野球部の由伸さん 小説家・早見和真
野球部の由伸さん 小説家・早見和真
高校の野球部に入ったばかりの1年生にとって、3年生は雲の上の存在だった。言葉を交わせた3年生は何人もいなかったが、そのうちの一人がのちに読売ジャイアンツで活躍する高橋由伸さんだ。
誰に対しても分け隔てのない人だった。その人間性以上に僕たちが由伸さんに憧れたのは、やはり抜きんでた野球の実力に他ならない。僕が野球選手としての自分に完全に見切りをつけられたのは、あまりに衝撃的だった彼のプレーを目にした…

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