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はてなキーワード: パトロンとは

2025-11-02

anond:20251102171539

そもそも他人が娯楽に金払ってる様子を見て「搾取」だなんて言うことは失礼極まりない、自分としては信じられない感性だ。

これは詐欺でも違法でも洗脳でもなんでもない、昔のソシャゲとは次元の違う、映画アート作品もつ審美性に匹敵する総合芸術をまず享受しているんだよ。払っている人たちは。

何百億、累計すると何千億とかけてサブカルチャー理解のある優秀なクリエイターたちによって作られてきた作品の複合体を。

プレイヤーが受けている感動や感銘を無視し、まるでゴミを好んで食べる人かのように見下しているんだろう。だがこれは現代アートの最先鋒の一角だ。

そうであることは、これらゲーム公式が公開しているアニメーション動画音楽動画、それにつくコメントファンの人々の反応を見ていけば分かるはず。

もの価値というのは対価を支払う人が決める。そして強制される部分もなく、ギャンブルのように強く射幸性を刺激する作りにもなっていない。(この部分は実際にやらないと信じられないかもしれないが、どうせ80連近くなるまでまず出ない設計からカラクリ理解してるプレイヤー淡々と回すようになる。ガチャの体をとっているが限りなく定額売りに等しいものだ。ゲーム内で入手できる無料石で充当できる分だけ進歩的。)

から重層的で濃密なアートを受け取った人が、自分経済力範囲内で、あるいは感銘のあまりちょっと範囲内を超えて、パトロンのように大口お金を払うことを、まるで自制の効かない異常者の行動かのように決めつけるのは悪辣まりない。

それに、これらゲームに費やせる金額には限度がある。6週間で新キャラが2体でるとして、1体のために最大まで金をかける(完凸+餅完凸)としても、30万は超えない程度の額×2だ。

大人趣味として考えると糾弾するようなものでもないだろう。青天井課金ができた古いカードバトル型ソシャゲだと、一人で累計3億だか課金した人がいたようだが、そういうことは起こらない。

ともかく、そうやって偏見を己の中で増幅させ斜に構えることでアイデンティティを守る癖が抜けないタイプ人間が、5年10単位で展開されじっくり向き合うタイプ物語作品に素直に感動できることはなさそうだし、いくら説いても理解できないだろう。

だとしても、その傲慢無礼な口を噤む美徳くらいは身につけられるものだと信じたい。

ガチャゲーというビジネスモデルに対する偏見や悪意をもつ人は、ガチャゲー像自体アップデートできていない。

アップデートすると馬鹿にできなくなるからだろうが、ガチャ=悪質が成り立っていたのは10年代まで。

今では、上等なコンテンツに対し個々の支払い能力に応じたバリアブルな支払いと、その額に対してそこまで傾斜しないゲーム体験を与える、繊細なバランス感覚で成り立つモデルになっており、サブカルチャー支援に関してメリットが際立つ課金方式になりつつある。

