山本の勤務形態は知らないけれど、土日に呼び出されるのって相当な迷惑じゃないだろうか。しかし……。
「ああ! そうですか。はいはい。じゃあ、お待ちしています。今、自宅近くの『ひびの』というお寿司(すし)屋さんにいるんですが。はい、わかりました」
父が電話を終え、あっさりとした口調で「来てくれるって」と伝える。あー、と鈴美は天井を振り仰ぎたい気持ちになる。そりゃ、呼び出されたら、兄の言う通り、来てしまうだろう。営業なんだから、問題が片付く可能性が少しでもあるんなら。
今から山本がこの兄にネチネチ言われるのを想像して、ご愁傷さま、みたいな気持ちになる。そう、思っていたのだが――。
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