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はてなキーワード: 美顔器とは

2025-09-12

anond:20250911172154

岡本太郎美術館から関東の人かなと推測。

銚子電鉄に乗って犬吠埼にいく。

→聞いたことあるけど行ったことない場所おもろい。

鮫洲へいく。

免許以外の目的で行くのおもろい。

古代オリエント博物館

世界史とか好きなら。

東京観光汽船のなんかの船乗る

→よく知らない場所で降りてみる

サイコロ転がして、出た目の分の駅数、電車乗る

群馬県大泉町に行く

外国人が多い(ブラジル人アジア人)ので、旅行気分になる

⑦部屋の中で一番大変な所の掃除をする

⑧全部の靴の手入れをする

美容な一日を過ごす(朝からシートマスクやら美顔器やら妻から借りて使い倒す)

スパイス新大久保調達し、スパイスカレーを作る→これに似たことをうちの家族がやってる。

2025-08-28

1999年7の月 アンゴルモア、恐怖の大王存在した

今年の夏、数年ぶりに実家帰省したんだけど久々に帰ったせいでこの機会を逃すまい!と親から部屋の片づけを命じられ、ゆっくりするつもりが全然出来なかった。

仕方がなく実家自分の部屋の掃除をしたわけだけど…机の引き出しから何やらよからもの発見原稿用紙数枚分。なんとなく思い出した。自分が確か高一の時ぐらいに書いた小説もどき…。

そのまま処分しようかと思ったけど、これも何かの縁かと思い、焼き払う前にここに残そうと思って(供養の意味も込めて)、恥ずかしながら当時書いた小説をここに貼ります

1999年7の月 アンゴルモア、恐怖の大王存在した』

1

七月の黒板って、手のひらの汗を全部吸って、授業が終わるころにはチョークが湿気で太る。

セミは朝からミンミン鳴くくせに、ホームルームときだけ少し黙る。

うちの担任は「ノストラダムスの書いた七の月だね」と、冗談のつもりで言うのだけれど、冗談って二回目から効かなくなるのよ、先生私たち1999年の夏を、テレビワイドショーと同じ顔で消化して、笑うところは笑って、でも笑いきれない部分は教科書の下に隠す。

休み廊下のどこかでPHSがピピピって鳴る。あの音は少し未来っぽい。私は机の中からMDを取り出して、宇多田ヒカル再生して、再生の丸い矢印が自分心臓の形に似てるな、と毎回どうでもいいことを思う。(でもFirst Loveは毎回ぜんぜんどうでもよくない。あれは心音を増やす歌)

夏の空気扇風機の首ふりのリズムで揺れて、窓の外の雲は誰かが消しゴムで端をこすったみたいにほどけている。私は五時間目が終わったところで、ノートをぱたりと閉じて、裏表紙の端を折って、そっと立ち上がった。「保健室行ってきます」って小さく言えば、先生はたいてい止めない。保健室に行く経路で、屋上という寄り道があることは先生たちの知らない秘密地図

理科準備室の窓は鍵がゆるい。椅子を一脚ひっぱって、窓枠に膝を乗せ、指先で金具を押し上げる。屋上に出ると、空気が急にちゃんと味になる。すこし錆びた匂い。じんわりした熱。遠い国道トラックの音。フェンスの金網に両手をかけて、私は深呼吸を一回、二回。七月の呼吸。あ、これは覚えておこう、って思ったとき

「そこ、危ない」

声がした。男子の声。低すぎず、高すぎず、でも機械温度みたいに均一。

振り向く前に、軽く手首を引かれて、私は一歩だけ後ろへ下がる。フェンスぎりぎりのコンクリ、米粒くらいの黒い影が落ちて、コツン、と音を出して割れた。殻の匂い。卵じゃない。虫でもない。もっとイヤな、硫黄の、でもどこかで嗅いだことのある、夏の終わりの側溝みたいな。

「ほら」

私の手首を放した彼は、フェンスにもたれるように立っていた。うちの学校制服じゃない。黒い長袖。胸元に小さな紋。汗をかいていない。かわりに、視線が汗をかいているみたいに一直線。

「落ちてくるからね、ここ。今日はまだ小手調べだけど」

「……なにが?」私は聞く。

「アンゴルモア」

さらっと言わないでほしい。テレビが殊更に太いフォント見出しにしてた単語を、屋上の風のなかで日常語みたいに投げないでほしい。私は笑うタイミングを探したけれど見つからず、代わりにMDを一時停止にした。(宇多田のサビで止めるのは罪だけど、今日免除してほしい)

テレビのやつ?」

テレビが知ってるのは“名前”だけ」

彼はフェンスを見上げる。その目は、黒板のイコールをまっすぐに引ける人の目。

本体はまだ。今日は殻と匂いだけ。予告編みたいなもの

殻、と彼が言った瞬間、さっきの黒い米粒が、煙みたいにほどけて消えた。彼は胸の紋に指先を添え、短い金属を引き抜いて、空気を一回だけ切る。刃じゃない。音だけ。なのに。地面の黒が粉になって、風にさらわれた。

ちょっと」私はやっと声を持つ。「なにそれ。あなた誰」

通りすがり

教科書みたいな返事。でもふざけた感じはない。

「通りすがるには、ずいぶん正確にうちの屋上に来たじゃない」

「見える人のそばは、風が変わるから

彼はほんのすこしだけ笑う。笑い方は丁寧で、耳の形まで整っているタイプの顔。近づくと汗の匂いじゃなくて鉄の匂いがした。

「君、見えたでしょ、さっきの。普通の人は見えない。足もとに殻が落ちても、踏んで帰る」

「見えたから、何?」

「ひとりにしない」

その言い方は、なんだか“わたしの”言葉みたいで、ちょっとムカついた。知らない人に先に言われるの、好きじゃない。

名前は?」

「湊(みなと)」

ひらがなで言われてもカタカナで言われても、たぶんこの名前は港の音がする。波打ち際で人を呼ぶ声。

湊はフェンスの外を見上げる。雲が薄く切れて、青の下に白い面が一秒のぞく。その一秒のあいだに、空が低く唸った。電車が遠くの高架をゆっくり渡るときの音に似てるけれど、もっと乾いている。私の首筋の汗がすっと引く。

「二匹目」湊は言って、私の前に立つ。

降ってくる。今度は米粒じゃない。ビー玉よりちょっと大きい、黒い丸。着地の前に割れて、内側から“何か”がぬるりと出ようとする。輪郭を持たないのに、目より先に匂いけが肌にささる。夏の犬小屋の奥に置き去りにされたゴム、みたいな。

「息を合わせて」湊が言う。

「どうやって」

「今、君がしてるみたいに」

気づくと、私は湊とおなじテンポで息をしていた。吸って、吐いて。吸って、吐いて。二回に一回だけ、すこし長く吐く。そのリズムで、湊の金属空気を切る。殻の破片が粉になり、風だけが残る。

「……ほんとに、アンゴルモア?」

名前が先に来る怪物っているんだよ」湊は肩の力を抜きながら言う。「“恐怖の大王”って言葉空気が好きなんだ。空気は、好きな言葉に寄ってくる」

そこまで聞いたところで、屋上のドアがギイッと鳴って、私は心臓を落としかけた。風より静かな足音制服足音じゃない。

「遅い」湊が言う。

「早すぎる」低い声が返す。私は反射でフェンスの陰に一歩引いて、ドアのほうを見る。黒いTシャツに薄いグレーのシャツを重ねた、涼しい顔の男の子。髪は長くも短くもなく、目は印刷された数字みたいにブレない。

「……え?」

今日は偵察だけって言ったろ」と彼は湊に向かって、とても小さく眉間を寄せる。「初対面を屋上でやるの、ミス確率上がる」

「じゃあ、屋上じゃないと見えないものもある」湊はさらっと返す。

二人は友だちっていうより、同じ地図の別ページ、という感じ。

「澪(れい)」と彼は短く名乗った。手にPHSアンテナ二本。画面に点の地図数字が流れて、一瞬だけ止まる。

「下、駅前に一件。夜は濃い」

「夜?」私はつい口を出す。「夜まで?」

今日の七の月、最後から」湊は私を見る。「帰り道、寄り道をしてもいいなら、案内する」

案内、ってすごくヘンな言い方。でも私はうなずく。喉が乾いているのに、声はちゃんと出る。

湊は金属を胸の紋に戻し、手すりに軽く触れてから踵を返した。澪はPHSを親指で弾いて、何かを送信して、何も言わず私たちの前を歩く。三人で階段を降りると、校舎の匂いが一瞬だけ“普通”に戻って、私はその普通を鼻に詰めておこうと思った。(後で必要になる普通がある、って、新井素子の本に書いてあった気がする。気がするだけで、どのページかは思い出せないけど)

