はてなキーワード: フェンスとは
町場まで車で50分、旧村部の人口が1000人を切っいる、もう限界集落どころかそれを突破したような所で看取り民みたいに暮らしてる増田です。
どうもこんんちは。
何故か、ハンターの協会も、森熊協会も、正反対のところ両方が熊の出没はソーラーが原因と言いだしていて、なんかおかしな方向に行きそうな雰囲気だが、まじやめてくれ。
むしろ人と山との間にソーラーを作って、緩衝地帯にするべきだ。風力でも水力でもいいが、そうやって活用するべき。
最近、熊や野生動物の出没で、メガソーラーがやり玉に挙がってるのがどうも気になるんだよね。
むしろ、メガソーラーとか野生動物対策にちょうどいいシステムだと思うんだけど。
どうするかというと、山付けの耕作放棄地や、かつての村落の荒れ地をソーラー発電にする。
その上で、その収益で周辺を整備する。
整備すると言っても家を建てるとかじゃなくて、ロボット・ラジコン草刈り機が歩いて回れる程度に凹凸を均して整備するとか、風水害で崩れないように土留めや排水をきちんと整備するとかその程度でよい。
そうしてくれればかなり広い面積でも守人が一人でメンテを回せる。
そうして山と里の間にソーラーという緩衝地帯を作って、従来は里山が担っていた、人の住む世界と野生動物が棲む世界の間を区別できる訳だ。
里山や畑をソーラーにすることを自然破壊だという人がいるが、これはそこに暮らす人間としてははっきり逆だと言える。
放置されないためにソーラー発電所はかなり有用だ。その金で地域を守っている。
問題は、放置されたところだ。ここがやばい。竹林などになったらもう最悪で、排水も上手くないから大雨などが降るとあっという間に崩れたりする。
かつて人が植えた果樹が残っていたりするとそれも野生動物を呼んでしまうが、放置されてでかくなった木は切るだけでも金がかかる。
里山はほっとくと里山じゃなくなる。単なる山になる。そうなると山と同じ災害が起きるようになる。それは当たり前の話だが、それは人の暮らす町の近くで山と同じ災害がおきるということだ。遠く離れているから関係ないと思うかもしれないが、あなたの近くに流れている川はどこから来ているかとか考えてみてほしい。
経験的に最悪なのが竹林で、古い段々畑で放置するとほぼ崩れる。次が山林に帰る前の荒れた状態が危ない。蔓植物が蔓延るのも厄介。
きちんと植生がついて山になると地盤は安定してくるが、今度は野生動物が住む場所に変わって人間のエリアではなくなる。土砂災害になるよりはマシと植林するという手もあるが、植林しても今度は林業従事者が足りなくてメンテが行き届かない。
そうなってしまうのを、ソーラーを設置することによって、きちんと排水は設置されるようになるし、草刈りなどの整備は最低限であっても森に帰らない程度には行われる。フェンスなどで囲まれる上に食べ物などはないので、適切に処置すれば野生動物には荒らされにくい。
ソーラーは放置されてしまう土地をきちんと利益を上げて、その利益で守っていくと言う商材としては最適なのだ。
実は俺も何カ所かソーラー発電所(メガソーラーではない。規模は事業用としては小規模)の草刈りや除草剤散などのメンテナンスを請け負っている。その意味でこれはポジショントークだが、そう言う施設があるところの近くでは、放置されているところに比べて野生動物の被害は少ないと思う。
そりゃ、かつてそこに人家があった時代に比べたら増えてはいるだろうが、放置よりはかなりマシだ。
再エネを変に敵視するようなことにしないでくれ。単に目立つだけだ。そして目立つということは野生動物に対しても目立つのだから、町と山を隔てるのに適するという事も理解してくれ。
エミュー戦争を思い出すんだが。死傷者が出なければいいなと思う。
エミュー戦争は、1932年にオーストラリア(西オーストラリア州)で発生した、野生動物であるエミューの駆除作戦を指す俗称です。
第一次世界大戦の退役軍人が入植した農地に、干ばつの影響で約2万羽ものエミューが水を求めて侵入。小麦などの作物を食い荒らし、フェンスを破壊するなど深刻な被害をもたらしました。
農家からの要請を受け、国防大臣は機関銃(ルイス軽機関銃)を装備したオーストラリア王立砲兵連隊の兵士を派遣しました。しかし、エミューは非常に素早く、群れがすぐに分散してしまうため、機関銃による掃討は極めて困難でした。
作戦は2度にわたり実施されましたが、大量の弾薬を消費したにもかかわらず、駆除できたエミューはごく少数(約1,000羽弱とされる)に留まりました。メディアはこれを「エミュー戦争」と皮肉交じりに報道し、最終的に軍は撤退。人間の兵器が野生動物に通用しなかったという、珍妙な出来事として知られています。結果として、この作戦はオーストラリア軍の「敗北」と見なされています。
あー、うん。
でも、AI使ってまとめないとわからんってくらいでかい規模、忘れ去られた内容、増改築が重ねられたスパゲッティな構造の場合、「理解したつもりになる」ってのが一番怖いんだよ。
でも、わざわざ設定されていると言うことは、「何か意味があった」わけだよ。
AIはよくわからんあやふやなのも、「自信を持って言い切ってしまう」。
絵とか、議事録なら、モブの一人の指が6本になってようが、うっすい内容の会議要旨の取りこぼしがあろうが、大勢に差は生じない。
けど、プログラムなんて、なんてことない1行、1文字、1ビットが生死を分けることも稀ではない。
他のプログラムであまり見たことがない、ってだけで、オミットされるだろうと余裕で想像できる。
無条件でAIを礼賛し、否定派を鼻で笑う「イケてる最先端のエンジニア」が多いけど、ちゃんと検証できてるか?
自分が理解できないことをやれてるから素晴らしい、って目隠し手放しで車運転しているようなものだって理解できてるか?
今までの炎上現場の状況からすると、こういう輩は一番最初に逃げ出してるからな。
経営者も、こういうなんか良さげな物言いする奴は、真っ先に疑った方がいいぞ。
AIを使うなら、その構造を理解して、その外側から検証できるだけの十分な技術力を持った上で判断しろよ?
