

本当はやりたい仕事を諦めて現状に甘んじている?

友人と上手く付き合うことが出来ない?

両親の愛着が足りなかった?

恋愛が怖くて最初から諦めている?

趣味が実質逃避になっている?

過去に嫌なことがあって未だに引きずっている?

幸せになろうとすること全てにブレーキをかけてしまっている?

全ては結果に過ぎない。

最初存在しているこの「自己」こそが引き起こした、必然の結果に過ぎない。

死にたいのは、嫌なことがあったのが原因じゃない。

嫌なことを引き起こすような自分に全ての原因があるということから、いよいよ目を逸らせなくなってしまたからだ。

増田はずっと、衝動、癇癪、叫びのような化け物を心に飼って、共に生きてきた。

こいつを野放しにしたら、とてもじゃないが人間社会では生きていけない、というかまず肉体が耐えきれなくて崩壊するような、触れるもの全てを敵と認識する、爆発的なエネルギーけがひたすら渦巻いている、自壊を厭わない衝動の化け物。

その化け物を飼い慣らすことだけが増田の今の全てを形作っている。

仕事や友人の選び方、楽しめる趣味思考、行動、言葉、その全部全部が、この化け物を静かに眠らせておくことだけに全力を注ぐように構成されている。

そしてそれが漏れ出てしまった瞬間、必ずトラブルが起こる。嫌なことは全てそうやって起きている。

全ての嫌なことに原因は、増田自身だった。

そう、気がついてしまった。

両親、友人、そして過去の思い出は、一般的社会に溶け込める人間たちが、その化け物を目の前にした時の、ごくありふれた正常な反応に過ぎない。

全ては結果なのだ

思えば最初から物心ついた時にはもう、そいつと一緒に生きていた。

その場の思いつきで突拍子もないことをして、危険危険だと分かっていながら飛び込まずにはいられない、じっとしてはいられないという性質を、持て余していた。

両親が増田のことを「あんたのことはよく分からない」と困惑して言った日のことをよく覚えている。

友人が「増田人間じゃなくて増田という生き物なんだね」としみじみ言った日のことも。

増田いじめて泣かせたクラスメイトが「だっての子最初に嫌なことをしてきたんだもん」と言ったことも。

先生が「どうしてそんなことしたの?」と泣いている増田を問い詰めたことも。

「泣いていたら分かんないよ。先生悪くないよね?なんで先生のこと怒るの?」と寄り添いのかけらもない態度をとったことも。

そして増田はただ、嫌がらせをしようとすら思ってもいなくて、そうすることしか出来なかった、それ以外のやりようがあるなんて考えつきもしなかっただけなのだと、説明出来なかったことも。

よく覚えている。

それらは全部、増田おかしかっただけで、みんなはただ、当たり前に困っていただけだ。

そして増田自身も、困っていた。

ただ、それだけだった。

よく分からないものは愛せない、未知は排斥する、ああ、そうだろうとも。それにしたって、みんなの方にだってもう少し上手くやりようがあるようにも感じるけれど、でも、人間完璧じゃない。上手く出来ないことだってあるし、それを責めたってどうにもならなくて、仕方がない。

からみんな、距離を取る。うん、まったくもって正しい。あなた自分を守るために、増田人生破壊されないために、必要距離だろうとも。

でも、増田だって、こんなのと一緒に生きていくのはもううんざりなんだ。

私は私と一緒に生きていくのが疲れた

そして私は、その内側の化け物から距離を取れない。

みんなみたいに、そっと距離を取ることができない。

ずっと近くにいる。

ずっと隣にいる。

剥がしようもなく側にいる。

趣味だって、ただそうすれば抱えた癇癪がマシになるからやっているに過ぎない。こいつから逃れられないから、仕方なく好きにさせてやってもいい場所を作っているに過ぎない。

本当は絵や文章なんか書かなくても気分が晴れるならそれが一番楽なはずだ。誰も傷つけずに、安心して一人で好きなだけ打ち込めるというだけの、苦しみから逃れるために必要なだけの、ただの麻酔だ。

文章を書いたり、絵を描いたりで努力できるのはすごいね」と褒めてもらえることもあるけれど、違うんだよ。それをやらないとあなた危害を加えてしまいそうだから仕方なくやっているだけなんだ。全然立派でも何ともない。犯罪者予備軍が犯罪をしないためにギャンブルや酒に溺れているのと一緒なんだ、これは。

