「ハーケン」を含む日記 RSS

はてなキーワード: ハーケンとは

2024-11-13

ファイアーエムブレム史上、もっと重要な味方ユニット(別案)

はじめに

それは入れるだろうなっていうのと、えー選外にすら入ってないのもあるじゃんっていうのもいくつか。

リメイク含めると、かなりの数あるシリーズ作品から仕方ないんだが、まあ俺も別案を出しておく。

レギュレーション

基本的に、先人増田に則る。話のテーマ上、やはり初期作に偏る。

仮にリメイク作品スマホゲーから候補を挙げるとならば↓

マイユニット新・紋章の謎

初の戦えるマイユニットであり、そして露骨なまでに優遇されている。

ラインハルトFEH)

トラキアでも敵ユニットとして存在感を放ってはいたが、晴れて味方ユニットとして使えるようになった。

そしてトラキアの時よりも存在感を放ち続け、本作のバランス調整に禍根を残すことになる。

10ユニット

1. マルス(暗黒竜紋章

ロードというユニット象徴存在説明元増田とほぼ被るので省略。

2.ジェイガン(暗黒竜

元増田ジェイガン枠としてゼトを挙げていたが、だったらジェイガン本人を入れなきゃ。

序盤から加入しており、最初の内は雑魚ボスも一人で蹴散らせるほどの強さがある。

しかし、レベルアップしてもほぼ成長しないため「序盤は頼れても、頼りっきりでは未来がないよ」ってのを身を持ってプレイヤーに分からせる。

個人的には「それでも頼らなきゃいけないユニット」をやりくりしているときが一番FEを感じる。

3.オグマ(暗黒竜紋章

ファイアーエムブレムテーマ歌詞がついたとき「強い男に入れ込みすぎて周りの戦士へなちょこばかり」って部分がある。

その象徴がオグマで、以降の作品でもこれに相当するユニットは必ずといっていいほど出てくる。

実はオグマって圧倒的な強さはもってなくて、成長がヘタれたりすると最後まで頼りになるユニットとはいえなかったりする。

そういう意味でも「いくら最初から最後まで使うつもりでも、色んなユニットを使ったほうがいい」というのを分からせてくれる。

4.ナバール(暗黒竜紋章

仲間になる敵ユニット象徴存在基本的説明元増田とほぼ被るので省略。

5.マチス(暗黒竜紋章

仲間になる敵ユニットという点ではナバールと同じなんだが、こいつ独自アイデンティティとして「バカ兄貴」という属性がある。

「「レナ…おまえは今どこにいるんだ」というセリフとともに妹のレナ攻撃してくるのだ。

そして以降の作品でも身内に攻撃してくるユニットはちょくちょく登場し、FE一般常識なんて通用しないことをプレイヤーに教えてくれる。

6.アーダン聖戦

アーマーナイトというクラスの、ひいては重騎士クラス象徴存在

元祖としてはドーガがいるが、アーダンを挙げるのは作中で「固い、強い、おそい!」と称されたのが理由として大きい。

いかつい見た目と、ユニットとしての使い勝手の悪さも含めて、最もプレイヤー記憶に残った重騎士だろう。

7.ジュルジュ(暗黒竜紋章

作中で「大陸一の弓騎士」と称されながら、実際はそこまで強くない看板倒れユニット

上級職で加入するユニット基本的に下級職から育てたユニットより弱いことが多く、それは大層な看板を持っていても覆らない。

若者だろうが大層な設定があろうが、中盤加入の上級ユニットをアテにしてはいけない」という点においても重要ユニット

8.パント烈火

ジョルジュの説明で「中盤加入の上級ユニットをアテにしてはいけない」と書いたが、そのセオリー破壊した存在

以前のシリーズでも強い上級職加入ユニットはそれなりにいたが、友軍時でのあばれっぷりからくるインパクト、実際に仲間になったときの使い勝手の良さからピックアップ

9.チキ(暗黒竜紋章覚醒

マムクートというクラス象徴存在であり、以降マムクートというキャラ方向性を決定づけた。

あと、なにより「使える武器の強さだけでほとんどカバーしてるユニット」という点でも印象的。

10.ヘクトル烈火

基本的元増田理由は同じ。

ロードでありながら、これまでとは異なるキャラ付けをし、それがちゃんとウケ、以降の作品でも主人公方向性に影響を与えたという功績は大きい。

選外ユニット

元増田が挙げたユニット以外だと

レイリア(聖戦

踊り子枠は抜きんでてコイツが印象的ってのはいないんだが、自分が強いて挙げるならレイリア。