まぁ、それができるなら、「AIマンセー!」とか言えないだろうから、不可能だろうけど w
数年後、「AI使って大量生産されたうんコードをなんとかしてくれーっ!!」って企業が大量に出現するだろう。
んでもって、その事態を収集できるだけの技術力を持つエンジニアは、ほとんどいないだろうし、彼の手足として動けるエンジニアすら数えるほどしかいない、育っていない、って状態になるだろう。
どの「AI活用Webサービス企業」も、低給料で雇った「運用エンジニア」を大量動員して、連日連夜の手動操作で誤魔化し続けるしかない、って消耗戦、デスマーチを、倒れるまで続けるしかなくなるだろう。
この世の、少なくとも疑いようのない真実の一つに、7つの習慣で言うところの「第7の習慣『刃を研ぐ』」ってのがある。
AIは、自動ナマクラ鋸を増やしているだけだと理解すべきだし、そこだけ量が増えても、その後の搬出処理がついていけなければ意味がないと言うことも理解すべきだ。
そもそも、木を切り出すと言う時に、ノコギリだけに注目するのがどれほど馬鹿かを理解すべきだ。
一連の流れを考えれば、ノコ引きの技術より、どう搬出するかの経路、切り出すに従って移動する集積地の移動戦略、さらにはそもそも優れた木材にするために何年も前から間引き、枝打ち、その前に日当たりなどを考えた植林計画をしておくという「事前準備」。こちらの方が、目立たないけど大事だって理解しとけ。
香港国際空港の保安職員2名が、貨物機が滑走路を外れ、警備車両に衝突した後、海に墜落し死亡しました。
エミレーツ航空EK9788便は、月曜日の現地時間午前3時50分頃(日曜日のグリニッジ標準時午後6時50分頃)、ドバイから到着しようとしていましたが、滑走路を逸脱し、周囲のフェンスを突き破って警備車両に衝突し、警備車両を海に沈めました。
搭乗していた2名が死亡しました。ボーイング747型機は一部水没しましたが、乗員4名は無事でした。
当局は北滑走路での墜落原因を調査中です。他の2本の滑走路は引き続き運用されています。安全面で優れた実績を誇る香港国際空港において、これは近年で最悪の航空事故の一つです。
レビュー数と照合すると件数が一桁違うので多分うちの公園のGoogleマップレビューを書いてくれた方とは別人だけど、似たような公園推しローカルガイドが居て先に☆☆☆☆〜☆☆☆☆☆の高評価で長文の感想投下してくれるおかげで、地元の歯科医とか鍼灸整体とかメンクリとかにありがちな、☆1クソリプで埋まる世紀末コメント欄にならずに済んでます。ネット上の評価欄も割れ窓理論がモロに適用される公共空間なので、簡潔でもいい、先にあったけぇコメントがマジョリティになってるだけで、公衆無料サンドバッグを探して彷徨ってるインターネットぶつかりピーポーが、腹いせに唾吐き代わりのクソコメ投下していって荒れるのを躊躇う雰囲気になってくれるわけです。本当にありがとう。
元増田が書いてくれたポイントはGoogleビジネスプロフィールをシステムの言われるがままに埋めていけば大体網羅できるんだけど、公式ホームページに書いた内容とGoogleの掲載内容が食い違ってないかのダブルチェックが必要になって編集が後回しになるとか、適切な当該項目が見当たらないとかで、客視点での必要情報が欠けてる部分がどうしても生じてるのに気付けた。
熊本格的に怖いな??
本当にどうにかならんのか???
田舎に住んだ自己責任とか言われるようになったらあんまりじゃないか。
スーパー堤防じゃないけど山をフェンスで囲うとかできないのか??
猟犬とかじゃ勝てないのか??
人が喰われるなんて鬼滅の刃みたいな世界観になっちゃうじゃないか。
人が住める場所が熊のせいで減るのは困る。
よくわからん専門性を出されて困惑している方々も居るかも知れないが、私は公園を専門にGoogleMapローカルガイドを投稿し続ける者である。
何故そんな専門性に至ったかと言えば、きっかけはよくある「子供が生まれたから」であり、子供が生まれて、その子供がブランコや滑り台や砂場遊びなどができるようになってくると多くの親は感じたと思う。
いや、そもそもGoogleストリートビューですら公園内部をキャプチャしてくれてはおらず、道路から遠目で公園を眺めることしかできず、子供を連れて遊びに行くとしても「トイレとかあるのかな?」と思っても確認が一切できなかったのだ。
その当時はまだまだ食べログが全盛だった頃、GoogleMapローカルガイドもほとんど話題になっておらず飲食店の情報すら非常に少なかった。私は思った・・・
思い立ったが吉日、私は以前から子供の写真を取るため欲しかったRICOH THETAとカメラ三脚を速攻で購入し、子供をベビーカーに乗せて遊びついでに近隣の公園を巡るというのを土日の趣味とした。
妻も「私も困ったことあるし私の良い息抜きにもなるし親子で遊んできて良いよ」と理解を示してくれて本当に色んな公園を巡ったのだ。
そんな活動を始めてたったの1ヶ月で驚きの成果が出る。私のローカルガイドの閲覧数がたったの1ヶ月で1公園あたり1,000 Viewを超えたのである。私は確信した
やっぱりこれ需要あるじゃん!他のパパさんママさん公園の情報欲しかったんや!!!
