香川の離島航路に値上げの波、直島便43年ぶり燃料高や船員確保で
香川県の離島を発着するフェリーや旅客船の運賃引き上げが相次いでいる。燃料費など経費が増える分を転嫁し、人員確保に向けた原資を確保するためだ。航路は島民らにとって不可欠な公共交通だ。離島生活への影響を抑えつつ航路維持に必要な利益確保を目指す。 両備グループの四国汽船（香川県直島町）は「現代アートの聖地」として知られる直島の宮浦港と高松港などを結ぶ船の運賃を1日から引き上げた。同社の値上げは消費増税…
路線バスの利便性向上を目指し、専用レーンを延伸する試みが各地で生まれている。人口減に伴う路線廃止などで全国的には縮小傾向だが、整備に積極的な7県では合計32キロメートル延びた。沖縄県は延伸を重ね、バス高速輸送システム（BRT）への移行も視野に入れる。 バスを優先する道路規制には主に「専用通行帯」と「優先通行帯」がある。朝夕のラッシュ時も一般車両の渋滞に巻き込まれにくく、定時運行できるのが利点だ。…
イチゴを秋田県の名産品にしようという動きが加速している。夏から秋にかけて収穫する「夏秋イチゴ」の生産者グループは約2年間の取り組みを経て栽培法をほぼ確立した。2026年から耕作地と収穫量の拡大をめざしており、販路の開拓も進む。生産者の活動を見守ってきた行政も支援に乗り出した。 冬から翌春にかけ出荷する冬春イチゴに対し、夏秋イチゴは6〜11月に収穫する。この時期はイチゴ出荷の端境期で、輸入品が多く…
食品メーカーに原料の果汁などを供給する長野サンヨーフーズ（長野県千曲市）は次世代食品原料の開発に力を入れている。イネ科の植物「ソルガム」や赤果肉リンゴなどで、自社でテスト栽培して加工品を試作し取引先に商品化を提案する。素材のストーリー性や希少性を前面に採用を促し、新たな市場の創造につなげる。 食品原料の製造を手掛ける長野サンヨーフーズは、商社やJAなどから仕入れた野菜や果実を果汁やジャムなどに加…
――都議選の争点は何ですか。 「小池百合子都政の税金の無駄遣いだ。象徴的なのは都庁舎のプロジェクションマッピングや、お台場海浜公園に整備する世界最大級の噴水だ。都内にはほかにも観光地はある。大きな予算をつけてやることではない」 「環境政策にも疑問がある。太陽光パネルの設置義務化などに多額の予算をつけているが、政策を実行しても東京の気温は下がらないだろう。効果があるかわからないなかで進めず、一度立…
北海道第二の都市、旭川市の主要企業で世代交代の動きが広がる。市内には同族経営の企業が多く、若返りを進めデジタルトランスフォーメーション（DX）化や業容拡大などの経営課題に対応する。「新しい分野に挑戦する風土の醸成が課題」（旭川信用金庫）とされた旭川企業に変化の兆しが出始めた。 「時代の変化に即した経営」を掲げるのはコンクリート製造などを担う旭ダンケ（旭川市）の山下弘純社長（37）。2024年5月…
植物由来のバイオマス（生物資源）を微生物で発酵させ、プラスチックなどの原料を生産するBioPhenolics（バイオフェノリクス、つくば市）は筑波大学発スタートアップだ。発酵・精製を手掛け、量産化にも取り組んでいる。2030年代初めに石油由来製品の代替品として普及させることが目標だ。 バイオフェノリクスは遺伝子を改変した微生物の細胞「スマートセル」を使い、イモなどから抽出した糖を発酵させてプラス…
