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高市政権の行方

自民党の高市早苗総裁が初の女性首相に選出されました。高市政権の行方を追います。

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池上彰のこれ聞いていいですか?

高市首相は本当に「ガラスの天井」を破ったのか 東大教授が考える

東大の田中東子教授。池上彰さんとの対談では、高市早苗首相が尊敬するサッチャー元英首相の評価についても議論になった=東京都千代田区で2025年10月28日、新宮巳美撮影
東大の田中東子教授。池上彰さんとの対談では、高市早苗首相が尊敬するサッチャー元英首相の評価についても議論になった=東京都千代田区で2025年10月28日、新宮巳美撮影

 高市早苗内閣が高い支持率を維持している。女性初の首相として何かと注目される高市氏だが、保守的な言動が批判を浴びることもしばしば。政治やメディアなどのジェンダー平等を専門とする東大教授の田中東子さんはどう見るのか。政治に加え、メディアや企業のジェンダーのあり方などについて、ジャーナリストの池上彰さんと語り合った。(対談は10月28日)

 全2回の前編です。
 後編 変容していくジェンダー平等 東大教授が説く「多様性」の意義

 池上 ジェンダーの研究者として高市政権をどのように見ていますか。

 田中 メディアなどによく「女性の首相が誕生したので女性の社会進出、地位向上が期待されるか」という質問をされるのですが、やや違和感を覚えています。その問いのたて方は少し単純ではないかと。

 池上 というと?

 田中 確かに女性が首相になったという変化はあって、私も期待したいところはあります。でも内閣の実態はどうでしょうか。入閣した女性は財務相の片山さつきさん、経済安全保障担当相の小野田紀美さんの2人だけです。当初はもっと多くなるという観測が出ていたようですが。副大臣・政務官を見ても、計54人のうち女性はわずか8人です。これは高市内閣を象徴しているように思えます。つまり、トップが女性になったにもかかわらず、中身が伴っていない。「女性の社会進出が広がる」状況にはなっていないと感じます。

 池上 「これまで女性の限界とされていた『ガラスの天井』を破ったのか」と思ったら、意外とそういう空気は感じないですよね。民間から女性を登用するという手もあったのに、それもしませんでした。

少なすぎる女性議員数

 田中 高市さんが女性閣僚を増やしたくても…

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