冷静に考えればそうなのだ、地元就職であれ他の都道府県就職であれ新しく家庭を持てば生まれ育った土地から多少なりとも離れている可能性が高い。
私達は生まれ育った土地の実家の近くの公園はよく知っているが隣町の公園のことは場所を何となく把握していても、どのような設備があるのか全く知らないのだ。
あそこの公園には滑り台があるよ、ブランコが、鉄棒が、アスレチックが、あなた達は隣町の公園のことを知ってますか?知らないでしょう?私も知らなかった。子供が生まれてからそのことに気が付いた。
現代社会は少子高齢化とは言っても常に新規需要が喚起される公園ローカルガイドは確実に時間をかけて閲覧数や感謝のリアクションが付き続けて膨大な数に至るのだ。
ここからは公園ローカルガイドに載せておくべき情報を提供することで皆さんにも全国津々浦の公園情報をGoogleMapローカルガイドへ投稿する一助としたい。
これ以降の項目、例えば遊具などの写真は掲載されていた方が良いし、それが故にRICOH THETAの様な360°カメラの写真は非常に需要がある。
この情報が無いと駆け回れるほどの広さがあるのかどうか不明になるし、出来る遊びの種類が推測しにくい。
これは本当に大事。公園ローカルガイドのメイン情報と言っても過言じゃない。
公園によっては遊具が存在しない公園というか広場も存在するが、遊具が存在しない場合はその旨を明記しておいた方が良い。
滑り台が大小あり計2基で小型滑り台は乳幼児用の全高が低いもの。
ブランコが1基で座席数は4席、そのうち2席は乳幼児用の転落防止型、ブランコの鎖に持ち手カバーがなく指を挟む可能性あり。
砂場は1箇所で直径は4mほど、猫防止のネットはなし。
バスケットゴールリングが1基で1on1用、高さはおそらくバスケットボール公式ルール準拠。
子育てにおいてトイレの存在は非常に重要である。そしてトイレがなくとも水道を備える公園が存在していたりする。
トイレは大便器や小便器がどれだけの数があるのかしっかりと記述しよう。商店や大型商業施設基準ではなく「公園のトイレとして」どの程度の清潔さが保たれているのかも記述しておくと良い。
注意点として、公園の水道は通水がなされていない場合があるので実際に蛇口を捻って通水がなされているのか確認すべきである。更に冬季など季節によって断水される公園もあるので確認が可能であれば記述しよう。
極々稀だが公園にはボールや積み木、竹馬などが貸し出しされている公園もある。
子供を遊ばせる安全の判断、飛距離の出る球技(野球やサッカーなど)が行えるのかどうか?の判断が可能になる。
当然ながら休憩へ使うし、おむつ交換でも活用できるので大きさも重要なのだ。
ベンチやテーブルも一緒に併設されていることが多い。
樹木や芝生など。公園内林道が整備されている場合は林道も記述しよう。
これは乳幼児であればボール遊びで転んでも安心だし、成長すると虫取りする際の情報として活きる。
意外と需要のある情報で、遠方から遊びに来る親にとっては情報提供されていると助かる。
つまり、どんなに小さな公園であっても「駐車場は無い」と明言していてくれたほうが良いのだ。
最近は少なくなったが喫煙所のある公園もある。喫煙所が存在するのであれば記述しておいたほうが良い。
これは子供の健康を守るためだし、むしろ公園での喫煙は条例で禁止されていない限り合法なので逆に喫煙所を設けている公園のほうが姿勢として圧倒的にマシな方ではある。
公園は自治体条例や各々の公園で独自のルールが定められている場合がある。
大抵は立て看板や掲示板に記述されているので、その情報を記述しよう。
世知辛い世の中だが近隣住民の家屋が公園に隣接されている場合は余計なトラブルを招く可能性があるので、近隣家屋との距離は記載しておいたほうが良い。
そして、大半の公園は自動車も通行できる一般・生活道路が隣接しているので、その状況と自動車の通行量の情報があると親は安心できる。
例えばストレッチ用の器具があるとか、マラソン・ウォーキング用の道が整備されているとか、自転車がよく通行するとか、犬の散歩によく使われているとか、水場があり夏季は水遊びができるだとか、ポケモンGOのポケストップがあるのような特記したい情報があれば載せると良い。
現在最も閲覧されている公園(観光地ではない住宅地の公園)の閲覧数は約60万Viewです。
私はおおよそ4,000箇所の公園へローカルガイドを付けており、それぞれの公園は中央値で約15,000〜25,000 Viewほどで推移してます。これが公園ローカルガイドの需要。
今年の夏、数年ぶりに実家へ帰省したんだけど久々に帰ったせいでこの機会を逃すまい!と親から部屋の片づけを命じられ、ゆっくりするつもりが全然出来なかった。
仕方がなく実家の自分の部屋の掃除をしたわけだけど…机の引き出しから何やらよからぬものを発見。原稿用紙数枚分。なんとなく思い出した。自分が確か高一の時ぐらいに書いた小説もどき…。
そのまま処分しようかと思ったけど、これも何かの縁かと思い、焼き払う前にここに残そうと思って(供養の意味も込めて)、恥ずかしながら当時書いた小説をここに貼ります。
1
七月の黒板って、手のひらの汗を全部吸って、授業が終わるころにはチョークが湿気で太る。
セミは朝からミンミン鳴くくせに、ホームルームのときだけ少し黙る。
うちの担任は「ノストラダムスの書いた七の月だね」と、冗談のつもりで言うのだけれど、冗談って二回目から効かなくなるのよ、先生。私たちは1999年の夏を、テレビのワイドショーと同じ顔で消化して、笑うところは笑って、でも笑いきれない部分は教科書の下に隠す。
昼休み、廊下のどこかでPHSがピピピって鳴る。あの音は少し未来っぽい。私は机の中からMDを取り出して、宇多田ヒカルを再生して、再生の丸い矢印が自分の心臓の形に似てるな、と毎回どうでもいいことを思う。(でもFirst Loveは毎回ぜんぜんどうでもよくない。あれは心音を増やす歌)
夏の空気は扇風機の首ふりのリズムで揺れて、窓の外の雲は誰かが消しゴムで端をこすったみたいにほどけている。私は五時間目が終わったところで、ノートをぱたりと閉じて、裏表紙の端を折って、そっと立ち上がった。「保健室行ってきます」って小さく言えば、先生はたいてい止めない。保健室に行く経路で、屋上という寄り道があることは先生たちの知らない秘密の地図。
理科準備室の窓は鍵がゆるい。椅子を一脚ひっぱって、窓枠に膝を乗せ、指先で金具を押し上げる。屋上に出ると、空気が急にちゃんと味になる。すこし錆びた匂い。じんわりした熱。遠い国道のトラックの音。フェンスの金網に両手をかけて、私は深呼吸を一回、二回。七月の呼吸。あ、これは覚えておこう、って思ったとき。