駅前夏休み夕方の顔をしている。ロータリーバスマクドナルドの前に行列ガチャガチャの前で小学生が揉めてる、CDショップではラルクポスターゲームセンターからドリームキャストデモ音。風鈴みたいな高い音が一瞬だけして、次の瞬間、音が全部半拍ずれる。

「来た」澪が言う。

誰も気づいてない。サンダル女子高生も、サラリーマンも、ショッピングカートを押すおばあちゃんも、誰も。

から降りるものは影じゃなくて、空気の厚みの差。見えるのは、ここにいる三人と、そして、たぶん私だけ。

湊は前に出る。澪は周囲を見渡して、最も“記録”の薄い位置を選ぶ。道路標識の影と自販機の影が重なる場所

「ここなら、ニュースにならない」

ニュースにならないって、そんな基準ある?」

ある、と澪は言わないで、目で言った。

湊の肩が、呼吸といっしょに上下する。私はそのリズムに合わせる。吸って、吐いて。吸って、吐いて。なぜか一緒にやると心臓が落ち着く。(恋とかじゃなくて。いや、恋かもしれないけど、いまは違う)

殻のない降りは、匂いだけで先に来る。不意打ち。目の端で捉えるまでに、鼻が先に反応して、汗腺が縮む。湊の金属空気を切り、澪のPHS画面の数字が揃い、私の呼吸が三拍目で長くなる。カチッと音がして、見えない何かが折りたたまれる。駅前はなにも起きなかった顔に戻る。

「——ねえ」私は息を整えながら言う。「これ、毎日?」

「七の月は毎日」湊は金属しまう。「終わったら、少しだけ静かになる。少しだけ」

その“少しだけ”の言い方が、もう経験者の声で、私は急に怒りたくなって、でも怒っても仕方ないから、代わりに缶の自販機麦茶を買って三人にわけた。湊は半分だけ飲んで、缶を私に返す。澪は口をつけずに、冷たさだけ指に移して返す。私はベンチに座って、残りを一気に飲んだ。

「帰り道、送る」湊が言う。

「送らなくていい」私はつい強めに言う。「ひとりで帰れる」

「見える人を、ひとりにしない」

またそれ。私はむくれて、でも、足は自然に彼らと同じ方向へ動いていた。

交差点信号が青に変わる。横断歩道を渡る瞬間、風がすっと変わって、私は振り向く。人混みのむこう、ビル屋上の縁。夕陽の切れ端のような光のところに、白いシャツの誰かが立ってこちらを見ていた。

まばたきしたら、いない。

「いまの」

「気づいた?」澪が初めて少しだけ笑う。「いい目だ」

「誰?」

「多分、明日には“こちら側”に来る」湊は短く言った。「きれいな顔をしてる」

家の前で別れるとき、湊は「また明日」と言いそうにした顔でやめて、「風の匂い塩辛くなったら、上を見て」と言った。

私はうなずいて、門扉の前で一回だけ深呼吸した。玄関を開けると、母が台所ゴーヤチャンプルーを炒めていて、テレビは「Y2Kに備えて」の特集をやっていて、父は食卓新聞を広げ、「大丈夫だよ」といつもの声で言う。

私は自分の部屋でMD再生して、PHSアンテナを出して、引っ込めて、出して、引っ込めて、意味のない儀式を二十回くらいやってから、ベッドに倒れ込んだ。天井蛍光灯カバーに、屋上フェンスの格子が重なって見えた。

眠る直前、窓の外で、ほんの少しだけ風が塩辛くなった気がした。私はカーテンをめくって、上を見た。空はぜんぶの青を混ぜたみたいな色で、星はまだ点かず、遠くのどこかで雷の写真だけフラッシュが光った。

明日も、屋上に行く。

明日も、見える。

明日、もうひとり来る。

七の月は、まだ終わらない。

2

夏休みの昼下がりって、テレビがやたら静かになる。

ワイドショーが終わって、ニュース時間までの隙間に流れる通販番組マッサージチェアとか。美顔器とか。私は居間スイカバーを食べながら、母がアイロンをかける音を聞いていた。