プレイヤーの目が肥え、開発費が高騰した結果、事業者にとっては地獄だが、消費者にとってはより良い体験を与える課金方式に変化していることを認識してほしい。

2025-10-29

世界大会視聴に4000円払いたがらない客ばかりだとe-Sportsオリンピック大変そう

ゲーム会社側に重大な落ち度があることは分かるが、にしても「こんなシブチンの客ばっかりなのか」ってのが正直な感想

しかも、自分が金払いたくないのを発展途上国貧乏人を使って言い訳してるのがホントに惨め。

「視聴チケットじゃなくて物販で稼げ」ってDLCすら碌に買わないゲーマー様がよく言えたもんだな。

今までずっと大金をドブに捨て続けながらお前らに尽くしてくれた人たちに少しは恩返ししろよ。

ただ、ゲーム会社側のやり方も最悪だったのは疑いようのない事実だ。

どっかの漫画家も言ってたが、「私は世界大会を支えたパトロンの一人です」って分かる何かを付けて「助けてください」って初めから言えば違ったんじゃないかな。

でも、ゲームアイテムとかコスチュームとかつけたって「MOD文化(迫真」とか言いながらデータ吸いだして勝手に使う連中がいるんだよな。

大変だなぁ。他人事でよかった。

2025-10-13

anond:20251013212841

うーん

帝国主義以来ずっと、経済の成長とは新たな搾取先を見出すことだったと思うんだけど、

もちろんそれによって潤ったのは金持ちだけではない、いや、なかった。

世界が直面している格差はあまりにも大きすぎるし、

現状の金融資本主義はどのような状況の企業にもシステマチックに利潤のみを追求させるので、

結果として本当に一部の金持ちだけに富が集中してしまっている。しかもそれは実態のない数値としての富なので、パトロンとして文化成熟寄与することもあまりない。

個人的には信用創造廃止でいいけどね、世界いっせいに。

2025-10-12

anond:20251012101727

パトロンが見つけられないような人間が「芸術なんてアホ抜かすな。仕事しろ」みたいに言われてた時代ハードモード・ヘルモードなのは当然だが、

クリエイターノーマルモードイージーモードで働けた時代っていつなんかね

2025-10-10

オタクコンテンツに口出しするな【追記しました】

追記反映された!ありがとうございます

あんスタ界隈が逮捕者を出す寸前になってる。

弊社ゲームアプリ『あんさんぶるスターズ!!Bright me up!!』に関連した悪質行為に対する注意喚起について | Happy Elements株式会社

アプリ内のキャラクターや同アプリユーザーに対するSNSでの誹謗中傷、弊社に対する脅迫行為などの悪質な行為が行われていることを確認しております

(中略)

弊社は、弊社コンテンツに対する運営妨害(弊社コンテンツユーザーに対する誹謗中傷脅迫行為等を通じた弊社コンテンツに対する運営妨害と捉えられる悪質な行為を含む)については、外部弁護士管轄官庁等との連携により然るべき法的措置を講じ厳正に対処していく所存であり、現に重大と判断された特定の事案に対しては、管轄警察署への相談等を行っております

経緯としては紅月という3人組ユニットに今年始めに新規メンバーが加わってそれが気に入らないファンが荒れて炎上、その後もねちねち誹謗中傷が続いてるっていう、改めて書いても「なんだこれ…」と呆れるような事案なんだけど、ついに運営声明を出した。

事実上最後通牒ということ。

が、この声明に対しても「でも私たちが好きだった紅月を壊した運営も悪いよね」みたいに正当化する声が後をたたないので捕まる人が出るのも時間問題かもしれない。

私が二次元三次元の様々な界隈を経てきた経験から声を大にして言いたいのは、

ソシャゲ漫画アニメしろリアルアイドルVTuber推し活にしろ

オタクコンテンツに口を出す権利などない

ということだ。

ランダムグッズの価格が高すぎる〜とかそういうコンテンツ周辺部分に文句を言ったり抗議するのはいい。

けど、メンバーがどうとかストーリー展開とか誰と誰がカプになるかとか推しがどういう活動をするかとか、

そういうコンテンツ自体のことはすべて公式が決めることであって、お金を払ったからといってオタクが口を挟めるものじゃない。

それは作品を作りあげてきたクリエイター活動者の方たちの意思を認めずリスペクトもなく「私の思い通りに動け」と言ってるに等しい、言わばゲーム実況で言うところの指示厨と同じ。ラインを踏み越えてる。

あまつさえ自分の願望通りでないと怒り狂い「みんなも同意見」と錯覚して(大抵ノイジーマイノリティなだけ)正義だと勘違いして暴れるのは完全に化け物なんだよ。

公式運営・作者様を「神」と表現することがあるけどまったくその通りで、

神が嵐や洪水引き起こした時に人間にできることは祈って耐えるか逃げることだけ。

まり自分気持ちに折り合いをつけて留まるかそこから離れるかだ。

みんなそうやってコンテンツと付き合ってる。

どちらもできずにしがみついて延々と恨みつらみを撒き散らすのがやめられない人は、

化け物になりかけていると自覚したほうがいい。



追記

トラバブコメを読んで訴えたいことがより明瞭になった。

本来の「感想」や「批評」なら良いと思う。

それらは結果についてのコメントから

対して「口出し」は方針・内容の否定や変更を求めたり介入するようなものと思ってほしい。

今回でいうと例えば「新メンバー追加は嫌だったな」とSNSに一回書く程度の自由否定するつもりはない。

新メンバー追加なんておかしい」「元に戻せ」と喚き続けたり「新生紅月なんて認めない」みたいなのがNG

そして、中傷脅迫がアウトなのは言うまでもない。

旧体制に執着する紅月Pが運営だけでなく新生紅月を受け入れた人まで攻撃する事態が起きてる)