「そこ、危ない」
声がした。男子の声。低すぎず、高すぎず、でも機械の温度みたいに均一。
振り向く前に、軽く手首を引かれて、私は一歩だけ後ろへ下がる。フェンスぎりぎりのコンクリ、米粒くらいの黒い影が落ちて、コツン、と音を出して割れた。殻の匂い。卵じゃない。虫でもない。もっとイヤな、硫黄の、でもどこかで嗅いだことのある、夏の終わりの側溝みたいな。
「ほら」
私の手首を放した彼は、フェンスにもたれるように立っていた。うちの学校の制服じゃない。黒い長袖。胸元に小さな紋。汗をかいていない。かわりに、視線が汗をかいているみたいに一直線。
「……なにが?」私は聞く。
「アンゴルモア」
さらっと言わないでほしい。テレビが殊更に太いフォントで見出しにしてた単語を、屋上の風のなかで日常語みたいに投げないでほしい。私は笑うタイミングを探したけれど見つからず、代わりにMDを一時停止にした。(宇多田のサビで止めるのは罪だけど、今日は免除してほしい)
「テレビのやつ?」
彼はフェンスを見上げる。その目は、黒板のイコールをまっすぐに引ける人の目。
殻、と彼が言った瞬間、さっきの黒い米粒が、煙みたいにほどけて消えた。彼は胸の紋に指先を添え、短い金属を引き抜いて、空気を一回だけ切る。刃じゃない。音だけ。なのに。地面の黒が粉になって、風にさらわれた。
「通りすがり」
教科書みたいな返事。でもふざけた感じはない。
「通りすがるには、ずいぶん正確にうちの屋上に来たじゃない」
彼はほんのすこしだけ笑う。笑い方は丁寧で、耳の形まで整っているタイプの顔。近づくと汗の匂いじゃなくて鉄の匂いがした。
「君、見えたでしょ、さっきの。普通の人は見えない。足もとに殻が落ちても、踏んで帰る」
「見えたから、何?」
「ひとりにしない」
その言い方は、なんだか“わたしの”言葉みたいで、ちょっとムカついた。知らない人に先に言われるの、好きじゃない。
「名前は?」
「湊(みなと)」
ひらがなで言われてもカタカナで言われても、たぶんこの名前は港の音がする。波打ち際で人を呼ぶ声。
湊はフェンスの外を見上げる。雲が薄く切れて、青の下に白い面が一秒のぞく。その一秒のあいだに、空が低く唸った。電車が遠くの高架をゆっくり渡るときの音に似てるけれど、もっと乾いている。私の首筋の汗がすっと引く。
「二匹目」湊は言って、私の前に立つ。
降ってくる。今度は米粒じゃない。ビー玉よりちょっと大きい、黒い丸。着地の前に割れて、内側から“何か”がぬるりと出ようとする。輪郭を持たないのに、目より先に匂いだけが肌にささる。夏の犬小屋の奥に置き去りにされたゴム、みたいな。
「息を合わせて」湊が言う。
「どうやって」
「今、君がしてるみたいに」
気づくと、私は湊とおなじテンポで息をしていた。吸って、吐いて。吸って、吐いて。二回に一回だけ、すこし長く吐く。そのリズムで、湊の金属が空気を切る。殻の破片が粉になり、風だけが残る。
「……ほんとに、アンゴルモア?」
「名前が先に来る怪物っているんだよ」湊は肩の力を抜きながら言う。「“恐怖の大王”って言葉、空気が好きなんだ。空気は、好きな言葉に寄ってくる」
そこまで聞いたところで、屋上のドアがギイッと鳴って、私は心臓を落としかけた。風より静かな足音。制服の足音じゃない。
「遅い」湊が言う。
「早すぎる」低い声が返す。私は反射でフェンスの陰に一歩引いて、ドアのほうを見る。黒いTシャツに薄いグレーのシャツを重ねた、涼しい顔の男の子。髪は長くも短くもなく、目は印刷された数字みたいにブレない。
「……え?」
「今日は偵察だけって言ったろ」と彼は湊に向かって、とても小さく眉間を寄せる。「初対面を屋上でやるの、ミスの確率上がる」
「じゃあ、屋上じゃないと見えないものもある」湊はさらっと返す。
二人は友だちっていうより、同じ地図の別ページ、という感じ。
「澪(れい)」と彼は短く名乗った。手にPHS。アンテナ二本。画面に点の地図。数字が流れて、一瞬だけ止まる。
「下、駅前に一件。夜は濃い」
「夜?」私はつい口を出す。「夜まで?」
「今日の七の月、最後だから」湊は私を見る。「帰り道、寄り道をしてもいいなら、案内する」
案内、ってすごくヘンな言い方。でも私はうなずく。喉が乾いているのに、声はちゃんと出る。
湊は金属を胸の紋に戻し、手すりに軽く触れてから踵を返した。澪はPHSを親指で弾いて、何かを送信して、何も言わずに私たちの前を歩く。三人で階段を降りると、校舎の匂いが一瞬だけ“普通”に戻って、私はその普通を鼻に詰めておこうと思った。(後で必要になる普通がある、って、新井素子の本に書いてあった気がする。気がするだけで、どのページかは思い出せないけど)
駅前は夏休みの夕方の顔をしている。ロータリーにバス、マクドナルドの前に行列、ガチャガチャの前で小学生が揉めてる、CDショップではラルクのポスター、ゲームセンターからドリームキャストのデモ音。風鈴みたいな高い音が一瞬だけして、次の瞬間、音が全部半拍ずれる。
「来た」澪が言う。
誰も気づいてない。サンダルの女子高生も、サラリーマンも、ショッピングカートを押すおばあちゃんも、誰も。
空から降りるものは影じゃなくて、空気の厚みの差。見えるのは、ここにいる三人と、そして、たぶん私だけ。
湊は前に出る。澪は周囲を見渡して、最も“記録”の薄い位置を選ぶ。道路標識の影と自販機の影が重なる場所。
「ここなら、ニュースにならない」
ある、と澪は言わないで、目で言った。
湊の肩が、呼吸といっしょに上下する。私はそのリズムに合わせる。吸って、吐いて。吸って、吐いて。なぜか一緒にやると心臓が落ち着く。(恋とかじゃなくて。いや、恋かもしれないけど、いまは違う)
殻のない降りは、匂いだけで先に来る。不意打ち。目の端で捉えるまでに、鼻が先に反応して、汗腺が縮む。湊の金属が空気を切り、澪のPHS画面の数字が揃い、私の呼吸が三拍目で長くなる。カチッと音がして、見えない何かが折りたたまれる。駅前はなにも起きなかった顔に戻る。
「——ねえ」私は息を整えながら言う。「これ、毎日?」
「七の月は毎日」湊は金属をしまう。「終わったら、少しだけ静かになる。少しだけ」
その“少しだけ”の言い方が、もう経験者の声で、私は急に怒りたくなって、でも怒っても仕方ないから、代わりに缶の自販機で麦茶を買って三人にわけた。湊は半分だけ飲んで、缶を私に返す。澪は口をつけずに、冷たさだけ指に移して返す。私はベンチに座って、残りを一気に飲んだ。
「帰り道、送る」湊が言う。
「送らなくていい」私はつい強めに言う。「ひとりで帰れる」
「見える人を、ひとりにしない」