PHSが震えた。メール文字数は少なく、「屋上」とだけ。差出人不明。昨日と同じ。

——行くしかない。

理科準備室の窓をまたいで、椅子を蹴って屋上に出る。

照り返しが強い。空気が音を立てる。セミは昼なのに狂ったように鳴いていて、私の制服は汗を吸ってもう重たい。

「来た」湊がフェンスにもたれていた。

隣には澪。無口な彼は今日PHSを指先でいじって、画面に流れる数字を追っている。

そして——もうひとり。

髪は少し長く、色素の薄い瞳。美少年しか言いようがない顔立ちなのに、目の奥がひどく静かだった。笑ったとき、光がこぼれるというより、光が寄っていく感じ。

「碧(あお)」と湊が紹介する。

よろしく」碧はにこりと笑って、私の袖を軽くつまんだ。指先が冷たい。

「三人?」私は尋ねる。

「四人」湊が言う。「君を入れて」

「えっ、いや、私なんて」

「見えてしまった以上、もう“向こう側”だよ」澪は画面から目を離さずに言った。

私は息を呑んだ。昨日から、すでに普通ではなくなっている自分を、もう否定できない。

——

夕方私たちは駅へ向かった。

ロータリーに人が溢れている。コンビニの前では中学生立ち読みして、パン屋からは焼きたての匂いバス停のベンチに座るおばあちゃん団扇をぱたぱたさせている。

そんな雑踏のなかで、突然、音が半拍ずれる。

通りすぎる電車ブレーキ音が伸び、子どもの笑い声が濁り、セミの声が一瞬だけ空気に沈む。

「来た」澪が小さく告げる。

から、殻が落ちる。最初は見えない。でも、確かにそこにある。私たち四人の目にははっきりと。

ビー玉より大きな黒い殻。地面に触れる前に割れ、中からぬるりと何かが出る。匂いは昨日より強烈。鼻の奥が焼ける。

「人混みの中は厄介だ」湊が前に出る。

周波数を合わせる」澪はPHSを高く掲げ、ボタンを素早く叩いた。

大丈夫大丈夫」碧が私の肩に手を置いた。「君は息をするだけでいい」

から出てくる“それ”は、人の目には映らない。でも私には見える。輪郭は定まらず、影が水に溶けるみたいに揺れる。だけど、確かに街を食おうとしている。

「湊!」澪の声。

湊は棒を伸ばし、空気を裂いた。

刃ではなく、ただ音。だけど“それ”がたじろぐ。

碧が微笑みながら指先を空に走らせる。風の流れが変わり、影の形が折れ曲がる。

「今だ」湊の声に、澪のPHS数字が揃う。

私の呼吸が、彼の肩の上下に合わせて整う。

一瞬、世界が止まった。

そして、影は粉になって消えた。

駅前は何も起こらなかった顔で、再びざわめき始める。人々は誰も気づいていない。

——

「なに、これ、ほんとに毎日?」

ベンチに座り込んで、私は麦茶を一気に飲み干した。

「七の月は毎日だ」湊が答える。

「でも、七月が終わったら?」

「少しだけ静かになる」碧が柔らかく笑った。「でも、“恐怖の大王”は終わらない。七月の名を借りてるだけだから

澪は黙ってPHSを閉じた。その目は冷たいけれど、どこかで私を見守っているようでもあった。

私は三人を見回して、息を吐いた。

「……わかった。もう知らないふりはできない。だから——」

「ひとりにはしない」湊が言った。

その言葉は、昨日よりもずっと重く、強く響いた。

——

夜。帰り道。

商店街アーケードにはまだ人がいた。ゲーセンの前でカップルプリクラの袋を持って笑っている。CDショップからELT歌声が流れている。

そのとき空気がまたずれた。

「また?」私が言うと、碧が肩をすくめる。「今日は濃いからね」

ビル屋上夕陽を背にして立つ影があった。

制服でもない。黒でもない。白いシャツ

その人は、確かにこちらを見ていた。

次の瞬間、いなくなった。

「今のは?」

「気づいた?」澪が珍しく少し笑った。「君、ほんとにいい目を持ってる」

「……誰?」

明日、会える」湊は短く言った。「俺たちの仲間になる」

——

玄関を開けると、母がテレビを見ていた。

ニュースは「何もなかった一日」を語っていた。

私は自分の部屋に入り、PHSアンテナを伸ばしては引っ込め、伸ばしては引っ込め、意味のない儀式を二十回くらい繰り返した。

屋上の風がまだ、肌に残っていた。

三人の声も、影の匂いも。

そして、明日現れる誰かの姿も。

七の月は、まだ終わらない。


3

七月三十一日。

カレンダー数字が赤くも青くもないのに、どうしてこんなに特別に見えるのだろう。

”終わる”という言葉が、宿題ノートよりも、日めくりの紙よりも、今日は妙に重たかった。

午前はやけに晴れていた。

コンビニで買ったガリガリ君が一瞬で溶けるくらいの青空

でも午後になってから、光は濁った。セミの声がかえって甲高く響く。

私はPHSを握りしめ、またメールが来るのを待った。

震えた。文字はやっぱり短く「屋上」とだけ。

屋上のドアを押すと、三人が待っていた。

湊。

澪。

碧。

そして昨日見た“白い影”が、今日はそこに立っていた。

「紹介する。彼も仲間」湊が言った。

白いシャツ少年は軽く会釈をした。年は私たちと変わらないのに、目の奥だけが遠い。「……雅(みやび)」と小さく名乗った。

四人の男子と、私。

屋上の風は重たくて、フェンスの金網が湿っているみたいだった。

本体が来る」澪はPHSを掲げ、数字の羅列を見せてくる。意味はわからない。でも、ただ事じゃないことは伝わる。

「恐怖の大王」碧が肩をすくめながら微笑む。「七月が終わる、その瞬間に」


雷が鳴った。

雲の端が割れ空気が低く唸った。

私は一歩後ずさったが、湊が前に出た。背中越しに、彼の肩の呼吸が見える。

大丈夫。合わせればいい」

「……どうやって」

「昨日と同じ。君は息をするだけ」

影が降りてきた。

殻じゃない。粉でもない。

“名状できないもの”が、街を覆いはじめる。

匂いが先に来る。鉄錆とゴムと、夏の終わりの湿気を全部混ぜたような匂い

澪はPHSを打ち込み、数字を揃える。

碧は風の流れを変える。

雅は静かに印のような手の動きをして、影の裂け目を縫い合わせる。

湊は棒を構え、私の前に立つ。

「……来るぞ」

大王の影は、顔を持った。

知らない誰かの顔。

でもなぜか懐かしく、私の記憶の底を撫でる顔。

「来る」澪が短く言う。

「させない」湊が返す。

影が迫る。世界が歪む。

人混みの声が止まる。時計の針が動かない。

この一瞬に、すべてが収束していく。

湊は前に出た。

「俺がやる」

「待って!」思わず叫んだ。

「君をひとりにはしないって言ったのに」

湊は、振り返らなかった。ただ、少し笑った。

「ごめん。今日は、俺だけで強がらせて」

影の中心に踏み込む

棒を構え、全身を“蓋”にするように。

世界が一秒、無音になった。

雷鳴。

セミの声。

ガラスが震える。

影はたしかに消えていた。

残されたのは、三人の男子と、私。

澪は黙って画面を閉じ、碧は笑わずに目を伏せ、雅は静かに空を仰いだ。

湊の姿は、なかった。

「……どうすればいい?」私は震える声で尋ねた。

「何もしない」澪が答える。「ニュースにならないこと」

「覚えておくこと」碧が続ける。「ひと知れず、覚えていること」

雅は小さく頷いて、目を閉じた。


夜のニュースは「何も起きなかった一日」を語った。

大雨の映像渋滞情報経済数字

父は「大丈夫だよ」と笑い、母は冷蔵庫ペットボトルの水を入れた。

私は自分の部屋でMD再生した。

宇多田の声が、少しだけ遠く聞こえた。

PHSに一通だけメールが届いた。差出人不明。本文は一行。

——風が変わったら、笑って。

私は、笑った。泣きながら。



翌日。八月一日

空は夏の顔をしていた。

三人の男子と、コンビニの前でガリガリ君を食べた。

棒を見せ合って、当たりだの外れだの笑いあった。

でも、屋上の風は、まだ四人分吹いていた。

ひと知れず、私たち対峙した。

恐怖の大王は、たしか存在した。

そして、七の月は、静かに閉じた。

2025-07-16

美顔器買った

30になったしそろそろ老いに逆らうか〜という気持ちで買った。誕生日だし自分へのご褒美笑。

なんかビリビリしてたるみを抑えるみたいなやつ。

結果

1週間使ったけど効果あんまわかんない。

ていうかめっちゃ怖い。ビビりながら使ってる。

普通に生きてて顔がビリビリするとかある?ないでしょ。

しかこちらもケチなので、体に不調が出るとかでもないなら使い倒さねば…。

自体はスチーマーが1番効果あったな。ニトリのやっすいやつ。

2025-06-24

古古古米のせいで彼女と大喧嘩になった

先週末、彼女喧嘩した。原因は「米」である。正確には「古古古米」。

うちは今年の4月から同棲してる。付き合って1年ちょい。

お互い年収300万くらいで、生活はまぁまぁカツカツ。

彼女は今、某テーマパークダンサーをしてる。契約短期で、先が見えない不安もあって、けっこうメンタル削れてる感じがある。

この前もポジション争いがあったらしく、帰宅してからずっとイライラしていた。

仕事のいらいらを家に持ち込むなよ。

でもそんな彼女と、来年は「ドバイラクダに乗って、なんとかっておしゃれに飲みのものを飲も♡」って話してて、月2万ずつ貯金してる。

で、スーパー行くたびに彼女がよく言ってたんだよ。

「お米たかい…」

野菜たかい…」

「今月ちょっとピンチかも…」

ほんとーーーに、わかるよ。だから俺、土曜の朝6時から並んで買ったんだよ。

近所のJAでやってた特売。「古古古米(こここまい)」ってやつ。

3年モノのお米。10kgで1200円。

普通にテンション上がった。

腹に入ればいっしょだし、ブラインドしたら分からないと思ってた。

でも、帰ってきて袋を見せた瞬間、彼女の顔色が変わった。

「えっ…なにこれ…3年前の米!?ウッソでしょ?」

「こんなの食べられるわけないじゃん!!」

まさかのブチギレ。

ポカーンよ。いやいやお米が高いって言ってたじゃん

そもそも節約しよって言ったのお前じゃん

来年ドバイラクダ乗って、あの砂漠ホテルに泊まりたい〜」って言ってたよね?

あれ、1泊5万とかするんだよ? そりゃ節約必要じゃん。

俺、それ信じて、朝6時に起きて買ってきたんだよ。

そしたら、「そーゆう問題じゃない!!」って。

いや、どーゆう問題なん??こっちはどーすれば良かったん??

ちなみに炊いた古古古米、ふつーにうまかった。

若干パサつくけど、チャーハン向きっていうか、冷凍しても強そう。

てか、文句言ってた彼女も飯中は普段通りにこしながら食べてた。

「意外とイケるじゃん……」って小声で言ってた。

じゃあ最初から怒らんでくれや。

米ってそんな感情の起伏をぶつける相手だったか

でも最終的には俺が謝った。

「次から相談して買うようにするね、ごめん」

そしたら、「うん…」って微妙に機嫌直してた。

あーーーー。なんだよ、こいつ。

俺が勝手10万円の美顔器買ったとかならわかるけど、米だよ?

日常じゃん。主食じゃん。

それで怒られて、謝るの俺なの??

なんかさ、「女は感情的で男は論理的」って話、あんまりきじゃなかったんだけど、

最近ちょっと、わかってきてしまっている自分がいる。

いや、わかりたくなかったけど、生活が教えてくる。

俺が朝から並んで買った米で怒られて、

でも「意外とイケる」とか言われて、結局俺が謝って、そのあと「玄米の方が美容にいいよね」とか言い出された

なんかもう、つかれた。これから、どうすればいいんだろうか。

ドバイとか行きたくねーよ。もう、終わりだよ。

2025-05-10

anond:20250510172038

ファンデとかパウダーまではいらんかな。そこまで美顔は求めてない。費用と維持がきついし。

しわさないように美顔器当てるとか、シミをできるだけ出さないようなやり方とかを、楽に続けれる範囲でやりたい

2024-07-19

anond:20240717024350

コメント質問に答える

スマホじゃなくね?