聖戦は親世代カップルを作らなかったり死んだりした場合、子世代では代替ユニットが出てくる。

代替ユニットステータスが低いしスキル微妙なことが多いんだが、レイリアだけは妙に優遇されてるのが印象的。

レイリア以外だと、トラキアラーラはシーフとしても立ち回れるのが独特。

ルトガー(封印

封印ソードマスター特に強かった作品で、その象徴ユニット

これ以降、長い剣士不遇時代がくるという意味でも印象的。

トー(暗黒竜

最後だけ加入してくれる終盤お助けユニット元祖で、以降の作品でも相当するユニットがでてくる。

既に完成された能力で加入し、頑張って育てたユニットあざ笑うような強さであることも多く、それが癪で使いたがらないプレイヤー一定数いる。

ニノ烈火

終盤なのに下級職で加入し、その代わり成長率が高いという、いわゆる遅れてきたエース枠。

この枠の元祖エストだと思うが元増田が挙げていたので、それ以外で記憶に残っているのはニノかな。

ストーリー上でも攻略上でも環境に恵まれてなくて、育ち切ったころには活躍できる場がほぼ残っていなかったりと、どうにもポテンシャルを活かしきれないことが多い。

しか烈火は有能な魔導士が多いのでニノを育てるのは趣味領域になりやすく「強いユニットが、使えるユニットであるとは限らない」というのを実感させられる。

ゼーベイア(トラキア

仲間にするのが大変なユニットとして名前が挙がるであろうユニット

こいつ以上に難しいユニットは今後でてこないだろうし、でてきてはいけない。

オルエン(トラキア

FEには二者択一の、片方しか仲間にできないユニットがいるんだが、その中でも優遇されているのがオルエン。

ストーリー上の見せ場があるって意味でも、強さ的にもほぼオルエン一択

次点だと、ヘクハーのカレル/ハーケンも中々だが。

ミネルバ(暗黒竜紋章

ドラゴンナイトで一人挙げるなら、やはり元祖キャラになるか。

「縁のある人物が敵ユニットとして出てくる」っていう共通設定も、このころからある。

セシリア封印

看板倒れキャラといえば、こちらを挙げる人も多そうだが、ジュルジュを挙げたのでこちらは選外。

トレック封印

「友軍時の行動が困ったやつ」として挙げるなら、難易度ハード時のこいつが印象的。

漆黒の騎士(暁)

蒼炎でも登場するが、味方ユニットとして使えるのは暁の時。

あくまゲスト参戦ではあるものの「まさか味方ユニットとして使えるのか!?」ってインパクトが最もあったのは、この人だと思う。

他だと紋章シリウスとか、封印トライアルマップでのみ使えるユニットとかもいるけど、一人だけ挙げるなら漆黒の騎士かなあ。

マジ(暗黒竜

名前の響きだけで好きなFEユニット挙げるなら?」って聞かれたら、こいつだと思う。

2022-05-15

anond:20220426115442

元増田みたいな考えは極端かもしれないけど、分かる部分も確かにある。

なんのために品名や原材料表示があり、その表示上のルール法律によって厳しく定められているのか、改めて考えて見るきっかけになった。

ハーケンダッツはアイスクリーム

スーパーカップラクアイスからまず品名が違う。

原材料もそれぞれ違うし、同じ原材料でも名前が挙がる順位も違う。使ってる割合が高い順にのってるから

別にアイスに限らずだが原材料とその割合見て不安になるような食べ物は一回か2回くらいならともかく、何度も食べる気にはならない。

2022-03-17

ハーケンダッツのバニラシナモンかけて食べるとおいしい

シナモン好きなのでなんでもシナモンかけちゃう

2021-02-15

anond:20210215164802

そのハーケンに似てる十字架模様の持ち主が怒ってるという話

2020-09-18

ライン工さま…、正規雇用を、仕事を手にお入れ下さい」

ライン工「姉上は、ラクアイスを愛しておられたのですか?」

疾病ウォルフ「正社三連(続不採用)! しかるのちハローワーク突入!!」

ナン提督「構わん ! 最大加速しながら、ガイハーケンを送りこめッ!」

管制官司令官代理淡路島が水没します」

「なにぃ!」

「むぅ…有期雇用か」

雇い止めというわけか」

コロワイド提督司令官代理、私に会社経営権を一時お貸し願いたい もう少し状況を楽に出来ると思うのですが」

2019-09-10

小泉進次郎って悪のプリンスなの?それともオビワン・ケノービなの?