またそれ。私はむくれて、でも、足は自然に彼らと同じ方向へ動いていた。
交差点の信号が青に変わる。横断歩道を渡る瞬間、風がすっと変わって、私は振り向く。人混みのむこう、ビルの屋上の縁。夕陽の切れ端のような光のところに、白いシャツの誰かが立ってこちらを見ていた。
まばたきしたら、いない。
「いまの」
「気づいた?」澪が初めて少しだけ笑う。「いい目だ」
「誰?」
「多分、明日には“こちら側”に来る」湊は短く言った。「きれいな顔をしてる」
家の前で別れるとき、湊は「また明日」と言いそうにした顔でやめて、「風の匂いが塩辛くなったら、上を見て」と言った。
私はうなずいて、門扉の前で一回だけ深呼吸した。玄関を開けると、母が台所でゴーヤチャンプルーを炒めていて、テレビは「Y2Kに備えて」の特集をやっていて、父は食卓で新聞を広げ、「大丈夫だよ」といつもの声で言う。
私は自分の部屋でMDを再生して、PHSのアンテナを出して、引っ込めて、出して、引っ込めて、意味のない儀式を二十回くらいやってから、ベッドに倒れ込んだ。天井の蛍光灯のカバーに、屋上のフェンスの格子が重なって見えた。
眠る直前、窓の外で、ほんの少しだけ風が塩辛くなった気がした。私はカーテンをめくって、上を見た。空はぜんぶの青を混ぜたみたいな色で、星はまだ点かず、遠くのどこかで雷の写真だけフラッシュが光った。
明日も、見える。
明日、もうひとり来る。
七の月は、まだ終わらない。
2
ワイドショーが終わって、ニュースの時間までの隙間に流れる通販の番組。マッサージチェアとか。美顔器とか。私は居間でスイカバーを食べながら、母がアイロンをかける音を聞いていた。
PHSが震えた。メール。文字数は少なく、「屋上」とだけ。差出人不明。昨日と同じ。
——行くしかない。
照り返しが強い。空気が音を立てる。セミは昼なのに狂ったように鳴いていて、私の制服は汗を吸ってもう重たい。
「来た」湊がフェンスにもたれていた。
隣には澪。無口な彼は今日もPHSを指先でいじって、画面に流れる数字を追っている。
そして——もうひとり。
髪は少し長く、色素の薄い瞳。美少年としか言いようがない顔立ちなのに、目の奥がひどく静かだった。笑ったとき、光がこぼれるというより、光が寄っていく感じ。
「碧(あお)」と湊が紹介する。
「よろしく」碧はにこりと笑って、私の袖を軽くつまんだ。指先が冷たい。
「三人?」私は尋ねる。
「四人」湊が言う。「君を入れて」
「えっ、いや、私なんて」
「見えてしまった以上、もう“向こう側”だよ」澪は画面から目を離さずに言った。
私は息を呑んだ。昨日から、すでに普通ではなくなっている自分を、もう否定できない。
——
ロータリーに人が溢れている。コンビニの前では中学生が立ち読みして、パン屋からは焼きたての匂い。バス停のベンチに座るおばあちゃんが団扇をぱたぱたさせている。
そんな雑踏のなかで、突然、音が半拍ずれる。
通りすぎる電車のブレーキ音が伸び、子どもの笑い声が濁り、セミの声が一瞬だけ空気に沈む。
「来た」澪が小さく告げる。
空から、殻が落ちる。最初は見えない。でも、確かにそこにある。私たち四人の目にははっきりと。
ビー玉より大きな黒い殻。地面に触れる前に割れ、中からぬるりと何かが出る。匂いは昨日より強烈。鼻の奥が焼ける。
「人混みの中は厄介だ」湊が前に出る。
「周波数を合わせる」澪はPHSを高く掲げ、ボタンを素早く叩いた。
「大丈夫、大丈夫」碧が私の肩に手を置いた。「君は息をするだけでいい」
殻から出てくる“それ”は、人の目には映らない。でも私には見える。輪郭は定まらず、影が水に溶けるみたいに揺れる。だけど、確かに街を食おうとしている。
「湊!」澪の声。
湊は棒を伸ばし、空気を裂いた。
刃ではなく、ただ音。だけど“それ”がたじろぐ。
碧が微笑みながら指先を空に走らせる。風の流れが変わり、影の形が折れ曲がる。
私の呼吸が、彼の肩の上下に合わせて整う。
一瞬、世界が止まった。
そして、影は粉になって消えた。
駅前は何も起こらなかった顔で、再びざわめき始める。人々は誰も気づいていない。
——
「なに、これ、ほんとに毎日?」
ベンチに座り込んで、私は麦茶を一気に飲み干した。
「七の月は毎日だ」湊が答える。
「でも、七月が終わったら?」
「少しだけ静かになる」碧が柔らかく笑った。「でも、“恐怖の大王”は終わらない。七月の名を借りてるだけだから」
澪は黙ってPHSを閉じた。その目は冷たいけれど、どこかで私を見守っているようでもあった。
私は三人を見回して、息を吐いた。
「……わかった。もう知らないふりはできない。だから——」
「ひとりにはしない」湊が言った。
その言葉は、昨日よりもずっと重く、強く響いた。
——
夜。帰り道。
商店街のアーケードにはまだ人がいた。ゲーセンの前でカップルがプリクラの袋を持って笑っている。CDショップからはELTの歌声が流れている。
「また?」私が言うと、碧が肩をすくめる。「今日は濃いからね」
次の瞬間、いなくなった。
「今のは?」
「気づいた?」澪が珍しく少し笑った。「君、ほんとにいい目を持ってる」
「……誰?」
「明日、会える」湊は短く言った。「俺たちの仲間になる」
——
ニュースは「何もなかった一日」を語っていた。
私は自分の部屋に入り、PHSのアンテナを伸ばしては引っ込め、伸ばしては引っ込め、意味のない儀式を二十回くらい繰り返した。
屋上の風がまだ、肌に残っていた。
三人の声も、影の匂いも。
そして、明日現れる誰かの姿も。
七の月は、まだ終わらない。
3
七月三十一日。
カレンダーの数字が赤くも青くもないのに、どうしてこんなに特別に見えるのだろう。
”終わる”という言葉が、宿題のノートよりも、日めくりの紙よりも、今日は妙に重たかった。
午前はやけに晴れていた。
でも午後になってから、光は濁った。セミの声がかえって甲高く響く。
屋上のドアを押すと、三人が待っていた。
湊。
澪。
碧。
「紹介する。彼も仲間」湊が言った。
白いシャツの少年は軽く会釈をした。年は私たちと変わらないのに、目の奥だけが遠い。「……雅(みやび)」と小さく名乗った。
四人の男子と、私。
屋上の風は重たくて、フェンスの金網が湿っているみたいだった。
「本体が来る」澪はPHSを掲げ、数字の羅列を見せてくる。意味はわからない。でも、ただ事じゃないことは伝わる。
「恐怖の大王」碧が肩をすくめながら微笑む。「七月が終わる、その瞬間に」
雷が鳴った。
私は一歩後ずさったが、湊が前に出た。背中越しに、彼の肩の呼吸が見える。
「大丈夫。合わせればいい」
「……どうやって」
「昨日と同じ。君は息をするだけ」