→色々とぼかして書いてんだよ!



産婦人科行く時にお母さんは何も聞かなかったの?

→うちの両親は典型的な「支配的な父親とそれに従う母親」で、私は父親の行動をなぞって育ったので、母親は余計な事を聞いてこなかった(聞きたそうにはしていた)






売春してるやんけ

→挿入は好きな男としかしていなかった(当時ただ1人だった好きな男に性病うつされて・・もうさ乙女心ブレイキングハート


性病なに?→へルぺす

・儲けで何買った?→化粧品美顔器コンビニで買い食い、服、ゲーム漫画画集フィギュア


文章おっさん→長い事2chねらーだった

現在はまとめとXとこことYoutubに入り浸ってる






もっといろんなエピソードがあるのに、増田だと長文は伸びないから書かなかった


いい男性がたくさんいるのは知ってるよ。でも弱者男性のことがど〜うしても気になっちゃうんだよな

無意識下でシンパシー感じてるのかもなあ



昔こんなものも書いたのでよかったら読んでね

https://anond.hatelabo.jp/20240107224248

2024-05-14

カスハラ野郎ばっかの職場にいた思い出

といっても、職場にいる従業員カスハラ野郎ばっかという意味だけど(客にもカスハラ野郎多かったけど)。

ケースA「車を交換しろ

ケースB「交換品をもってこい」

ケースC「新品なのになんで買取査定下げるんだよ」

ちなみにその職場はもう無い(俺がやめた直後に潰れた)。

興味深いのは、3人ともお互いを「カスハラ野郎だ」と認識し裏で悪口言うくせに自分のことはカスハラ野郎と思っていないことだ。

あと、カスハラ体験以外の「武勇伝」も多かった。「恋人と遊びに行くためにクレカキャッシングを目一杯借りてリボを返せなくなった」とか「前の職場で出入りの業者キックバック要求」とか「若い頃は男のおごりで毎日ただ酒ただ飯」とか(これはもちろんケースAの人ね)。

俺はこの3人にこの手の「武勇伝」を聞かされるたびに「そうですかー…」と相づちを打って否定肯定もしないようにしていた。

そんなのばっかの職場だったので、業務上問題も多くカスハラじゃない普通クレームも多かった。

仕事自体はぬるかったけど(クレームが多い以外)、教育困難校みたいな職場環境が嫌になり転職。慰留もなく簡単退職できたのは、上の3人が俺の悪口社長に言っていたから。

その後何回か転職はしたけど、そんな職場は後にも先にもそこだけだった。転職してしばらくして潰れたと聞いたときは「そりゃそうだ」としか思わんかった。

2024-02-19

anond:20240219113629

市販育毛剤は効かないって聞いた

市販エステサロン美顔器脱毛マシン意味がないのに近いって

効果があるものは、効果があるだけに危険性もあるし、法律制限があるから基本的病院しか取り扱えないものなのだ

個人輸入は安くて効果があるけど危険自己責任

2024-01-29

メイクに興味を持たなかった人の人生について知りたい

追記

いっぱいコメントありがとうございます

めっちゃ教えてくれてうれしい。

こんなの自分の周りで話しても自分と同じ価値観の人しかいないから聞けなかったと思うとネットって偉大だな~って思ったよ。

みんなが自分の思う最高の自分でいれる社会になりたいねはやく。

でも想定と違って、「別の指標があるからどうでもいい」じゃなくて「ブスだから」とか「家族からかう」とかが多いのが気になった。

周囲の環境が原因という意見について

学校が厳しくても興味あってやりたいな~と思ったらプライベートでやると思うので、実際は校則とかあんまり関係なくて上記の2点がネックなのかなと思った。

校則関係あるっちゃあるのかな、忌避観がなんとなく育ちそう。

ブスだからという意見に関しては、そんなことないよ!みんなかわいいよ!!!と思う。まじで思っている。

人生でブスに出会たこと一回もない。クラスにも会社にもいない。たぶんそれは親とかから与えられた呪いで、私みたいな赤の他人が言っても意味ないんだろうけど。

興味はあるのに自分容姿に自信がないというだけで手が出せなかった人から新しい趣味生き方が生まれ可能性を潰したすごく罪深い呪いだと思う。「色気づいて」みたいな家族からからかいもそう。そういうこと言う人に限って女らしさを求めてきそうなイメージがあるよ。あなたたちはかわいいので自信を持ってほしい。

コメントくれた人の中に、「鼻が大きすぎるとコンプレックスだったがメイクすると目鼻立ちがバランスとれることをおしえてもらった」って方がいたんだけど、たぶんきっとこういうことなんだよ。あなたたちのコンプレックス絶対活かせるし、他人からしたらどうでもいいことだし、なんなら羨まれている可能性もある。

わたしも鼻が横から見てまっすぐ伸びている友人をうらやましいと思っていたら、本人はそれがコンプレックスでわざわざシェーディング入れて鼻の付け根の高さを消しているし、あなたみたいなおでこから鼻先までがくるんとなっている横顔がうらやましいよと言われたことがある。全然傷つく必要ないよ。コンプレックスに対して自信持てとは言わないけども!!!

スターターパック欲しかった人、その時そばにいたかったなと思った。憐れみとかではなくこれから沼にハマってくれるかもしれない人を見ているオタク気持ちです。

田舎者でドラストコスメメインで頑張ってたからそこら辺の金銭的なアドバイスができた自分がその場にいれば沼に引きずりこめたのに!!!と無念な気持ち

かに指標がある人について

やっぱり~~~~!!!だよねそういうことだよね!?!?

いろいろ指標はあると思うけど、勉強好きな人とかかっこいいなあと思った。いいよね、人生指標があるということ。

あと生理的に無理だっていう人がいるのが全く未知の価値観面白かった!面白かったって言うと変な意味に聞こえるけど、interestingのほうです。

女の子は誰でもどこかではお姫様になりたいと思ってると思っていたから、やっぱこれってあくま個人意見で、たまたまそういうコミュニティに属しているだけだったんだなあと思う。

気分が上がらない人がいるのも知らなかったなあ。でもそうだよね、私もいくら価値があってもブルーアイズホワイトドラゴンもらっても気分は上がらないし。

メイク武装について

かに筋トレと似てるのかも~~!って思った。筋トレと違ってメイクは切り替えできるところが強いかも。筋トレって気軽に体型変えれないからね。

あくまで私の中でなんだけど、武装メイク普段メイクって違うんだよね。

武装メイク競争相手がいるとき自分を奮い立たせるためにやってた。それこそ高校イベントごととか、就活とか、ガルバで働いてた時とかかな。

普段メイクあくまで「今日自分過去最高にかわいいな~」と思えるメイクであって、対人を意識しないで済むメイクからかな。

自分がかわいくて最高と自分自身で思えることがミソなのよ。なので他人から評価はどうでもいいってなるし、武装の時と真逆価値観メイクしてるなという発見がありました。

正直クラス対抗の時とかは「おら~~~かわいいと言え~~~~????」の気持ちメイクしてた。

理想自分に至るまでがめんどくさすぎる、いまいちいいメイク出会えない、化粧映えしすぎるについて

それはまじでそう。

しかメイク道具も安くないし、人におすすめしてもらっても、その人に合うもの自分に合うかなんてわからんしね。

そしてうまく合致するスタイルになかなか出会えなかったらもうええわってなるのも仕方ないことだわね…と思った。だってめんどくさいし実際。

世間おもしろいと噂のAPEXやってみたけど全然操作うまくいかなくてすぐ辞めたの思い出した。

楽しいとこまでたどり着けなかったらそりゃそのまま興味のない人生を歩むよね。

そもそも女の子らしいのが好きなスタイルではない

そりゃそうよね、だったらメイクしないよね。

たぶん世間一般だとメイクしていない=身だしなみが云々ってなるんだけど、そういうことではないよね。

女らしいスタイル以外に好きなスタイルある人はそのスタイルの中で自分の好みを突き進んでるんだから、身だしなみはちゃんとしてるでしょと思う。

というか自分のおばがそのタイプだったと思う。今で言うと無印良品みたいなシンプル服装パンツスタイル好きな人で、メイク全然しないんだけど、眉毛とかはいつもきれいに整っているし、髪の毛もショートちゃんとセットしているし、肌もすごいきれいな人だよ。最近会えていないけどきれいな人という印象だもん。その癖笑顔がまあめちゃくちゃかわいくてギャップなんですなあ。

