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真相・ニュースの現場から
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虚偽だらけ報告書に女性教諭「あぜん」 セクハラ加害者の証言うのみ
2025/11/24 11:01深掘り 2838文字同僚からセクハラメッセージを受け取った。それだけでもショックなのに、いつの間にか自分の方から同僚に性的な発言をしていたことにされた。 にわかに信じがたいかもしれない。しかしこれは、東京都中野区立小学校の40代女性教諭の身に現実に起きたことだ。 「事実と正反対のことがあたかも私の証言のように報告書に
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セクハラLINE被害の女性教諭 「好意あった」学校が区に虚偽報告
2025/11/24 11:00スクープ 1224文字東京都中野区立小学校の40代女性教諭が2024年10月に同僚の男性教諭から性的な表現を含むメッセージを送られたにもかかわらず、学校側は女性教諭が男性教諭に好意があったなどとする虚偽の内容を区教育委員会に報告した。関係者への取材で判明した。 ◇女性教諭は校長らを告発 学校側は女性教諭への聞き取りをせ
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「希望もらった」 26年前の殺人容疑逮捕、他の未解決事件に光
2025/11/23 08:00 1540文字諦めなければ、事件はきっと動く――。26年の時を経て容疑者が逮捕された、名古屋市の主婦殺人事件の報道を見て、そう感じた未解決事件の遺族がいた。 16年前、ひき逃げで我が子を奪われた、埼玉県熊谷市の小関代里子(よりこ)さん。名古屋の事件で現場の部屋を借り続けた遺族の執念に自らの歩みを重ね、希望をつな
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グラウンドで飼い主待ち続け… 火災で取り残された犬を保護 大分
2025/11/20 20:48 1106文字火の手に阻まれ、生き別れになった愛犬ミノが生きていた――。大分市佐賀関の火災現場に取り残されていた12歳の雄の雑種犬・ミノが20日に保護され、避難所に身を寄せていた飼い主の渡辺敏夫さん(64)、妻の寿賀子さん(64)と2日ぶりに再会した。 渡辺さん夫婦が避難している佐賀関市民センターの公民館。20
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彼はパネルの向こう側にいた 法廷で見つめた「宗教2世」の決意
2025/11/18 05:00 1932文字透明なパネルの向こう側に座る彼は、自分とさほど変わりない生い立ちだった。 抱えていた悩みも同じだったのだろう。解決への手立てを一緒に見つけられたかもしれないのに、今の立場は大きく違う。 彼は人をあやめた罪で裁かれている。 「もう区切りをつけないといけない」。自らの決意が定まっていった。 ◇被告に自
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サバイバルナイフを握ったあの日 トクリュウ選んだ「母思いの息子」
2025/11/12 06:30 2264文字明け方の住宅街は静まりかえっていた。4月中旬、東大阪市のマンション前に15人の若者が集まった。 手にはナイフや特殊警棒。マスクやフードで顔を覆い、息を潜めて「その時」を待った。 彼らは名古屋市を拠点とする不良グループのメンバーで、敵対組織を襲撃するために集結した。 一人が把握していた暗証番号を入力
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「あなたは残って働いて」母に売られた12歳の少女は、性交だけは拒んだ
2025/11/10 16:00 2282文字12歳の少女はある日突然、知らない国で母親に置き去りにされた。 「一緒に日本へ行くよ」 そう言った母親はいなくなり、東京の雑居ビル7階にある違法な性風俗店で働かされた。 「帰りたい。おじいちゃんとおばあちゃん、妹に会いたい」 3カ月後、逃げ出して保護された少女は、そうこぼしたという。 「現代の奴隷
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ファクトチェック
安倍晋三元首相を「スナイパーが狙撃」は誤り 法廷で明かされた事実
2025/11/8 18:00図解あり 2842文字安倍晋三元首相銃撃事件で起訴された山上徹也被告(45)の裁判員裁判は序盤の審理が終わった。 事件を巡っては、真の狙撃犯がいたとする「スナイパー説」が今もインターネット上を飛び交う。 これまでの計6回の公判を振り返ると、被告側は殺人罪の成立を認め、法廷で示された証拠・証言はいずれも被告の単独犯だった
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刑務所内の美容室 塀の外の客と交流、服役中の美容師が得る学び
2025/11/6 08:00 1988文字「シャキッ、シャキッ、シャキッ、シャキッ」 美容室の店内で響くのは、小気味よくリズムを刻む美容ばさみの切れ味のいい音だけだ。 「雑談をお控えください」。利用客に配られる店の案内チラシには、そう書かれている。 パステルカラーの建物に掲げられた看板には「白百合美容室」の文字。店は関西唯一の女子刑務所「
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「みんなで大家さん」出資の1191人が提訴へ 114億円返還求め
2025/11/6 06:00 1113文字不動産投資商品「みんなで大家さん」を巡り、運営が破綻する恐れがあるとして、出資者1191人が、運営会社「都市綜研インベストファンド」(ファンド社、大阪市)に契約解除と出資金計114億3700万円の返還を求め大阪地裁に近く提訴する。原告側弁護団への取材で判明した。商品には約3万8000人が2000億