少なくとも小泉純一郎が悪の獅子王ハーケンパソナワロス一世であることは間違いないのだが

2019-06-15

魔王シャ・カイ「ほう……適合するか……」

シャチーク「ククク……今度のやつはどこまで持つか」

キノジョウ「この程度で潰れるならば死ねばいいのだ」

K・ダンレン「その時はまた次を用意させていただきますれば」

サックシュ「ゆけ、シャ・カイ様に貢献するのだ」


ハーケン「御意……」

2019-01-10

大学数学以前の足の届く浅瀬でチャパチャパしてるだけだから

こういう感じなのであって、大学に入るとロッククライミングハーケンのごとく一歩一歩、

公式まで式変形を進めては次の足場を探す作業を延々とすることになるのだが、

しかしこういう人って二次方程式の解も毎回毎回、平方完成を使ってキュピーンって感じで求めてたのだろうか。

anond:20190110142434

2018-11-18

anond:20181118020104

顔面偏差値30未満の俺のほうがよっぽど駄目だから心配するな。

コンビニアイスでも買ってこい。

ハーケンダッツうまい

2015-10-22

ヌイた女リスト(随時アップデート

次元(非AV)

篠崎 愛 井上 和香 釈 由美子 小池 栄子 佐藤 江梨子 深田 恭子 優香 真鍋 かをり MEGUMI 広末 涼子 ほしのあき 長澤 奈央 浅尾 美和 桜庭 あつこ 藤原 紀香 雛形 あきこ 深津 絵里 熊田 曜子 吹石 一恵 松金 洋子 叶 恭子 叶 美香 乙葉 安 めぐみ 原 幹恵 さとう珠緒 菅野 美穂 

次元(AV)

高井 桃 北原 多香子 めぐり藤浦めぐ) 春菜 はな 白石 茉莉奈 沖田 杏里 川上 ゆう 篠田 ゆう 入江 愛美 紗倉 まな JULIA 琴乃 麻美 ゆま 水野 朝陽 澁谷 果歩 神咲 詩織 

次元ゲーム

ピーチ姫 ローラ姫 ムーンブルクの王女 女僧侶 女賢者 女剣士 女武闘家 女遊び人 女勇者 女魔法使い マーニャ ミネア アリーナ ロザリー シンシア ネネ アレクスの妻 アッテムト付近のほこらで雷に打たれて死ぬシスター ビアンカ フローラ マリア サンタローズで跳びはねるシスター ターニア ミレーユ バーバラ サリィ カガミ姫 ジュディ サンディ シスターアンナ ディーネ ユリナ マウントスノーで凍っているシスター アイラ エイミ カヤ グレーテ コスタール防具屋の妻 ニコラのメイド パミラの弟子 フォズ ライラ ゼシカ メダル王女 ミーティア シセル マリー ミリー ムリー メリー ユリマ 赤坂 美月 セシリア エルミナ レディ・ハーケン エマ博士 マリエル リルカ リルカの姉 カノン アルテイシア ケイト エイミー モモ リンダ アンテノーラ マリナ コレット ちょっとえっちなおねーさん ヴァージニア マヤ ミレディ ベアトリーチェ ユウリィ ラクウェル ファルメル ベリエール フィオレ アーシア エニル カスミ ナツメ エリカ アンズ アカネ ミカン ツツジ アスナ ナギ スモモ メリッサ スズナ カミツレ フウロ ホミカ ビオラ コルニ クリス フグリ ハルカ ヒカリ セレナ メイ トウコ ベル アズサ アララギ博士 ジョーイ ジュンサー カンナ カリン プリム シロナ カトレア シキミ パキラ ドラセナ ふりそでのキリカ ふりそでのシオネ ふりそでのカレン ふりそでのアサミ OL アイドル アロマなおねえさん イタコ ウェイトレス うきわガール オカルトマニア おじょうさま おとなのおねえさん カウガール きとうし スクールガール せんせい センパイとコウハイ テニスプレイヤー ナース バッドガール バトルガール パラソルおねえさん ビキニのおねえさん ピクニックガール フシギしまい ふたごちゃん ふりそで ベーカリー ほいくし まいこはん マダム ミニスカート メイド メルヘンしょうじょ リポーター エリートトレーナー サイキッカー スカイトレーナー ベテラントレーナー ホープトレーナー ポケモンブリーダー ポケモンレンジャー ラブラブカップル ロケット団のしたっぱ アテナ マグマのしたっぱ カガリ アクアのしたっぱ イズミ ギンガ団のしたっぱ マーズ ジュピター プラズマ団のしたっぱ フレア団のしたっぱ コレア アケビ モミジ バラ 