おばのろけ脱線してしまったけど、髪の毛ボサボサとかならともかくメイク就活必須みたいなの嫌だよね。この方はちゃん自分を貫かれて、今もそれでいけてるのですごくよかった。

ここで強要されて心がおれちゃう人、めっちゃいるんだろうなあと思った。私も就活メイクは上で言った通り武装メイクだったか普段とは全然違ってかわいいメイクしたいよおおってなったから、就活メイクについてはどんなメイクでも、していなくてもいいよとなってこの文化が薄れていって欲しいと思う。内定しかたか武装メイク作戦に切り替えたけど。

めちゃ余談

「ブスだから上方修正意味ない(意訳)」、「しなくても問題ない容姿からいらなかった」系のコメントがめちゃくちゃ意外だった。

なんか、かわいくいたいって感情と、メイクによって自分上方修正されているという感覚が一致しなかった。伝わるかな。

あくまで私の場合趣味みたいなもので、かわいくなりたい!ではなく「かわいいの最高値ですよ」なので、そこが感覚違うのかなと思った。ネイルがわかりやすいかな。ネイルしたところで自分の顔がかわいくなるわけではないけど、めちゃくちゃかわいい自分にはなれるじゃん!そういうことなんだよね。メイクしてて顔面偏差値上がったわ見たいな感覚は正直ない。武装メイクの時はスキルをかっ込むので顔面上方修正されるけど。



本編

メイクめちゃくちゃ大好きで、子どものころに子供向けメイクセット?みたいなのもらってからたぶんずっと好き。

おばあちゃんの家にあったうる星やつらで、塗った人同士の口をくっつける口紅ラムちゃんが作る回があったんだけど、そこだけ死ぬほど読み返したりしてた。

うる星やつら記憶に残ってるエピソードこれとラムちゃんツノを溶かすクリームみたいなの使って転校生の振りするみたいな回しかない。どんだけこういう系好きだったのかって感じ。

周りもそうで、母親はデパコス結構使ってたしクソでかスチーマー美顔器が家にあって、たまに使わしてくれたりとか。ちょっとしたお出かけにも眉毛かいたりしてた。

おばあちゃん毎日カーラーでかわいく前髪を巻いていて、口紅軽く塗ってて本当に絵本に出てくるみたいなふわふわたかわいいおばあちゃんなの。

もう一人のおばあちゃん脳梗塞かなんかの後遺症で早逝したしあんまり記憶にないんだけど、写真とか記憶の中だと赤くてかっこいいリップをいつもつけていて、片手でお化粧してるの見せてもらった記憶もある。

そんなんだから中学入るころにはメイベリンかなんかの色付きリップカバンポケットに忍ばせてて実際学校でも塗ってたような性格で、自然周りにもメイク大好きな子が多かった。

進学校(かしこいという意味ではなく、大学進学以外の選択肢がないという意味で)だったので、美容系の専門学校に行った友達こそいなかったけど、メイク上手な子とかファッションがいつも決まってる子は結構美大に行っていた。美大に行ったらメイクファッション進化していて、アイラインとかめっちゃ大胆な色とか構図で引いてた。かっこよすぎる。

うちの学校結構成績さえよければなにやってもいいよな感じで、そもそも生徒側も叱られるようなラインを間違える人はあんまりいないんだけど、結構自由やらせてもらっていた。

そんな感じなので、自然体育祭とか文化祭、クラス対抗では女子の装いがガチになる。

手作りカチューシャとか、こったヘアアレンジとか、メイクいつもより濃くするとか。

これは何もメイク好き・ファッション好きに限らなくて、「普段ノーメイク学校来るけどこの日はメイクちゃう」って子もいるし、「まったく経験ないけどやってみたい!教えて!!!」っていう子もいる。

私もそうなんだけど、うちの学校メイク好き・ファッション好きはやたらとお姉さん気質が多かったのか、後ろの黒板に「クラス対抗ヘアアレンジします! メイクは○○まで」みたいなのを書いておいて、興味はあるけどやったことないからどうしよう…という子が声をかけてくれたら事前に教えるのも、当日早く来て武装するのも手伝うのをやっていた。

なにもうちのクラスだけではなく、クラスとか学年違っても同じ感じでなので校風だったんだろうな。

あと仲いい子とそのために安いスポンジとか綿棒とかヘアゴムとかアメピンとか割り勘で買って準備するのも楽しかったし、やっぱり武装含めてイベントだったんだなと思う。

あんまりよくないけど、「うちのクラスのほうが髪かわいいよね~おソロだし~~」とか言っていた。気分はプロデューサーメイクアップアーティストスタイリストだった。

家に親のクレンジングがあるかわからない子には、ウェットティッシュみたいなタイプクレンジング百均ジップロックに詰めて押し付けていた。アフターフォローもばっちり。

こんな感じの雰囲気学校だったので、友達の中でメイクしない子がいてもドラストコスメ巡りに付き合ってくれたし、男でもメイクしてみたい!という子にやったり、男子改造計画みたいなのを夏休みにやったり、デートの服を何人もの人間で選びに行ったり、初めてのコスメ会に行くのに付き合ったりと、かなり装うということに関して土壌が豊かな環境で育った。

でもイオンもないような田舎からデパコス全然なくて、みんなセザンヌキャンメイクとKATEとメイベリンしか選択肢ないし、服もGUはないかUNIQLOハニーズで何とかするしかない。

遠出して電車に3、4時間揺られないと一般的な駅ビルがあるような都市にたどり着けない。そんな場所のわりにみんな楽しんでいたと思う。

余談だけど、うちら中学の時に高校の先輩方がイベント女装してるの見て、これもイベントにならんかなと思って生徒総会で男装女装コンテストネタ提案したらしっかり通ったことがある。3年生の時に実現したので1年分しか見れなかったけど、男装の方はガチレイヤーの人が優勝し、女装の方はうちのクラスの総プロデュース男子が優勝した。どんなもんだよ。

なので大学社会人になっても周りは変わらずファッションとかメイクとか好きな人ばっかだったし、なんならジェルネイルが追加された。金ドブですよあんなん。あんな爪がかわいくなるなら何万円でも払わせていただきます…。

でもこれたぶん私の周りにたまたまそういう人が類友で集まってただけで、クラスメイクしない子もいたはずだし、社会にはなおもっと興味ない人がいるはずなんだよね。

私は幼少期からこんななので、もう生まれ持った素質の民だと思うんだけど、友達の中には大学からメイク本格的に始めた子もいるし、職場にはメイク手抜きでいくって子もいるけど、みんな会うときはいつもお互いに「自分の中での最高値かわいい自分で!」というのが共通してるんだよね。

髪型も髪色もネイルも服もメイクも、そのすべてを使って、「好きな人に会うときは最高値かわいい自分でいたい」というのが我々のような人間の最たる欲求だと思う。私もすっぴん部屋着でスーパー行くし。

好きな人かわいい自分を見せたい欲求がない人もいるのかなとここ数日のXを見て思った。かわいい服買ったらかわいい顔と髪型合わせたいし、好きな人に会うのにかわいい自分を自慢しないわけにいかないと思わない人がいるんだなと。

働いててメイクめんどくさいな~と思う体調の日もあるけど、メイク好きな私でさえめんどくさい日があるんだからメイク興味ない人はいわんやだよね。私もオンラインゲーム毎日強制されたら死んでしまうと思うし。

すごい紆余曲折したけど、私からしたら「かわいくいたい」がたぶん人生で一番でかくて、そりゃ好きな人かわいいと思われたらなお幸せなんだけど、一番大事なのは自分自分かわいいと思えていること」なんだよね。

からメイクしない人?興味ない人?の感覚がうまくわからない。人生で一度も「かわいい自分でいたい」と思う瞬間がなかったということだと思うから、たぶんその人はその人で「自分がこうだったら最高!!!」と思う指標があるんだろうなと思った。これは私の中ではある種の「エウレカ!」だった。

これが…多様性……となった。

多様性ってこんなレベルでいいよね。魚好きと肉好きがお互い存在してもいいように。私は今まで魚は生が一番おいしいと思ってたけど、世界には生魚食べるの生理的に無理な文化の人も嗜好の人もいるもんな。

からさ、そういう「メイクガチで興味ない」っていう人がどうしてもメイクしなきゃいけないときにさ、スターターパック用意してあげるのもいいけどさ、私みたいな装いキチ(見方を変えればルッキズム)の人が横でバカみたいにメイクかに金使って幸せそうにしてるのを見てもらってさ、こいつらがこんなに熱中してんだからいっちょ私も楽しむ気持ちでやったろうかなとか思ってくれたらうれしいなって。

どうせやらなきゃいけないなら楽しいほうがいいよ。勉強仕事メイクも。

から今日からも私はストーリーでキチっぷりをひけらかすのを辞めないと決めたよ。フォロワー各位覚悟してね。

あとごめんメイク興味ない人の心情を勝手に書いたけど、全然違うって人もいると思うからそれはごめんね!!!

