ウィーン国立歌劇場「ばらの騎士」 伝統の底力、良き昔が熱く息づく
ウィーン国立歌劇場「ばらの騎士」 伝統の底力、良き昔が熱く息づく
ああ、これが伝統なるものの底力かと、思い知らされる時間。それが、ウィーン国立歌劇場によるリヒャルト・シュトラウスの歌劇「ばらの騎士」だった。
18世紀半ばの帝都ウィーンを懐かしむような、シックな装置と衣裳(いしょう)によるオットー・シェンクの演出が初演されたのは1968年。はっきりいって大昔だ。来日公演でも86年に94年と、すでに2度上演されている。なかでも31年前の後者は、カルロス・クライバー…


