依存で、中毒で、全然褒められたようなものじゃない。

厄介な人をあしらう術に長けた者たちだけが、周りに残っているのがその証左だ。

衝動性を逃がす以外のモチベーションはないから、創作で食っていこうとしてもクオリティにムラがあって仕事にならないのがその証左だ。

自分は化け物だ。

人間じゃない。

人間になんかなれっこない。

必死に身につけた人間性の全てが、衝動の化け物が眠る上に構築してあるというただ一点を理由に、崩れていく。

その眠る化け物が少し身じろぎするだけで、目覚めるまでもなく、増田の積み上げた全てを崩壊させる。

人間になんか、最初からなれっこなかった。

増田は自らの意思人生選択したのではなく、選択できる範囲の中で選ばされるしか出来なかった。

好きなもの一つ、「自分」の意志では決められない。化け物を起こさないようにごくごく慎重に、刺激しないものだけを選んでいる。

全部全部こいつのせいなんだよ。

化け物を一番殺したいのは増田なんだよ。

私の人生を全部めちゃくちゃにしてきて我慢ばっかりさせるような化け物を、一番憎んでいるのは私自身なんだよ。

両親を困らせたくなかった。

クラスの子と上手くやりたかった。

いじめられたくなかった。

ハムスターだって死なせたくなかった。

恋愛が怖いと思いたくなかった。

趣味だって昔は運動が好きだったはずだ。

仕事だって人の役に立つ誇らしい仕事がしたかった。

友達を傷つけるようなことなんて、今だって一個も言いたくない。

なのに全部できない。

全部全部、壊すのは増田だ。

私なんだよ。



死にたい

もう、こいつと一緒に生きていくことに疲れてしまった。

何もかも破壊して、めちゃくちゃにして終わらせたいという衝動が、朝も昼も夜もずっとずっと苛む。

増田にできるのは、この化け物を思い通りにさせず、誰をも傷つけることなく、自らの死以外の罪をこの肉体に起こさせないことだけなのではないか、という気分になってくる。

どんな声かけも慰めも麻酔も、虚しいばかりだ。

それよりも、慰めてくれた誰かに牙を剥きたくない。

恩を仇で返したくない。

そんな気持ちのほうが、ずっとずっと大きく膨らんでいってしまう。

無理に結婚子育てをしていなくて良かった。

死んではいけない理由を作ってしまっていなくて良かった。

それは誰かを不幸にするから

愛されないまま死んで忘れられることだけが増田にできる唯一の社会貢献だ。

せめてそれだけはさせてほしい。

許してほしい。

ごめんなさい。

まれてごめんなさい。

2025-11-14

軽音部のうすら寒さ

基本的に有名曲カバーばかりしてるのになにかを表現してる気になっているのが寒い

美術部でお絵かきしてるオタクのほうがよほど表現者だ

2025-11-08

なんか絵描きって筆を折るの大げさすぎに言い過ぎじゃね?

なんかさ、最近絵描きって「〇〇のせいで筆を折ります」って宣言するの流行ってんの?

まじで世界の終わりみたいな顔して「もう描けません…」とか言ってて、こっちは「いやいやただの趣味だろ?」ってなるんだけど。

だってさ、失業してハロワ通いになります、とかならまだ分かるよ?

生活かかってるならそりゃ重いだろって思うし。

でも実際は「趣味お絵かき遊びをやめるだけ」じゃん。

そんなの誰でもあるっつーの。ポケモン飽きたからやめるのと何が違うんだよって話。

なのに本人は人生の節目みたいなテンションで語るんだよね。

「長い間応援ありがとうございました…もう描けません…」みたいなやつ。

いや完全に構ってちゃんムーブだろこれ。

ネトゲ引退宣言して「やめる!でも誰か止めて!」ってやつと同じで、あれ絶対みんなに心配されたいだけなんだよな。

自分趣味やめるだけで世界の終わりみたいに騒ぐ必要ある?って毎回なる。

2025-10-15

お絵かき嫌いと画像生成AIについて

SNSでは度々、体育が嫌いな人や音楽が嫌いな人の話になる。昔から運動会苦痛だった、音楽で人前で歌わされるのが辛かった、等。それに対して昨今では、「そんな奴いるわけない」という人間の方が少数派だろう。そういう「好きな人もいるだろう物」に対して嫌いであっても、それもまたその人の価値観であると認める方向になっていると思っている。