タイトル通り教えてくれると嬉しいけど、それは私の知的好奇心が満たされたくて呻いてるだけなので、優しさとかではないので…。

2023-05-30

anond:20230530144743

まずはmsspのきっくんまーく2、今までもドライヤー美顔器などレビューしている。素材がよい 

次、水溜りボンドの背が低い方、某ブランドもの衣料が大好き(ただし足下はサンダル

まあ「我々」のシッマまでひっぱりだせたら、美容(化粧)する男なんて馬鹿にしてやろうというやつが10年したら減ってる

 

msspではきっくんとFBだけがメイクありなんだが、

きっくんプロデュースでFBを美男子にしたり、

あろまの脱髭とかやらせアイメイクバチバチいれた状態で顔上半分の限定解除とか

おもしろ企画いっぱいできるやろ

ちなみに画力はたしか えお=きつくそ<FB<<<<あろま なのであろまが自力メイクしてもそこそこカッケー可能性はわんちゃんある

2023-05-14

anond:20230514132010

物増やしたくない、場所取るものを家に置くのが嫌って人が多いんだよ。男オタクは住環境犠牲にできるけど、女オタクは住環境のほうを優先しがち。

オタクの夫とそれでもめてる女すごく多い。

オタクが買い集めるグッズはアクスタとかバッジかせいぜい小さいぬぐるみ程度で、自分の部屋に収納できるものばかりだよね。

美顔器に金使う美容オタクはいるけれど、集めて使い比べてる人は美容系のインフルエンサーやってるような人以外はいない。

厳選した1個を使う。使わなくなったらメルカリとかで売る。調理家電も気になるもの全部置けるキッチンなんてないから、やっぱり厳選する。

2023-04-09

二重顎すぎて死にたい

二重顎がコンプレックスだ。

いわゆるアデノイド顔貌で、子供の頃ずっと副鼻腔炎だった影響か口呼吸が治らなくて、二重顎。ちなみに親も同様。実家帰ると横から見た時の顎のラインが父以外そっくり吐き気がする。

二重顎が嫌すぎて、コロナの在宅勤務中に脂肪吸引した。50万円。一時は二重顎がなくなって本当に本当に嬉しかったのだが、結局取りきれていなかったのか、左を中心に復活してきてる気がする。結構たるみやすくなるらしい。絶望

ハイフ、美顔器マッサージ整体ボトックスヒアルロン酸、いろんなところにとにかく二重顎をなくすためのお金を費やしてる。いくらになるんだろ。

結婚して夫の目があるので、いまはDTある施術はできない。さすがに妻が脂肪吸引してたなんて知ったら引かれるだろう。でも本当は糸リフトとかやりたいけど。

痩せるために毎日5キロ走ってる。食事制限もしてる。まあ食べちゃう時もあるんだけど。つらい。けど体は痩せても二重顎は治らない。デスクワークから姿勢が悪いんだろうなと思って、気をつけるようにしてるんだけど、ふとした時の夫の他撮りでめちゃくちゃ横から見た、笑った時の、首と顎の境目がなくなってるの見て病む。つらい。

二重顎に効く、という言葉を見かけたらとりあえず試すようにしてる。

けど本当に本当に二重顎が治らない。死にたい。けどまさか二重顎で死にたいんだなんて誰にも言えない他人から見たら、ばかばかしいことだって、わかっちゃいるんだけど。

でもどんなに服やメイク髪型を可愛くしても、二重顎ってだけで、不細工なんだよなあ。

しゅっとしたフェイスラインが欲しい。それだけでいいのに、それだけが手に入らない。つらい。死にたい

2022-08-12

anond:20220812152434

「あーでねこーでね!それで…えっとえっと…ぎゃーん!」ってヒスなのか、元増田が「で?本当に?そうなの?それで?だから?」って聞き続けた結果のぎゃーんなのかで結構違うと思うけどどうなんですか?

でも美顔器買うこと自体は反対しないのね。

2021-08-25

彼氏遠距離になってからアダルトグッズを買いあさってる

2万円出してクンニマシーン買った

結果とても良かった

使いすぎて擦り切れそうなレベル

こないだ8万円の美顔器買ったけどたぶんそれよりこっちのが美肌効果あった

次は乳首吸引機みたいなやつがほしい

楽しい

2021-06-04

anond:20210603144337

ほらよ(まわしものっていわないでね、ちょっと調べてみた人が最初の方にあたるの列挙しただけ。興味がわいたら芋づるに情報は出てくるから好きなだけ掘れ)

>服。コーディネートがわからないのでだいたいズボンジーパンチノパン)にTシャツ(半袖か長袖)にカーディガンパーカー羽織る。冬はそれにコート

ttps://www.lettuce.co.jp/feature/contents_list/otona_beauty/index

ttps://titivate.jp/

ttps://pierrotshop.jp/

ていうかちょっと探せば ttps://putiken.jp/30s-ladiesfashion-ranking/ とかあるだろ!?!!!!?

ランキング入りしてる服のサムネ再現すれば失敗しないから。

>体型。だらしない小太り。

ttps://www.youtube.com/channel/UCw7HTQv0F4CB9zGRhqosYsg

一週間用意してくれてるからやれ。喋り方とか顔が気に入らないなら似たの山程あるから適当に。

>肌質。脂性でおでこやあごにニキビができてる。風呂上がりにハトムギ化粧水をパッパと塗るだけ。

乳液はつけろよ!無印でいいから!! 洗う→化粧水(+美容液)→乳液は切り離さないでワンセット。

朝→これから化粧して外でて日焼けする人間としてのケア とにかくUV対策

夜→化粧落とすケア クレンジング重視、長時間つける前提のクリームはここ

土日→ピーリングとかスペシャルケアイニスフリーの泥パックかビオレおうちdeエステしとけ。欲が出てきたらhttps://my-best.com/11924みたりしてもいい。美顔器買ってもいい。いま5000円もしないから。ttps://my-best.com/6361 参考に。

>髪。ストレート剛毛。多い。

amazonの売れてるシャンプーはしごして合ってると思ったところで止める。ドライヤーだけは2.5万だせ。あと櫛に金かけろ。タングルティーザーよかったよ。剛毛なら一年に4回美容院いけ。剛毛にみえない印象にしてくれる。

>体毛。濃い。金がなくて脱毛に行けないので目立ってきたらカミソリで剃る。

Qoo10メガ割が一年に何回かあってちょうど今。脱毛器がamazon20~30%

オフでいたいランキング入ってるからそれ買って説明書通りにやれ。ttps://www.qoo10.jp/gmkt.inc/Bestsellers/?g=4

食生活炭水化物と肉が多い。料理が苦手だし時間あんまりない。家族も偏食。菓子などはそんなに食べない。

ttps://www.youtube.com/channel/UCHoOFVQAhK-QyoXgf0iaZIg

沼とかマグマとかジャンピラフとかつくれ。小太りならなおさら。多すぎない炭水化物と肉野菜どっさりを炊飯器にセット、終わり。保温で一晩くらいいける。スロークッカーとか新しく買わないでいい。

運動習慣。一日2キロ以上は歩いたり走ったりするがそれ以外はとくにしない。

小太り気になるならやればいいし気にならないならそのままでいい。ソース自分偏見だが、女はぶっちゃけ気持ち太ってるほうが医療費からない。伴侶を定めたあとの美貌の使いみちはたかが知れてるし健康優先のがいい。

洗濯の仕方。毎日洗濯機にガサッと入れててきとうに干しててきとうにたたむ。アイロンなどはかけない。

かけなくてこまってないならそれでいいが、2000円ちょいのスチーマーもっておくと急にフォーマルな場に出るのに使える服が全部くしゃくしゃなどは回避できる。

追記

書き忘れたが化粧もあんまりしない。

>しても下地ファンデーションを塗って眉毛描いておわり。

アイラインもしないしマスカラしません」と参考にならなさすぎで有名な安達祐実がおっしゃってたね。

遠回しな自慢になってるので、そう思われたくないならやれ。思われていいならそのままで

コスメに金かけたくないなら「ダイソー縛り」とか「キャンメイク縛り」とか「セザンヌ縛り」とかっで検索すればよい。MAC縛りとかシャネル縛りとそうかわらないこともわかる。

眉毛も整え方がぶっちゃけよくわからない。つながってなければいいかくらい。

ttps://www.shiseido.co.jp/sw/beautyinfo/DB008969/

日焼け止めも塗り忘れる。

ttps://www.ozmall.co.jp/cosme/sunscreen/article/23718/

塗り忘れるな!!!!!!!ていうか日焼け止め成分のはいってない下地さがすほうが難しいのにどうしてそうなるの??