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「銀行に預けるより…」願い一転 400万円出資、妻に言えない不安
2025/11/6 06:00 1685文字老後の安心を買ったはずだった。少しでも日々の暮らしの足しになればと願った。だが、古希を過ぎた男性は「ばかだったんでしょうか、私は」と力なく笑う。 不動産投資商品「みんなで大家さん」を巡り、1191人の出資者が解約や返金を求めて集団提訴に近く踏み切る。 関東地方に暮らす70代の男性は、今回の集団提訴
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「唯一無二の本物志向」 解約希望続出の投資ファンドがうたった未来
2025/11/6 06:00 2912文字数年前、盛んに流された時代劇風のテレビCMがあった。 「老後問題」と書かれた瓦版が配られ街がざわつく中、「わしは『大家さん』だから」と腕を組んで笑う町人。「私も」「拙者も」と広がる声――。 最後に殿様が出てきて言う。 「そなたらの大切な資産をともに考えてくれるのが『みんなで大家さん』じゃ」 その不
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地下鉄の駅から100メートル ヒグマ強襲からの生還
2025/11/2 09:00 2307文字背中に深く刻まれた爪痕、腕に色濃く残るかまれた傷。後遺症が残る左脚や右脇腹をかばうように歩く姿からは、ヒグマの猛威を容易に想像できる。 人口190万超の札幌市の市街地でクマの襲撃を受けた男性は、社会生活に復帰できたものの、人生は一変した。 身体的にも経済的にも取り返しのつかない痛手を被ったと感じて
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"人食いグマ"化は本当か 専門家が注目するクマと人の「心理的距離」
2025/11/2 09:00 1799文字クマによる人的被害が後を絶たない。環境省によると、今年度の死者は全国で過去最多の12人(10月31日時点)となり、「クマ災害」とも呼べる状況だ。 限りなく草食に近いクマがまさか人間の味を覚えてしまったのか。ツキノワグマの生態に詳しい小池伸介・東京農工大教授(生態学)に聞くと、クマと人との「心理的距
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やまぬ無登録業者による投資被害 監視委も告発できず…規制強化検討
2025/10/31 05:00 590文字無登録の金融商品取引業者が「元本保証」「必ずもうかる」などとかたり、投資トラブルに発展する被害が後を絶たない。 政府広報室が公表した資料によると、2023年と24年の2年間で金融庁に寄せられた投資詐欺に関する相談は1万5054件に上り、8割を超える1万2526件が実際に何らかの被害にあったと報告し
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迫る老後 手を出した高利回りの潜水艇事業 投資男性がなめた辛酸
2025/10/31 05:00 2169文字50代も半ばを過ぎた。 「老後」の2文字が頭をよぎるようになった。 仕事は自営で退職金はない。蓄えはあるが、足りるだろうか。 投資で資産を増やそうと考えた。 ただ、現役を引退するまでの時間は限られている。それまでに十分な利益を確保できるか分からない。 そんな時だ。 「短期で元本回収」「永続的な利益
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安倍元首相銃撃 予想される求刑は? 過去の事件と比べてみると
2025/10/28 18:00深掘り 1441文字安倍晋三元首相銃撃事件の審理が28日、奈良地裁で始まった。戦後初めて首相経験者が殺害された「テロ」はどう裁かれるのか。厳刑も予想される一方、山上徹也被告(45)の動機に政治的意図はなかったとされ、裁判員は難しい判断を迫られることになる。 ◇長崎市長射殺事件では 山上被告は、殺人罪の成立や刑事責任能
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日本でも繰り返されてきたテロ 背景には何が? 専門家の見方は
2025/10/28 18:00深掘り 914文字安倍晋三元首相銃撃事件の審理が28日、奈良地裁で始まった。戦後初めて首相経験者が殺害された「テロ」はどう裁かれるのか。 日本では近代国家として歩み始めた明治期以降、しばしばテロが繰り返されている。多くの場合、国家体制や社会の矛盾に対する不満や怒り、不安が背景にあり、社会の「病巣」が可視化された現象
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「ダンチョー」の苦悩に寄り添えず 山上被告の同級生が抱える後悔
2025/10/28 11:00 1331文字2022年7月、安倍晋三元首相(当時67歳)が参院選の応援演説中に銃撃され死亡した事件の初公判が28日、奈良地裁で開かれる。公衆の面前で元首相が凶弾に倒れた前代未聞の事態に、社会は震撼(しんかん)した。 裁かれる立場の山上徹也被告(45)は法廷で何を語るのか。 「聞きたいことが山ほどある」。青春時
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「使命」を問い続けた3年間 安倍昭恵さんが語る元首相銃撃事件
2025/10/26 06:00 1914文字感情を閉じ込め、ほとんど泣くことができない3年間だった。 2022年7月8日、安倍晋三元首相(当時67歳)が凶弾に倒れ、死亡した。銃撃したとされる山上徹也被告(45)は、その場で身柄を取り押さえられた。 安倍氏の妻昭恵さん(63)は、政治家の妻としてどんなことがあっても動じずにいたいと自らに課して
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