それに対して絵を描くということは、それなりに描いている人がSNSに多いのもあるんだろうが、取り立てて「嫌われるもの」にあがることが少ない、気がする。

私は嫌いだ。

とにかく絵を描く事が嫌いだ。

授業中のノート落書きなんて楽しそうだと思って、落書きの犬すら犬にならない自分画力絶望して、こんなんなら何も描かないほうがマシだと消す。

夏休みの宿題読書感想文は大好きだったが、読書感想画とかなんとかポスターとか、その3倍は時間がかかった。

無事オタクに成長して、二次創作というものに憧れたって、絵が描けねえのだからしょうがない。脳内にいる推しは誰にも見てもらえない。文章をこねくり回したところで伸びるのはイラストである。鮮明で、魅力的で、一発で伝わりやすい。

羨ましい。

とか言ってると、SNSに絵をあげる程度に描ける人間は言うのだ。「描けば上手くなる」と。

しゃらくせえ。

描きたくないんだよ。

この手は鉛筆を持ったところで思うような線は描けないのだ。脳にある円すら描けない。人間人間に見えるようになるより早く私の人生が終わる。

なので私は絵を描くのが嫌いだ。

思うようにならないのは苦痛だ。結局のところ人それぞれ嫌いな副教科ってそれだと思う。思うように体が動かないか運動なんて面白くないし、思うような音が出ないか音楽は楽しくないし、思うような線が引けないから絵なんか嫌いなのだ

で。

画像生成AIってすごいと思う。そんな「絵が描けない人たち」にとっては、自分脳内のものを出力する手段になり得る。

すごい。画期的だ。こんな私でも、脳内だけにあった絵を世界に発信することができる!是非とも使いたい!

しか世間は、というか主にSNSは、どうもAI生成イラストに風当たりが強い。

もちろん、画像生成AIを使っているのに自分で描いたと言うのはダメだ。単純に虚偽なのだから

また生成された絵なのに実際の写真かのように見せるのも大問題だろう。

あるいは特定の人の絵のみを覚えさせて「その人が描きそうな別の絵を出力する」のも何かしら問題になりそうだ。著名な画家の絵を覚えさせて出力したものを「未発表作品」と言い張ったら…これは完全に詐欺方法になるか。

その辺りの「明らかに悪い使用方法」は批判されるべきとして。

けれど現在画像生成AI使用していると明記してあるものに対しての批判は、どうも正当なものとは思えない。「この絵は〇〇の絵柄だから〇〇の権利侵害している」とか、「この構図はこの絵と全く同じだからパクリである」みたいな具体的な指摘は、私は見たことはない。あるのは物の形だとか指の数だとか、「画像生成AI技術不足」に対する文句が多い。

Google検索して出てくるなんかよくわからない文だって、ChatGPTだってネットのどっかに転がってる文章勝手引用してそれらしく並べている。画像も同じく、絵の構図や線や色味を勝手に持ってきてそれらしくしてるのだろう。ここでイラスト学習だけに苦言を呈するのは、むしろ横暴ではないのか。そこら中の絵から拾ってきた各要素のツギハギは、今反対派が訴えているほど特定の誰かの権利侵害しているのだろうか?

結局のところ私には、「絵が描ける」特権階級の人たちが、その特権を渡すまいと、言える文句を言っているようにしか見えないのである。そして画像生成AIによるイラストの全てを犯罪であるかのように騒いでいる人たちを病的だと思っているし、使用している人に対して人格否定まで及ぶ人は普通に何様なのかと思う。

AI学習及び出力に関する法はおそらく今後議論されていくだろうけれど、現状は何もない。今何を言ったって、賛も否も「個人の感想」の域を出ないのだ。

私は思うように出力されないことに腹が立ったのでやめたけど。

2025-10-04

anond:20251004110235

世の中にかっこいいものセンスいいものが少なかった頃

音楽雑誌とかファッション雑誌とか参考にしながらお絵かきしてた時代はゆるく許されてたんだよね

雑誌数も少ないしオタクも少ないしアンテナ張ってる範囲が被ったやつが見てる前提でパロディやって

元ネタが「あれだな」ってみんなわかるでしょ?みたいな馴れ合い空気があった

今は発信が多すぎてそれが成り立たないんだよね

2025-09-25

anond:20250924182825

これについて実際女性側にもいえないことがある。

このブログが関連してるとおもうんだけどさ

https://naporin.hateblo.jp/entry/2025/09/25/092537 

あのですね、一時期同人文化ってものすごくPC知識必要だったんです。 

みんな、オンラインイベントだといって、javaお絵かきとかミニゲームとかをfc2とかの貸しサーバーにつくった自分ホームページftp送信とかして設置してたりしてたんですよね。サーバー勉強なんかしてたんですよ。