2021-05-16

anond:20210516142335

そもそもすぐ相手が見つかるようなやつは婚活垢など作らない

アレは似たような女の共感や、男たちの苛立ちを餌にしている

そのうち美顔器化粧水を勧め出すかもしれん

2020-12-16

引っかからないと思っていたマルチ商法に巻き込まれた件

マルチ商法。耳なじみの良い言い方をして最近ではネットワークビジネスなんて言うらしい。合法だけれど聞いてあまり気分の良いものではない。

私はどんなメーカーが「それ」に当たるか知っていたし、中学高校消費者の授業でもやった。

大学時代社会人になっても周りにそんな人はいなかったし、近づこうとも思わなかった。

からいざ勧誘される状況になった時、断ることができなかった。

私は絶対マルチ商法には巻き込まれないと思っていたのに。

■はじめに

自分趣味きっかけで付き合った友達マルチ商法関係者だったら。もしも巻き込まれしまったら。相手がどんな手を使って断りにくくしてくるのか。優柔不断で情が出てしまタイプ人間がどうやって縁を切ったのか。

自分と同じような人が今後生まれないように、巻き込まれて本当はやめたいなってちょっとでも思っている人のふんぎりがつくようにここに書くことにした。2020年も終わり掛け。ストレス人間関係清算して、浮いたお金を好きなことに使いませんか。

■会員になってしまった経緯

今年の春先…コロナで外出自粛が続いていた折、ツイッター趣味アカウント面白いツイ―トをするA子に出会った。聞けば歳も近く話しやすい。すぐに意気投合リプライを送りあう仲になった。

プライベートの話もするようになり、お互いの仕事の話をちょっとだけ聞くようになった。A子は駆け出しではあるもの美容系の仕事をしていると言った。その内容がオンラインカウンセリングできるモノ(これ自体マルチも何も関係ないよくあるサービスである)だったため、興味があった私はカウンセリングを受けた。その時は勧誘なんてなかったが、会話の中で私は自分の肌悩みであったり、ダイエットをしたいんだよね、という今後の予定をそれとなくしゃべっていたりした。当時の私はA子の「有資格者」「プロ」としての仕事をみてすごいなあとただただ思っていた。

少し日がたつとA子から、『こないだ肌荒れとかダイエットで悩んでるって言ってたよね?話聞いてもらうといい人がいるんだけど紹介しようか?』と連絡が来た。そりゃあこの類の話は専門家に聞いてもらったほうがいい。そう思って私は承諾してダイエットに関する勉強会ネット会議)に参加した。そこには私やA子以外にもいろんな年齢性別の方が参加しており、必死メモを取っていて少し面食らったが、有名大医学部卒の人が話をしてくれた。で、最後に出てきたのがサプリメントプロテインの紹介だった。

そこでやっと、少しだけカネのニオイを感じとった。なんか違和感がある。そう思って商品名検索すると、マルチ商法で有名な企業(X社)が出している商品だと分かった。(パッとブランド名商品名ロゴマークを見ただけでは、その社の商品だとはわからないようになっている)

まじか…と天を仰いだがもう遅い。なぜならもう一人のマルチ商法関係者(A子でもなければセミナーの講演者でもない)に直接会う約束を取り付けてしまっていたからだ。

週末出会った女性エステ経営者だといった。自分の肌悩みを話しそれに対してなぜ起きているのかメカニズム説明される。くそうなるほど納得できる気がしてしまう。そして、X社への会員登録美顔器・基礎化粧品の購入を勧めてきたのだった。(A子が友人として紹介してくれている手前、彼女尊敬している人とのスケジュールドタキャンするほどの勇気はなかった)

マルチ商法の会員と聞くと、商品を買い込み、在庫が出ないように人に売りさばき、あるいは自分の子、孫の会員に買わせ売りさばかせ…という「ビジネスの会員」を思い浮かべていたし、私もそういう認識があった。が、勧誘されたといっても私の場合ビジネスをする会員ではなく「商品を買うだけの会員」であった。

“人に迷惑がかからず、自分がイチ消費者として判断して支払うならいいかな…”

そうして私は購入を決めてしまった。しかしながら商品を購入するには、すでに会員になっている人間からの紹介による会員登録がいるようで、私も紹介者番号を入力するようにいわれた。

入力して出てきた紹介者の名前はA子の本名だった。

おそらく…これはおそらくなのだが、紹介料マージンのようなものがA子に入っていく仕組みなのだと察した。その時、対等だった友人としての関係が捻じれたような気に襲われたが、気にしないようにしていた。もちろん一度A子にも、これはマルチ商法で有名なところの商品だよね?怖いんだけど。と問うてみたが『私はいいモノだと思って使ってるんだ!使い続けてたら調子もよくて後悔してないし』とハッキリ言われてしまう。彼女自身に辞める選択肢はなさそうだった。

結果「A子自身共通趣味の友人としてはいい子だし」「商品が粗悪なわけではないし」「使い心地も悪くないし」…私は自分にそう言い聞かせて商品使用し続けることにした。

■人付き合い疲れ、拭えない疑念

商品をただ買って使用するだけならば、(カネを支払うというより取られる感覚なのでもちろんいい気分のものではないが、)私とA子とマルチ商法会社(X社)の3つしか関係者がいない。問題は…私が嫌悪感を覚えたのはネットワークビジネス名前の通り、マルチ商法のあらゆる人脈、界隈から(縛り付けるように、つなぎ留めるように、辞めにくいようにするため)声がかかることだった。

健康系のセミナー:一回料金○千円だけどそのあとはタダでカウンセリングしてくれるよ!と言われたが、初回のカウンセリング以降相手からの連絡はナシ。

美容系のセミナー:X社の商品を正しく使ってもらい効果をあげてもらうためのセミナーがあり、X社のビジネスを行っている人間スタッフとして参画している。その会社の各地方都市拠点ないし、間借りした賃貸の一室(外向きにはエステと称している)で行われる。内容はいたって普通必要なのは購入している商品だけで教えてもらうのはタダ。(私の場合は)強引な勧誘はされない。

・新商品の発表会やパーティー:日頃の感謝利用者さんにお伝えするためにやるんだけど、どうかな?と誘われる。言ったことはないけどこれもタダらしい。

しかもこれらに参加させるためにLINEが来るのだが、決まって必ず『〇〇ちゃん、▲月●日ってあいてるかな?』とだけ連絡がくるのだ。要件を言ってくれ要件を。参加するかどうかは他の参加者と中身によるんですよね。断るのも傷つけずに断る理由つくるのもめんどくさいんだから…。私はだんだんこの類の誘いにイライラしはじめて、最後のほうには都合が悪いことをにおわせて返信したり、今月は忙しいので無理、で乗り切るようになっていた。

ちなみに私はこの中だと健康系のセミナーに1回と、美容系のセミナー複数回参加したのだが、美容系のセミナーに行ったときものすごく疲れた

―『え~〇〇さんめっちゃいい感じ!写真とってインスタにあげてもいいですか?』(彼らはそれぞれセミナー活動をUPするマルチ商法界隈専用のインスタグラムアカウントを持っていて、そこに活動内容を投稿するためのもののよう。)さすがにこれは断ったら引き下がってくれた。(ちなみにフォローしているだけでハイパーキラキラアカウントのごとく商品を使っているところやいい感じの場所でのディナーがアップされる。受動的にいい生活を見せつけられるのは疲れる。)

―『わ~!汚れが沢山取れましたね!』

「は、ははは~そうかも~」(いや、大量に顔面に塗った薬剤が美顔器についてるだけですよね…大して色も変わってないし)

―「使い続けて○か月たつんですけど全然よくならないです…疲れちゃったな…」

『私もそうでした!でもある程度“念”みたいなのって大事で、心に言い聞かせるんです…これ使ってれば肌荒れも治るんで!…ってこんなこといっちゃいけないんですけど~笑』

「あ~もう少し頑張ってみますか~」(は?言っちゃいけないことをわざわざ言うなよ…てかこれ薬機法違反なんじゃないか?)