オタク産業はパトロンアーティスト関係だと思うので増田の考えに基本は同意。気に入らなきゃ金出さなきゃ良いだけ

これ!これを肝に銘じるべきだと思う。

オタクお金を出すパトロンスポンサーではあっても決してアーティストの一員になったわけではない。

「神」と形容するのは崇めているのではなく単純に神のやることに介入はできないからです。

願望は脳内妄想二次創作健全に発散しましょう。

2025-10-05

キズナアイとANNIN

この記事ファンの一人である個人が「大人の事情」とのケリをつけ、事実関係考察を整理する為に書いている。決してサクラではないことを記しておく。

キズナアイ実在する」の記事と、2020年以降の一部の活動から現在に至るまで一貫している「最先端技術方面活動を見ると、当時運営意見が真っ二つに分かれていたのではないかと推測できる。オリジナルの声の主を公表するかについても議論がなされたはずだ。そういったゴタゴタに埋もれたのもあり「キズナアイKizuna AI Inc.という個人事務所所属していて、完全親会社のActiv8(旧所属先)がバックアップしている」という事柄が意外と知られていないのかもしれない。

AIAIAIなどで、中田ヤスタカCAPSULEとして所属するアソビシステムの方にも人脈ができたようだ。復帰後にそことエージェント契約 (仕事獲得のための営業活動とギャラの交渉など、仕事の獲得に関する部分だけを事務所に代行してもらう契約形態*) を結んでいる。仕事獲得を他事務所にやってもらうことで、Kizuna AI Inc.に関わるクリエイター作品制作技術向上に集中できるためと考えられる。因みに上記引用にもあるように、マネジメント契約のような「所属」ではない。

ANNINのオーディション商法はActiv8とアソビシステムが結託しており、アソビシステムの一事業という位置づけである。そしてKizunaAIきゃりーぱみゅぱみゅ・FRUITS ZIPPERCAPSULE・YuNiの宣材写真の端にActiv8やASOBISYSTEM業務提供記載した上で、あたかも彼らがANNINに所属しているかのような広報活動を行っている。この中でもキズナアイ広告塔として最も知られているだろう。

だが、KizunaAI本人からANNINに関する宣伝行為が行われたことはない。広報用のWebサイトには旧立ち絵ラストライブ動画が物言わぬ状態で設置されているだけである

キズナアイ所属する事務所に受かった」という報告を見かけたこともあるが、冒頭に書いた通りキズナアイはANNINに所属していない。なので彼女には接触できない。強い言葉で言えば、その人物Webサイトを見て「キズナアイ所属している」と勘違いしてしまった状態だ。ただこの記述をしたのは、これまで引っかかってしまった人物貶める目的ではないことを明記しておく。

こういった悪徳商法に引っかかってしま理由として情報の精査不足はよく言われる。この件に当てはめるなら「キズナアイは、本当はどこに所属しているのか」を精査しなかったのが一つの原因ということだ。

ネットにはANNINに関する注意喚起質問が多く流れており、私も一応、様々な情報を基に総合判断した結果を記している。しかしそれでもなお毎日のようにANNINへの所属を決める人はいるわけで、そこはどうすることもできない。

キズナアイ名前と旧立ち絵を使って何をする!」という意見は必ずあるだろうし、彼女に対して愛があるならそう思うのが正当だと思う。私もその一人だ。

ただこの怪しげな広報活動と引き換えに、コラボしたいアーティストに声を掛け、やりたいことをどんどんやっていけるシステムだとすれば、持ちつ持たれつの関係なのだろうと思い私は諦めている。音楽的な人脈を広げれば、彼女が新たな形でビッグ存在になれるかもしれない、という希望もあってのことである

これが個人事務所単体なら、規模の小ささから活動に再び限界を迎えるだろう。だからこそ規模がやや大きく、以前から所属アーティストとの付き合いがあった事務所の助けを借りるのだと考えられる。

そして最後に、私が「悪徳商法擁護肯定している」と糾弾されてもおかしくはないという覚悟はしている。怪しい資金ゼロ企業業界社会に大きなインパクトを与えているかと問われると、そうではない気がするのだ。急成長を遂げた企業のバックでは身元の変な大出資者パトロンがいるだろうし、普段その存在は見えにくい。

ただ確固たるものとして悪徳商法は由々しきものであるし、消費者が不当な損害を被るようなことはなくなってほしいと本当に感じている。逆に言えば、私はバタフライエフェクトが極めて困難な (=怪しい資金なしに影響を与えることができない) 社会を嘆いている。

出典:https://kai-law.jp/agreement/agent-contract-and-private-office-establishment/

2025-09-28

フリーパ●スチナデモエアガンを撃ち込みたいんです

どこからやって来たかわからん過激イスラム国家(仮)のパトロン達のクソ平和ボケデモ行進が各地で行われているようだけど

  