でも、同人やってた腐女子同人費用のために働いていた)が大量退職転職する時代になってきた。

もう年を取って、体も保たないし、旦那さんがちゃんと稼いでくれるからいいや、みたいな。

(中略)

仕事休むとすごく初歩的なPCに関する質問職場から飛んでくるので、どっちみち私、明日までしかいないよ?!大丈夫?!の気持ち……🙄

こんなにPCが苦手な人しかいないのに、私をやめさせて大丈夫だったんですか…?いややめるけど……」

ちょっと前が顕著なんだけど、

田舎では同人とかゲームフェスとか若い女性向けのイベントやってないの。

アニメイト虎の穴駿河屋もなにもないの。

BLだのゲームキャラだのユーチューバー萌えてる女子なんて嫁のもらい手がないし、

虎の穴から通販しょっちゅう届くだけでもう疎外のネタにされるわけよ。

そりゃ多少PCスキルつけたら東京いってBL本買いまくるんだ~~♡ってなるよ。

自分の友人も「SMバーを見物したいんだけど北海道在住でススキノに一件あるけど、

絶対知り合いに合いそう。あったら実家からたたき出される」

そういって新宿まで飛行機とってとんできてたよ

(いろいろな経緯の結果、けっこうな頻度で通って顔なじみになって別の方面に興味がうつってた)。

でもNHKさんに対して「田舎にゃ萌えがねえんだYO」とかまじめぶった主張の中でいえるわけねえだろ。

女性ファンコミュニティに参加して楽しめないのが田舎パチンコ野球サッカーばっかり。

登山森ガール?ははは。クマがでないといいですね。

なにもたのしくねえわ。でも楽しみつつ働きたくて移住しただけで「おまえらのせいだ」が飛んでくるのマジつら~。

鉛筆好きがなんでカラーチャートわざわざ作るかわかった!!

1枚の絵に何色も色を使ってたら

鉛筆の色を別紙にわざわざ試し塗りするハメになるから!!!!!

鉛筆は芯の色と本体の色みただけじゃ本当の色味はわからない!!

私も色鉛筆好きの皆様を見習ってカラーチャート作ったわ

今度からカラーチャートクリアファイルに入れてそれを眺めながらお絵かきする!!

2025-09-21

anond:20250921021349

僕も増田みたいな感じで汚え食い方が男らしいと思ってコミケ中のオフ会ガハハしてたらSNSキモオタの上に食い方がキモくてキモかったみたいな事を書かれてお絵かき仲間と疎遠になりました

2025-09-11

anond:20250908164509

何やってんだ!

今すぐそいつYouTuberになるよう促してお絵かき配信でも何でも良いからさせるんだよ!

お前は原石を見つけたんだよ!

責任持ってプロモートしろよ!

2025-09-01

鬱の初期か?という空気感のまま数ヶ月経ってる

20代後半、ネットワークSE

今の職場は3年目で通勤時間は1H

最近兆候

もともとお絵かき趣味だったけど、元のコンテンツに惹かれなくなって停滞。ペンタブも広いの大好き!派だったけど今はだいたい上にゴミ封筒ペットボトルが置かれる台扱いなので、広いのも使いづらくなってしまった。今はHUIONのちっさいペンタブメモ帳サイズ掃除したら出てきた)が代わりを務めている。最近分かったことはキャンバスが白だから夜明るすぎて描けなかったんじゃないかと思ってグレーのキャンバスを使うようになった。結果として目に優しいし、線画は捗るが、線画だけしかしてない。

ゲームはほぼプレイできない。PS4は使ってなさすぎて通電させるのが怖い。人に誘われた時くらいしかSwitchを起動せず。Switch2は散々言われながら通話中になんとか初期設定を終えた。エアライダーだけは楽しみにしている。今のところ焚き火を見る謎ゲームと唯一カセットが残ってたスマブラ試運転しただけ。