とまあこんな感じで、心の中に疑問符大量発生する話を毎回されるうちに、疑念はどんどんどんどん大きくなっていった。この頃になると、好きな化粧品を気軽に使えないことや、旅行に行く時・友達が遊びに来た時・実家帰省する時に商品をコソコソもって帰らなくてはいけないことに、段々不自由さを感じるようになっていった。

■退会の引き金

彼女カウンセリングを受けた後かつマルチがらみだと気づく前の時期に、私はリア友にA子の話をしていた。彼女も以前からその類のカウンセリングを受けたいと言っていたので、年齢も近くて話しやすいよとA子を同期に紹介していたのだ。

友人からはA子と直接会ってカウンセリングを受け、その後プライベートでもあったと報告を受けた。その時はマルチ商法をすすめられたなんて話は聞かなかったし、私が商品を買っていると知られるのもなんとなく嫌だったので、彼女に「A子がマルチ商法商品をすすめてくるかも」とは伝えなかった。

その数週間後、彼女から不安そうなLINEが届いた。

「A子ちゃんカウンセリング無料エステがセットになってて、そのエステ今日行ってきたんだけど、そこで進められたのがマルチ商法商品だった…」

…血の気が引く思いがした。これは正直に言わなくてはいけない、怖い思いをさせてしまった。自分にとってよりリアルな、より付き合いの長い人間関係侵食されたのである。当初私が会員登録した時の「私以外には迷惑がかからない」が崩れた瞬間だった。

幸い彼女意志が非常に強い人間だったので、当日の勧誘を断ってきたが、住所や名前などを記入したことを後悔していたようだった。話を聞けば聞くほど、A子との友人関係は続けたいが、X社の会員でいることをやめたい、とハッキリ思うようになった。

■退会とブロック祭り

先程も書いたように、リアル人間関係侵食されたことが許せなくて、私は本格的にX社からの退会のタイミングをうかがうようになっていた。しかしながら、問題点が3つあった。

SNSアカウントを知られてしまっていること

これについては、A子以外のX社関係者を全員ブロックして、最後にA子だけと1対1で話をすればいい、と考えた。

② A子自身との関係性は悪くなかったこ

友人としての関係性を続けるか、彼女もろともブロックしてしまうかは私個人として一番悩ましい点であった。ブロックするにしても、こっそりやるかきちんと相手宣言するかも迷うところであった。

複数人間に、自分の住所や氏名を渡してしまっていること

これは完全に自分が油断していた。名前は致し方ないとして、住所はいずれ引っ越すのでそれまで落ち着いて過ごせればいい。(こうならないためにもやはりマルチ商法には巻き込まれものではない)仮に何かされても裁判をおこせば自分に勝ち目があるし、相手方も自分ビジネスの評判をわざわざ落としことはしてこないはずと判断した。

そのうえでまずは出会った関係者全員をブロックした。とりあえずこれで変に部外者に加勢されて、変な取り込まれ方をされる心配はない。

問題は②だったが、ひとりで考えていてもしょうがないし、踏ん切りがつかなかった。冷静な、客観的他人視点必要だと考え、私は昔から仲良くしている地元の友人に久方ぶりの電話をかけ、事の経緯を洗いざらい話しどうすべきか意見をもらうことにした。

地元の友人の回答は「“マルチ商法やってること以外はいい子なんだけど…”ってことは、マルチ商法やってるから不快だと思ってて、付き合いにくいってことなんでしょ」「このままダラダラ続けるなら何も変わらないし、またつけ込まれ可能性が否定できないよ」「タダで何かしてもらったりしてるけど、そのたびに情が出ちゃったり辞める申し訳なさが蓄積されてくよ。続ければ続けるほど辞めにくくなる」「A子ちゃんとも直接あってないんだし、今が辞め時だと思うよ」「思い切って全部切りな!」とのことだった。私は深く納得した。この数か月で受けた勧誘とは比べ物にならないくらい、私を知っている人間が私のためにかけてくれた言葉と感じたからだ。その後友人は、私が彼女に退会の旨と別れの言葉送信し、ブロックしたことを報告するまで通話を続けて背中を押してくれた。もちろん友人としては好きな相手からブロックするのは心苦しかったけれど、リアルな友人関係ではなかったのが救いだった。これは心を鬼にするしかない。今回の件をきっかけに友人を失うリスクに気づいて、マルチ商法から足を洗ってくれたらそれでいいと思った。これはお互いのための勉強なのだ

こうして、11月に別途X社の退会処理を終え、私の数か月間のマルチ商法巻き込まれライフは幕を下ろしたのである

■おわりに

この文章目的マルチ商法やX社の商品批判ではない。この件に関してはいろんな意見があって、そのような文章はこの世にあふれているからそれぞれが読んで判断すればよいと思う。(しかも私はビジネス破産したわけでもない、序の口で折り返した人間である。)

ただ、マルチ商法って案外近くに潜んでいて、いつの間にか忍び寄ってくるものだってことを知ってほしくて書いた。ここに書いた内容がビジネス勧誘入り口かもしれないし、自分のより大切にすべき人間関係や、純粋余暇として楽しんでいたい趣味をいつの間にか侵食してきていたら、これほど不幸なことはないと思うからだ。

自分お金搾取されていると感じながら付き合う友人は、本当の友人と言えるだろうか?

趣味純粋に楽しめなくさせてくる相手は、本当の友人と言えるだろうか?

ちょっとでも継続を迷っていたり、後ろめたさを感じている会員の方はこの文章を読んで「相手を知り」、そのうえで身近な信頼できる相手にぜひ打ち明けてほしいと思う。

もしも友人や娘息子からそういった相談マルチ商法に関わっているがやめたいんだよね、と本人が思っているケース)を受けた周囲の方は、怒らず責めず論理でへし折ろうとせず、まずは本人の話を聞いてあげてほしい。自覚があること、やめようと思えたことを肯定的にとらえて、退会に向けて背中を押してあげてほしい。

少しでも多くの人が、望まない、不自由お金の使い道から解放され、しこりのある人間関係から解放された状態で、新年を迎えられることを願って。

2020-12-09

美容にハマった友人が野菜しか食わなくなってしまった

美顔器なんかあげるんじゃなかった

2020-11-17

女が振動美顔器持ってるのって

クリトリスオナニーする為だったんだな

なんであん効果たいしてないもんみんな持ってるのかと思ったら

オナニーに使えるからなのか

なんか納得

女ってなんでエロいの隠すんだろ

ばれてます

2020-09-22

みんなやることがあってすごいなあ

朝のウォーキング終わって朝食たべて、家事済ませて、明日の準備ももうしてからジム筋トレしてきて、今お風呂入ってストレッチマッサージ

極めつけに美顔器とパックまで済ませたら、また今日も1日やることがない…

勉強もする気起きないし、欲しいものとかもとりあえず全部注文しちゃったし、

本は2日で1冊読み終えてるし映画も1日1本見た休日でしたが

まじで全然無気力

夜の8時くらいに早く明日が終わらないかなあって思いながら眠る

ゲームとかやってもいいけど、やった結果が実際の自分進歩になるわけじゃないしな…って思うと…

む、むなし~

2020-08-25

anond:20200825070610

借金をしてまで100万円のエステに通い、高額な美顔器も購入した。

結婚するために、必死覚悟美容グッズを買い漁っているが結果にはつながらない。

綺麗になってもダメなら、何をすればいいんだろう……

本人は効果出てるつもりなんだろうけど

他人から見たら多少効果出て44歳が42歳相当になっても錯覚レベルしかないし

借金持ちの中年女っていうマイナス要素増えてるよね

2020-06-16

おばさんが美顔器使う意味って何?

仮におばさんの皺の一本や二本が消えたところで誰が気付くというのか

既婚者で、モデルでも女優でもなければ、美しくなる必要なし

第一、スチーム当てたくらいで美人になれるわけではない

安くない金と時間をかける意味とは

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