次元漫画

2013-05-30

まねして本の紹介 その2

http://anond.hatelabo.jp/20130529230131 の続きです。長くて途中で途切れるため分けました。このエントリで紹介するのは以下の本です。

名人に香車を引いた男、八十歳のアリア―四十五年かけてつくったバイオリン物語記憶の切繪図, 弁護士、闘う―宇都宮健児の事件帖

影響を受けたブログは20冊の本を取り上げていた訳だが、自分で真似をしてまとめていく内に20冊よりもずいぶん多くなってしまった。なので、上記4冊は似たテーマなのでまとめて紹介することにする。この節は日本人自伝だ。

「名人に香車を引いた男」は昭和将棋指し(棋士)の升田幸三名人の自伝羽生善治さんがもし生きていたら是非将棋を指してみたい棋士の方だと聞いたことがある。

生き方はなんとも痛快。昔の人のバンカラな感じというか、そういう感じが良く出ている。この人のように、どんな人にも自分の本音を話せる人は今日本の中にいるだろうか。そして、名人になった時の一言が心に残る。

「八十歳のアリア―四十五年かけてつくったバイオリン物語」は糸川英夫さんの自伝だ。この方はロケットが専門の研究者で、戦時中戦闘機設計に関わっていたり、戦後もロケット開発に関わっていたりする方だ。戦後間もない時期は失意に沈んだ時期で自殺も考えるほどの状況だったが、バイオリン製作きっかけで少しずつだが自分を取り戻していく。そのバイオリン製作には完成までに40年以上もかかった。そのバイオリンとは――。

升田幸三名人、糸川英夫さんの両氏とも戦争の影響が人生に大きくのしかかる。その点でまとめさせてもらった。それと、両氏の著作とも読んでもらえばわかるが、自由だ。それ以外はあまり共通項はないけれど、読んで楽しい本だ。重い話はないし、読みやすい本なので手に取ってみてほしい。

記憶の切繪図」は「フェルマーの最終定理」の中で登場する志村五郎博士自伝。「フェルマーの最終定理」の中でサイモン・シンさんは志村さんにいろいろインタビューしている。その中で数学における「良さ」とは何なのか、それに答えるシーンがある。その答えが簡潔なのだけれど、それ以上無いくらい志村さんの数学のとらえ方を表しているように思え、興味があって読んだ。

この方も上記二人に劣らないくらい自由だ。Amazonレビューには高木貞治さんを愚弄しているという指摘がある。しかし、だからといって謙遜して書いてもらっても一読者としてはおもしろくも何ともない。むしろそのまま出版してもらって良かった。

こう書くと志村博士はずいぶん口の悪い人で、ある種の暴露本に思えるかもしれないが、そうではなくて、要所要所に意図して書かないことがあったり、感情を押し殺した表現がちらちらあるのだ。それがあるから志村さんの人となりがわかった。良い自伝だ。

弁護士、闘う―宇都宮健児の事件帖」は少し前に東京都知事選立候補されたり、弁護士会の会長をされていた宇都宮健児さんの自伝だ。まだ自伝を出すには早いと思うので、半生を綴った本としておいた方がよいか

決して飾らないその人柄は文章にもそのまま表れている。豊田商事事件、オウム真理教の一連の事件、カード破産の話など、弁護士として関わった事件の数々。それらを振り返りながら、今されている仕事にも言及している。自分法律のことは全くわからないが、こんなに多様な類型、しかもその事件が発生した時点では立法のものが不整備だったり、法解釈が分かれていたりといった、未開拓の問題に対処するのは並大抵の法律家にはできないように思える。それをまるで飄々とこなしているような姿は、武道の達人のようだ。

気負いのなさと実直さ、そして執念を感じる本だ。宇都宮健児さんへのインタビューが下のURLにある。興味のある方は見てほしい。

からくり民主主義

この本は学生時代に講義で先生おすすめされていて読んだ本だ。著者は高橋秀実さん。

高橋秀実さんはルポライターで、自分の体験を元に本を書く方だ。ただ、ルポライターではあるけど、少しほかのルポライターと毛色が違う。本来ルポライターは事件や事故が起きたら素早く現場に赴き、当事者インタビューをして、それらを記事や本にする。高橋さんはそれらの事件や事故が起こって、ほとぼりが冷めたあたりでインタビューに出向く。時期がかなり遅いのだ。