ソシャゲマジでもっと続かない。ガチャ引く以前、コミュの読み進めからもう怠くてやる気起きず。魅力的なキャラクターがいたとして、彼彼女らの背景には興味なし。過激衣装は注意資源を引っ張られてる気がして不快。知ってる曲のリリックビデオがなんとか重い腰上げて見れるか、否か。

本は読まないまま積まれている。読まないまま置いておくと湿気で劣化していくのでビニールに包んで保管しているが、どの本もそのまま数カ月経つ。久々に開けるとめちゃくちゃ綺麗。そのままメルカリに出品している。

動画は上の3つに増して興味出ない。さら時間資源の浪費を感じられて不愉快YouTubeチャンネル登録は何もしてない。たまにショートを見るとほんまにどうでもいい内容で笑顔になる。

音楽は一時期Spotify契約していたが同じ曲しか聴いていなかったので解約。昔のCDライブラリスマホに落として永遠に再生してる。あ、はい延々ですよね笑

と、ここまで趣味全滅、何が楽しくて生きてるかな?状態ではあるけど身体はすこぶる健康になっている。

朝5時に起床、5:30〜8:00まで在宅勤務しつつ朝食、9:00には出社。17:30に定時の顔をしつつ退勤。(全然残業なんですけど)

夕方ニュース見ながら夕食、今日の分含め洗濯機にぶん投げた後に風呂風呂の後に洗濯物干しつつ、エアコンつけた部屋でネットサーフィンして22時には就寝。

睡眠時間は確保されてて、朝に在宅で進めるのもあって明るいうちに帰れる。で、健康なんだけど、娯楽への興味の無さに不安がずっとあるもしかして仕事人間ってのはゲーム卒業するってより、興味が持てなくなって仕事一本になるのだろうか。分からないけど、なんとなくそんな気がしている……つまらなくなっていく感じがして、とても気味が悪い。趣味から離れたからこそ夜に熱中するものが無くて、早寝早起きになってるんだけど、これ大丈夫か……???改めて文字に起こしてみたけどやっぱ大丈夫かこれ???

2025-08-15

anond:20250815143732

学校美術時間適当お絵かきしてただけのブクバカがまた知ったふうな口をきいて美術とは~とか言ってるのマジできつい

2025-08-14

少し前にXを賑わせていたAIイラストプラモデルが似てるとかい話題

発端になった岸田メル発言意味が全く分からなかったのだが、周りに群がる連中のコメントを眺めているうちになんとなく言いたいことが分かってきた。

どうやら「他から盗ってきたものを寄せ集めるという点でプラモAIイラストは同じだが、プラモ自分の手を動かして作る身体性があり、それがないAIイラスト創作とは言えない」と言う事らしい。

俺は呆れた。この意見に乗っかってAIイラスト否定する、モデラーを名乗る連中にだ(反AI絵師共への軽蔑は今に始まった話ではない)。

俺はイラストは描けないがプラモデルは多少作るので、売り言葉に買い言葉ではないが「ナイフで指を切る事も溶剤でラリる心配もないデジタルお絵かきに、身体性があるとはよく言えたものだ」「ペンタブ入力キーボード入力も、手を動かすの度合いは似たり寄ったりじゃねぇか」くらいの気持ちは正直ある。

だが問題はそこではない。しょせんプラモデルも座ってできるインドア趣味だ。鉄の廃材でオブジェを作るとか、木や石を使って彫刻を作るとか、そういう造形をやってる人達から見れば、プラモデル作りの身体性なんて無いに等しいだろう。

絵師にしてもモデラーにしてもAIイラスト嫌いの連中は、自分達が大好きな創作という枠からAIイラストを追い出したくて、身体性という基準を持って来たのだろう。だがそれを基準にすれば否定されるのは自分達の趣味だ。そんな訳の分からないもの判断するのがそもそもおかしいのだが、そこまで考えが回っていない奴がモデラー連中にも大勢いて、俺は呆れた。

もちろん、身体性を別の言葉に置き換えたところで話はたいして変わりはしないし、否定対象AIイラスト以外のものに変えても同じことだ。

他者否定する言葉自分否定するためにも使える、という単純な事実想像できないのが問題なのだ

とは言え、アニメイトメロンブックスヨドバシカメラ玩具フロア世界の全てな連中だ。

その程度の視野しか持たない奴らに、イラストプラモデル以外にも創作物はごまんとある、なんて話が理解できるとはとても思えない。人並みの想像力を期待するなどはもっと無理だろう。