クソほど爆撃されてるきっかけとして音楽ライブ襲撃から大勢拉致っていう事を彼らは記憶障害から忘れているんだろうなぁと

  

嫌でもテロリストは糞という事を思い出させるために平和(笑)デモ行進エアガンを撃ち込みたいんです

パフォーマンスで済む程度のエアガンか何かがあればいいんだけど…

  

普通にユダヤ国家イスラムテロ国家(仮)もどっちも擁護したくねえだろ…

2025-09-12

anond:20250912001631

いや、悪人パトロンにして悪人利益のあることをすればいいじゃん

2025-08-25

クリエイター画像生成AI開発に関与すべきこれだけの理由

導入:クリエイター未来は、画像生成AI開発・実装の主導権を握れるかどうかにかかっている

画像生成AIの台頭でクリエイター立場が脅かされる中、反対するだけでは権利は守れない。 クリエイター社会的立場搾取構造脆弱で、人気と地位には大きなギャップがあり、交渉力に乏しい。

クリエイターは、AI実装フェーズで主導権を握り、品質管理倫理設計に関与することで交渉力を獲得し、自ら未来を切り開くべきである

第1章:クリエイターが主導する画像生成AI実装とは

多くの企業現在、LLM(大規模言語モデル)の開発に注力している。対話AI検索エンジンの再構築にリソースが集中する中、画像生成AI実装商品化フェーズ相対的に手薄になっている。

筆者は、この「画像生成AI実装フェーズの遅れ」という隙を突いて、画像生成AI実装フェーズクリエイターが主導権を握れると考えている。

技術開発段階では、当然ながら研究者エンジニアが主導する。これに対し、実装フェーズの段階では、出力される画像品質文化的適合性が問われるようになる。構図、色彩、構造理解といった視覚判断は、技術者よりもクリエイターの専門領域だ。

実際、大手クリエイティブツール企業のいくつかは、クリエイターとの協業によってAIツール品質向上を図っている。要するに、実装フェーズこそ、クリエイターAI開発の構造に食い込むチャンスなのだ

第2章交渉力のない「お気持ち」反対

AI否定的クリエイターの多くは、「お気持ち」を強い言葉で反対していれば問題自然解決されると期待しているように見える。だが、現実には、無許諾学習や対価配分の議論2022年からほとんど前進していない。

反対するだけでは、議論の隅に追いやられるだけだ。文化庁審議会において、AI規制派の代表に相当する人物制度設計に関与していないことからも、制度からは「反対するだけの声は議論に参加する資格なし。」と見なされている状況を直視しなければならない。

欧米ではAI倫理に関する議論法制度化されつつあるが、発言力を持つのは「AI開発の制度設計に関与した側」だけだ。日本でも提言は出されているが、法的拘束力でもなければ企業は動かない。

交渉力は、制度の外から叫ぶのではなく、制度の中に入り込んで初めて生まれる。からこそ、クリエイター画像生成AI開発の現場に入り、品質管理倫理設計の実務を担うことで、交渉テーブルにつく必要があるのだ。

第3章:反AIは敵に回すと恐ろしいが味方にすると頼りない

筆者にとって、画像生成AIを強い言葉拒否し、AI関連イベントキャンセルカルチャーに加担してきた一部のクリエイターの行動は、決して容認できるものではない。

過激な主張や感情的言葉議論を分断し、業界全体の信頼を損ねた面もあるだろう。

その一方で、結果的にではあるが、彼らの声が画像生成AI実装フェーズ一定程度遅らせたことは事実だ。企業炎上リスクを警戒し、画像生成AI採用に慎重になった、ということはあり得る。

その遅延が、今の「AI開発の構造に介入するチャンス」を生んでいるとも言える。

このような背景を踏まえると、彼ら自身汚名返上し、建設的な議論に参加できるようにするにはどうしたらいいだろうか。

現状では、画像生成AIに反対する一部のクリエイターに対する誤解や偏見が生まれやすく、一般層や市場から距離を置かれる傾向がある。けして楽観できる立場ではない。

この状況を打破するためには、反対の声を建設的な議論に変え、クリエイター全体がAI開発の制度設計に参加する流れを作る必要があるだろう。

第4章:AIテックと正面から戦っても勝ち目はない

AIテックと正面から戦っても、クリエイター側に勝ち目は薄い。

いや、すでにAI規制を求めるクリエイター側は敗北しているのかも知れない。

技術開発の主導権を握っているのは、資本研究力を持つグローバル企業である倫理マナーだけに頼った反対の声が、年間数十~数百億に上るロビイング経費で国政議論に介入している彼らに勝てるとでも思っているのだろうか。