元のブログでは物事には多様な見方解釈があって、一元的に判断することは危険なことを理解するための本として「バカの壁」を挙げていた。その点では、この本も内容は似ている。面白いのは、この本ではそれが「実例」でいくつも挙げてある所だ。

ニュース番組新聞では、大きく取り上げられていた事件・事故が、実際に現場に行ってみると「あれ?」と思えるくらい当事者たちは冷めていたり、むしろその状況が続くことを望んでいたり――。読み進めていくうちに、不謹慎かもしれないが笑ってしまうような話になっていったりするのだ。某映画台詞の反対で、むしろ事件は会議室しか起きていないんじゃないか?、という気持ちにもなる。

自分単行本ハードカバー)で読んだ。解説を村上春樹さんが書かれていた。(はずだ。確か)

堅苦しい話ではないので、気楽に読んで、何度かたまに読み返すとその度に不思議な気持ちになる本だ。

冬のデナリ

著者は西前四郎さん。半分が小説で半分がノンフィクションといった感じの本だ。

デナリというのはアラスカにある山の名前で、日本では「マッキンリー山」と言った方が通りがよいと思う。この山を登る登山家チームの話だ。ちなみに、植村直己さんはこの山で行方不明になった。(この本のチームとは無関係だろう)

厳寒期の冬山を登る人の気持ちは自分には想像もつかない。だけれども、そんな自分にも山を登るチームワークの大切さと難しさ、軽く見積もった事象が後にやっかいな出来事にふくらんでいくその状況判断の危うさや過酷さ、そして生きることへの執念といったもろもろが、響いてくるような本だ。

今の登山の装備と比べると、重かったりかさばったりしてその面でも大変だったはずだ。写真のページを見ると、そんなところも気にかかった。

この本も最後一言(だと思ったけど)が良い。

この本のあと、山登りの本は植村さんの本(「青春を山に賭けて」)も読んだけれど、こちらの方が山について全く知らない自分には印象に残った。所々で登山の道具の名前ハーケンとかザイルとか)が出てきて、イメージができない自分のような人は、出てきたところで、ググったり辞書で調べて簡単な絵を紙に描いておいて、再度出たときにその絵を眺めたりしながら読むとより読みやすいと思う。

パタゴニア―あるいは風とタンポポ物語

この本は椎名誠さんが著者だ。椎名誠さんは今はエッセイ世界各地を回った紀行文を書いたり、写真家であったりとマルチ作家だけれど、この本が出たのはそうなり始めてすこし経った頃だ。

冒頭から危機的な状況である。にもかかわらず出発するのだ。この判断は本当だとしたらすごいことだ。何が危機的なのかはここでは言わないけれど、読めばすぐわかる。

全体として、椎名さんが書く紀行文自分で感じたことをズバズバわかりやすく書いていく方法なのだが、この本はそこまでズバズバ書くと言うよりも、なんとなく「岳物語」につながるような、私小説風の書き方をしている。その書き方もあるし、パタゴニアという場所のせいもあるからか、行き止まりに向かって進んでいくようなやり場のの無さを感じる。それが途中ですっと消えて静かな感じで終わるのだ。自分はそこがとても好きだ。精神的な閉塞感がふと消えて、やさしさが残る本だ。

から春にかけて寝る前に少し読むのが似合う本だろう。この本は文庫版もあるけれど、ハードカバー装幀自分にはしっくりくる。

カヌー犬・ガクの生涯

カヌー犬・ガクというのは、前に挙げた椎名誠さんの飼っている犬の名前だ。その犬は手こぎボートの船頭に座って川下りをするのが得意という、ちょっと変わった特技を持つ。

その犬と椎名誠さんの友人の野田知佑さんが、日本世界の各地を巡ったときの話をまとめたのがこの本だ。著者は野田知佑さんご自身。

カナダユーコン川を下ったり、北極(か、南極か忘れてしまったけれど)に行ったり、といろんな所に行って危険な目に遭ったり……、南国に行ってのんびり過ごしたり。少し羨ましいけれど、いざ自分が行くとなるとそんなところはとても怖くていけないようなところに行く。

犬を人間と同じように扱うという著者なので、犬が好きな人はより楽しめるだろう。元のブログとの対応としては「深夜特急」にあたるかな?(やや無理矢理だけど)

ピアノ調律師

著者はM.B. ゴフスタインさん。翻訳は末盛千枝子さん。絵本だ。(やや字が多いけれど)