からせめて、主語を明確にしろとだけ言いたい。

ジョージ・ルーカス名言、皆好きだろう?あれと同じように言えば良いんだ。

「俺の宇宙ではAIイラスト創作と呼ばないんだよ」

お前がそう思うんならそうなんだろう。お前ん中ではな。

最後に断っておくが、俺はAIイラスト賛否には興味がない。

そんなもん、時間が経てばなるようになるだろ。

2025-08-10

おえかきたのし

お絵かき楽しい

素人から描けるものはしれてるが、いまのところは何描いても楽しい

パースも配色も合成もブラシもな〜〜〜〜〜んもわからんけどレゴいじってるみたいで楽しい

いつかスゲ〜かっこよく車を描けるようになって自分の部屋に飾りたい

2025-08-05

生成AIの論争、お絵かきエアプがTier1の環境から本物絵師を刺すことが多くて笑っちゃうんですよね。

誰のための戦争なんだよこれ。

2025-07-21

テクノロジー導入はいいよ。

生成AI活用もまあ、いいけどさ。

絵描き権利についてはどう思ってんの?

イラストレーターという人間と、お絵かき生成AIというクルマが同じ公道を走ってる状況をどうするつもり?

2025-07-19

理系エンジン機構なんて知らないよ

中学受験でやらないっしょ

工業高校の人やお絵かきする人にやらせとけばいいよね

2025-07-14

乳がデカくてよかった

ビッコミで無料だったので『アフロ田中』を読んでいる。

中退アフロ田中を読み終えて、昔から童貞から羨望の眼差しを向けられるような女体になりたかたことを思い出した。

私は女だが今思えば物心がついた頃には人魚や肌の露出の多いキャラが好きで、お絵かきで描く女の子は常に巨乳で谷間を描いていたし、将来は自分もなるべく巨乳になりたいと思っていた。

念願叶って巨乳の女体を得てみて、やっぱり巨乳って恵まれている、サイコー!と思う。

まず、裸の時の見た目がいい。あと柔らかい。あと男が喜ぶ。

パイズリで射精した人がいた。見た目がエロいだけでそんなに気持ち良くないと思っていたのでびっくりした。)

自分がもし拗らせ男子童貞側だったとしたらと思うとゾッとする。女であることで色々とめんどくさいことはあるけど、簡単セックスにありつけることに関しては感謝している。乳がデカくてよかった!

アフロ田中面白かったので読んでみてください!7/20まで無料

https://bigcomics.jp/series/fdd670f773a98

2025-07-10

AIお絵かき最前線(令和7年7月版)

Loraっていうゲームアニメ漫画キャラに似せる拡張機能があるだけどこれが毎日100個くらいずつ増える

古い方にも新しい方にも増え続けてて7月だから新作アニメとかも増えてる

この拡張機能お絵かきしてからアニメ観るとなんか思っていたのと違ってしまうので我慢しないとなんだけど

新しい拡張機能があるとつい試してみたくなっちゃうのでやめないといけないのにやめられません

どうしよう…

2025-07-06

anond:20250705193628

へえ~

DOT言語を使わずパワポお絵かきソフトで行けるんじゃねえかとか、ワークフロー言語のそれぞれのコンポーネントに中身空でコメントだけ入れておいたら全部作ってくれるとか、そういう応用も考えられるな~

天才認定させていただきますわ。

2025-06-16

描くこと

子供の頃の話。

私は絵を描くのが好きで、新聞の折り込み広告の裏に印刷がないものを探しては絵を描いていた。ツルツルとした紙は鉛筆のノリが悪くて、ざらざらした紙の方が好きだった。

親は漫画を買ってくれなかったので、漫画単行本友達から借りて真似て描いたりした。



私の家はとあるカルト宗教に属していた。両親は比較的熱心な信者で、毎週の集まりのほかにも、大きなイベントの類には家族揃ってよく参加した。

ある時の大きめの集会の終盤、教祖の娘と孫がゲストとして参加して紹介された。

コンサートホールの壇上に、2人の少年が不遜な態度で座っている。

司会の男は“お孫様”を恭しく紹介し、プロジェクターに映し出された彼らが描いた絵の素晴らしさを熱く語った。

プールプールサイドに置かれた椅子油絵が映され、色使いがどうとか、魅力的だとか、そんなことを言っていた気がする。司会の男だって芸術に明るいわけではないだろう。それでも、芸術の才能を確信したような物言いだった。