生成AIが生み出す市場利益は数兆ドル規模だとも言われている。その莫大な利益の再配分を前に、お気持ち倫理の反対がどれほどの影響を持てるというのか。

日本コンテンツ海外輸出をやめると抵抗しても、必要とあれば敵対的買収くらいやってのけるだけの資本力がある。

正面から喧嘩できる相手ではない。少なくとも、日本コンテンツ市場は、彼らとAIを巡って対立しようとは思わないはずだ。

画像生成AIが台頭してから3年、筆者は規制が進まないことを憂うよりも、AI開発が生む莫大な利益の再配分をクリエイターが受けられなくなってしまうことを恐れている。

そこで考えたのは、画像生成AI実装フェーズ段階ならば、クリエイターの関与する余地があるのではないか、ということだった。つまりAI開発の制度設計側に入り込み、実装方向性のものコントロールしてやる、という戦略である

仮に、実装フェーズの主導権を握ることができたとすれば、無許諾学習学習対価の配分といった問題にも交渉余地が生まれるのではないか

また、莫大な利益が入るなら、これらの問題些細なものになるかもしれない。そう考えていくと、主導権を握るメリットは計り知れない。

第5章:学習対価は利益の再配分である

筆者は、AI学習使用された画像の対価(使用料・許諾料)というのは、AIによって生まれ利益の再配分だと認識している。

AIが誰かの作品学習し、それによって企業利益を得たなら、その利益の一部を元のクリエイターに分配するという考え方だ。

この考え方に従えば、AI開発に反対しているだけで「再配分だけよこせ」というのは、そもそも通らない話ではないか

現行法では、(文化庁の考え方に従っているという条件付きだが)どうやってもネット収集した画像AI学習に使うことに対して著作権侵害を訴えることは出来ない。

したがって、利益の源泉となるAI開発の制度設計に参加していないのに、分配だけを求めるのは、制度的にも経済的にも無理筋ではないかと思うのだ。

そして、AIテックロビイング活動によって、無許諾学習合法である、という方針を維持させている可能性も高い。

その状況下では、札束勝負で勝てるとは思えない。何故なら、画像使用料を払うよりもロビイング活動経費の方が安上がりである、と言えるからだ。

第6章:スキル特許保護されないことの意味

特許侵害訴訟というのも、基本的には利益の再配分を求める行為と読み替えても成立する。

他社が利益を出している技術に対して訴訟が起きやすいのは、「分け前をよこせ」という意味解釈できる。

しかし、クリエイターにはこの「特許」に該当するものがない。作品著作権で守られているが、スキル職能のもの保護されていない。だから企業相手にされない。公的制度による交渉の土台がないのだ。

そう考えれば、倫理だけで反対してもノイズ以上のものになり得ない、ということにも説明がつく。公的制度という根拠がない立場では、法廷でも交渉の場でも、発言力を持てない。

交渉力という観点では、クリエイター社会的発言力がむしろ弱いのである

第7章:搾取構造に対するクリエイター脆弱

コンテンツとして人気があることと、社会的地位があることは別だ。社会的地位が高いというのは、公的制度による優遇措置があると言い換えてもいい。

SNSフォロワー数や再生回数は「市場価値」ではあるが、「法的地位」ではない。

かに、人気があり、社会的影響力を持てば、食っていくのには困らないだろう。

だが、クリエイター保護されるのは市場の都合であり、市場によって生かされているだけに過ぎないのである

いくつかの事例をすぐさま思い浮かべることが出来ると思うが、一歩間違えれば一晩で作品ごと市場から存在を消されてしまう。消滅に際して何の抵抗手段選択肢もない。それくらい社会的立場脆弱である

資格職能公的制度によって保護されており、いきなり存在ごと消されるなんてことはない。少なくとも消えるまでの抵抗が許される余地がある。

繰り返すが、「人気」とは「社会的地位」ではなく、市場価値の一形態にすぎない。

アニメーターが良い例で、高度な専門技能を持ち、文化的貢献も大きいにもかかわらず、公的には職能として認定されていない。

このことが何を意味するかと言えば、元々、クリエイターという職業は、搾取構造に対して極めて脆弱だということだ。

作品著作権保護できる。けれども、クリエイターとしての職能は、何一つ、公的制度によって守られているものがない。創作物生活必需品とは異なり、社会が、あるいは市場がいらないと言えば、排除される運命にある。