影が降りてきた。
殻じゃない。粉でもない。
“名状できないもの”が、街を覆いはじめる。
匂いが先に来る。鉄錆とゴムと、夏の終わりの湿気を全部混ぜたような匂い。
碧は風の流れを変える。
雅は静かに印のような手の動きをして、影の裂け目を縫い合わせる。
湊は棒を構え、私の前に立つ。
「……来るぞ」
大王の影は、顔を持った。
知らない誰かの顔。
でもなぜか懐かしく、私の記憶の底を撫でる顔。
「来る」澪が短く言う。
「させない」湊が返す。
影が迫る。世界が歪む。
人混みの声が止まる。時計の針が動かない。
この一瞬に、すべてが収束していく。
湊は前に出た。
「俺がやる」
「待って!」思わず叫んだ。
「君をひとりにはしないって言ったのに」
湊は、振り返らなかった。ただ、少し笑った。
「ごめん。今日は、俺だけで強がらせて」
影の中心に踏み込む。
棒を構え、全身を“蓋”にするように。
世界が一秒、無音になった。
雷鳴。
セミの声。
窓ガラスが震える。
影はたしかに消えていた。
残されたのは、三人の男子と、私。
澪は黙って画面を閉じ、碧は笑わずに目を伏せ、雅は静かに空を仰いだ。
湊の姿は、なかった。
「……どうすればいい?」私は震える声で尋ねた。
「何もしない」澪が答える。「ニュースにならないこと」
「覚えておくこと」碧が続ける。「ひと知れず、覚えていること」
雅は小さく頷いて、目を閉じた。
夜のニュースは「何も起きなかった一日」を語った。
父は「大丈夫だよ」と笑い、母は冷蔵庫にペットボトルの水を入れた。
宇多田の声が、少しだけ遠く聞こえた。
——風が変わったら、笑って。
私は、笑った。泣きながら。
翌日。八月一日。
空は夏の顔をしていた。
棒を見せ合って、当たりだの外れだの笑いあった。
でも、屋上の風は、まだ四人分吹いていた。
そして、七の月は、静かに閉じた。
「ヤニねこ」というヤンマガで連載中のケモ耳美少女動物園漫画がある。
この漫画を読む上でまっっっっったく理解しておく必要の無い情報だが、キャラクターが住んでいる獣人アパートの何号室に誰が住んでいるのがふと気になってしまった。
しかも、この漫画は複数の作者による作品のため、割と背景や部屋の位置関係や内装が怪しくなることがあって、なんとか辻褄合わせて答えを出してみた。
| 2階 | [06] | [07] | [08] | [09] | [0A] | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1階 | 階段 | [01] | [02] | [03] | [04] | [05] |
| 2階 | [06:不明] | [07:入居] | [08:入居] | [09:入居] | [0A:不明] | 2階にヤクねこ・ヤニねこ | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1階 | 階段 | [01:不明] | [02:不明] | [03:不明] | [04:入居] | [05:不明] |
| 2階 | [06:不明] | [07:入居] | [08:ヤクねこ] | [09:ヤニねこ] | [0A:不明] | 2階にハメねこ | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1階 | 階段 | [01:不明] | [02:不明] | [03:不明] | [04:入居] | [05:カンサイ] |
| 2階 | [06:不明] | [07:入居] | [08:ヤクねこ] | [09:ヤニねこ] | [0A:不明] | 2階にハメねこ | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1階 | 階段 | [01:不明] | [02:不明] | [03:不明] | [04:入居] | [05:カンサイ] | 1階に大家 |
| 2階 | [06:タツロー] | [07:入居] | [08:ヤクねこ] | [09:ヤニねこ] | [0A:不明] | 2階にハメねこ | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1階 | 階段 | [01:不明] | [02:不明] | [03:不明] | [04:入居] | [05:カンサイ] | 1階に大家 |
| 2階 | [06:タツロー] | [07:入居] | [08:ヤクねこ] | [09:ヤニねこ] | [0A:不明] | 2階にハメねこ | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1階 | 階段 | [01:不明] | [02:不明] | [03:不明] | [04:アルねこ] | [05:カンサイ] | 1階に大家 |
| 2階 | [06:タツロー] | [07:入居] | [08:ヤクねこ] | [09:ヤニねこ] | [0A:不明] | 2階にハメねこ | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1階 | 階段 | [01:不明] | [02:不明] | [03:不明] | [04:アルねこ] | [05:カンサイ] | 1階に大家 |
これらを満たすとこうなる。
| 2階 | [06:タツロー] | [07:ヤクねこ] | [08:ヤニねこ] | [09:入居] | [0A:不明] | 2階にハメねこ | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1階 | 階段 | [01:不明] | [02:不明] | [03:大家] | [04:アルねこ] | [05:カンサイ] |
そうなるとデブねこが大家に用があって大家の部屋の前にいたとかで、デブねこの部屋は01, 02 のいずれかということになる。
| 2階 | [06:タツロー] | [07:ヤクねこ] | [08:ヤニねこ] | [09:入居] | [0A:不明] | 2階にハメねこ | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1階 | 階段 | [01:ヒキねこ] | [02:不明] | [03:大家] | [04:アルねこ] | [05:カンサイ] | 1階にデブねこ |
デブねこが1階っぽいので残った部屋に割り当てて、ハメねこは初期に入居者がいることが示された二階の部屋として
この巻で入居したゾクねこは残りの部屋ということでこんな感じで満室御礼?