椅子の座面と足の関係がよくある間違いで描かれていた。狙ってこう描いている可能性もゼロではないが、初学者があえてすることはないだろう。油絵の具で描かれた子供っぽい絵だ思った。

大人たちは“お孫様”を手放しで賞賛した。

帰りの車の中で父は「お前もああいう絵を描けばいいのに」と言った。私はなんと返事をしたかは覚えていない。

心の内を正直に話せば怒られることぐらいは分かっていた。

だって、道具と材料があれば、あれぐらいのものはきっと描ける。

たまたま油絵が描ける環境に生まれて、評価の機会があっただけ。

その幸運の中にありながらあの態度はなんだ。大勢の前で紹介してもらいながら、ニコリともせず椅子に座り、挨拶ひとつもなかった。

腹立たしくて、悔しかった。


中学高校美術部に入った。

中学イラスト部と言った雰囲気で定期的に作品を持ち寄り部誌を作った。

高校顧問美術教師油絵が専門だったのでみんな油絵を描いた。高文祭出展するため、50号の作品を作った。イーゼルに立てると自分の背丈ほどになる大きさだ。

油絵は絵の具を油で溶かし、塗り重ねていく。油絵の具はなかなか乾かない。顧問はいろんな色で塗り重ねた方表情が出るから繰り返し描けと言った。何日も何日もかけて描く。描きながらいろんなことを考えた。進路のこと、友達のこと、好きな人のこと、親のこと。

油絵の描き方を親に説明した時、父親は「お前は何度も描き直すから、お前に合った描き方だね」と言った。家で絵を描いた後、机に消しゴムカスが残っているといつも言われた。私は絵のことについて両親に何の理解も期待していなかったので、何も言わなかった。

高校から何点か選考に出し、私の描いたものが県代表の一つに選ばれた。

高文祭の会場にはたくさんの作品が展示されていて、みんな上手だと思った。

高文祭後の市の展覧会で、同じ作品を出した。そこの絵もみんな上手だと思った。展覧会に参加した国語教師が「一緒に見に行った娘が、あなた作品が一番良かったと言っていたよ」と教えてくれた。


絵を描くことを職業にしたいと思ったこともあったが、親はあまりいい顔をしなかったし、自分にそこまでも実力はないだろうとは思っていた。学費の面から芸術系の大学に行く選択肢は初めからなかった。

そこそこ頭のいい医療系の学校に受かって、両親はとても喜んだ。

卒業して自宅から遠方に就職し、寮に入って実家宗教から距離をとった。もうずいぶん両親とは会っていない。

絵は時々描いている。紙とペンがあればできるささやかな娯楽だ。

iPadでも描いたりするが、アプリが難しく思ったようには描けない。

もっと絵が上手くなりたいと思う。


今思い返せば、お孫様の絵を見た時の私の感情子供嫉妬だし、彼らの壇上での態度も理解できなくもない。

彼らが宗教信仰していなかった可能性もあるし、出たくもない場所に引っ張り出されて、外国語で何やら男が話している。(教祖外国人日本語は堪能だったが、彼の子や孫はその限りではなかった。)自分の描いた絵をそのつもりがない時に人に見せられ、勝手にあれやこれや言われるというのは、たとえ賞賛でも嫌な気分になることはある。すべて想像だけれど。



ある時友人の小学生の子供と一緒に絵を描いて遊んだら、私の絵をとても上手だと褒めてくれた。それからときどき一緒に絵を描いている。

お絵かき勝負しよう」と言われたので「勝負はやだな。好きに描いて見せっこしよう」と言った。

今年の年賀状は友人とは別にの子名前ももらったので、干支にちなんだポケモンの絵を描いて送った。とても喜んでいたらしい。

私程度の画力の人なんて掃いて捨てるほどいる、と思う。それでも子供の素直な羨望の眼差しはあまりにも眩しい。


SNSに溢れる作品も、目に留まるのは数秒でも作者はその何倍も時間をかけて作品を作り上げている。

つの作品を完成させてそれを世に出すということは、経験がない人の想像以上に精神力がいることだと私は思っている。少なくとも私のような凡人にはそうだ。

世に出された作品はすべて尊敬に値する。

彼は今も絵を描いているのだろうか。

ふと昔のことを思い出しので、書き散らす。

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