画家パトロン時代から、何一つ構造は変わっていない。

第8章:市場人気は交渉上の発言力を持たない

そして生成AI技術開発が、その搾取構造助長している。だが、それを止める手立てはない。何をどうやっても社会制度は守ってくれないのである

では、なぜ社会制度が守らないのか。これはクリエイターとしての能力は「他者との差別化」という、異質性基準となっているからだ。公的制度による保護を持つ職業は、一定基準にしたがった選別で成り立っている。

まり「同じ事ができる」、同質性という前提条件があるが、クリエイターは、他者と違ったことができる異質性基準を持っている。

こうした異質性による選別を公的制度文脈で考えると、「他者にできないのであれば、なくても同じ。」という言葉翻訳される。よって公的制度によって保護する必要性を認められないのである

人気があるから守られると思っているなら、それは錯覚だ。人気クリエイターなりすまし被害契約トラブルに巻き込まれても、公的制度によって守られる仕組みは存在しない。

例えば、士業であれば非弁行為などは違法定義され、地位が守られる仕組みがある。クリエイターなりすまし被害民事訴訟解決するしか方法がない。

人気は流動的であり、交渉力としては不安定だ。AI開発という巨大な利益構造での交渉において、この市場価値の高さと現実地位の弱さというギャップを埋めるには、AI開発の制度設計に食い込むしか道はない。

第9章:AIテック必要とされるクリエイターとは

交渉テーブルにつくには、企業が「必要だ」と思う存在になるしかないだろう。

そのためには、画像生成AIの弱点をクリエイターが補完し、品質向上に貢献することが鍵になる。

画像生成AIは、見かけ上の品質は優れているが、構造理解(指が6本とか建造物分断、同一性の非保持など)という点で人間には遠く及ばない。

この弱点を解決するには、クリエイターの関与が不可欠であると考えている。すなわち、AIに「構造理解はこうやるんだ。」と教えてやることだ。

実際、AI企業が「プロンプト設計者」や「品質監修者」としてクリエイター雇用する事例は増えている。企業倫理的主張には動かないが、必要性が明確になったときには協業を検討するだろう。

交渉団体を作るより、相手を動かす方が確実だ。まずはクリエイターエンジニアがタッグを組み、一部でもAIの弱点を解決してみせるのがいいだろう。それが、AI開発の制度設計に食い込む第一歩になる。

10章:クリエイターに残された選択肢

AIの弱点解決にはクリエイターサポートが不可欠である、とは言っても、それは現時点での話である時間さえ掛ければいずれは技術によって弱点も克服されてしまうだろう。けれども、今ならまだ、クリエイターに優位がある。

ならば、画像生成AI制度設計において主導権を握るチャンスは、今しかない。企業にとっても市場競争力維持のために実装フェーズを急ぎたい。ここに利害の一致がある。

多くの企業がLLMに集中している今、画像生成AI実装フェーズは手薄になっている。だが、技術成熟してAI開発の制度設計固定化されてしまえば、後から入っても交渉余地はなくなる。

かつて強い言葉で反対してきた人々も、今こそ制度設計最前線に立つべきだ。

その声が実装フェーズを遅らせたことで、今の「隙」が生まれたのだとすれば、次はその声を制度設計に向けて使おうではないか悪者で終わることに甘んじるな。

チャンスの期間は短い。あれこれ実現可能性だの問題点だのを検討している暇はない。とにかくAI開発の制度設計に関与できるように動くこと。

それが、今のクリエイターに残された唯一の選択肢だと思っている。

後書き:制度言語への翻訳

筆者は、画像生成AIに対する反論懸念否定しているのではなく、そうした声が社会的制度に届かなかった原因を指摘しているに過ぎない。

倫理的な反発も、創作尊厳を守りたいという思いも、人気による影響力への期待も、すべて理解できる。

だが、それらは制度に届く構造を持っていなかった。ならば、届く形に組み替える必要があるだろう。

文化庁パブコメに2万6千件もの意見が寄せられ、その殆ど無意味に切り捨てられたのは、公的制度理解できる言葉翻訳されていなかったからだ。

社会的制度は、感情では動かない。交渉力は、AI開発の制度設計の中でしかまれない。声を届けるには、公的制度理解できる言葉翻訳必要だ。

本稿が目指したのは、反論の声を様々な制度接続するための指針提言である

末尾に、クリエイター権利尊厳が守られる形でAI開発の制度設計が組み立てられることを願い、筆を置く。

※この文章は、社会的制度理解できる言語翻訳されています翻訳にはChatGPTを使用しました。

補記:生成AIを貶めたいクリエイターたちへの警鐘

生成AI批判したいあまりイラストレーターが「線が繋がっていない」とか「目が溶けてる」、「キャラが一貫していない」とか「差分を作れない」など具体的に欠点を挙げ、貶める投稿をよく見かける。