小さな女の子主人公。おじいさんがピアノの調律を仕事にしていて、おじいさんとしては女の子ピアニストになってもらいたいのだけれど、女の子はおじいさんのようにピアノの調律をしたくてたまらない。そんなときに、ピアノの調律を頼まれるのだ。

あらすじで書くとそんなに心惹かれる感じは無いかもしれないが、絵の良さ、そして言葉の良さ。二人を取り巻く登場人物の面々もすばらしい。

「謎のギャラリー」のところで言及した「私のノアの箱舟」も同じゴフスタインさんの絵本だ。こちらもすばらしい。ゴフスタインさんの本はほかにも何冊か読んだけれど、この本が一番絵本らしい絵本だと思う。絵の良さはいくら文章にしたところで伝わるものではないので、図書館で借りたりして手に取ってみてほしい。もちろんM.B. ゴフスタインさんのほかの本を読むのも楽しい

数学ワンダーランド

中学校で習う数学を、苦手な人も得意な人もできるかぎり楽しく考えていこう。それがこの本のテーマだ。中学生向けの数学月刊誌で連載していた読み物をまとめた本で、著者は小島寛之さん。はてなダイアリーを利用されている( http://d.hatena.ne.jp/hiroyukikojima/ さん)ようだ。

数学は、学習が進むにつれてどんどん(指数関数的に?)難しくなっていき、小学校中学校では好きだった人もだんだんと距離を置いて離れて行ってしまう……、そんな科目だ。なかなかずーっと数学が好きで好きで……、という方はいないのではないかと思う。おそらく数学プロの方(数学者のような)でも、そのキャリアのところどころで難問にぶち当たり、歯がゆい思いをするのだろう。(そういう話は前に挙げた「フェルマーの最終定理」にちらっと出てくる)

そんな風にだんだん一般人数学から身を引いていきがちになるわけだけれど、この本は、わりと数学算数を学び始めた頃に不思議に思えたことを延長して話をすすめようとしていく。こういう書き方はやろうと思ってもとても難しいはずだ。著者は数学が好きな気持ちと、一方で嫌いな気持ちの両方を持ち続けているような、そんな状態になるだろうから。嫌いな人の気持ちになって、そしてそのどこが嫌いなのかを共感した上で話を進めつつ、好きな人も読めるようにする配慮を怠らない。そんな書き方がされている。

この本が持つ数学へのアンビバレントな思いは、いわゆる数学(の歴史を中心とした)解説本でもなく、かといってとっても難しい数学ドリルみたいな本でもなく、わかりそうでわからない絶妙な問題の難しさと相まってなかなか類書がないと思う。くわえて、ところどころに経済学の話とかもでてきたりする。好きな人もそうでない人も読んでみてほしい。なんとなくわかりそうで手が出ないあの「数学の感じ」を思い出すはずだ。

同じ著者の「解法のスーパーテクニック」も良い本だ。ただ、一冊にしろと言われたら「数学ワンダーランド」かな。ほかにも小島寛之さんの著作はいくつかあるのだけれど、自分が読んだのはこの2冊だ。なのでほかにも良い本はあるだろう。

元のブログとの対応としては細野さんの数学の本としておく。(その本を読んでないのでどこが?といわれると、単に数学つながりなだけだ)

心地よく秘密めいたところ

この本は幻想小説というのだろうか。ファンタジーだ。著者はピーター・S・ビーグルさん。翻訳山崎淳さん。

この本はとても雰囲気がよい。あらすじはそんなにたいしたものは無いんだけど、夏の早朝のような爽快な感じがある一方で、なんか少しじめっとした感じもするのだ。

Amazonレビューがこの文章を書いている段階で4つある。で、そのどれもが作品の魅力を的確に紹介しているのだけれど、なんだかそれらのレビューだけではこの本の良さを伝えきれない感じが残る。言葉を連ねてもなかなか伝わらない感じがする本だ。

この本を自分は夏の終わりの頃に読んだのだが、その頃の陽気にとてもよく合う本だった。光の強さと日の入りの早さがこの本の主題に合ったものからだろうか。「リプレイ」が動くSF小説に対して、この「心地よく秘密めいたところ」は静かにじっとしている感じだ。でも、どちらを読んでも同じ思いに至るはず。不思議だけれど。

東チモール県知事日記

著者は伊勢崎賢治さん。この方は日本大学卒業されたあとにインド民衆グループリーダーをされて、その実績を買われ、国連の要請東ティモールに赴任する。(下のURLに伊勢崎賢治さんへのインタビューがあるので詳しいことを知りたい人は読んでみてほしい。)