| 2階 | [06:タツロー] | [07:ヤクねこ] | [08:ヤニねこ] | [09:ハメねこ] | [0A:ゾクねこ] | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1階 | 階段 | [01:ヒキねこ] | [02:デブねこ] | [03:大家] | [04:アルねこ] | [05:カンサイ] |
昨日は静岡でジャパンカップの練習走行トライアルだったわけですが、午前中の完走は10台も無かったのでは?という位高難易度でしたね。
というのも、いわゆる超小径のフレキマシンでは底が低すぎて引っかかってコースアウト。
ATセッティングもなかなか刺さらないという今までYoutuberが紹介していたコピペマシンでは太刀打ちできない状況。
よくコースを観察すると、逆走防止の段差とは別にフェンスの段差も大きいようで、そこで弾かれているマシンも結構多かったですね。
現地で試走しましたが、ブレーキよりマスキングテープでの姿勢制御が大事な感じ。
一応遅くすれば完走は出来るのでしょうが、それにしても1次は抜けられても2次以降は負けるでしょうねぇ・・・・。
個人的にはVZかS2あたりのシャーシ、案外AR辺りも上手くセッティングが組めれば行けそうな予感。
変なセクションがウリになりがちな昨今のジャパンカップに対して、今回はシンプルな見た目に反して近年稀にみる高難易度コースに仕上がってそうです。
ローラーセッティング的にはリヤ上部にテーパーローラーを置くと良いかもしれないですねぇ・・・。
というミニ四駆談義でした。
偶然にも親族に不幸が相次いだ。
独り身の2人とも突然死んでしまったものだから、家にいくと「まだ生きようとしていた」痕跡がいっぱいあった。
冷凍されていた高級なお取り寄せグルメ、カレンダーに書いてあった旅行予定、昨年大規模に直した家のフェンス・・・・
こういうのを見ると、私はもっともっと人生を大事にしてやりたいことをやりたいと思った。
そして、仲が良い人ともっともっとどうでもいいお話をしてかけがえのない時間を過ごしたいと思った。
だけど1週間たったらそんなことも忘れて毎日お仕事に忙殺されたり、なにもかも面倒になって家で寝ちゃうんだろうな。
2人のそれぞれお遺品整理をする中で、自分の行く末を見ているようで悲しくなった。
ああ。
最近、地元の役所に用事ができて実家に帰った。市役所には小さな子供連れが大勢いて、特段、活気のある自治体だと思っていなかったので驚いた。若い人たちの街になりつつあるのか。自然が多いわりに便利でいいところだぜ。みんなもこの街を好きになってくれたら嬉しい(俺はもう暮らしてないけど)。
…
用を済ませて、滞在中の実家に戻る。なんとなく思いたって、イヤホンでニュースを聴きながらかつての近所をぶらぶら散歩することにした。
歩いて5分ぐらいのところにある老舗のスナック。いま40手前の俺がまだ中学生だった時点でけっこうなバアさんのママが経営していたが、「そういうバアさんがいたよな」と思いながら前を通りかかったら、もっとバアさんになった本人がひょっこり出てきたので驚いた。別に面識もないし、嬉しいも何もないが、すげえな、という感銘を抱いた。
…
そのまま通り沿いに歩くと、旧友が暮らしていたマンションがある。これも20年以上前、俺と友人がまだ中学生のころに建ったもので、小さな戸建てやアパートばっかりの風景にいきなりどかんと現れた、ガラス張りのエントランスをもった近代的なマンションにはきらびやかな存在感があった。ロビーでインターホンを鳴らして住人を呼び出す建物もここではじめて見たのだ。
いま見てみると、単純に年月が経過したせいもあるだろうけど、キラキラした威容はなくなり、壁面のタイルの目地にしみついた汚れが目についた。小さかったっけこんなに、とも思った。時代が経ったんだな、と感じた。
駐車場側に回ると2mほどのフェンスと植え込みがあり住居棟との間を仕切っている。中学~高校のころ、これをよく気合で乗り越えて中に入っていた。これをすると、友人が「エントランス開錠してないのに、お前どうやって入ってきたんだよ」と驚きあきれるので面白かった。ほとんど無意味なしょうもない行動だ。友達が驚くというだけでそんなことをする価値がある年齢だった。
…
大きな車道を一つわたって、目の前に集合団地の見える通りを歩いていく。昔は、右手にやたらとじめじめした陰気な家があって、ここにものすごく愛想のいいかわいい猫が住んでいた。大学生のころ、わざわざよく撫でに行った。いまは完全に更地になっていた。
…
団地にぶつかったまま歩いていると、アスファルトの黒い路面の上でうごめくものがあって、見るとジガバチ(狩人バチ)がコガネムシの幼虫を捕まえていた。すでに針でマヒさせた後らしく、コガネムシが痙攣するのを折り曲げた体と脚でがっしりロックしながら、頑張ってどこかに連れて行こうとしている。
すげえな、と思ってしばらく観察していて、小さな子供の頃の俺だったらこれを見てどうしたかな、と思った。もしかしたら、コガネムシがかわいそうだからといって蜂を追い払ったかもしれない。
いまの俺は、なぜそうしないのだろう。蜂には蜂の生活がかかっているから、という理性が働くからだろうか。もしくは、生き物が生きたり死んだりすることへの身に入り方というか、鮮やかさが人生からあせてしまったからか。
…
いずれにしても俺も変わった。イヤホンで聞いていたニュースで、海外の戦争のことが報道されていた。
俺は株をやっているので、もっと混乱がひどくなって株価が下がったら買い増すのもいいな、と思った。ちょうど米国の関税方針がぐだついて、下がるならもっと下がればいいのに、と思っていたからだ。
別に、もっとひどいことになってたくさん人が死ねばいいとは間違っても思わないし、投資として俺の思うままにならないようにただ平和になるならそれが一番いいと思う。ただ、株価が下がるなら下がるでいいな、と思った。昔の俺なら絶対に思わなかっただろう。街も人も変わる。
適当にぶっ放してるだけで経緯があるに違いない!って思われて
経緯の有無を調べてる時点で既に前提がおかしいんだが?
「チェスタートンのフェンス」は、経緯を調べもせず、安易になんか邪魔だからって動機でなくすなって話だぞ?
百万歩譲ってその前提を受け入れるとして、その次にやるべきは、じゃあ今なくしたらどんな弊害が出るのかを調べりゃいい話
うちの両親が住んでる家は神奈川にある。山間にある静かな一軒家だった。
家のすぐ近くに、車よりも鹿やイノシシの方が使ってる道路があったのだが、急に改造バイクが集団で走るようになった。どうやら人通りが少ないきれいな道路ということで、ツーリングコースとして発見されてしまったみたいだ。
金曜日の夜から日曜日の夜に掛けて、昼夜問わず1時間に数回、ツーリングの集団が通るようになった。こないだ泊まりにいったときは、深夜2〜3時も走ってた。寝て欲しい。
両親はすでに70代。お医者様は「高齢者にとっては睡眠不足も引越しも認知症に繋がる」と言われた。それならばと2重窓と防音フェンスを購入した。なけなしの貯金から400万くらい使ったらしい。田舎だと中古の一軒家ならギリギリ買える。しかし、騒音バイクはそんなものを超えてきた。バスが通ってもそこまで揺れない家が、改造されているバイクの集団が通るときはまぁまぁ振動する。音圧ってすごい。
一過性のものだろう。そう言い聞かせて4年。全く改善の兆しは見えない。もちろん警察にも相談した。「引っ越したら良いんじゃないですか?」と言われたらしい。母は悔しそうにしていた。
実家には両親が大好きな畑もある。兼業農家として、ずっと手入れしてきた畑だ。昔は羊のように穏やかだった父が、最近は怒りやすくなってきたらしい。バイク乗りが畑にゴミを捨てるのを見て、父が怒鳴りに行ってしまって本当に怖かった。と母から最近相談された。
70代にして、こんな終わり方するなんてさすがに可哀想すぎる。本当に政治家の方々、騒音バイクを今よりもしっかりと規制してくれませんか?