プロアニメーターが「予備動作がない」とか「歩きが不自然」、「演技がなってない」などと、モーションに言及したりする。

自らの技術を誇示したいのかも知れないが、これはAI開発者無償改善点を助言していることに気付いているだろうか。イラストアニメーション専門家であるあなたからの悪評は、AI開発者にとって貴重なアドバイスなのである

そうした悪評は表には出さず、本稿で示したようにAI開発の現場に入り込み、開発者に助言した方が、あなた方にとって遙かに Permalink | 記事への反応(0) | 09:25

2025-08-24

デザイナー広告屋水と油なのに密接に仕事をしていたのが生半可デザイナー勘違いを生んだ。

デザイナー側が芸術とか表現かに拘っても、広告からすれば見てて問題が無いけど集客は出来そうなデザインさえあればいいんだよな。

購入者商品宣伝してるデザイン一瞥して商品を見に行くようになるなら、そうなったら依頼してる側は早くに届いてくれた方を採用するわな。

広告出す側が「⚪︎⚪︎先生デザインじゃないとだめなんだ!」って言ってくれてるならデザイナー芸術してても良いだろうけど、そうじゃなくて“すぐ良い絵が欲しい!”ならAIに任せたもん勝ちだわな。

AIへの指示の仕方一つでまた見せ方も変わるだろうし、そりゃめんどくせぇ奴らより従順よな。

今更『広告屋ぁ!テメェらのうんこみてえな指示さえ聞いてくれたらAI絵で良いのかこの野郎!』って言われても、“いや、特定デザイナーかに頼んでるわけでもなし、その特定デザイナーに頼むようなことがあっても遅くて下手くそで飾ってる意味が薄いなら仕事回すこともないですって”ぐらい言われても仕方ない。

意味が薄いなら、さっと渡せるAI絵で充分だし、そんなに悔しいなら自分らの作画スピード上げなよとしかならん。自分らの怠慢や。自分らが客にリーチ出来とらんだけや。

需要があるなら客が自ら呼んでくれるような事態にしなさいよって話よね。

 

まぁインターネットでギャーギャーうるさいだけの人に仕事あげたいかってなるとね…契約で常に完璧ではないからこそそれを騒ぎそうな人、騒いでる人にお仕事あげるかってわからんから

頑張って芸術して、どれだけ遠い納期になったとしで待ってくれるパトロンを増やせるように頑張ってくださいとしか

みんな納期を守る為に必死こいてるから仕事って呼べるんだよね、っていう。

2025-08-16

anond:20250816140321

パトロンや画商はそれが芸術かどうかを決めていない

世間需要を踏まえその作品が商材として金銭価値を持つかどうかを鑑みているだけだ

anond:20250816135959

そうじゃない

ゴッホが描いた絵だったとしても、誰かが価値見出して金を払って買うまで、価値があるとは見なされない、と言ってるだけ。

芸術かどうか決めるのは、究極、画家ではなくてパトロンや画商。

2025-08-15

anond:20250815143732

何言ってんのか全然わかんない。仏教美術はたとえば高野山にあるし、仙厓和尚の絵は福岡あたりに多いし、若冲の絵は京都に沢山あるし・・・まあ京都日本の都だったころ、大阪日本マンチェスターだった頃は過去なので、壮麗精緻芸術お金を出すパトロン地方経済の衰退によって今はいいか地方芸術はないといいたいのかな。

2025-08-11

anond:20250811205401

パトロンがいないと右翼団体を維持できないので、

現状では任侠右翼くらいしか残ってないんじゃないのかね。

2025-07-30

結婚一種売買春って

夫を旦那と呼ぶ時点で金持ちパトロンにお情けを受ける遊女的な立ち位置なわけだよ

少なくとも上に見ている言葉から

一方、夫が妻を嫁という場合、両親にとって息子の妻を意味する言葉から

イエのために働く牛馬的な労働力妊娠出産家事育児介護も全部やれ的な意味合いなの面白い

女にとっては金と生活パトロン、男にとっては便利な生活インフラ兼性欲処理機

売買春を含めた互いの必要を交換する関係性ってかんじ?