こういう日本人って(自分不勉強なせいかもしれないが)あまりいないと思うのだ。杢尾雪絵さんくらいしか自分はほかに知らない。

ずいぶん前に読んだので細かい記述は忘れてしまったけれど、この本の良さは著者が見たこと、感じたこと、やったことが率直に書かれたところ。そして日本に住んでいる限り想像できない「危険」な東ティモールでも、危険な所もある一方で、そうでないところがあるといったような、現実の姿が伝わってくるところだ。

外見はなんかどこにでもいそうな感じのおじさん(もし本人や関係者がこの文を読んでいたら失礼で申し訳ない。すみません。)だ。だが、インフォーマルな組織における統率の方法や、戦争犯罪者をどのレベルまで処罰するのか、など、繊細な問題への対処。こういうのは前者は経営学とかで少し研究されているようだけれど、じゃあそれが実地で適用すれば問題は解決するのかというと、そうでも無いと思う。そういった「答えが見えない問題」へどうやって取り組むのか――。しかも異国の地で。

そういうことを知りたいときに読むとよいかもしれない。自分も詳細を忘れていることに気がついたのでもう一度読むことにする。それにしても久しぶりに上のインタビュー記事を読んだけれど、タフな人だ。

ニッポン貧乏旅行

著者は藤本研さん。この本は、藤本研さんがおよそ半年をかけて日本を歩いて一周をした旅行記。旅行記というよりも生活記録といった方が良いかもしれない。

生活記録なので、朝は何時に起きたとか、午前中はどうしていた、お昼は何を食べた、などなどそっけない記述が中心だ。でも、そのそっけなく感じる記述が妙なリアルさを出していて、読んでいると日本ってこんなに広いんだと思わせてくれる。それと歩いてたどり着いた各地の景勝地を見るとか、そういうことも無くて、そこもこの本の特徴だ。タイトルに「大貧乏」と付くのは、宿泊ほとんどを野宿やお寺の本堂の隅を借りたりして無料でまかなうことによる。食事もとても簡素ものだ。

本のはじめに藤本研さんの歩行ルート日本地図と一緒に図示されていて、その後にスケジュール表があって、それをみるのも楽しいたんたんと書いてある中の楽しさ、と言って伝わるだろうか。

たまにアクシデントに見舞われるのだが、そのアクシデントがなんとなくユーモアがあるというか、おだやかな感じだ。日本一周するからと言って、気張らず、藤本研さんはたんたんと歩いて行く。歩いている途中で同士がいたりする。そういう記述もなんだか一緒に日本一周しているような気持ちにさせてくれる要因だろうか。

自分は今まで挙げた本はだいたいは図書館で借りて読んでいる。この本もそうだ。再度読みたいのだが、図書館で借りようとしたらいつの間にか消えてしまっていた。残念だ。




(まだつづく、かも。)

2008-07-26

数学オタが非数学オタの彼女数学世界を軽く紹介するための10題

cf.) http://anond.hatelabo.jp/20080721222220

まあ、どのくらいの数の数学オタがそういう彼女をゲットできるかは別にして、「オタではまったくないんだが、しかし自分のオタ趣味を肯定的に黙認してくれて、その上で全く知らない数学世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」ような、ヲタの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、数学のことを紹介するために覚えるべき10の事柄を選んでみたいのだけれど。(要は「脱オタクファッションガイド」の正反対版だな。彼女数学布教するのではなく相互のコミュニケーションの入口として)

あくまで「入口」なので、思考的に過大な負担を伴う21世紀数学七大難問は避けたい。できれば学部レベル、難しくてもマスターレベルにとどめたい。あと、いくら数学的に基礎といっても義務教育を感じすぎるものは避けたい。数学好きが『三平方の定理』は外せないと言っても、それはちょっとさすがになあ、と思う。そういう感じ。

彼女の設定は

数学知識はいわゆる「高校数学」的なものを除けば、テイラー展開程度は使える

理系度も低いが、頭はけっこう良い

という条件で。

まずは俺的に。出した順番は実質的には意味がない。

ブルバキ数学原論ニコラ・ブルバキ

まあ、いきなりここかよとも思うけれど、「ブルバキ以前」を濃縮しきっていて、「ブルバキ以後」を決定づけたという点では外せないんだよなあ。ページも7000以上だし。

ただ、ここでオタトーク全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。

この情報過多な原論について、どれだけさらりと、嫌味にならず濃すぎず、それでいて必要最小限の情報彼女に伝えられるかということは、オタ側の「真のコミュニケーション能力」試験としてはいいタスクだろうと思う。