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追加: 議員さんにも、市長さんにもお願いしに行きました。けど、現状の法律や体制では対応できないとのことでした。騒音に困ってる人がいると、少しでも広まればいいなと思ってこんな文章を書きました。慣れてないので読みにくいかも知れません。すみません。
訂正: 痴呆という言葉はよくないと指摘いただいたので、認知症という言葉に置き換えました。ご指摘ありがとうございます。
春の雨が止んだ夕暮れ、就活帰りの芽衣は傘をたたみながらマンションの前で深呼吸した。二十四歳の兄・俊と二十二歳の芽衣は、この四月から一緒に暮らしている。きっかけは単純だった。東京での部屋探しに行き詰まった芽衣が「お兄ちゃんと住めば安心だよね」と漏らし、俊も「俺も一人よりは助かる」と応じた。
けれど本当の理由はもっと根の深いもの――幼い頃から続く、互いへの依存だった。
両親は共働きで家を空けがちだった。小学三年生の夜、芽衣が高熱で泣きじゃくったとき、俊は水枕を作り、額に貼る冷えピタを薬箱から探し出し、朝まで横に座っていてくれた。芽衣の記憶に焼き付いたのは、熱と寒気より、そのとき握り返された手の温度だった。それ以来、芽衣は何かあれば兄を呼び、俊は呼ばれずとも飛んできた。
進学で一度は離れたものの、電話やメッセージで毎日状況を報告し合い、些細な決断――夜食のカップ麺を選ぶ程度のことすら相談してきた。だから同棲は自然の成り行きに思えた。
だが生活が始まってみると、ふたりの「自然」は常識から外れていた。芽衣は朝、俊が淹れるコーヒーの香りでやっと目を覚まし、俊は芽衣が帰るまで晩ごはんに箸をつけない。スーパーの特売日にふたりの予定が噛み合わず買い物へ行けないと、冷蔵庫が空になってもインスタント食品を買おうとはしなかった。
居間の壁に掛かったホワイトボードには、緻密なタイムテーブルが書かれている。起床、出勤、帰宅、入浴――歯磨きの時間までびっしり。同じタイミングで同じことをし、同じシーンで笑い、同じ場所が好き。予定の空白はふたりの不安を刺激するから、徹底的に埋められていた。
五月初旬、俊の職場で飲み会があった。「二次会はどう?」と誘われた俊は時計を見た。芽衣が面接で遅くなる日だから、帰宅時間は二十二時を超える。ホワイトボードの「二十一時・再集合」に間に合わない。
結局、俊は一次会で席を立った。彼のスマホには芽衣からの「着いたよ。緊張で吐きそう」というメッセージが届いていた。俊は駅まで走り、改札口で妹を見つけると、背筋が緩んだ。芽衣も兄の顔を見てやっと笑う。互いの不安を打ち消すのは、相手の存在だけだった。
けれど社会はふたりの都合で動かない。六月、俊は大手クライアントとの打ち合わせを命じられた。地方支社で二泊三日。部長は「滞りない進行には君が一番」と微笑んだが、俊の心臓は縮む。出張当日の朝、芽衣は無理に笑顔を作り「お土産、黒豆饅頭でいいよ」と言ったが、声は震えていた。
新幹線がトンネルに入るたび、俊のスマホは振動した。家事の手順、ゴミの分別、炊飯器のスイッチ――芽衣からの質問が止まらない。返信しなければ妹が泣く気がして、商談の資料に視線が定まらない。結局、俊は二日目の夜に発熱し、上司に許可を得て一日早く帰京した。マンションの玄関に崩れた俊を抱きしめながら、芽衣は「ごめんね、私が弱いから」と嗚咽した。
事件は七月に起きた。芽衣の内定先から「配属先は名古屋支社」と連絡があったのだ。面談室で通知を受けた瞬間、芽衣の視界は真っ白になり、そのまま過呼吸で倒れた。搬送先の病院に駆けつけた俊は、点滴台のそばで涙を拭う妹に「大丈夫。辞退しよう」と囁いた。
ところが医師は「お兄さんも一緒に暮らしているの? 少し病的な依存があるね」と指摘し、心理カウンセラーを紹介した。俊は反発した。自分たちは家族だ、助け合っているだけだ、と。しかし芽衣はベッドで顔を覆い「私たち、普通じゃないのかな」と震えた。
カウンセリングは八月から始まった。最初の面談で、カウンセラーは白紙のメモに縦線を引き、左に「俊くんの人生」、右に「芽衣さんの人生」と書いた。
セッションでは宿題が出た。「週に一度、互いに相談せず決断してみる」。芽衣は美容院を予約し、俊は映画をひとりで観に行った。初回はどちらも胸が締めつけられ、スマホを何度も開いたが、二回目、三回目と回数を重ねるうちに、未知の風が入り込む感覚が芽生えた。
九月の終わり、俊は職場の同期・沙織に誘われて、趣味のランニングサークルに参加した。芽衣は週末に同僚と鎌倉へ日帰り旅行に出た。リュックに兄の分の水を入れなくてもいい身軽さと、砂浜を歩きながら響く潮騒が、彼女の胸を満たす。夕暮れ、集合写真を撮る頃には、兄に報告しなければという焦りが少し薄れていた。
一方、俊のスマホに届いたのは芽衣の「海の写真だよ。お兄ちゃんも走るの頑張って」。文章の終わりにハートマークはなかった。それを見て、俊は短い安堵を覚えた。
秋が深まり、マンションの壁に貼ったホワイトボードは半分が空白になった。芽衣は自室の本棚に就活で読んだビジネス書を並べ、俊はキッチンに好きなミュージシャンのポスターを貼った。カウンセラーは「良い変化ですね。境界線は線ではなく、ゆるやかなグラデーションでいい」と微笑んだ。
相変わらず同居は続いている。ただ、食卓の椅子は向かい合わせではなく、斜めに配置した。視線を逸らせる角度が必要だと気づいたからだ。
十二月、ベランダに出た兄妹は凍る夜気に肩を寄せた。街のイルミネーションが遠くで瞬く。「来年、名古屋に行ってみようかな」と芽衣がぽつりと言う。胃の奥が冷たくなる感覚に俊は怯えたが、すぐには首を振らなかった。
それが、自分の言葉として驚くほど自然に出た。芽衣は小さく笑い「まだ怖いけど、そう言ってくれると少し平気」と答えた。
ふたりはまだ完全に自立したわけではない。深夜に悪夢で目覚めれば、どちらかの部屋の灯りがつく。だがドアをノックし、一拍置いてから入るようになった。ささやかな境界が、互いを守るフェンスになっている。
年明けには、またボードを更新する予定だ。今度は空白を恐れず、余白のまま壁に残すつもりだと俊は言った。芽衣も頷く。余白には、ふたりそれぞれの未来が描き込まれるはずだ。
兄妹で同棲することにした――その選択は、依存の檻にも、再出発のアパートにもなり得る。どちらにするかは、これからの彼ら次第だ。