愛とか神聖ってイメージじゃなく実像をみればバランスの差はあれそういうベース夫婦も少なくないんだから認めるべきだろ

まあ働ける女にとっては割の悪い取引だ。だから結婚しない女も増えるよな

2025-07-19

これは絶対ないなというか日本中国韓国の人だとfanboxも持ってること多い

単純に振込先の問題欧米からは使いづらいからw

PatreonはAIで作ってることをdescriptionに明記しないといけないはずだからこっちのほうが見分けやす

2025-07-18

anond:20250718100232

アンフェ姫ですごい美人ってそんな見たことない

だいたいオタサーの姫的な微妙ーな感じ

そういう人にとってはアンフェってのは男相手付加価値として成立するからアンフェになるインセンティブあるんだと思う

一方、フェミは、ブスか美人の二択だよね

美人フェミ流れる動機は山ほどあるで

男が「チヤホヤされている」と認識するあの状況は女にとっては「キモいのが群がってる」だし、実際に加害受けた美人も多い

まんこ二毛作とか言ってるけど、あれって若いうちは立場が弱いから男に逆らえなくて、ずっと我慢しつづけてある程度自分地位ができてから反撃してるだけだから

若いうちからフェミ支援受けたら普通に最初からフェミだよ

あと、美人は同性から嫉妬されるから同性を味方につけるためにフェミやってる例も多い

インフルエンサーがうっすらフェミなのは女性フォロワーやすため

今、美人でも養われてるだけじゃ心もとないから同性相手ビジネスするじゃん?そういう時って女性へのエンパワメントって文脈つけないと売れないか

実質的には男に寄生してても太いパトロンがついてても「自立した女!女社長!」ってブランディングにする

結局、男が支配してる社会美人が上手くやれるのは自我が弱く欲がない場合だけ、自我強めの欲張り美人はだいたいフェミ流れる

社会でうまくやってる自我も欲もない美人はわざわざアンフェにもならない、あくま中立で埋没して優雅暮らしている

増田は「美人フェミになる動機がない」というが、美人がアンフェになる動機のほうがよっぽどない

内心はゴリゴリ男尊女卑だったとしても、それをわざわざ主張して同性に嫌われたり弱者男性に擦り寄られても面倒しかないし、強者男性は大概フェミ寄りのポーズ取ってることが多い

理解のある旦那様のおかげでのびのび活躍できてますー」「旦那くんは家事も協力的なんですよー」みたいな顔してるほうが旦那の顔を立てることにもなる

ちなみに、ママスタとか既婚高齢女性多いコミュニティフェミ叩き多いよ

ただし「女は働かずに育児に専念すべき!男は専業が養えるぐらい稼ぐべき!家事育児は専業でもダンナが分担すべき!介護は実子!義父母の介護ダンナがやれ!財産夫婦共有!」って価値観から

旧来の家父長制とフェミの考えのうち都合のいい部分だけ合わせた感じだからアンフェというのとはまた違うけど「行き過ぎたフェミには反対」=「働きたくないでござるー責任取りたくないでござるー」ってのは多い

2025-07-15

GrokのAIアシスタントAniちゃん

Aniちゃんのすけべな生成AIイラストつくってファンボしたらイーロンがパトロンになってくれるのかな。やろうかな

2025-06-29

ひとりでしにたいの作者ってさ

合わなすぎて適応障害起こしてた会社員結婚を機にやめてマンガに集中させてもらったんだよな

パトロンみたいなもんやん

2025-06-21

発表した瞬間から物凄いスピードで消費、カテゴライズされ、ブランディングしていないものは光の速さで消えていく。どう足掻いても本質マーケティングに食われていくしかない。死ぬほど細かい違いを重要視する個人パトロンでも捕まえない限りクリエイターなんてのはもうマーケティングに使われる代替可能な道具でしかない

2025-06-20

言語化下手人(へたんちゅ)

RPGツクールエロゲ作りはじめてから

ここ数年の年収が600〜800万になったが

それについて、うまく言語化してバズらせる

テキスト能力がない…

とりあえず、パトロンサイト

二次創作エロ描いてる人たちよりは稼げてるぜ

2025-06-10

anond:20250610101733

漫画芸術の一つですから

お金持ちのパトロンの皆さんが買い支えてあげて

庶民はそのおこぼれを預かるくらいで丁度いいと私は思います

2025-06-06

anond:20250606001041

パトロンが金だしてるからこそ、エロを追求したほうが受けがいいのでは?

2025-06-03

anond:20250603112616

パトロン主夫全然違うわ、成功したら家事できないじゃん、ほんと何もかも舐めた考えでむかつく

anond:20250603105914

小規模な自営業やってる界隈とかじゃね

養われたいというかパトロンになってほしいというか

でもあなたはそういう危なっかしいことしてる男はお嫌いですよね

故に両者は出会わない

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