四色定理(ケネス・アッペル、ウォルフガング・ハーケン)、ケプラー予想(ヨハネス・ケプラー、トマス・ヘールズ)

アレって典型的な「オタクが考える一般人に受け入れられそうな証明(そうオタクが思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのもの

という意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには一番よさそうな素材なんじゃないのかな。

数学オタとしてはこの二つは“検証”としていいと思うんだけど、率直に言ってどう?」って。

ヒルベルト23の問題(ダフィットヒルベルト

ある種の難問数学オタが持ってる公理への憧憬と、ヒルベルト教授数学オタ的な考証へのこだわりを彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにもヒルベルト的な

「証明できないことを証明するカッコよさ」を体現する連続体仮説

公理主義好みジョーク」を体現する物理学公理

の二つをはじめとして、数学オタ好きのする問題をちりばめているのが、紹介してみたい理由。

位相幾何学トポロジー](レオンハルトオイラーカールフリードリヒガウス他)

たぶんこれを見た彼女は「ドーナツだよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。

この系譜の学問がその後生み出されていないこと、これが近代では大人気になったこと、欧州なら定理ラッシュになって、それが日本で花開いてもおかしくはなさそうなのに、日本国内でこういうのが生み出されないこと、なんかを非オタ彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。

ナッシュ均衡(ジョン・フォーブスナッシュ

「やっぱりゲーム理論は役に立つものだよね」という話になったときに、そこで選ぶのは「囚人のジレンマ」でもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、この概念にかけるナッシュの思いが好きだから。

断腸の思いで選びに選んでそれでもパレート効率的ではない、っていうあたりが、どうしても俺の心をつかんでしまうのは、その「部分最適戦略」ということへの諦めきれなさがいかにもオタ的だなあと思えてしまうから。

ナッシュ均衡による戦略を俺自身はダメとは思わないし、もう選択しようがないだろうとは思うけれど、一方でこれがアメリカ旧ソ連だったらきっちり冷戦にしてしまうだろうとも思う。

なのに、各所に頭下げて迷惑かけて部分最適戦略を選んでしまう、というあたり、どうしても「自分の利得を最大化してきたものが捨てられないオタク」としては、たとえナッシュ均衡がそういう概念でなかったとしても、親近感を禁じ得ない。概念自体の一般性と合わせて、そんなことを彼女に話してみたい。

ユークリッド原論(エウクレイデス)

今の若年層でエウクレイデス(ユークリッド)見たことのある人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹介してみたい。

キリスト生誕よりも前の段階で、数論とか初等幾何とかはこの原論で頂点に達していたとも言えて、こういうクオリティ数学書がエジプト紀元前に書かれていたんだよ、というのは、別に俺自身がなんらそこに貢献してなくとも、なんとなく数学好きとしては不思議に誇らしいし、いわゆるマス北野数学者と思ってる彼女には見せてあげたいなと思う。

フェルマーの最終定理ピエール・ド・フェルマーアンドリュー・ワイルズ

フェルマーの最終定理の「設問の単純さ」あるいは「投げっぱなし感」をオタとして教えたい、というお節介焼きから見せる、ということではなくて。

「この余白はそれを書くには狭すぎる」的な感覚数学オタには共通してあるのかなということを感じていて、だからこそアンドリュー・ワイルズの行き着く先はフェルマーの最終定理以外ではあり得なかったとも思う。

「一般化された予想問題を解く」という数学オタの感覚今日さらに強まっているとするなら、その「オタクの気分」の源はフェルマーの最終定理にあったんじゃないか、という、そんな理屈はかけらも口にせずに、単純に楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。

ギリシアの三大作図問題(ギリシア時代の数学者たち:詳細不明)

これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。

ういういかにも簡単に解けそうな作図をこういうかたちで問題にして、その証明が非オタに受け入れられるか気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。

数学ガール(結城浩

9個まではあっさり決まったんだけど10個目は空白でもいいかな、などと思いつつ、便宜的に数学ガールを選んだ。

ブルバキから始まって結城浩で終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、ネット時代以降の数学萌えの先駆けとなった作品でもあるし、紹介する価値はあるのだろうけど、もっと他にいい作品がありそうな気もする。

というわけで、俺のこういう意図にそって、もっといい10個目はこんなのどうよ、というのがあったら教えてください。

「駄目だこの増田は。俺がちゃんとしたリストを作ってやる」というのは大歓迎。

こういう試みそのものに関する意見も聞けたら嬉しい。

 
ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん