ダイバーシティー
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障害者アスリートの「引退後」に希望を 義足ジャンパーが描く未来図
2025/11/16 05:00 1931文字夏の終わりが近づいた8月下旬。北海道函館市では、身体障害、知的障害を持つパラアスリートたち17人が強化合宿に参加していた。彼らは日本代表の陸上選手たち。翌月インドで開幕の世界選手権へ出場予定で、各自の課題に取り組んでいた。 そんな中、あるイベントが企画された。選手それぞれが自分自身についてプレゼン
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一つに執着しない パラ選手の「強み」の作り方 “開拓者”の覚悟
2025/11/16 05:00 3143文字義足の走り高跳び選手だった鈴木徹さん(45)は2000年のシドニー・パラリンピックから6大会連続出場を果たした。選手兼コーチを経験した後、昨年現役を引退。日本記録を保持し20年にもわたるアスリート生活を送ったが、全てが順風満帆というわけではなかった。 <関連記事> 障害者アスリートの「引退後」に希
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東京2025デフリンピック
東京デフリンピックが開幕 日本での開催は初 最多3000人が参加
2025/11/15 19:26 450文字聴覚障害者による国際スポーツ大会、第25回夏季デフリンピック東京大会は15日、東京都渋谷区の東京体育館で開会式が行われ、開幕した。1924年の第1回パリ大会から101年で、日本での開催は初。ろう者や手話に対する人々の理解が深まり「共生社会」実現への新たな一歩となることが期待される。 式典には秋篠宮
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聴覚障害者、交番から相談・通報可能に 神奈川県警、全国初の運用
2025/11/12 20:59 599文字神奈川県警は、聴覚障害者が無人の交番などから電話で相談・通報できる仕組みを導入した。スマートフォンで案内板のQRコードを読み込むと、所轄署の警察官にテレビ電話がつながり、手話通訳者を通じて会話ができる。こうした運用は全国の警察で初めて。 県内の交番や駐在所では、警察官が不在の場合、備え付けの電話機
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扶養入れず、社会保険料も割高に 同性パートナー、120法令で適用外
2025/11/12 07:00 2439文字政府は今年9月までに、災害弔慰金支給法など33法令について、事実婚の対象として同性パートナーが「含まれ得る」との見解を示した。一方、健康保険法や厚生年金保険法など120法令は除外された。 当事者団体からは「一定の評価はするが、社会保障に関連する法令が認められていないのは承服しがたい」と批判の声が上
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“吃音ヒーロー” 自身の体験きっかけの演劇で「理解広めたい」
2025/11/10 11:45 1099文字◇「子供に勇気と自信を」 吃音(きつおん)の障害がある富山市の団体職員、松井佑介さん(27)が“吃音ヒーロー”の劇を演じることで障害の啓発活動に取り組んでいる。吃音により生きづらさを抱える人々にヒーローが伝えるのは、「君は自分の人生を選べる」というメッセージだ。【浜名晋一】 松井さんは4歳で言葉を
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<1分で解説>名古屋城の木造天守、エレベーター設置要望に市長難色
2025/11/9 14:34 655文字名古屋市が進めている名古屋城天守の木造復元を巡り、障害者団体から大型エレベーターの設置を求める声が上がっています。一方、市は史実に忠実な復元のため小型昇降機の設置を提案し、議論は平行線をたどっています。1分で読めて役に立つ「サクッとニュース」、今回は「名古屋城天守の木造復元とエレベーター設置」を解
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自己決定・自己責任のワナ 上野千鶴子さんが懸念する「女女格差」
2025/11/9 08:00 2769文字日本のジェンダーギャップ指数は148カ国中118位で、男女格差は大きい。さらにこの20年で「女女格差」も拡大してきたと社会学者の上野千鶴子さんは懸念する。 背景には何があるのか。 男並みの「強者」を目指して競争を強いる社会の中、「女並みでどこが悪い」と訴えてきた上野さん。1980年代以降の時代の変
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熊本県の外国人材活用策に苦情メール 冷静な対応呼びかけ
2025/10/29 17:34 309文字熊本県の木村敬知事は29日の記者会見で、今月発表した県の外国人材活用策「家事支援外国人受け入れ事業」に対し、苦情のメールなどが約300件寄せられたと明らかにした。「犯罪やトラブルが増える」として中止などを求める内容。木村氏は「無秩序に受け入れるような移民政策では全くない」とし、冷静な対応を呼びかけ
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東京2025デフリンピック
吉良選手「金メダル取る」 デフリンピック日本代表、ゆかりの地表敬
2025/10/23 15:40 544文字11月15日から日本で初開催される聴覚障害者の国際総合スポーツ大会「デフリンピック」の日本代表などに選ばれた千葉県市川市と船橋市にゆかりのある選手らが、それぞれの市役所を訪れて意気込みを語った。 市川市役所を訪れたのは、いずれも市内在住で、柔道60キロ級に出場する吉良暁生選手(44)と、バスケット
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れいわ議員、25年ぶりプロのヘアカット 障害者の美容が映す社会
2025/10/17 10:00 2205文字約25年ぶりにプロの美容師に髪を切ってもらった国会議員がいる。7月の参院選で再選を果たした、女性の重度障害者では初の国会議員の木村英子さん(60)=れいわ新選組=だ。木村さんは、首から下は右腕の一部を除いてほぼ動かない。「国会議員なのに?」と驚く人もいれば、「たかが髪」と思う人もいるかもしれない。
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東京2025デフリンピック
デフリンピックまで1カ月 選手と小学生が交流 サインエール練習も
2025/10/15 18:22 556文字日本初開催のデフリンピック開幕まで1カ月となった15日、東京都品川区の大井ふ頭中央海浜公園で陸上のデフアスリートらと小学生が交流するイベントが開かれた。大会でも使われる応援「サインエール」の練習も行った。 イベントにはいずれも今大会に出場予定で、前回2022年ブラジル大会1500メートル銅メダリス
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東京2025デフリンピック
「サインエール」目に届け 手話から考案 デフリンピックまで1カ月
2025/10/15 09:00動画あり 1160文字精いっぱいの応援を選手たちの目に届けたい。11月15日から12日間、日本で初開催される聴覚障害者の国際総合スポーツ大会「デフリンピック」を前に、耳の聞こえない選手を手ぶりで励ます新しい応援方法「サインエール」を開催地の東京都と聴覚障害者らのチームが考えた。「応援を通じて、デフアスリートや、ろうコミ
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岡山で女子中高ゼロに ノートルダム清心学園が27年度に共学化へ
2025/10/14 16:04 483文字学校法人ノートルダム清心学園(岡山市)は、中高一貫の清心中学校・清心女子高校(倉敷市)を2027年度入学生から男女共学に移行すると発表した。定員割れが続き、共学化で生徒数確保を図る。岡山県内で女子中学・高校はゼロとなる。 27年度から中学の校名はそのまま、高校は清心高校となる。同校によると、少子化
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きっかけはSNSでの拡散 モスク前で突然の騒動、地域住民と信者は
2025/10/11 09:00 1651文字日本に住む外国人に対する排他的な言説が飛び交う中、福岡市東区にあるイスラム教徒たちが通うモスクの前で9月、保守系の政治団体が「抗議街宣」をした。政治団体側はイスラム教徒らに「日本から出て行け」などと声を荒らげたのに対し、「差別をやめろ」と批判する人たちも集まって激しい応酬になり、地域や信者たちを動
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九州で紡がれた女たちのエロス 石牟礼道子らが探った不ぞろいの運動
2025/10/11 07:00 3457文字不ぞろいなままつながる。違うからこそ言葉を交わす――。 そんな個人と集団のありようを模索した女たちがいた。 石牟礼道子、中村きい子、そして森崎和江。 1958年創刊の雑誌「サークル村」に集い、九州で執筆した3人の作家だ。 集団は個を束ねて力を得る一方、「大義」のために同化を強いる。男性中心の社会運
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知的障害あるスイマー、二つ目のギネスに挑戦 より過酷な新種目で
2025/10/11 06:45 1361文字顔を上げたまま足の力だけでどれだけの距離を泳げるか――。自閉症で重度の知的障害がある奈良市の井上和晃さん(27)が13日、ギネス世界記録に挑戦する。指導者で、奈良市水泳連盟副理事長の大塚宣夫さん(54)は「想像できないことをやり遂げる力がある」と才能を評価。既に一つの水泳ギネス記録を保持しており、
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地図が読めなくても 外国語で万博会場案内 できることに自信
2025/10/7 07:00 1477文字大阪・関西万博の会場で接客のボランティアをした木村朱美(あけみ)さん(62)=大阪府枚方市。自らは視覚障害があり、地図を頼りに道案内はできないものの、イタリア語や英語で入場者らをもてなした。万博を通じて気づいたことを語った。 ◇苦手なことを補い合う 大阪・関西万博の会場内で接客のボランティアを務め
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ガラスの天井を破った高市氏 「ジェンダー平等が後退」の懸念も
2025/10/4 16:56図解あり 1932文字4日投開票の自民党総裁選で、唯一の女性候補の高市早苗前経済安全保障担当相(64)が新総裁に選ばれ、初の女性首相への道が開かれた。 海外では女性の政治リーダーが次々に生まれているのに、なぜ日本では女性首相誕生への道が阻まれてきたのか。 女性の政治参画に詳しい三重大の岩本美砂子名誉教授は「そもそも女性
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宮城県知事が「土葬」検討撤回 知事選、外国人政策の争点化回避?
2025/10/3 15:00図解あり 2549文字宮城県が村井嘉浩知事肝いりで検討してきた土葬可能な墓地の整備を巡り、知事が撤回を表明した。約1年にわたった検討を、9日告示、26日投開票の知事選直前に打ち切り、争点化を回避した格好。イスラム教徒(ムスリム)が多く利用する土葬墓地整備は大分県でも頓挫しており、政府が外国人労働者の受け入れを進める中、
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